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訳あり物件の売却なら買取がおすすめ!相場の目安や売却の流れを解説

訳あり物件の売却なら買取がおすすめ!相場の目安や売却の流れを解説

「訳あり物件を売りたいのに買い手が見つからない」「訳あり物件だけど、できれば高く売りたい」という悩みを抱えていないでしょうか。何かしらの問題を抱える「訳あり物件」の需要は低く、手放したくても手放せないことは珍しくありません。

訳あり物件とは、何らかの瑕疵(かし)がある物件を指します。瑕疵とは、「欠陥」「欠点」「問題」を指す不動産用語です。瑕疵物件というと業界外の人が理解しにくいため、一般的には「訳あり物件」と呼ばれています。

訳あり物件は物理的瑕疵物件・法的瑕疵物件・環境的瑕疵物件・心理的瑕疵物件の4種類に大別されます。

訳あり物件の種類 概要 具体例
物理的瑕疵物件 建物や土地自体に問題がある物件 ・雨漏りや排水管のつまりが発生している
・シロアリ被害が発生している
・耐震強度が不足している
・地盤沈下の恐れがある
法的瑕疵物件 法律に違反している・法律的に問題がある物件 ・建ぺい率や容積率の制限に違反している・開発が認められていない市街化調整区域に建物が建っている
・消防設備の設置義務を満たしていない
環境的瑕疵物件 周辺地域の環境面に問題がある物件 ・火葬場
・墓地
・刑務所
・ゴミ屋敷
・遊戯施設
・風俗店
・パチンコ店
・鉄道
・高速道路
・工場
心理的瑕疵物件 居住者が抵抗感を抱く事件・事故が発生した物件 ・自殺・殺人・火事のような事件・事故が発生した
・同建物内・近隣に反社会的勢力の事務所がある

何らかの瑕疵があっても、問題の程度が低かったり物件の状態・立地条件が良かったりと、需要がある物件であれば不動産仲介業者を通じて一般の買主を探すことができます。訳あり物件専門の買取業者に依頼すれば、不動産仲介で売れなかった物件・不動産仲介業者で取り扱いを断られた物件でも買い取ってもらえる可能性があります。

売却方法 メリット・デメリット おすすめなケース
不動産仲介業者を通じて売却する 【メリット】
・売主が売却価格を設定できる
・買取よりも高く売れる
【デメリット】
・買い手が見つからないと売却できない
・売却に時間がかかる
・売却後に契約不適合責任が問われる可能性がある
・需要が高く、瑕疵が許容される範囲の場合
・事故・事件から3年以上経過していて告知義務がない場合
不動産買取業者に売却する 【メリット】
・スピーディーに確実に売却できる
・売却に手間がかからない
・売却後の契約不適合責任を問われない
・売却予定を周囲に知られない
【デメリット】
・仲介よりも売却価格が安くなる
・訳あり物件専門業者でないと値が付かない可能性がある
・多くの人が「住みたくない」と感じるレベルの瑕疵がある場合
・告知義務がある心理的瑕疵がある場合
・できるだけ早く訳あり物件を手放したい場合

本記事では、訳あり物件の定義と訳あり物件の売却方法、買取業者の選び方について詳しくお伝えします。信頼できるおすすめの訳あり物件買取業者も紹介するので、欠陥やトラブルを抱える物件の売却を考えている人はぜひ参考にしてください。

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訳あり物件には特に明確な定義はない

先述の通り、訳あり物件は物理的瑕疵物件・法的瑕疵物件・環境的瑕疵物件・心理的瑕疵物件の4種類に大別されます。ただし、いずれも根拠となる法律はあるものの、訳あり物件自体や各瑕疵物件の種類を定義する法律はありません。

違法性がなくても抵抗感を抱きやすい物件は「訳あり」と呼ばれる

訳あり物件の「訳あり」には、明らかに違法性がある問題のほか、多くの人が抵抗感を抱きやすい問題も含まれます。

物理的瑕疵物件・法的瑕疵物件・環境的瑕疵物件・心理的瑕疵物件で、何が瑕疵として判断されるのか確認しましょう。

物理的瑕疵物件とは
■物理的瑕疵物件とは

物理的瑕疵物件とは、建物や土地自体に問題があり、安全性に不安がある・危険性がある物件。
【例】
・雨漏りや排水管のつまりが発生している
・シロアリ被害が発生している
・耐震強度が不足している
・地盤沈下の恐れがある など

法的瑕疵物件とは
■法的瑕疵物件とは
法的瑕疵物件とは、建築基準法・都市計画法などの法律に違反している・欠陥がある物件。
【例】
・建ぺい率や容積率の制限に違反している(建築基準法違反)
・規定の道路に接しておらず、再建築ができない状態にある(建築基準法違反)
・開発が認められていない市街化調整区域に建物が建っている(都市計画法違反)
・消防設備の設置義務を満たしていない(消防法違反) など
環境的瑕疵物件とは
■環境的瑕疵物件とは
環境的瑕疵物件とは、周辺地域において音・振動・日当たり・治安に問題がある物件。
【例】
・火葬場・墓地・刑務所・ゴミ屋敷といった嫌悪感や不快感を招く施設
・遊戯施設・風俗店・パチンコ店など治安悪化につながる施設
・鉄道・高速道路・工場など騒音・振動の原因となる施設 など
ただし、環境的瑕疵物件は具体的な悪影響が数値化しにくく、人によって判断が分かれるため、先の施設が近くにある=瑕疵物件になるとは限らない。
心理的瑕疵物件とは
■心理的瑕疵物件とは
心理的瑕疵物件とは、居住者に住むことに抵抗感・嫌悪感・恐怖を抱かせるような事件・事故が発生した物件、いわゆる事故物件。
【例】
・自殺・殺人・火事のような事件・事故が発生した
・同建物内・近隣に反社会的勢力の事務所がある
なお、自然死・日常生活内での不慮の事故による死は心理的瑕疵に該当しないが、死後長期間に渡って放置されて特殊清掃が必要になった場合や社会的な影響が大きい場合は、心理的瑕疵物件として扱われる。

訳あり物件は事故物件だけを指す用語ではない

訳あり物件といえば、人の死に関連する「事故物件」のみを指す用語だと思われがちです。しかし、実際には一般的に住むことに抵抗感を抱きやすい物件は「訳あり」と呼ばれます。事故物件(心理的瑕疵)以外にも、建物自体に問題がある(物理的瑕疵)・法律に違反している(法的瑕疵)・周囲の環境が悪い(環境的瑕疵)という場合も、「訳あり物件」と呼ばれるということを覚えておきましょう。

訳あり物件でも売却できる!2パターンの方法を解説

訳あり物件を売却したい場合は下記の2つの方法を検討してみましょう。

訳あり物件でも売却できる2パターンの方法を解説
  • 不動産仲介業者を通じて売却する
  • 訳あり物件専門の買取業者に売却する

売れやすさと買取価格に違いがあるため、それぞれのメリット・デメリットを解説します。

不動産仲介業者を通じて売却する

まず、不動産仲介業者を介して訳あり物件を売却する方法です。不動産仲介とは、不動産会社が売主と買主の間に立って取引を成立させることを指します。

不動産仲介では、売主・買主を仲介して交渉から契約、引き渡しを行うため、不動産仲介業者への仲介手数料が発生しますが、売主が自分で売り出し価格を設定できるため、訳あり物件専門買取業者に売却するよりも高く売却できる傾向があります。一方で、買い手が見つからなければ売却できません。訳あり物件の場合は買い手が見つかりにくく、売却に時間がかかる、または相場よりも大幅に安く売却せざるを得ない可能性があります。

また、事故物件に慣れていない不動産仲介業者を選ぶと、取引時に買主とトラブルになることも考えられます。不動産仲介業者を利用する場合は、事故物件の取り扱いに慣れた業者を選ぶことが重要です。

訳あり物件を不動産仲介業者を通じて売却するのがおすすめなケース

■不動産仲介業者の利用がおすすめのケース
・需要が高く、瑕疵が許容される範囲の場合
・賃貸物件にする際に告知義務がない(事故発覚から3年以上)場合
・時間がかかっても、できるだけ高く売りたい場合

需要が高く、瑕疵が許容される範囲の場合というのは、具体的には下記のような物件です。

  • 築年数が浅い・設備が新しい・汚れや劣化の程度が少ない建物の状態が良い
  • 立地が非常に良く、便利で人気の高いエリア・駅周辺にある
  • 自然死や不慮の事故など事件性が低く、新聞やニュースで報道されていない・風化している

事件・事故が起きた不動産を賃貸として貸し出す場合、死の発覚から3年以内は必ず入居希望者に告知しなければなりません。そして、新聞やニュースで大々的に報道されるような事件性が高い事件でなければ、3年経てば告知義務がなくなります。告知義務がないと賃貸での借り手が見つかりやすいため、不動産仲介業者を通じて売却できる可能性があります。

物件の状態や立地が良く、人によっては気にしない類の瑕疵の場合は、訳あり物件でも買い手が付く可能性は十分にあります。特に環境的瑕疵・心理的瑕疵は人の考え方や感覚に大きく依存するため、条件が良い物件であれば「安くなって、むしろラッキー」くらいに考えて購入する人もいるのです。

【ポイント!】
物件の状態・立地条件が良い物件を売りたい場合や、時間がかかってでもできるだけ高く売りたい場合は、不動産仲介業者に相談するのがおすすめ

訳あり物件専門の買取業者に売却する

続いて、不動産買取業者に訳あり物件を売却する方法です。不動産買取とは、不動産会社が買主となって不動産を買い取ることを指します。

不動産買取では、不動産仲介業者では買い取ってもらえないような物件でも買取が可能です。また、仲介よりもスピーディに訳あり物件を手放せ、最短1週間前後で現金化できることもあります。仲介手数料もかかりません。

一方で、訳あり物件の売買はリスクを伴うため、購入後のトラブルや再生に向けたコストを考慮して、仲介で売却するよりも7~8割程度の価格で取引されるのが一般的です。買取業者への売却は、価格が安くなりやすいという点には留意しましょう。

なお、訳あり物件は買取業者であっても活用には経験とノウハウが必要となります。そのため、通常の不動産買取業者に依頼しても、買取を拒否される、または安く買い叩かれる可能性があります。訳あり物件を売却するなら、訳あり物件専門の買取業者に売却するのがおすすめです。

訳あり物件を買取業者に売却するのがおすすめなケース

■訳あり物件専門の買取業者の利用がおすすめのケース
・多くの人が「住みたくない」と感じるレベルの瑕疵がある場合
・賃貸物件にする際に告知義務がある(事故発覚から3年以内)場合
・できるだけ早く訳あり物件を手放したい場合

居住に危険が伴う場合や立地が悪く不便なエリアの場合、人々の記憶に長く残るような悲惨な事件・事故があった場合では、大半の人が「住みたくない」と感じるため、多くで瑕疵が需要を上回ります。事件・事故発覚から3年以内の場合・事件性が高い事案が発生した場合も、賃貸物件にする際に入居者に告知義務があるため同様です。

結果的に、訳あり物件買取業者以外に売却先が見つからない可能性が高くなります。仲介で売れる可能性が低い物件の場合は、仲介で長期間買い手が現れるのを待つよりも、買取業者に買い取ってもらって固定資産税や管理費などの維持費を最小限に抑えたほうがメリットが大きいといえるでしょう。

その他、売却することを周囲に秘密にしたいという場合も、訳あり物件買取業者を利用するのがおすすめです。仲介だと、買い手を探す売却活動が行われるため、物件情報が公開されてしまいます。近所に売却について詮索されたくないなら、引き渡しまで周囲に売却がバレない買取業者の利用が向いています。

【ポイント!】
悲惨な事件や事故が瑕疵がある場合・瑕疵の程度が重大な場合・できるだけ早く手放したい場合は、不動産買取業者に相談するのがおすすめ

訳あり物件の売却を買取業者に依頼すべき3つの理由

一部の需要が高い物件を除き、多くの訳あり物件は専門の買取業者に買い取ってもらうほうが現実的です。ここからは、訳あり物件の売却を買取業者に依頼すべき理由について確認していきます。

  • 訳あり物件でもスピーディかつ確実に売却できる
  • 仲介よりも手間や時間がかからない
  • 契約不適合責任は免責される

それぞれ不動産買取業者の強みといえる内容といえるでしょう。

訳あり物件でもスピーディかつ確実に売却できる

買取業者を利用すると、1週間~1ヶ月程度で買取が完了します。

不動産仲介業者を介して売却すると、どうしても買い手を探す期間が発生します。よほど条件が良い物件でなければ、数か月、悪くすれば年単位で買い手が見つからないことがあります。

一方で、買取業者を利用する場合、業者自身が買主となるため、買い手が見つかるまで待つ必要がありません。訳あり物件専門の買取業者であれば、買い取った後の活用に向けたノウハウもあるため、通常の買取業者が断るような物件であっても買取できます。見積もりを出してもらい、金額に納得したら成約、引き渡しとなるため、スピーディかつ確実に物件を売却できるのです。

仲介よりも手間や時間がかからない

買取業者に売却する場合、手間や時間、金銭的な売却コストが不要です。

不動産仲介業者を介して不動産を売る場合、建物に残っている荷物を運び出して清掃したり、損傷部分を修復したりと、不動産を商品化するための費用がかかります。何も手を加えず買い手を探すこともできますが、購入後に清掃やリフォーム、解体などのコストがかかる物件は敬遠されるため、買い手が見つかりにくく、売却価格は低くなり、不動産仲介業者に依頼するメリットが薄れてしまいます。

一方で、買取業者は物件を商品化するコストを物件価格から差し引いて買い取るため、売主は売却に手間と時間、費用をかけずに手放せます。瑕疵が残っている物件や事故後に片付けがされていない物件も、そのままの状態で買い取ってもらえます。売却額はコスト分安くなりますが、売主は手出し無く訳あり物件を確実に処分できるのです。

契約不適合責任は免責される

契約不適合責任とは契約内容に適合しない商品を 引き渡した場合に売主が負う責任を定めたもの

買取業者に物件を売却する場合、売主の契約不適合責任は免責されます。

■契約不適合責任とは
契約不適合責任とは、取引された目的物が契約内容に適合しない場合に、売主が買主に対して負う責任。不動産の場合は、売買契約書に記載がない契約上想定できない瑕疵・隠れた瑕疵があった場合に、買主は売主に対して問題の修理や補修、代金の減額、損害賠償、契約解除などを求めることができる。売主が責任を負う期間は物件引渡しから10年間。

不動産仲介業者を介して物件を売却した後に、売主は買主に対して契約不適合責任を負います。例えば、契約時に知らされていなかった雨漏りが発覚した場合、買主は売主に修理代を請求できるのです。たとえ、新しく発覚した瑕疵について知らなかったとしても買主は売主に責任を求められます。

一方で、買主が不動産業者だった場合、業者は不動産取引のプロなので多くの契約で売主の契約不適合責任は問われません。契約不適合責任は、責任を負う期間が10年と長いため、訳あり物件の場合は、契約不適合責任を負わずに売却できる不動産買取業者に売ったほうが以降のトラブルを防止できるでしょう。

ただし、法律上、売主が個人・買主が不動産業者の場合に売主は契約不適合を負わないという規定があるわけではないため、契約内容の確認は必要です。

訳あり物件買取の強みは業者によって異なる

一口に訳あり物件専門の不動産買取業者といっても、特定のジャンルやタイプの物件に特化していることがあります。先述の通り、訳あり物件には物理的瑕疵物件・法的瑕疵物件・環境的瑕疵物件・心理的瑕疵物件と種類があり、具体的な瑕疵の内容はさまざまです。

訳あり物件専門の買取業者が取り扱う訳あり物件のジャンルは、瑕疵の内容ごとに下記のように分けられています。

  • 事故物件(自殺・自然死・孤独死・不慮の死・他殺)
  • 再建築不可物件
  • 土地の形状・状態が特殊な物件
  • 共有不動産
  • 周囲の環境に問題がある物件
  • 底地・借地

具体的な瑕疵の内容は次項で解説しますが、訳あり物件のジャンルごとに得意とする買取業者がいることを覚えておきましょう。

訳あり物件の売却相場の下落率の目安

訳あり物件買取業者が扱う訳あり物件のジャンルごとに、売却相場についてみていきましょう。訳あり物件の売却額は、瑕疵がなかったときの売却額よりどの程度金額が下落するかを表す「下落率」で考えるのが一般的です。

訳ありの原因 下落率の目安
事故物件 自然死・不慮の死
(特殊清掃が必要な場合)
10~20%
自殺
(特殊清掃が不要な場合)
20~30%
自殺
(特殊清掃が必要な場合)
20~40%
他殺
(特殊清掃が不要な場合)
10~50%
他殺
(特殊清掃が必要な場合)
50~90%
その他 再建築不可物件 30~50%
土地の形状・状態が特殊な物件 30~40%
共有不動産 30~50%
周囲の環境に問題がある物件 20~30%
底地・借地
(普通借地権・定期借地権の場合)
80~90%

下落率は売却額の目安であり、実際は物件の状態や立地条件、瑕疵の程度によって金額は上下します。あくまでも参考としてご確認ください。

事故物件|心理的瑕疵がある物件

理由を問わず、人の死というセンセーショナルな出来事に対する心理的抵抗は大きいことから、事故物件になると最大90%売却額が下落する可能性があります。自然死や孤独死、不慮の事故による死は、人が生活するうえで防ぎようのないものなので、売却額の下落率は10~20%と小さくて済みます。自殺の場合は、自殺方法にもよりますが、下落率は20~30%程度に留まります。他殺の場合、殺害方法や殺害に至った背景、社会的な影響などによって、50~90%と大幅に売却額が下落する可能性があります。

いずれのケースでも、人が亡くなってから長期間放置され、血液や体液の除去や消臭消毒を行う特殊清掃が必要になってしまうと下落率が大きくなってしまいます。

人が亡くなった部屋で生活したいと思える人は非常に少ないため、市場での需要が極端に下がります。事故物件の売却に際しては、事件・事故が発生してから何年経っていても、購入者に対する告知義務があります。これは、人の死にまつわる事件・事故の有無により不動産の価値を大きく左右し、告知しないまま売買した場合、買主が大きな経済的損失を被る可能性があるためです。

再建築不可物件|解体して更地にしてしまうと新たな家を建てられない土地

再建築不可物件は接道義務を満たせていない土地に 建てられている物件のこと

再建築不可物件の場合は、売却価格は30~50%下落します。再建築不可物件とは、土地が現在の建築基準法の基準を満たしていないため、改築・増築・移転・建て替え(空きたい+新築)できない不動産のことを指します。一部救済措置はあるものの、買い取った後の活用方法が限定されるため売却額が下がってしまいます。

再建築不可物件は、開発行為が制限されている都市計画区域と準都市計画区域内にのみ存在します。都市計画区域や準都市計画区域は、1950年に建築基準法の施工によって指定を受けたもので、それ以前に建っていた住宅には適用されませんでした。再建築するとなると現在の建築基準法を満たさなければなりませんが、土地自体が建築基準法を満たしていないため再建築できないのです。

具体的には、土地が建築基準法上の道路に接していない場合や、幅員4m以上の道路に接している幅が2m未満の場合に再建築不可物件となります。これは、十分な幅の道路と最低限接していないと、消防車や救急車が入れず、消火活動や救助活動がスムーズに行えないためです。

土地形状や状態が特殊|傾斜地や崖地、土壌汚染などの特殊な土地

特殊な形状・状態の土地の売却価格の下落率は30~40%です。土地形状や状態が特殊な土地は、建物の建築にコストがかかり、活用が難しくなるため売却価格が下がる傾向にあります。例えば、土地の状態が悪ければ、建物を立てるために土地を整地しなければならないため、余分な手間や費用がかかってしまいます。

具体的には下記のような土地の場合、形状や状態が特殊であると判断されます。

傾斜地や崖地、土壌汚染などの特殊な土地の例
傾斜地 敷地が坂になっている土地
崖地 敷地の傾斜角度が30度以上と勾配が急で険しい土地
旗竿地 公道から細い路地を通らないと入れない土地
不整形地 三角形・台形・L字形など四角形以外の形の土地
土壌汚染地 ガソリンスタンド・工場跡地など土壌汚染が発生している土地

共有不動産|複数人で所有している不動産

共有不動産、共有持分

共有不動産の場合、売却価格が30~50%ほど下落します。共有不動産とは、所有者(名義人)が複数人いる不動産のことを指します。各所有者が持つ一部の所有権は「共有持分」と呼ばれ、それぞれが持つ権利の割合は「持分割合」と呼ばれます。共有不動産は所有者全員の合意がなければ不動産を賃貸・売却・建て替えすることができないため、不動産買取業者が一部の共有持分を買い取っても、そのままでは活用できないため、売却価格が下がってしまいます。

共有不動産を不動産買取業者が活用するためには、他の所有者全員の合意を得る、または他の所有者全員が持つ共有持分を買い取る必要があります。いずれにしても、手間と時間、費用がかかるため、買取の負担が大きいため、売却価格が下がってしまうのです。

周囲環境に問題がある物件|周辺に墓地や暴力団事務所などの嫌悪施設がある物件

環境的な瑕疵がある物件は、売買価格が20~30%程度下落します。環境的瑕疵物件の定義は、法的瑕疵物件とはで紹介した通り、物件の周辺地域の環境に関する問題です。物件自体には問題がないため、売主の努力では解決できません。

環境的瑕疵の原因となる嫌悪施設は下記の通りです。

嫌悪施設の特徴 主な嫌悪施設 嫌悪される主な理由
健康への影響 ・ごみ処理場
・下水処理場
・工場
・高圧線鉄塔
・養豚場
・養鶏場
・養牛場
・騒音
・振動
・臭い
・煙
・害虫
生活・利便性への影響 ・線路・駅
・高速道路
・空港
・ガソリンスタンド
・薬品貯蔵庫
・発電所
・工場
・騒音
・振動
・臭い
・危険性
風紀や治安への影響 ・遊戯施設
・風俗店
・ラブホテル
・パチンコ店
・飲食店
・風紀の乱れ
・治安の悪化
・危険性
・害虫
心理的な影響 ・墓地
・葬儀場
・宗教施設
・消防署・警察署
・刑務所・拘置所
・病院
・不快感
・嫌悪感
・治安の悪化
・危険性
時間を問わない騒音による影響 ・小中学校
・幼稚園・保育所
・スポーツ施設
・イベント会場
・騒音
・振動
近隣住民による影響 ・事故物件の近隣物件
・空き家
・ゴミ屋敷
・迷惑行為をする近隣住民がいる物件
・多頭飼育崩壊が起きている物件の近隣物件
・騒音
・臭い
・害虫
・不快感
・嫌悪感
・治安の悪化

ただし、環境的瑕は人によっては全く気にならないという人もいます。実際の状況によっては、市場価格に近い金額で売却できることもあります。

底地・借地|地主と借地人の間で貸し借りされている土地

底地・借地とは地主と借地人の間で 貸し借りされている土地を指す

底地・借地は、売却価格の下落率が80~90%と非常に大きくなってしまいます。底地(そこち)とは、借地権が設定されている土地を指し、「貸地(かしち)」とも呼ばれています。借地権とは、地代を土地の所有者に払って土地を借りる権利です。土地を貸す人を「底地人(地主)」、土地を借りる人を「借地人(借主)」と呼びます。借地(しゃくち)とは、地代を払って借りている土地です。つまり、底地と借地は同じ土地のことを指しており、地主から見た土地は底地、借地人から見た土地は借地となります。

地主は土地を所有していても、借地人が所有する土地に住んでいるため、自由に売買ができません。借地契約は法律により30年以上と定められており、多くの場合で契約満了までかなりの期間があります。また、借地人を立ち退かせるためには、正当な理由が必要であり、借地人を立ち退かせることは非常に困難なので、底地の売却額は大きく下がってしまいます。

対して借地人は、借地権は持っていますが、土地は地主の物です。借地人が借地権を第三者に譲渡するためには、地主の許可と譲渡承諾料の支払いが必要になります。また、借地権には契約期間や建て替えの制限があり、借地権のみを取得しても自由に活用できないため、借地の価値も低いものとなります。

ただし、使用貸借の場合は、無償で土地を貸し付けており、使用貸借人は地代などの権利金を支払っていません。権利金を支払っていないと、借地として認められず、使用貸借人なら強制的に退去させることができるため、ほぼ市場価格で売却することが可能です。

株式会社Clamppyの訳あり物件買取実績

事故物件の買取実績

■東京都品川区マンション:買取価格1,000万円
買取の概要 一人住まいの居住者がお部屋の脱衣所で亡くなり、その腐臭から近所の方が通報し発覚した、事故物件のご依頼でした。疎遠になっていた相続人からのご依頼で、相続等のご相談を含めお取引をさせていただきました。ご希望の売却価格に沿った査定価格となったので、そのまま弊社が相続登記後、買取をさせていただきました。
■千葉県松戸市戸建て:買取価格500万円
買取の概要 親子が建物内で変死してしまった事故物件を売却したいという弁護士様からのご依頼でした。事故が起こったのはここ2年以内で、色々と不動産会社へ売却の依頼をしていたが、なかなか買い手がつかなかったという時に弊社のことをインターネットで知ったそうです。早速、物件の詳細をヒアリングし価格査定、手続きを進め、買取いたしました。現金化までとてもスムーズなお取引となりました。
■東京都足立区マンション:買取価格1,300万円
買取の概要 マンションの共用部で飛び降り自殺があり、事故物件になってしまったということで弊社に買取のご依頼がありました。早めのお取引をご希望ということでしたので、スピード感をもって物件調査等をおこない、お客様のご希望よりも高い価格での買取となりました。

共有持分の買取実績

■東京都世田谷区の土地(共有持分):買取価格4,600万円
買取の概要 「共有者と土地利用について話し合いがまとまらず、土地の100分の75の持分を売却したい」というご依頼でした。 建物は賃貸併用住宅で、建物が古いため建て替えや全体の売却を検討していたが、建物に居住している共有者との話し合いがまとまらず、リフォーム工事を強行されてしまったということでした。 弊社が共有者様の間に入り、円滑に話をまとめて、ご依頼者様の持分を買取いたしました。
■埼玉県さいたま市の土地(共有持分):買取価格4,000万円
買取の概要 共有者と歩調が合わず売買が難しい土地の3分の1の持分を売却したい、というご依頼でした。 過去自分自身が売却に反対した経緯があり、今回自身が売りたいときに他共有者に反対されてしまっているご状況。ご相談時に土地は駐車場として同意なく不動産業者へ賃貸されている状態でした。 弊社は他共有者様との交渉を進めトラブルなく、Aさんの持分1/3だけを4,000万円で買取いたしました。

再建築不可物件の買取実績

■東京都のアパート:買取価格2,400万円
お客様の声 再建築不可の空き家アパートを売却するために4、5社の不動産買取業者に査定を依頼しましたが、一切値段がつかず買取拒否...物件が古くて状態が悪かったのが主な原因のようで、ある業者には「売却は諦めたほうがいい」とも言われました。その時にたまたまインターネットでクランピーリアルエステートさんのサイトを見つけダメ元で買取相談をしたら、初めて物件に値段がつきました。
「状態が悪いといっても、少し家が傾いているなど弊社で解決できる問題であれば買い取れます」と言ってくださいました。物件を売却できた安堵感もあったけど、値段がついたことの驚きのほうが大きかったです...。
■神奈川県のアパート:買取価格1,500万円
お客様の声 物件を売るにあたってリフォームなどをしたほうがいいのかなと迷っていましたがクランピーさんが「現状のままで買い取りますよ」と言っていただけたので、そのまま売却しました。
土地の手入れも全くしておらず、水周りもかなり古い物件だったので正直安く買い叩かれてしまうのではないかと不安でしたが、私の予想以上の高い値段で買い取ってもらえたので、とても満足しています。多額のリフォーム代をかけて損することを避けられたので、クランピーさんに相談してよかった。
■東京都の一戸建て:買取価格1,860万円
お客様の声 息子たちも独り立ちし、将来介護が必要になった時のため老人ホームへの入居を考えていました。しかし、老人ホームへ入居するための資金がなく、実家を処分しようと考えましたが再建築ができない物件のため全然売れずに困っていました。
そんな中、息子がクランピーさんに買取を依頼していたらしく「物件お調べした結果、買取可能ですよ」とお返事をいただいたそうで、家族一同安堵しました。物件を買い取ってくれたことによって老人ホームに入るお金を工面でき、本当に感謝しております。

底地・借地の買取実績

■東京都の土地:買取価格2,100万円
お客様の声 父の遺産の中に底地があったのですが、高級住宅地の土地だったためかかる相続税も大きく、納税資金確保のために売却をしました。いくつかの業者に査定依頼をしましたが、ここの査定がダントツで高かったです。
驚いたのはアフターサービスの充実です。買取から相続税申告まで行ってくれ、大変助かりました。知り合いの税理士などいなかったので、正直とても助かりました。ありがとうございました。
■埼玉県の土地:買取価格1,250万円
お客様の声 親戚同士で共有していた底地があるのですが、地代と維持費が見合わず「売却しよう」ということでクランピーリアルエステートさんにご相談しました。不動産の売却自体が初めてだった上に共有不動産の売却ということでわからないことだらけでしたが、私の疑問点にもひとつひとつ答えてくださり、安心して売却することができました。
不動産の売却は初めての経験だったのもあり、丁寧な対応をしてくれたクランピーリアルエステートを選んでよかったと思っています。ありがとうございました。
■茨城県の土地:買取価格980万円
お客様の声 私が売却したのは借地人が6人いる底地です。借地人の人数が多く「訳あり物件扱い」となってしまって、正直どこも満足のいく査定額をだしてくれませんでした。ただ、ネットでたまたま見つけたここだけはしっかりとした査定を行ってくれたため、即売却を決断しました。借地人が複数いるためトラブルにならないか心配でしたが「もしトラブルになりそうな場合は弁護士が交渉を行いますので安心してください」と言っていただき安心して売却できました。

幸い借地人ともトラブルになることなくスムーズに売却できました。その後の確定申告までサポートしてくれ本当に感謝しています。この度は本当にありがとうございました。

訳あり物件を売却する買取業者を選ぶ3つのポイント

訳あり物件買取業者は多くあるため、業者を選ぶときのポイントを確認しておきましょう。

訳あり物件を売却する買取業者を選ぶ3つのポイント
  • 訳あり物件の売買の実績が豊富である
  • その地域について詳しい
  • 過去に宅地建物取引業法違反を受けていない

不動産の売却は人生でそう何度もあることではないので、しっかり知識を付けて慎重に選ぶ必要があります。

訳あり物件の売買の実績が豊富である

訳あり物件はそのままでは活用が難しいケースも多く、不動産としての価値を再生してから活用・売却しなければなりません。しかし、訳あり物件の価値の再生には多くの経験と、経験から得られるノウハウが必要です。実績が多い業者は、それだけ経験も知識も多く、他社では断られる物件にも値を付けられたり、他社よりも高い買取価格を提示できたりする可能性があります。

買取業者の実績は、公式サイトに掲載されている実際の相談実績を確認するのがおすすめです。その他、レビューサイトの口コミも参考になります。相談実績や口コミに対する買取業者の対応を見ることで、その業者のスタンスや考え方を把握でき、信頼性を確認できます。また、自身が所有する訳あり物件と似た実績があれば、買い取ってもらえる可能性が高いといえます。買取可能と記載があるにもかかわらず、実際に相談したら断られるなどのミスマッチも防げるでしょう。

その地域について詳しい

業者によっては、特定の地域しか対応していない、または特定の地域の実績しかないということもあり得ます。訳あり物件の買取業者を探す際は、自身が所有している物件がある地域での実績がある業者を選ぶようにしましょう。

地域情報に詳しければ、地域の将来性や都市計画、交通アクセス、活用ニーズなどからより実態に則した価格を付けることが可能です。実際の価値よりも安く買い叩かれることは少なくなり、高値で買い取ってもらえる可能性が高まります。

地域情報に詳しい業者を探したい場合は、不動産買取業者検索サイトで、物件の所在地域に絞って業者を検索するのがおすすめです。

過去に宅地建物取引業法違反を受けていない

気になる不動産買取業者を見つけたら、過去に行政処分を受けていないかをチェックしましょう。法律に違反していた過去がある業者が、信頼性や誠実さに欠けることはいうまでもありません。

不動産の売買をするためには、法律上宅地建物取引業許可を取得し、宅地建物取引業法に則って業務を行わなければなりません。法律に違反した業者は、行政指導や業務停止、免許取り消しなどの行政処分を受けることとなります。

業者の行政処分の履歴は国土交通省のネガティブ情報等検索サイトや都道府県のWebサイトで公開されています。いずれも処分の理由までしっかりと記載されており、どのような違反・不正があったのかを確認できます。

過去に処分を受けた業者に依頼してしまうと、同様のトラブルに巻き込まれる恐れもあるため、行政から処分されるような業者は避けたほうが無難でしょう。

訳あり物件の売却におすすめの買取業者

業者選びは訳あり物件の売却が成功するか、失敗するかを分ける大きな要素です。「どの業者に依頼すべきか分からない…」という人向けに、おすすめ業者を3社ご紹介します。

  • 株式会社クランピーリアルエステート
  • 株式会社TAMAGO FACTORY
  • 株式会社三条工務店

今回は、イエコンのおすすめの訳あり物件買取業者ランキングから、実績が豊富で信頼性の高い特に優良な業者をピックアップしました。

株式会社クランピーリアルエステート|全国買取対応かつ1,200以上の弁護士・士業専門家と連携している

クランピーリアルエステート

株式会社クランピーリアルエステートは、全国の物件買取に対応し、年間2,000件以上の相談実績がある訳あり物件専門の不動産買取業者です。

1,200以上の士業事務所と連携しているところが強みで、士業コンサルタントを基盤とし、相続トラブルになっている物件や、権利関係が複雑な物件でも買取対応できます。訳あり物件を専門に扱う業者なので、瑕疵物件の買取実績も豊富で、口コミや相談実績を見ても満足度が高いことがわかります。もちろん行政処分を受けた過去もありません。

訳あり物件のなかでも当事者間では解決できないトラブルを抱えている場合は、特に相談する価値がある業者といえるでしょう。

>>【無料相談】訳あり物件・事故物件の買取窓口はこちら

株式会社TAMAGO FACTORY|事故物件の買取に特化している

株式会社TAMAGO FACTORY

株式会社TAMAGO FACTORYは、事故物件の買取に特化した訳あり物件買取業者です。

全国の事故物件に対応しており、相談実績は1,500件以上あります。査定期間の明記はありませんが、買取対応が最短2日なので業界内でも特にスピーディーに対応してもらえるといえるでしょう。また、事故物件専門ということで、遺品整理士・特殊清掃・士業との連携していて、特殊清掃・遺品整理も丸投げが可能です。

故人や遺族の気持ち・プライバシーを考え、メディア掲載は一切断っているそうです。事故物件という人の死というデリケートな問題を抱える物件を扱う業者として、信頼できる企業姿勢があるといえるのではないでしょうか。

株式会社三条工務店|どんな物件でも相談可能

株式会社三条工務店

株式会社三条工務店は、「当社に買取できない物件はありません」と謳う、訳あり物件専門の買取業者です。

全国どこでも対応可能で、離島でも出張査定が可能。年間相談件数は800件、累計買取件数が700件以上の実績があり、特に値がつきにくい底地・借地にも対応しています。弁護士・司法書士・税理士などの士業との連携もあるため、相続・権利関係のトラブルがあっても買い取ってもらえます。

他社で断られた物件でも買取できるということなので、他のどこにも売り先が見つからないという際にはぜひ相談してみたい業者です。

訳あり物件の売却までの流れ

訳あり物件であっても、相談する業者が訳あり物件に精通している必要があるだけで、売却時の流れは仲介でも買取でも一般的な物件と大きく変わりません。

    ■不動産仲介業者を利用して売却するときの流れ

  • 1.不動産仲介業者に査定を依頼する
  • 2.業者の査定を受ける
  • 3.業者と媒介契約を結ぶ
  • 4.業者主導で売却活動をする
  • 5.買主が見つかったら売買契約を結ぶ
  • 6.引き渡しの準備をする
  • 7.買主に物件を引き渡す

不動産仲介業者に査定を依頼する場合、1社ずつ申し込むと手間と時間がかかるため、不動産一括査定サイトを利用して複数社にまとめて依頼するのがおすすめです。複数社に査定してもらうことで、所有する物件の相場を把握し、相場よりも極端に高い・安い値を付けた業者を除外することができます。

「高値が付いたほうがいいのでは?」と考えがちですが、仲介において相場よりも極端に高い金額を提示する業者は、実態よりも高い査定額を出して契約だけを取ろうとしているだけの可能性があるため注意しましょう。実態以上の価値を提示して売りに出しても、長期間買い手が付かない原因になりかねません。仲介業では物件が売れなくても業者の痛手にはならないため、無責任な金額を付けられる恐れがあります。

    ■不動産買取業者に売却するときの流れ

  • 1.不動産買取業者を探す
  • 2.業者に査定を依頼する
  • 3.業者の査定を受ける
  • 4.査定額・買取条件を確認する
  • 5.売買契約を結ぶ
  • 6.物件を引き渡す
  • 7.代金の支払いを受ける

不動産買取業者に査定を依頼する場合は、まず訳あり物件を売却する買取業者を選ぶ3つのポイントをクリアしているかを確認しておきましょう。2~3社気になる買取業者を選び、複数社に査定を依頼します。複数社に査定してもらえれば、最も高値を付けてくれた業者に売却することができます。買取業者の場合は買主が業者となるため、基本的には最も高い値を付けた業者に売却するもがお得ということになります。

ただし、契約不適合責任が免責されるかどうかは、しっかりと契約を確認する必要があります。買取実績が公開されている業者であれば、契約不適合責任は免責になっているのが通常ですが、念のため確認しておきましょう。

まとめ

今回は、訳あり物件の定義から、訳あり物件の売却方法、売却価格の相場、おすすめの訳あり物件専門買取業者までまとめて紹介しました。

訳あり物件は、建物自体に欠陥がある・違法性がある物件以外にも、環境的・心理的に抵抗感を抱く物件も含まれます。訳あり物件を売却したい場合、不動産の瑕疵=土地や建物に生じる不具合・欠陥・問題・トラブルについては必ず売主に伝えなければなりません。瑕疵の有無や程度によっては、物件が売れない、または売却価格が下がることになりますが、瑕疵を隠したまま売却すると法律違反として損害賠償や契約解除に至るリスクがあります。

抵抗感が薄い訳あり物件であれば、市場価格に近い金額で売れるよう、まずは不動産仲介業者に相談してみましょう。事故物件や底地・借地など、抵抗感が高かったり極端に需要が低かったりする訳あり物件は、訳あり物件の扱いに精通した買取業者に相談するのがおすすめです。売れにくい訳あり物件でも活用・売却するノウハウを持った業者であれば、瑕疵がある物件や親族間・近隣住民とトラブルなっている物件でも買い取ってもらえるでしょう。

訳あり物件を買取ってもらう場合によくある質問

訳あり物件は告知しないとダメ?隠した場合はどうなるの?

訳あり物件の告知義務は、瑕疵の種類・内容によります。2021年に国土交通省が制定した「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」では、告知の義務の基準が定められています。そのため、訳あり物件でも告知しなくてもいいケースと、告知しなければならないケースがあります。

なお、告知義務に違反すると、売主は契約不適合責任を問われることになります。

    ■告知義務が発生するケース

  • 事件性・周知性・社会に与えた影響が特に高い事案が発生した場合
  • 取引相手の判断に大きな影響を及ぼす場合
  • 取引相手から瑕疵の有無を問われた場合
  • 社会的な影響の大きさから、取引相手が把握しておくべき特段の事情がある場合
  • 自然死・不慮の死以外の死が発生した場合
  • 特殊清掃を伴う死が発生した場合
    ■告知義務が発生しないケース

  • 自然死・不慮の死で特殊清掃が発生しない場合
  • 対象不動産の以外の住戸・日常生活で通常使用しない集合住宅の共用部分
    で事案が発生した場合

事故物件を隠すと後でバレることがある?

自殺や他殺、特殊清掃が必要な自然死や不慮の死を問わず、誰かが亡くなれば、近隣住民に隠しきるのは困難です。事件・事故があったことを隠すことはほぼ不可能だと考えましょう。たとえ取引の際にバレなくても、引き渡し後に買主が引っ越してきた後に近隣付き合いの中で事故物件である事実が伝わる可能性は十分にあります。

事故物件であることを隠して売却すると、契約不適合責任に問われ、告知義務違反で損害賠償請求・契約解除請求を受ける恐れがあります。

事故物件の告知義務に時効はある?

事故物件を賃貸に出す場合、告知義務は原則として3年とされています。しかし、事故物件を売買する場合、告知義務の時効はありません。つまり、告知義務が発生するケースにおいては、事故・事件から何年経っていても取引相手に告知する義務があります。

「○年経ったから告知しなくても大丈夫」と自己判断せずに、買主が不動産買取業者であっても個人であっても必ず事故物件であることを伝えましょう。

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更新日 : 2024年11月26日
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