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既存不適格物件でも売却できる!建ぺい率・容積率オーバー物件を売却する5つの方法とは?

既存不適格物件でも売却できる!建ぺい率・容積率オーバー物件を売却する5つの方法とは?

既存不適格物件とは、建築当時は適法だったものの、法改正や周辺環境の変化により現代の建築基準に合わなくなった建物のことを指します。主に建ぺい率(土地に対する建物の建築面積)や容積率(土地に対する建物の延床面積)、高さ制限や接道に関する現代の規定と合わなくなることで発生します。

既存不適格物件は、建築確認申請が必要となる増改築や建て替えの際に現行基準への適合が求められるため、通常の物件と比較して売れにくいとされています。

とはいえ、全く売却できないわけではなく、下記のような方法を取ることで売却できることがあります。

売却方法 概要(短く要点整理) アピールポイント(広さ活用の視点)
広さをアピールして売る 建ぺい率・容積率が規定を超えている点を「通常より広い」として訴求する方法。既存不適格物件は是正命令の対象外で居住継続が可能。増改築等をしなければ現状維持で販売できる。 広さを重視する買主に魅力を感じてもらいやすい。建物の制約を逆手に取った独自の訴求が可能。
減築リフォームを行う 建物の一部を減築して現行の建築基準に適合させる方法。 基準適合により住宅ローンが利用しやすくなり、買主の購入ハードルを下げられる。
隣地を購入する 隣の土地を買い足して敷地面積を増やし、建ぺい率の基準を満たす方法。 敷地条件を改善でき、物件価値や将来の活用プランが向上する。
古家付土地として売却する 建物の価値をほぼ考慮せず、解体前提の「古家付土地」として売却する方法。 建物状態を気にしない買主にとって検討しやすく、売却までがスムーズ。
専門の買取業者に依頼する 違反建築物や既存不適格物件を買い取る専門業者に直接売却する方法。 法的課題がある物件でも買取可能なケースが多く、早期売却や手間の削減が期待できる。

基本的に上記のような手段を取ることで、既存不適格のまま売ったり、既存不適格状態を解消して売ったりすることができます。とはいえ、中には手間や費用がかかるものもありますので、どの方法があなたの物件に合っているかは自己判断せずに、再建築不可物件等の取り扱いになれた不動産会社に一度相談いただくことをおすすめします。

特に「物件を早く手放したい」という場合は、既存不適格物件の取り扱いに慣れた不動産会社や専門の買取業者に相談してみるのも一つの方法です。

また、より良い条件で売却するためには、複数の不動産会社に査定を依頼して比較することが重要です。なぜなら、不動産会社によって既存不適格物件に対する知見や、査定の精度が異なるためです。

まずは無料査定で、あなたの物件がどれくらいの価格で売却できるのか確認してみてください。

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建ぺい率や容積率は「敷地において利用できる面積」の基準

建ぺい率と容積率の定義は、以下の通りです。

建ぺい率 敷地面積に対する建築面積(建物を真上から見たときの面積)の割合
容積率 敷地面積に対する延床面積の割合

建ぺい率や容積率は、ある1つの敷地において、どれくらいの広さまで建物を建築できるかを決める基準です。

用途地域ごとに設定され、建ぺい率は30~80%、容積率は50~1300%であることが一般的です。

建ぺい率は「敷地面積に対する建築面積の割合」

建ぺい率は「敷地面積に対する建築面積の割合」

建ぺい率は「敷地の内、どれくらいの広さまで建物を建ててよいか」を表します。敷地面積が100㎡で、建ぺい率が70%であれば、建物を建てられるのは70㎡までです。

建築面積は、屋根や柱もしくは壁のある部分を基準に、建物を真上から見た大きさで判断されます。

例えば、屋根と柱がある駐車場は建築面積に含まれますが、いわゆる「青空駐車場」のように屋根・柱がない場合は建築面積に含まれません。

また、ひさしやバルコニーなど上階部分がせり出している部分は、1m以上突き出している場合に限り「先端から1m後退したところ」までを建築面積に含みます。

参照:建築基準法第53条(建蔽率) | e-Gov法令検索

容積率は「敷地面積に対する延床面積の割合」

容積率は「敷地面積に対する延床面積の割合」

容積率は「敷地の内、どれくらいの延床面積まで建物を建ててよいか」を表します。敷地面積が100㎡で、容積率が70%であれば、建物の延床面積は70㎡までです。

延床面積は、建物全体の床面積を合計したものです。例えば、上記の「敷地面積が100㎡で容積率が70%」のときに1階部分が50㎡なら、2階部分は20㎡しか建てられないことになります。

つまり、階数が増えるほど階層ごとの床面積は狭くなり、反対に階数を少なくすれば階層ごとの床面積を増やせるということです。

参照:建築基準法第52条(容積率) | e-Gov法令検索

建ぺい率や容積率をオーバーしている物件は2種類に分けられる

実際に建ぺい率・容積率がオーバーしている物件は少なくありません。「なぜオーバーしたのか」という経緯によって、下記2種類に分けられます。

建ぺい率や容積率をオーバーしている物件は2種類に分けられる

物件がどちらにあてはまるかで、売却時の取り扱いも異なります。詳しくは、下記の関連記事で解説しています。

「既存不適格物件」法改正によって基準を満たさなくなった

既存不適格物件は「建築当初の基準を満たしていたが、法改正などによって基準を満たさなくなった建築物」を指します。

具体的には、次のような場合に既存不適格物件となる可能性があります。

  • 建築後の法改正で建ぺい率・容積率の制限数値が下げられた
  • 建築後に用途地域の見直しで建ぺい率・容積率の制限が厳しくなった
  • 建築後に都市計画事業の施行により敷地の一部を収容したことで敷地面積が減少した

既存不適格物件の場合、現状のまま使い続けることは可能です。行政から是正を指導されることもありません。

ただし、建築確認申請が必要なリフォームや増改築をする場合は、全体を現行の基準に合うよう工事する必要があります。

「違反建築物」建築した時点で基準を満たしていない

違反建築物は「建築時点で基準を満たしていなかった物件」を指します。

具体的には、下記のような経緯で違反建築物が発生します。

  • 新築時に完了検査を受けず、違反建築物であることに気づかなかった
  • 確認申請を提出したあとで計画を大きく変更して建築された
  • 建築確認申請が必要な規模の増改築で申請をおこなわなかった

違反建築物は、既存不適格物件のようにそのまま使い続けることは認められません。違反建築物であることがわかれば、行政から是正指導がおこなわれます。

建ぺい率・容積率オーバーであれば、建築面積・延床面積の縮小工事をしなければいけません。所有者の負担で、必要な工事をおこないます。

「既存不適格物件」と「違反建築物」の見分け方

現在の物件が既存不適格物件か違反建築物かを判別するには、検査済証を確認しましょう。

ただし、検査済証を紛失していた場合、再発行できません。

検査済証を紛失している場合、役所で「台帳記載事項証明書」を取得することで、「過去に完了検査を受けて検査済証が発行されていたか」の履歴を確認できます。

もしこの証明書で「完了検査済」の記録があれば適法(既存不適格)と証明できますが、そもそも完了検査を受けていなかった場合は記録が残っていないため、違反建築物である疑いが強くなります。

昔の建物では完了検査を受けていないケースが実務上かなり多く、「検査済証を紛失した」と思って台帳証明書を取得してみたら「そもそも検査済証が発行されていなかった」と判明するパターンも珍しくありません。台帳記載事項証明書はあくまで検査済証の発行履歴の有無を調べる手段であり、検査済証そのものの代替書面ではない点に注意が必要です。

建築主以外が台帳記載事項証明書を取得するには、建築主の委任状などが必要となります。詳しくは、各自治体の建築課に問い合わせましょう。

弊社の顧問弁護士いわく、「既存不適格か違反建築かの判定は、売却時のトラブルを防ぐうえで最も重要な確認事項の一つ」とのことです。検査済証がない物件は実務上かなり多く、台帳記載事項証明書の取得に手間取るケースも珍しくありません。判定に不安がある場合は、自治体への確認と併せて、不動産会社にも早めに相談しておくとスムーズです。

既存不適格物件が売れない2つの理由

既存不適格物件の売却は難しく、なかなか売れないケースがほとんどです。

理由は、単に「現在の法令に適合していないから」だけではありません。

「既存不適格だから売れない」というイメージを持たれがちですが、実際の売れやすさは超過率の程度によってかなり変わります。超過率が数パーセント程度であれば住宅ローンの審査に通ることもありますし、立地次第では一般の仲介でも十分に売却が成立しています。弊社への相談でも、「既存不適格=売れない」と思い込んで放置していた物件が、実は普通に売却できたというケースは少なくありません。

法令に適合していない結果、下記2つの事態を引き起こすためといえます。

  • 1.住宅ローンを組みにくい
  • 2.将来の建て替え時に同規模の物件にできない

1.住宅ローンを組みにくい

既存不適格物件は、住宅ローンの審査が通りにくいという問題があります。なぜなら、既存不適格物件の担保評価額が低いからです。

金融機関が住宅ローンを融資するとき、対象の不動産を担保に取り抵当権を設定します。

金融機関は、借主が住宅ローンを返済できなくなったときに抵当権を実行して、競売にかけることで資金を回収します。

しかし、既存不適格物件は建て替えなどが難しい物件です。既存の建物を現行の基準に合わせて建て替えるのはコストがかかるため、競売にかけたとしても落札されにくいのです。

そのため、既存不適格物件の担保評価額は低くなります。金融機関によっては、そもそも既存不適格物件は住宅ローンの対象外としているところもあります。

住宅ローンにおける建ぺい率・容積率の目安は「超過率20%まで」

既存不適格物件を住宅ローンの対象としているところでも、建ぺい率・容積率の超過率によっては審査に通りません。

基準は金融機関によって異なりますが、一般的には超過率が20%以上の場合、融資を受けられない可能性が高いでしょう。

逆にいえば、超過率が10%~20%程度であれば住宅ローンの審査を通る可能性はあります。売却活動を始める前に、自分の物件がどれくらい建ぺい率・容積率をオーバーしているかも把握するとよいでしょう。

見落とされやすいポイントですが、超過率の算定にあたっては「指定容積率」と「基準容積率(前面道路幅員による制限)」のどちらが適用されるかも確認が必要です。前面道路の幅員が狭い場合、指定容積率よりも厳しい基準容積率が適用されることがあり、自分では超過率が小さいと思っていても、実際にはもっと大きな超過だったというケースがあります。

2.将来の建て替え時に同規模の物件にできない

既存不適格物件は、そのまま使い続けるのであれば、建ぺい率・容積率をオーバーしたままでも問題ありません。

しかし、建物が老朽化して建て替えるときには、建築確認申請が必要になります。このとき基準となる法令は、新築当時のものではなく現行のものです。

つまり、既存不適格物件であれば、現行の法令に適合するような建ぺい率・容積率で建て替える必要があります。

そのため、現在の物件と同じ広さの建物は建てられず、ほとんどのケースでは狭くなるのです。

このように、通常の物件に比べて制限が厳しいため、既存不適格物件は売れにくくなっています。

既存不適格物件の5つの売却方法

売却が難しい既存不適格物件ですが、まったく売れないというわけではありません。

次の5つの方法を実施すれば、納得できる価格で売却できる可能性があるでしょう。

  • 1.通常より広い点をアピールする
  • 2.隣地を買い取ったあとで売却する
  • 3.減築リフォームをして売却する
  • 4.古家付き土地として売却する
  • 5.買取業者へ売却する

1.通常より広い点をアピールする

建ぺい率・容積率の超過を、一般的な物件より“ゆとりがある”という強みとして活かす方法です。既存不適格物件は違反建築物ではなく、行政から是正を求められるものでもありません。増改築や建築確認が必要となる大規模修繕を行わない限り、現状のまま居住を継続できます。

また、基準を超過しているということは、同じ用途地域で新たに建てられる物件よりも広い空間を確保しているということでもあります。この広さは、室内の開放感やゆったりとした間取りを重視する買主にとって大きな魅力となり得ます。

ただし、広さを評価する買主層は限定的で、住宅ローンが利用しづらい点からも、売却の難易度は一般物件より高いのが実情です。そのため、広さをどこまで訴求できるか、現況の測量結果や超過率を踏まえて不動産会社と事前に戦略をすり合わせておくことが重要です。

現場の肌感覚では、広さを強みとして訴求できるのは立地条件が良く、超過率がそこまで大きくない物件に限られます。弊社に寄せられる相談でも、「広さをアピールして売りたい」とご希望される方はいらっしゃいますが、超過率が大きい場合は住宅ローンのハードルもあり、実際に広さだけで成約に至るケースは体感で2割程度にとどまります。売却戦略としては選択肢の一つですが、過度な期待は禁物です。

2.隣地を買い取ったあとで売却する

建物が建ぺい率や容積率の基準を超えている場合には、建物ではなく敷地の方を広げて基準内に収めるという方法もあります。

例えば、建ぺい率60%・敷地100㎡の土地では、建築できる面積は60㎡までです。 現状の建物が66㎡で建ぺい率を10%超えている場合でも、隣地から10㎡を買い足して敷地を110㎡にできれば、110㎡×60%=66㎡となり、基準を満たせることになります。

建ぺい率・容積率はいずれも敷地面積を基準に算定されるため、隣地を取得して敷地面積を拡張できれば、既存不適格の状態を解消できる可能性があります。

ただし、隣地の買取は費用や交渉のハードルが高く、売却価格が費用を上回るとは限りません。売却を目的とした隣地購入を検討する際には、事前に不動産会社へ相談し、拡張後の査定額や需要の見込みを確認しておくことが重要です。

3.減築リフォームをする

リフォームで建物の規模を拡張する工事を「増築」と呼びますが、減築はその逆で、建物の一部を撤去して規模を小さくする工事を指します。

例えば、2階部分の床を撤去して吹き抜けを設けるなど、延床面積を縮小する工事が代表的です。延床面積が減れば容積率の超過を、建築面積を縮小すれば建ぺい率の超過を解消できるため、既存不適格の改善手段として効果的な場合があります。

ただし、減築すれば必ず売却しやすくなるわけではありません。工事費用が高額になるケースもあるため、着工前に不動産会社へ相談し、減築後の需要や査定額の見通しを確認することが重要です。

減築工事の費用は建物の構造や撤去範囲によって大きく異なりますが、木造の2階部分を一部撤去するような工事であれば、150〜500万円程度が目安です。ただし、減築しても売却価格が工事費を上回る保証はないため、着手前に費用対効果の見極めが欠かせません。弊社の実績を踏まえると、減築によって売却がスムーズに進んだケースは、超過率が小さく立地の良い物件に集中しています。

4.古家付き土地として売る

対象の既存不適格物件が木造で築年数が古く、老朽化が進んでいる場合には、「古家付き土地」として売却する方法が有効です。

古家付き土地とは、経済的価値がほとんどない建物(古家)が付いた土地を指し、実質的には“土地を売る”という性質を持つ売却方法です。

買主の多くは土地の取得が主目的で、購入後に自らの費用で解体することを前提としているケースが大半です。また、中には古家を活用してリフォームを行ったり、生活に支障がない範囲でしばらく使用する買主も見られます。

ただし、古家付き土地として売却する場合は、買主の需要が明確になり売れやすくなる一方で、価格は土地相場に近づくため高値は期待しにくい点に注意が必要です。

また、既存不適格の状態そのものが解消されるわけではないため、買主が将来建替えを希望する場合には、現行の建築基準による制限を受ける可能性があります。

そのため、解体費の負担区分や現況のまま引き渡すかどうかを事前に整理し、不動産会社と方針を共有しておくことが、トラブル防止の観点からも重要です。

5.専門買取業者を利用する

なるべく短期間で売却したい場合、既存不適格物件の専門買取業者に買い取ってもらうとよいでしょう。専門買取業者なら、建ぺい率や容積率がオーバーしている物件でも買取対応をしています。

専門買取業者は現金一括で物件を買い取るケースが多いため、既存不適格物件が売れにくい理由の1つである「融資を受けにくい」という問題を回避しやすい点が特徴です。

実際に、「建ぺい率が15%ほど超過している実家を相続したが、仲介では断られてしまった」というご相談をいただくことがあります。仲介で難しいと言われた場合でも、買取業者を含む複数社に査定を依頼してみると、思わぬ金額が提示されることもあります。1社だけで判断せず、複数の選択肢を比較検討してみることが大切です。

ただし、既存不適格物件の専門買取業者は数が少ない上、依頼先によって買取価格が大きく変わります。

そのため、専門買取業者を探すときは、複数の業者に査定を依頼し、比較することが重要です。複数の不動産会社を比較することで、スムーズかつ高値で買い取ってもらえる業者を効率的に探せます。

建ぺい率や容積率がオーバーしても再調査で適合となるケースもある

「昔、建ぺい率がオーバーしていると言われたことがある」「相続時、親戚から建ぺい率オーバーの家と言われた」などの理由から、対象の不動産を既存不適格物件だと考えている人もいるでしょう。

しかし、上記のような場合は再調査をおすすめします。

弊社で取り扱った既存不適格物件の中でも、体感で1〜2割ほどは再調査によって実は基準内だったと判明したケースがあります。特に、築年数が古い物件ほど測量誤差や登記の不整合が見つかりやすく、「既存不適格だと思い込んでいたが、調べ直したら適合していた」という事例は決して珍しくありません。

なぜなら、再調査をしてみると、実際は現行の法令に「適合」している可能性があるからです。

理由としては、次の4つがあげられます。

建ぺい率や容積率がオーバーしても再調査で適合となるケースもある

1.土地測量時にズレがあった

登記した時期が昔の場合、測量に誤差があって実際よりも狭くなっていることがあります。その原因は「測量技術の差」です。

現在の方が格段に測量の精密さは上がっています。そのため、再調査することによって土地面積が広くなる可能性があるのです。

ただし、大幅に広くなることは期待できないでしょう。おおむね、3%程度の差になります。

測量は、土地家屋調査士に依頼しましょう。売却を前提に測量するのであれば、不動産会社に紹介してもらうこともおすすめです。

2.建ぺい率に算入しなくていい部分を登記していた

物件を調査していると、稀に「建築面積に含める必要がない箇所を登記している」ケースがあります。

例えば、出窓や軒、ひさし、バルコニーなどがあてはまります。

一例として出窓の基準をあげると、以下の条件をすべて満たしている場合、建築面積から除外可能です。

  • 床から30cm以上の高さにあること
  • 壁から出ている部分が50cm以下であること
  • 部屋の天井より低いこと

建築当初の登記時に上記のような「建築面積に含める必要がない箇所」を登記していた場合、修正することで建ぺい率が基準内になるかもしれません。

3.法定床面積と混同していた

容積率を算出するときに使われる床面積は「容積対象床面積」と呼ばれます。これは建築確認申請書に記載された床面積とは異なるものです。

なぜなら、法定床面積に算入されても、容積率を算出するときに用いられる延床面積から除外される部分があるからです。

例えば、自動車車庫です。自動車車庫の面積が延床面積の5分の1以内であれば、容積対象床面積には算入されません。

そのほかにも不算入となるものはあります。

再度、物件調査することで、本来は不算入だったところまで容積対象床面積に含めていたことが判明するかもしれません。そうなれば、修正することで基準の適合内となる可能性があります。

4.用途地域等の見直しがあった

建ぺい率、容積率は用途地域ごとに上限が定められています。

しかし、これらの上限は度々見直しがおこなわれており、緩和されることもあります。

例えば、2019年6月25日から施行された改正建築基準法のケースです。

それまでは防火地域内の耐火建築物に限り、建ぺい率が10%緩和されていました。

しかし、2019年の改正により、準防火地域内の耐火建築物や準耐火建築物にも緩和対象が拡大されました。これにより、対象外だったエリアの建ぺい率が実質的に引き上げられたケースがあります。

さらに実務上見落とせないのが、この緩和は既存の「角地緩和(+10%)」と併用できるという点です。

つまり、対象物件が角地であれば合計+20%もの建ぺい率緩和が受けられるようになり、過去には建ぺい率オーバーとみなされていた物件が、法改正によって一気に適法(あるいは余裕のある基準内)に変わるケースが多発しています。

たとえば、建ぺい率80%の地域にある角地の物件であれば、防火地域の+10%と角地の+10%で合計+20%、つまり建ぺい率100%(敷地いっぱいに建てられる)という扱いになります。以前は「建ぺい率オーバー」と判定されていた物件が、改正後は基準内に収まるようになったというケースは、弊社の実務でも実際に確認されています。

まとめ

建ぺい率や容積率が基準を超えている物件は、住宅ローン審査が通りにくく、一般市場での需要がどうしても限定されがちです。

そのため、隣地の取得や減築リフォームなどにより、現行の基準へと適合させることで、売却の成功率を高められます。また、近年は測量技術の精度向上や用途地域の見直しによって、再調査を行うと基準内に収まるケースも見られます。売却前に一度確認しておく価値は十分にあるでしょう。

一方で、早期の資金化を重視する場合には、既存不適格物件の取り扱いに慣れた専門買取業者へ相談する方法も有効です。条件が整えば、数日以内に現金化が可能となることもあります。

売却を検討する際は、まず現状の超過率を確認し、再調査の余地がないかを含めて不動産会社に相談してみることをおすすめします。

既存不適格物件のよくある質問

既存不適格物件に住み続けることは可能ですか?

既存不適格物件でも、違反建築物でなければ現状のまま住み続けることができます。行政からの是正指導の対象にもなりません。

再建築不可物件に関するコラムはこちら

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    更新日 : 2025年11月07日
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