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カミソリ地がある再建築不可物件の売却をわかりやすく解説!

所有地と道路の間に「カミソリ地」という、細長い他人名義の土地が入りこんでいることがあります。

建築基準法において所有地は道路に接している必要があり、道路に接していない場合は「再建築不可物件」と扱われてしまいます。カミソリ地があるせいで、再建築不可となっている物件は少なくありません。

再建築不可物件は新築や建て替えができないため、通常の土地よりも売れにくくなります。

そうした場合、所有地が道路と繋がるようにカミソリ地を買取するか、現状のまま再建築不可物件として売り出すしかありません。

専門買取業者であれば、再建築不可物件でも最短数日での現金化が可能です。一括査定を使えば、再建築不可物件専門の買取業者を効率的に探せるので、スムーズな売却のためにぜひ活用してください。

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カミソリ地とは「土地と道路の間に横たわる細い土地」

カミソリ地

カミソリ地とは、カミソリで剃ったような細い土地で、多くは長方形や三角形の形状をしています。土地と道路の間に横たわるように存在しており、道路との接続を邪魔しているケースが少なくありません。

カミソリ地とは

所有者が勝手に未開発の土地を開発しないように、開発業者が意図的にカミソリ地を作るケースが過去にありました。

また、開発業者が道路を敷設する時、所有地以外の境界線承諾が取れず、やむなくカミソリ地を作るということもあったようです。

他には、里道や水路の名残、あるいは隣地と地盤の高低差があるなど実務上の理由からカミソリ地が作られたケースもあります。

カミソリ地があると再建築不可物件の原因になる

もし所有する土地と道路の間にカミソリ地があると、接道義務を満たしていないため「再建築不可物件」となります。

再建築不可物件とは、建物の新築や建て替えができない物件のことです。仮に売り出しても、相場より価格が下がってしまいます。

また「買主側は住宅ローンを利用できない」という問題もあるため、需要は非常に低くなります。

再建築不可物件の条件や建て替えできない理由については、以下の記事でもわかりやすく解説しているので参考にしてみてください。

カミソリ地があると接道義務を満たせない

都市計画区域で建物を建てるとき、その敷地は「原則として道幅4mの道路に2m以上接していなければならない」という決まりがあります。

都市計画区域とは?
計画的に土地の開発や抑制をおこなう地域のこと。自分が所有する土地が該当するか調べるには、市町村の都市計画課に問い合わせる必要があります。

この決まりを「接道義務」といいます。また、ここでいう「道路」とは「建築基準法」で認められた道路であることが条件です。

建築基準法第42条では「道路」について以下のように定めています。

【42条1項に該当する道路】
・道路法による道路(国道、都道府県道、市道、町道など)で道幅4m以上のもの。
・都市計画法、土地区画整理法などの法律によって作られた道路で道幅4m以上のもの。
・建築基準法が施行(1950年)された際、すでに存在していた幅4m以上の道。
・道路法、都市計画法、都市区画整理法などの法律によって計画され、2年以内に道路が通る予定である道幅4m以上のもの。
・道路法や都市計画法などには基づいていないが、特定行政庁から位置の指定を受けて作られる幅4m以上の道路。いわゆる「位置指定道路」とよばれるもの。
【42項2項に該当する道路】
幅4m未満の道路であるが、建築基準法の施行時点で建物が建っていた道路。「みなし道路」「2項道路」とよばれる。
42項2項に該当する道路に接している土地は、建築や建て替えの際に「道路の中心線から両外側にそれぞれ2mの道幅」を確保しなければならない

接道義務を満たしていない場合、建物を建てるときに敷地を後退(セットバック)しなければいけません。

建物が建っている土地には接道義務がありますが、道路と土地の間にカミソリ地があると、接道義務を満たせないということです。

参照:e-Govポータル「建築基準法第42条」

再建築不可物件は住宅ローンの利用ができない

再建築不可物件は一般的に市場価値が低いとみなされ、住宅ローンの審査に通りにくいといわれています。

そのため、買主は自己資金のみで購入しなければなりません。

しかし、不動産の購入資金をすべて現金で用意できる人は、それほど多くありません。そのため自然と需要が下がり、価格相場も安くなります。

物件ごとに状況が異なるので一概にはいえませんが、周辺相場から5割程度まで価格が下がるケースも少なくありません。

カミソリ地を買い取って再建築不可を解消すれば売却できる

再建築不可物件であっても、その原因を解消すれば普通の物件として売却できます。

接道義務を果たせない原因がカミソリ地である場合、カミソリ地を買い取って自分の所有地にすれば、接道義務を満たせます。

しかし、カミソリ地の所有者がだれなのか不明な場合も少なくありません。所有者の調査が必要となる場合もあるので、注意しましょう。

買い取るためにカミソリ地の所有者を調査する

不動産の名義を調べるときは、登記簿を閲覧しましょう。登記簿には不動産の所在地と所有者、抵当権の設定など多くの情報が記載されています。

登記簿は誰でも、登記所(法務局やその支局など)やオンラインで閲覧できます。必要であれば内容の写し(登記簿謄本や登記事項証明書)も取得可能です。

ただし、登記簿の閲覧や写しの取得には地番が必要です。カミソリ地の地番がわからなければ、自分の所有地の地番をもとに「公図」を取得しましょう。

公図を閲覧することで、自分の所有地や周囲の土地の地番がわかります。公図も登記所・オンラインで取得可能です。

参照:一般財団法人民事法務協会「登記情報提供サービス」(登記簿のオンライン閲覧)

参照:法務省「登記・供託オンライン申請システム」(登記事項証明書のオンライン申請)

カミソリ地所有者との交渉ポイント

カミソリ地の所有者が隣人や近所に住む人の場合、事情を説明してカミソリ地の買取相談を持ちかけてもよいでしょう。

カミソリ地による不都合を理解してもらえれば、交渉がスムーズに進む可能性もあります。そのためには、日ごろからコミュニケーションをとり、良好な関係を築いておく必要があります。

所有者が見ず知らずの人や開発業者など、面識のない者同士の場合は交渉も簡単ではありません。自分よりもカミソリ地の所有者のほうが強い立場にあるため、相場以上の価格を設定される可能性もあります。

そのため、売却を依頼する不動産会社や、不動産問題に詳しい弁護士などの専門家に相談するとよいでしょう。

所有者の行方や生死が不明なこともある

登記簿に記載されている所有者の死亡後、記載内容が変更されていないことも少なくありません。

土地の相続にあたって相続登記がおこなわれず、死亡した人の名義で放置されてしまうケースです。

所有者がすでに亡くなっていたら、住民票や戸籍謄本などから法定相続人を探すことになります。

これらの調査を個人でおこなうのは時間と手間がかかるため、やはり不動産会社や弁護士に相談することをおすすめします。

カミソリ地を買い取れない場合は再建築不可のまま売却

売却

「所有者と交渉したが良い結果が得られなかった」「所有者が見つからなかった」などの理由で、カミソリ地を買い取れないこともあるでしょう。

このように、再建築不可の状態を解消できないままだと、売却は困難になります。しかし、再建築不可物件でもまったく売却できないわけではありません。

適切なところに相談することで、なるべく高く、スムーズに売却することも可能です。

再建築不可物件の専門買取業者ならスムーズに売却できる

不動産会社によっては、接道義務を満たしていない再建築不可物件は取り扱えない場合があります。

そのため、再建築不可物件の売却は、実績のある専門買取業者に依頼することが大切です。

専門買取業者は、買い取った物件を収益化するための知識や資金を豊富にもっているため、再建築不可物件でも積極的な買取が可能です。早ければ最短数日で、物件を現金化できるでしょう。

一括査定を利用すれば、全国の厳選された不動産会社から、再建築不可物件の専門買取業者を効率的に探せます。スムーズな売却を実現するために、ぜひ活用してみましょう。

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再建築不可物件を売却するときのポイント

再建築不可物件とはいっても、自分にとっては大切な資産です。投げ売りするようなことはせず、なるべく高く売りたいのが普通です。

再建築不可物件を売却するときに気をつけたいポイントとして、下記の3つがあげられます。

  • 近隣との関係は良好に保つ
  • 売却前に建物を解体しない
  • 建物の修繕やリフォームも検討する

ポイント1.近隣との関係は良好に保つ

カミソリ地の買取のときと同様、土地を業者に売却する際も、近隣と良好な関係を築けているかどうかが影響します。

隣地との境界があいまいなまま売却すると、買主が境界を巡って隣人とトラブルになるかもしれません。そのため、土地の境界を確定する「境界確定測量」をおこないます。

しかし、境界確定測量は隣地の所有者にも立ち会ってもらう必要があります。近隣との仲が悪いと、境界を確定できず売却に支障がでるかもしれません。

また、隣地とトラブルになっていると、リフォーム工事がうまく進まない場合もあります。

そのため、近隣とトラブルを抱えた不動産は需要が下がり、価格も低くなってしまう恐れがあります。

ポイント2.売却前に建物を解体しない

売却前に、独断で建物を解体しないようにしましょう。

なぜなら、再建築不可物件であっても、そのまま活用したいと考える買主もいるからです。

再建築不可物件の土地を更地してしまうと、建物を新しく建てられません。その土地がカミソリ地にしか接していないのであれば、セットバックも難しくなります。

活用方法が限られてしまうため、資産価値の低い土地になってしまう恐れがあるのです。

ポイント3.建物の修繕やリフォームも検討する

築年数が30年を超えるような古家でも、こまめに修繕したり、床や水回りをリフォームしながら劣化を防いでいれば高く評価されます。

修繕やリフォームの履歴がわかる書類を保管しておくと、買主にとって有益な情報になり、物件の評価が上がる要素になります。

もし修繕やリフォームをおこなうのであれば、物件の売却価格と修繕費等を比較して費用対効果をシミュレーションすることが大切です。

売却できないなら他の活用方法も考えてみる

カミソリ地を買い取れず、再建築可能にすることもできない場合、売却以外の方法を検討するのも1つの方法です。

リフォーム・リノベーションをして賃貸物件にする方法や、駐車場や資材置き場として貸し出すといった方法があります。

もし再建築不可物件の活用方法を模索するのであれば、以下の記事で具体的な解説をしているので、参考にしてみてください。

まとめ

所有地と道路の間に長細い「カミソリ地」がある場合、接道義務を果たせないことから再建築不可物件となってしまいます。

カミソリ地を買い取ることで再建築不可の状態も解消できますが、所有者が不明の場合は再建築不可物件のままになってしまいます。

再建築不可物件を売却するのは簡単ではありませんが、再建築不可物件の専門買取業者に売却することで、スムーズかつ高値での売却も可能です。

カミソリ地所有者との交渉や売却に疑問・不安がある人は、早めに再建築不可物件を専門に扱う買取業者に相談しましょう。

カミソリ地に関するよくある質問

カミソリ地とは何ですか?

カミソリで剃ったように細い土地のことです。隣地と道路の間に入りこんでいることが多々あります。

隣地がカミソリ地の場合、自分の土地に影響はありますか?

道路との間にカミソリ地が挟まっていると接道義務を満たせないため、新たに建物を建築できない「再建築不可物件」になります。

隣地がカミソリ地でも、土地を売却できますか?

法律上の制限はないので、隣地がカミソリ地の再建築不可物件でも売却可能です。ただし、買主が見つかりにくく、なかなか売却できないケースが多いです。

隣地がカミソリ地の場合、どうすれば再建築可能になりますか?

カミソリ地を買い取って接道義務を満たせば、新しい建物の建築が認められるようになります。

隣地がカミソリ地の場合、どうすれば土地を売却できますか?

仲介業者を介して売り出しても買主が見つかりにくいので、買取業者へ売却するとよいでしょう。買取業者であれば、再建築不可物件でもそのまま買取してもらえます。→ 【最短12時間の無料査定!】再建築不可物件の専門買取業者はこちら

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更新日 : 2024年05月23日
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