不整形地の売却が困難な理由
不整形地は、いびつな形をしていることから、利用が困難になります。そのため、不整形地を好んで購入する人は少なく、一般的に敬遠されがちです。
不整形地の売却が困難な理由としては、以下のようなものがあげられます。
- 土地を活用しづらい
- 法律上の制限がある
- 住宅ローンなどからの融資を受けにくい
- 資産価値が低く買い手がつきづらい
不整形地だからといって絶対に売れないわけではありませんが、上記の理由から売れづらいのは事実です。不整形地の売却を検討している場合、売れづらい理由を把握したうえで、売却を実現するための対策を講じておくとよいでしょう。
土地を活用しづらい
物件を建築する場合、四角い形状を考えるのが一般的です。
敷地となる土地についても、正方形や長方形といった整形地の方が設計や施工、利用面からみて有利です。
不整形地では、希望する大きさの建物が建てられなかったり、建物自体は建てられたとしても好む間取りにできなかったり、敷地にデッドスペースが生じる場合があります。
また、通常工法での建築が困難で、特別な工法を用いなければならない可能性があるなど、条件面で不利になることも多いです。
法律上の制限がある
建物を建築する際は、接道義務をはじめさまざまな法律上の制限が加わります。
接道義務とは、幅4メートル以上の道路に2メートル以上接していなければならない制限のことです。
接道義務を満たしていない物件は再建築不可物件として扱われ、建物の建て替えや増築、改築ができません。つまり、接道義務を満たしていない不整形地は再建築不可物件と扱われてしまい、思うような建物が建てられなくなります。
土地購入を考えている場合、制限付きの土地よりも汎用性が高い方に食指が動き、つい不整形地を敬遠してしまうのです。その結果、不整形地は需要が少なくなり、どうしても評価が低くならざるを得ません。
住宅ローンなどからの融資を受けにくい
土地を購入する際、買主は金融機関の住宅ローンなどによって融資を受けることが一般的です。
ローンを提供している金融機関は、万が一返済が滞ったときのために、利用者から土地などの資産を担保にしたうえで融資を行うのが一般的です。担保として認められるのは、基本的に借入額以上の資産価値があるものに限られます。
不整形地は通常の土地よりも資産価値が低くなるのが基本であるため、金融機関から担保として認められない可能性があります。その場合、不整形地の買い手はローンを利用できず、自身で購入費用を用意しなければなりません。
一般的に考えると土地の購入費用を自身で用意できる人は少なく、「住宅ローンを利用できないなら購入はやめておこう」のように購入を控えられてしまう傾向があるのです。
資産価値が低く買い手がつきづらい
前提として、資産価値のある土地は将来的に売却をすることで利益を得られるため、資産として扱われることもあります。そのため、不動産投資などでも土地はやり取りされるケースもあります。
不整形地の場合、通常の土地よりも需要が低くなります。需要が低ければ資産価値も低くなるのが一般的であり、基本的にそのような土地は売却金額が通常の土地よりも安くなります。
つまり、不整形地は将来的に売却をしたとしても大きな利益を見込みづらいため、不動産投資家のような人にも購入を敬遠されやすいのです。
不整形地の種類
不整形地には、下記のようにいろいろなバリエーションがあります。
不整形地を所有している場合、基本的には土地の形が上記のいずれかに該当していることでしょう。それぞれに売却しづらい理由があるため、不整形地の売却を検討している場合、所有する土地の種類とそれに応じた売れづらい理由を確認してみてください。
旗竿地
旗竿地とは、前面道路まで細長く通路が伸び、奥の敷地に物件が建てられた状態の土地を指します。
旗竿地の場合、道路に面している細長い部分(路地状部分)が有効活用できないため、整形地と同じ広さでも実際に活用できる面積が限られます。言い換えると、使い勝手が悪い土地ということになります。
また、道路に面している細長い部分(路地状部分)の幅員が2メートルに満たない場合には接道義務を満たせず、原則として建物の建築ができません。自治体の条例(東京都建築安全条例など)によっては、路地状部分が長い場合は2mではなく3m以上の幅が求められるケースもあるため、通常の土地よりも厳しい制限を受けやすい点に注意が必要です。
さらに、有効活用できる部分は奥まった場所にあるため、日当たりや風通しが悪くなるのが一般的です。
「使い勝手が悪い」「建物を建築できない場合がある」「日当たりや風通しが悪い」といった理由から、旗竿地の土地は売れづらいといえます。
L字型の土地
敷地がL字型になっている土地も不整形地に該当します。
L字型の土地は土地の幅が狭く、「建築できる建物の幅が制限される」「建物自体の幅が制限される」といった欠点があります。
建物を建てる予定で土地の購入を考えている人の場合、建築に関するさまざまなニーズがあります。建物の幅が制限されるL字型の土地は、このような人から購入を敬遠されやすくなるのです。
なお、土地の形状次第では、L字型かつ旗竿地である場合も考えられます。この場合、使い勝手の悪さや建物の建築ができない場合がある点などにより、さらに買い手がつきづらくなると予想されます。
三角型の土地
敷地が三角形という特徴的な形状をした土地も、不整形地の1つです。
面積が広ければ土地を有効活用できる場合もありますが、デッドスペースが生じる可能性が高く、汎用性があるとはいえません。
また「面積が狭い」「鋭角である」といった土地の場合、その土地に合わせた建物でなければ土地を有効活用するのは難しいです。
家を建てるための土地の購入を考えている人であれば、希望する建物を建てられる土地を探すのが一般的です。活用が難しい三角形の不整形地であれば、そのような人から購入を敬遠されやすくなります。
傾斜地
土地自体が斜面になっている土地を、傾斜地といいます。
斜面のある傾斜地の場合、盛土や切土によって平坦にする造成工事を行うか、深基礎や擁壁の設置など、傾斜に対応した特殊な基礎工事を行ってから建築をするのが一般的です。
盛土・切土などの造成費用は土地の傾斜度や規模、工事内容によって大きく変わります。地盤改良や擁壁の設置が必要となるケースであれば、費用はより高額になります。
このように、傾斜地は建築費用とは別に造成費用がかかるため、購入が敬遠されやすいのが実情です。
具体的な目安は、国税庁が公表する「宅地造成費の金額表」(地域・傾斜度別)などを参考にするとよいでしょう。「宅地造成費の金額表」は、路線価図・評価倍率表内に掲載されています。
崖地
傾斜地のうち、傾斜角がおおむね30度を超えるものは、各自治体の「がけ条例」などで「がけ地」として扱われることが一般的です(具体的な基準は自治体によって異なります)。
崖崩れが起きるリスクがあるため、崖地に建物を建てるには法令や条例などによる崖崩れ防止の指導を受けたうえで、安全確保のために整備をしなければなりません。
整備には1m2あたり数万円かかるのが一般的です。建築のためには多額の費用がかかることから、傾斜地のなかでも崖地は買い手がつきづらい傾向があります。
不整形地の評価方法から売却金額の目安を調べられる
不整形地を売却する場合、「所有している土地はいくらぐらいで売れるのだろう」などと考えていることでしょう。
土地の売却価格は不動産会社などが行う査定によって決定されるのが一般的であるため、査定前に売却金額を明確に把握することは難しいです。とはいえ、下記の基準を参考にすれば、ある程度の目安を調べることはできます。
|
基準
|
売却価格の目安の調べ方
|
|
実勢価格
|
実際の不動産市場で売買された金額を基準にして目安を調べる
|
|
地価公示価格
|
国土交通省が定めた標準価格を基準にして目安を調べる
|
|
路線価
|
土地評価額である「路線価」を基準にして目安を調べる
|
|
固定資産税評価額
|
市区町村などの自治体が定める「固定資産税評価額」を基準にして調べる
|
あくまでも目安にすぎませんが、これらを基準にすれば「所有する不整形地がいくら程度で売れるのか」がわかります。
実勢価格
実勢価格とは、実際に不動産市場で売買されている価格のことです。
不動産会社の公式サイトなどでは、過去の売却事例が掲載されている傾向があります。その売却事例には取引された金額も記載されており、その金額が実勢価格となります。
所有する不整形地に条件が似た土地の売買事例があれば、その取引金額が売却金額の目安にできます。土地の売却金額は立地などによって変わるため、あくまで簡易的な調べ方となりますが、最も手早く目安を知りたい場合におすすめの方法です。
なお、実勢価格を調べる方法には、下記が挙げられます。
まずおすすめなのが、国土交通省の「不動産情報ライブラリ」や、不動産流通機構が運営する「REINS Market Information」を活用する方法です。これらは実際の不動産取引価格に基づく情報が地域・物件種別ごとに無料で検索でき、客観性の高い実勢価格の目安を把握できます。
なお、不動産会社が公式サイトで公表している取引事例も参考になりますが、買取業者の「買取実績」は再販を前提とした買取価格であり、一般的な市場での売買価格(仲介の成約価格)より低めになる傾向があります。実勢価格の目安として見る際は、その点を踏まえて確認しましょう。
地価公示価格
地価公示価格とは、国土交通省が公表している土地価格の基準となる価格のことです。
本来、土地のような不動産に適正な価格をつけるのは難しいです。適正価格で土地の売買を行うため、指標となる数値を定めることを目的として国や都道府県が地価公示価格を定めています。
地価公示価格は、国土交通省が運営する「土地総合情報システム」からエリアを指定しつつ調べられます。たとえば、東京都新宿区で検索した場合、検索結果のトップには下記の情報が表示されます。
出典:土地総合情報システム
今回の検索結果では、641,000円が1m2辺りの地価公示価格となります。この検索結果の土地面積は230m2であるため、「230m2×641,000円=1億4,743万円」がこの土地の地価公示価格と計算可能です。
なお、地価公示価格は実際の取引価格(実勢価格)よりも低くなる傾向があります。
実勢価格は地域や市況によって変動しますが、目安としては地価公示価格の1.1倍程度になることが多いとされています。ただし、人気エリアではそれ以上になるケースもあるため、あくまで参考程度に考えましょう。
路線価
路線価とは、道路に面している土地の1m2あたりの価格のことです。国税庁が毎年7月1日に公表しており、主に贈与税や相続税の課税額を算出するための指標として活用されます。
路線価は地価公示価格の約80%の金額となるのが一般的です。そのため、路線価に80%を割り戻して地価公示価格を算出してから、さらに1.1倍をすることで所有する不整形地の価格の目安を算出できます。
一度地価公示価格を算出してから土地価格の目安を算出するため、「調べても地価公示価格がわからなかった」という場合におすすめの方法です。
路線価は国税庁の公式サイト「路線価図・評価倍率表」から確認できます。たとえば、東京都新宿区高田馬場と指定して検索したところ、下記の図が表示されます。
出典:路線価図・評価倍率表
この図の高田馬場4丁目29番地の早稲田通り付近には、「1,060B」という数値が表示されています。この数値が1m2あたりの路線価であり、1,000円単位で表示されています。
ちなみに、数値の末尾にある「B」や「C」といったアルファベットは借地権割合を示す記号です。例えば、Bは80%、Cは70%を表しています。
自身の所有権の土地を売却する価格の目安を知りたいだけであれば、このアルファベットは無視して数値部分だけを見れば問題ありません。
1m2あたりの路線価が1,060(=106万円)、面積が100m2の土地であれば、その土地の路線価は「106万円×100m2=1億600万円」と算出できます。この路線価から土地価格の目安を算出する場合、「1億600万円÷80%×1.1=1億4,575万円」と計算可能です。
固定資産税評価額
固定資産税評価額とは、市区町村などの自治体が固定資産税を決定する基準価格のことです。不整形地の所有者であれば、毎年市区町村から送付される固定資産税納税通知書から固定資産税評価額を確認できます。
固定資産税評価額は、地価公示価格の70%程度であるのが一般的です。そのため、固定資産税評価額に70%を割り戻して地価公示価格を算出してから、さらに1.1倍をすることで所有する不整形地の価格の目安を算出できます。
たとえば、固定資産税評価額が3,000万円の土地を所有している場合、「3,000万円÷70%=約4,285万円」がこの土地の地価公示価格となります。そして、「約4,285万円×1.1=約4,713万円」と計算することで土地価格の目安を算出可能です。
なお、固定資産税評価額を基準にする算出方法は、一度地価公示価格を算出する手間がかかります。そのため、路線価を基準にする際と同様に、「調べても地価公示価格がわからなかった」という場合におすすめします。
より詳しく不整形地の税務上の評価額を調べるには補正率の算出が必要
不整形地は通常の土地よりも資産価値が低くなるのが一般的です。そのため、不整形地の価値をより詳しく調べるには、補正率によって通常の土地との価格の差を算出しておく必要があります。
不整形地の評価額=通常の土地の評価額×補正率(0.60〜1.00)
不整形地における相続税評価などでの補正率は0.60〜1.00の範囲で定められ、通常の土地の評価額にその割合をかけることで税務上の不整形地の価格を算出できます。
※ただし、実際の売却価格(実勢価格)はこの計算式通りに下落するわけではなく、建物の建てやすさ等の需要によって変動するため、あくまで参考値として捉えてください。
補正率の数値を求めるにはいくつかの手順を踏む必要があり、大まかには下記の手順で求められます。
- 所有する土地が「地積区分表」の区分(A~C)のどれに該当するかを確認する
- 所有する不整形地のかげ地割合を「(想定整形地の面積–不整形地の面積)÷想定整形地の面積」で算出する(※)
- 国税庁が公表している「不整形地補正率表」に区分とかげ地割合を当てはめて補正率を求められる
※想定整形地とは、不整形地を全域線で囲んだ際にできる長方形または正方形の土地のことです。
かげ地とは、想定整形地のうち不整形地以外の部分のことです。
ここからは補正率を算出したうえで不整形地の評価額をシミュレーションしていきます。
なお、補正率の算出には複雑な手順が必要であるため、「不整形地の売却金額は大まかな目安だけでいい」という場合は補正率の算出は不要な場合もあります。その場合、「算出した売却金額の目安に0.6〜1.00をかけた数値がより詳しい目安」程度に考えておくとよいでしょう。
補正率を考慮したうえでの不整形地の評価額のシミュレーション
ここでは、住宅地にある500m2の不整形地を所有している場合のシミュレーションをしていきます。
まずは所有する不整形地が「地積区分表」の区分のどれに該当するかを確認する必要があります。
出典:土地及び土地の上に存する権利の評価についての調整率表(平成31年1月分以降用)
普通住宅地区にある500m2の不整形地であれば、地積区分がAとなります。
次に不整形地のかげ地割合を求めます。
かげ地割合は「(想定整形地の面積–不整形地の面積)÷想定整形地の面積」の式で算出が可能です。想定整形地の面積が600m2と仮定すれば計算式は「(600-500)÷600」となり、かげ地割合は16%となります。
次に国税庁が公表している「不整形地補正率表」に区分とかげ地割合を当てはめて補正率を算出します。
出典:土地及び土地の上に存する権利の評価についての調整率表(平成31年1月分以降用)
今回のシミュレーションでは、「地区区分:普通住宅」「地積区分:A」「かげ地割合:16%」であるため、補正率は0.96となります。
最後に通常土地の評価額に補正率をかけることで、不整形地の評価額を算出できます。通常の土地の評価額を3,000万円と仮定すれば、「3,000万円×0.96=2,880万円」と不整形地の評価額を算出可能です。
売れない不整形地を売却する方法
ここまで説明したとおり、不整形地は買い手がつきづらい土地です。とはいえ、絶対に売れないわけではなく、下記の方法を実践することで不整形地でも売却に期待できます。
- 分筆して整形地をつくり出す
- 隣接地の所有者へ売却する
- 建物を建てた上で建売物件として売却する
- 売却価格を下げる
不整形地の場合、そのまま土地を売却するのは難しいです。そのため、土地を整形地にしたり、建物を建てたうえで売却したりすることで、不整形地の売却に期待できます。
また、売却価格をさらに下げることで、買い手がつく可能性もあります。
ただし、「売却価格を下げる」以外の方法は、分筆や建築に費用がかかったり、隣接地所有者との関係が前提になったりと、物件の条件によっては実行のハードルが高い場合もあります。
どの方法が向いているかは、土地の広さや形状、立地、かけられる費用や時間によって変わります。広い土地なら分筆、隣接地所有者と良好な関係があるなら隣地への売却、というように、自分の状況に合った方法を選ぶことが大切です。
また、こうした手間や費用をかけずに現状のまま手放したい場合は、不動産会社による買取も選択肢の1つです。買取であれば不整形地でもそのままの状態で売却できることが多く、仲介より早く現金化しやすい一方、価格は仲介より低くなる傾向があります。それぞれの特徴を比較したうえで判断するとよいでしょう。
分筆して整形地をつくり出す
所有する土地が相応の広さを有する場合には、その不整形地を整形地とそれ以外の部分とに分筆したうえで整形地として売り出すとよいでしょう。
分筆とは、登記上1つの土地(1筆)を複数の筆に分ける手続きです。分筆することで、土地の一部を整形地として切り出し、その部分を売却しやすくできます。なお、分筆には土地家屋調査士による測量や境界確定が必要で、費用や時間がかかる点も押さえておきましょう。
ただし、分筆は土地の一部を整形地にする方法であるため、ある程度広い土地を持っている場合にのみ向いています。「分筆すると整形地の面積がほぼない」という場合は、買取業者への依頼などの方法を検討してみてください。
隣接地の所有者へ売却する
不整形地が多いエリアの場合、近隣や隣接する土地も同じように不整形地となっている傾向があります。
その場合は隣接地の所有者と交渉して、所有する土地の境界が整形地となるように売買交渉を行うことを検討してみてください。これによって隣接地の所有者も、不整形地による問題を解決できます。
これは、隣接地の所有者の同意が必要になりますが、隣接地の所有者にとってもメリットがあります。
もしも、当事者間での話し合いがまとまらない場合は、不動産会社に売買の仲介を依頼して間に立ってもらう方法があります。価格や境界の取り決めなど法的なトラブルに発展しそうな場合は、弁護士に相談して対応してもらうとよいでしょう。実務上も、隣地との売買は価格や境界の認識の違いから感情的にこじれやすいため、第三者である専門家を介することで話がまとまりやすくなるケースは少なくありません。
なお、当然ですが、隣接地の所有者へ売却する方法はその所有者との友好関係も必要になります。「隣の土地の所有者とまったく面識がない」という場合には買取業者への依頼なども検討してみてください。
建物を建てた上で建売物件として売却する
不整形地の価格が安いのは、土地購入後の利用に制限が生じるおそれがあるためです。そこで、土地の有効活用法を提案し、需要の喚起を図ります。
具体的には、建築士や不動産会社と相談しながら、その土地を最大限に活用できる建築プランを用意したり、実際に建物を建てて建売物件として売却したりする方法が考えられます。
具体的な活用プランがある分、たんなる不整形地として販売するよりも買主が購入後のイメージをつかみやすく、それなりの価格がつく可能性があります。
ただし実務上は、建てたものの買い手がつかず、建築費用を回収できないリスクもあります。特に不整形地は建築コストが割高になりやすいため、建売として売り出す場合は、エリアの需要や想定売却価格を慎重に見極めたうえで判断することが重要です。
建築には数千万円規模の多額の費用がかかるうえに、建築プランを考えるにも専門的な知識が必要になるケースが多いです。「建築費用を用意できる」「建築プランを考える手がある」という場合のみ、これらの方法を試してみるとよいでしょう。
売却価格を下げる
不整形地を早く売りたいのであれば、値下げも視野に入れなくてはいけません。
不整形地の場合、固定資産税や都市計画税などは整形地に比べて安くなりますが、それでも活用できない土地を保有するデメリットは無視できないものがあります。
各種税金や管理費用等も重なると大きな負担となってしまう可能性も出てきます。
ムダな負担に苦しむくらいであれば、値引きしてでも手放すのも手です。最終手段として検討の余地があるでしょう。
まとめ
不整形地はその形状から活用が困難であるため、整形地に比べて価格が低くなる傾向があります。
しかし、有効活用の方法は十分にあり、分筆や隣接地への売却、建売としての活用など、土地の条件に応じた方法をとれば売却できる可能性は十分にあります。
手間や時間をかけずに手放したい場合は、不整形地の取扱実績がある不動産会社への買取依頼も選択肢です。買取は仲介より早く確実に現金化しやすい一方、価格は仲介より低くなる傾向があるため、時間的な余裕や希望価格に応じて、仲介と買取を比較して選ぶとよいでしょう。
不整形地に関するよくある質問
不整形地とは何ですか?
正方形や長方形の整った土地ではなく、台形や旗竿状などの形状が整っていない土地を不整形地といいます。
不整形地を売却できますか?
法律上の制限はないので、不整形地であってもそのまま売却できます。ただし、買主が見つかりにくいため、なかなか売れにくいです。確実に売りたい場合、買取業者へ売却しましょう。
不整形地の売却価格はどの程度ですか?
不整形地は、整形地に比べて価格が低くなる傾向にあります。固定資産税評価額でも、整形地の60~70%程度の評価額となります。
どうすれば不整形地を早く売却できますか?
分筆して整形地を作り出すのが有効です。また隣地の所有者へ売却したり、建物を建てた上で建売物件として売却すれば、売却できる可能性が高いです。どうしても売却できない場合、価格を下げたり、不動産業者に買取してもらうことも検討しましょう。
不整形地を売却しない場合、どのように活用できますか?
隣地を購入して、不整形地を整形地とするのがベストです。または駐車場・コインパーキングなどの用地として利用したり、不整形地の形状に合わせた建物を建築するとよいでしょう。