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事故物件を売却するには?物件種類ごとの売却相場や高く売るためのコツなど売却で必要な情報を徹底解説

事故物件を売却するには?物件種類ごとの売却相場や高く売るためのコツなど売却で必要な情報を徹底解説
監修者
坂本 洋介
元大手不動産会社の仲介業務担当。不動産業務に勤務して16年。 物件相続、購入、融資、賃貸、退去、修繕など幅広くお答えできます。 不動産物件の売買・仲介、共有不動産・共有持分の売買やトラブル解消、相続絡みの不動産全般、トータルサポートいたします。

事故物件の売却を検討している場合、「そもそも事故物件は売れるの?」「売れるとしたら売却金額はいくらくらい?」といった疑問を抱えていることでしょう。

法律で禁止されているわけではないため、事故物件であっても売却できる可能性はあります。物件の状態によっては不動産会社の仲介で売却できる可能性もあり、専門の買取業者であれば事故物件でも売却できるのが一般的です。

とはいえ、「人が亡くなった家=事故物件」とは言い切れません。場合によっては、「事故物件だと思っていたけど違った」ということもあり得るので、まずは所有する物件が本当に事故物件になのかを明確にしておくことが重要です。

当記事では、事故物件に該当するケースの紹介をはじめ、事故物件の売却方法や売却相場といった事故物件の売却にかかる情報を網羅的に解説します。事故物件の売却を検討している場合には参考にしてみてください。

「人が亡くなった家=事故物件」ではない!所有する物件が事故物件なのかを確かめておこう

人が亡くなった家だからといって、必ず事故物件として扱われるわけではありません。そのため、事故物件だと思っていた物件でも、実は通常の物件と同じように売却できるケースも考えられます。

そもそも、事故物件となる定義は法律などで明確に定められているわけではありません。一般的には、心理的瑕疵に該当する物件は事故物件であるといわれています。

心理的瑕疵とは、不動産の売買や賃借をする人が心理的な抵抗感を持つような欠陥のことです。過去に人が亡くなった事例があると心理的に抵抗を感じさせやすくなるため、いわゆる事故物件として扱われて買い手がつきづらくなります。

「過去にどのようなことがあった物件でも構わない」という人もいるように、心理的な抵抗感を持つ基準は人によって異なります。「〇〇があると絶対に心理的な抵抗感を与えてしまう」とはいえないために、事故物件となる定義が定められていないのです。

とはいえ、ある程度の基準がなければ不動産の売買や賃借が難しくなってしまうことから、国土交通省は2021年に事故物件に関するガイドラインを制定しました。

ガイドラインでは事故物件となる基準として、「現時点で可能な限り妥当と考えられる事故物件の基準」が記載されています。ガイドラインをもとに事故物件に該当する物件と、該当しない物件をまとめましたので参考にしてみてください。

具体例
事故物件になり得る物件 ・他殺があった物件

・自殺があった物件

・火事などの事故死があった物件

・遺体が人知れず放置されてしまい、特殊清掃や大規模なリフォームを行った物件
事故物件にならないと考えられる物件 ・老衰

・病死

・階段からの転落

・入浴中の溺死や転倒事故

・食事中の誤嚥(ごえん)

参照元:国土交通省「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン

ガイドラインを参考にすれば、殺人などの他殺があった物件や火事のような事故死があった物件は、事故物件と扱われるといえます。反対に、自然死や日常生活における不慮の死があった物件は、事故物件にならないと考えられます。

つまり、老衰や病死などがあった物件であれば事故物件として扱われず、通常の物件と同様に売却できる可能性があるのです。詳しくは「事故物件の売却方法は「買取」か「仲介」が一般的」で後述しますが、通常の物件は不動産会社に仲介を依頼すれば高値での売却に期待できます。

事故物件の売却を検討している場合、まずは所有している物件が事故物件になるのかを調べてみるとよいでしょう。事故物件に該当するのかを判明させたうえで、不動産会社の仲介または買取業者への買取のどちらで売却するかを検討してみてください。

自然死や病死であっても特殊清掃などが必要であれば事故物件として扱われる

事故物件の種類

「自然死や日常生活における不慮の死があった物件は事故物件にならないと考えられる」と解説しましたが、これらの物件も事故物件に該当するケースもあります。

事故物件を簡単に説明すれば、「借りたり買ったりする際に、心理的に抵抗を受けるような事例があった物件」といえます。

自然死や病死であれば、殺人や事故死よりも抵抗感を与えづらくなります。しかし、人の死が原因で特殊清掃やリフォームを行った場合は別で、物理的瑕疵が原因でこれらの物件も事故物件と扱われるのが一般的です。

物理的瑕疵とは、物件内にある物理的な不都合のことです。死因が老衰や病死といった物件でも、遺体の放置などによって物件にダメージを与えた場合は「物理的瑕疵によって心理的な抵抗を与えやすい=事故物件になり得る」と考えられるのです。

具体的に事故物件として扱われる原因となる物理的瑕疵の例には、下記が挙げられます。

  • 遺体が長期間放置されていたために体液がフローリングに滲み込んでいる
  • 遺体の異臭が部屋中に染み付いている

なお、特殊清掃やリフォームを行った物件の所有者に対して賃貸借であれば原則3年、売買であれば常に告知が必要であると定められています。

これを「告知義務」といい、詳しくは「事故物件を売却する場合は告知義務が生じる」で解説しますが、特殊清掃などを行ったことや清掃が必要になった事例などを説明しなければ、契約解除や損害賠償の請求となる可能性もあります。

そのため、借り手や買い手をつきやすくしようと特殊清掃などがあったことを伝えなければ、最悪の場合は損害賠償を請求されてしまう可能性があるのです。特殊清掃などが必要になった事例がある場合、必ず買い手や借り手にその事例を伝えるようにしてください。

事故物件の売却方法は「買取」か「仲介」が一般的

事故物件に限らず、不動産の売却方法は買取か仲介が一般的です。どちらにも異なる特徴があり、所有している物件によってどちらの方法を選ぶべきかが変わります。

特徴 選ぶべき状況
買取 不動産会社や買取業者に依頼して、物件を直接買い取ってもらう方法。

仲介のように買い手を探す必要がないため比較的早期で売却できるが、仲介よりも売却金額が安くなるのが一般的。
・買い手がつかない事故物件を所有している

・過去に不動産会社に仲介を断られた
仲介 買い手と売り手の間に不動産会社が入って契約を成立させる方法。

買取よりも高値で売却できるのが一般的だが、買い手が現れない限り物件を売却できない。
・所有している物件が事故物件ではなかった

・事故物件でも物件の条件がよい

買取は不動産会社や買取業者に物件を直接買い取ってもらう方法です。買い手を探す必要がないうえに、仲介よりも売却を期待できるため、「なかなか買い手がつかない」「不動産会社に仲介を断られた」という場合にはおすすめです。

一方、仲介は不動産会社に買い手を探してもらい、買い手が現れれば買取よりも比較的高値で売却できるのが特徴です。そのため、「事故物件でも物件自体の条件がよい」「そもそも事故物件ではなかった」といった場合には、仲介で物件を売却するのが得策です。

ここからは、仲介と買取で事故物件を売却する方法について詳しく解説していきます。事故物件を売却したい場合には参考にしてみてください。

POINT1
事故物件の売却方法には、物件を更地にして土地を売却することも挙げられます。しかし、物件の解体には数十万円〜数百万円の費用がかかるうえに、ある程度の期間も必要になるため、現実的な方法とはいえません。

事故物件の売却を検討している場合、まずは仲介や買取を検討しておくことをおすすめします。

POINT2
事故物件は、過去にあった事例が原因で心理的に抵抗を与えやすい物件です。その事例が発生した直後だと、より心理的な抵抗が生まれやすいと考えられ、買い手もつきづらくなると予測されます。

心理的な抵抗を少しでも薄めるためにも、事故物件を売却する場合は可能な限り期間を空けておくのもよいでしょう。

所有物件が事故物件なら買取業者に依頼する

事故物件は心理的に抵抗を感じさせやすいことから、通常の物件よりも売却が難しくなるのが一般的です。

仲介を依頼しても買い手がなかなか現れなかったり、そもそも不動産会社から仲介を断られたりすることも考えられるため、基本的に事故物件であれば買取業者に依頼するのが得策です。

買取業者であれば依頼した業者が買い手となるため、仲介のように買い手を探す必要がありません。そのため、売買契約が成立すれば、確実かつ仲介よりも早期で事故物件を売却できます。

あくまで目安ですが、買取業者に依頼してから1週間〜1か月程度で物件を売却できるのが一般的です。そのため、「すぐにでも事故物件を売却したい」という場合には、買取業者に依頼するのが向いています。

また、詳しくは「事故物件を専門とする買取業者に依頼する」の見出しで解説しますが、買取業者のなかには、事故物件のような訳あり物件の買取を専門とする業者もあります。

そのような買取業者であれば、基本的にどのような事故物件でも買取に期待できるうえに、活用方法や高値での転売に関するノウハウによって、ほかの買取業者よりも高値で買い取ってもらえる可能性もあります。

「仲介では物件を売れなかった」「できるだけ高く事故物件を売りたい」という場合、事故物件を専門とする買取業者に依頼することを検討してみるとよいでしょう。

条件のよい事故物件であれば買取ではなく仲介で売却することも検討する

事故物件だからといって、絶対に仲介では売却できないとは限りません。心理的な抵抗を感じる基準は人によって異なりますし、そもそも物件自体の条件がよければ、仲介でも買い手がつくことも考えられます。

◻︎条件がよい物件の例

事故物件であっても高値で売却できる 可能性があるよい条件の物件
  • 都心のような人気のエリアにあり、駅から徒歩5分〜10分圏内の物件
  • 築年数が5年以下の築浅物件
  • タワーマンションのような物件自体の価値が高いマンション

「条件がよければ必ず売却できる」とはいえませんが、上記に該当する場合は事故物件であっても仲介に依頼して売却できる可能性があります。買取よりも高値で売却できるのが一般的であるため、条件がよい事故物件を所有している場合は仲介で物件を売却することを検討してみてもよいでしょう。

所有物件が事故物件でなければ不動産会社に仲介を依頼する

前述したように、人が亡くなった物件でも事故物件にはならないケースもあります。その場合、通常の物件と同様に不動産会社に仲介を依頼して物件を売却するのがよいでしょう。

買取の場合、仲介よりも売却金額が安くなるのが一般的です。あくまで目安ですが、30%〜50%ほど売却金額が下がるといわれています。そのため、仲介であれば買取よりも高く物件を売れることに期待できるのです。

ただし、仲介の場合、不動産会社に買い手を探してもらう必要があります。買い手が現れるまで物件を売却できないため、売却できるまでに買取よりも期間がかかる場合もあります。

仲介で物件を売却する場合、依頼する不動産会社の担当者に「どれくらいの金額で売れそうか」「売却までにどの程度期間がかかるのか」といった点を相談しておくとよいでしょう。

事故物件を売却する場合は告知義務が生じる

事故物件は人の死が影響することから、買い手に心理的な抵抗を与えやすい物件です。そのため、「事故物件であることを隠して売却はできないか?」と考えることもあるかもしれません。

しかし、事故物件であることを隠して売却することはできません。国土交通省「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」にも記載されているように、事故物件を売却する際には、その物件での人の死に関する事案を伝える必要があります。

これを「告知義務」といい、事故物件を売却する場合、方法にかかわらず売り手はこの義務を負わなければなりません。事故物件において告知が必要なケースと不要になり得るケースには、下記が挙げられます。

事故物件を売却する場合は告知義務が生じる
具体例
告知が必要なケース ・他殺

・自殺

・火事などの事故死

・特殊清掃や大規模なリフォーム
告知が不要になり得るケース ・老衰

・病死

・階段からの転落

・入浴中の溺死や転倒事故

・食事中の誤嚥(ごえん)

基本的に、人の死があった物件であれば告知が必要です。しかし、自然死や日常生活の中での不慮の死があった物件であれば、基本的には告知義務が不要とされています。

ただし、人の死が原因で特殊清掃や大規模なリフォームを行った場合は、買い手に心理的な抵抗を与える可能性があるため告知が必要となります。

賃貸契約であれば概ね3年の時効がありますが、売却契約の場合は時効は定められていません。そのため、人の死から数年経過していた物件であっても、売却をする場合にはその事実を買い手に伝える必要があります。

なお、告知義務に違反すると、売買契約の解消や損害賠償の請求となる可能性があります。事故物件を売却する際には、「買い手がつかないから事故物件であることは伏せよう」とはせずに、買い手に事実を伝えるようにしましょう。

事故物件となった原因以外にも告知義務はある

買い手に告知しなければならないのは、事故物件となった原因だけではありません。大まかには「物理的瑕疵」「法律的瑕疵」も買い手に伝える必要があります。

具体例
物理的瑕疵 物件にある物理的な不都合のこと

例)

・雨漏り

・シロアリ被害

・耐震強度の不足

・壁のひび割れ

・排水管の破損

・物件自体の傾き

・地中に埋められた障害物やゴミ

・化学物質などによる土壌汚染
法律的瑕疵 都市計画法や建築基準法などの法律に違反している物件にある瑕疵のこと

例)

・接道義務を満たしていない

・構造上の安全基準を遵守していない

・建ぺい率や容積率に違反している

物理的瑕疵も法律的瑕疵も、買い手が今後物件を使用するにあたって悪影響を与えかねないものです。物件に瑕疵があることを考慮したうえで購入するかを判断してもらうべきであるため、物理的瑕疵や法律的瑕疵がある場合にも売り手に告知義務が義務付けられています。

告知義務に違反した場合も事故物件であることを告知しなかった場合と同様に、売買契約の解消や損害賠償の請求となる可能性があります。事故物件を売却する場合、物件自体に瑕疵があれば、すべて買い手に伝えるようにしてください。

事故物件の売却相場は通常物件の1割〜5割下がるのが一般的!事故物件の種類によって下落率も変わる

あくまで目安ですが、心理的に抵抗を感じさせやすい事故物件は、売却金額が通常の物件の1割から5割ほど下がるのが一般的です。売却金額の下落率は事故物件の種類によって変動する傾向があり、その割合は下記のとおりです。

事故物件の種類 売却金額の下落率
孤独死や病死があった物件 1割〜2割
自殺があった物件 1割〜3割
他殺があった物件 3割〜5割

※当サイトを運営する「株式会社クランピーリアルエステート」での買取事例を参考に下落率を算出しています。必ずこの数値になるとは限らないため、目安程度にお考えください。

ここからは事故物件の種類に応じた売却金額の相場を解説していきます。事故物件の売却を検討している場合、所有している物件の種類に応じた下落率を踏まえて、どの程度の金額で売却できるかを確かめてみてください。

POINT
上記の下落率はあくまで目安であって、実際の売却金額は事故物件の種類や状況、立地などによって決定されます。所有する事故物件の売却金額をより詳しく知りたい場合、複数の買取業者に見積もりを依頼して、それらの査定額から相場感をつかむとよいでしょう。

孤独死や病死があった物件

事故物件のなかでは、孤独死や病死があった物件は売却金額の下落率が比較的少ない傾向があります。というのも、これらの死因は自然死や日常生活における不慮の死であるため、自殺や他殺よりも心理的な抵抗が少なくなると考えられます。

とはいえ、人が亡くなった物件であるため、通常の物件よりも購入するのに敬遠されやすいことには変わりません。さらに、遺体が放置されて特殊清掃を行った物件であれば、臭いや汚れはなくとも心理的な抵抗は感じられやすくなります。

あくまで目安ですが、孤独死や病死の場合は通常の物件よりも売却金額が1割〜2割ほど下がるのが一般的です。通常1,000万円で売却できる金額であれば、800万円〜900万円程度になると考えられます。

自殺があった物件

自殺があった物件も通常の物件より売却金額が下がるのが一般的です。

目安としては、通常の物件の1割〜3割ほど売却金額が安くなる傾向があります。通常1,000万円で売却できる金額であれば、700万円〜900万円程度になると考えられます。

なお、売却金額の下落率は、自殺によって物件の状態にどの程度影響を与えたかによっても変動するのが一般的です。たとえば、リストカットが原因の場合、比較的物件に与えるダメージが少ないため、売却金額の下落率はゆるやかになると考えられます。

また、当サイトを運営する株式会社クランピーリアルエステートの買取傾向からは、飛び降り自殺があった物件は比較的下落率がゆるやかになると予測されます。

あくまで目安ですが、通常の物件の1割程度になる傾向があり、立地がよい有名なマンションであれば飛び降り自殺があっても通常物件と同等の金額で売却できる可能性もあります。

他殺があった物件

殺人などの他殺があった物件は、ほかの事故物件よりも心理的に敬遠されやすいです。そのため、事故物件のなかでも売却金額の下落率が最も高くなる傾向があり、通常の物件よりも売却金額が3割〜5割ほど下がるのが一般的です。

また、この下落率は原因となった事件によっても変動します。たとえば、ニュースで全国的に取り上げられたような事件があった物件であれば悪印象が払拭されづらく、下落率が高くなり、場合によっては買取を断られることも考えられます。

とはいえ、事故物件を専門とする買取業者であれば、他殺があった物件の買取に期待はできます。買取できるかどうかはその業者次第であるため、他殺があった物件を売却する場合は複数の専門業者に見積もりを依頼してみるとよいでしょう。

事故物件を少しでも高く売却するためのコツ

事故物件を売却する場合、「少しでも高く売りたい」と考えることでしょう。その場合、下記を実践することで、所有している事故物件を高く売れることに期待できます。

  • 物件の状態を少しでもよくしておく
  • 条件がよい物件であれば仲介で売却する
  • 事故物件を専門とする買取業者に依頼する
  • 複数の業者に見積もりを依頼し最も高い査定額を提示してもらえた業者を探す

可能な限り高値で売却できるよう、事故物件の売却を検討している場合、これらのコツを実践してみてください。

物件の状態を少しでもよくしておく

事故物件に限らず、不動産の売却金額はその資産価値によって変動します。不動産の資産価値を決定する要因はさまざまありますが、物件の状態も該当します。

状態がよい物件であれば、比較的高値で売却できるのが一般的です。そのため、物件の状態をよくしておくことで、売却金額を高められることに期待できます。

物件の状態をよくするための具体例には、下記が挙げられます。

  • 特殊清掃をして事故によるダメージを減らしておく
  • 電気設備に不具合があれば修理しておく
  • 水回りを清潔にしておく
  • ゴミや残置物を可能な限り撤去しておく

当然ですが、遺体の腐敗による臭いがあったり、体液がフローリングに侵食していたりなど、人の死があったことを連想させるような要因が残っていると、ほぼ買い手が現れません。そのため、基本的には特殊清掃を行っておくことが前提となります。

そのうえで、設備の修理や残地物の撤去などを行っておくことで、事故物件の買取金額を高められる可能性があります。

条件がよい物件であれば仲介で売却する

前述したように、基本的には買取よりも仲介のほうが高値で物件を売却できます。そのため、仲介で売れるような物件は、高値で売るためにも不動産会社に仲介を依頼するのが得策です。

仲介でも売れる可能性がある事故物件の例には、下記が挙げられます。

  • 事故物件になった原因が自然死や病死の物件
  • 都心の人気のエリアにある物件
  • 飛び降り自殺があったが、タワーマンションのような需要が高い物件

上記のような事故物件であれば、まずは不動産会社に仲介で売却できないかを相談するのがおすすめです。仮に1社に断られても他の業者であれば仲介を依頼できる可能性もあるため、複数の不動産会社に相談することを検討してみてください。

なお、複数の不動産会社に相談する際は、所定時間2分かつ無料で査定依頼ができる「不動産売却査定」を試してみてください。

事故物件を専門とする買取業者に依頼する

買取業者のなかには、事故物件のような訳あり物件を専門とする買取業者もあります。そのような買取業者であれば、活用方法や高値での転売に関するノウハウがあるため、他社よりも高値で買い取ってもらえることに期待できます。

また、事故物件を売却する場合、特殊清掃や残置物の撤去が必要になるのが一般的です。目安ですが、これらには数万円〜数十万円ほどの費用がかかります。

事故物件の買取業者であれば、基本的に特殊清掃や残置物の撤去を自社で行ったうえで買い取った物件を再活用しています。基本的には物件をそのままの状態で買い取ってもらえるため、特殊清掃や残置物の撤去にかかるはずだった費用を抑えて事故物件を売却できるのです。

特殊清掃などの費用を抑えつつ、ほかの買取業者よりも高値で売れることに期待できるため、事故物件を買い取ってもらう場合は専門業者に依頼することを検討してみてください。

複数の業者に見積もりを依頼し最も高い査定額を提示してもらえた業者を探す

事故物件を少しでも高く売却したい場合、複数の買取業者に見積もりを依頼するのが得策です。

事故物件の買取金額は、業者が行う査定によって決定されます。買取金額を決める基準は各業者によって異なると考えられ、複数の買取業者に査定を依頼すると査定額にばらつきが生じると予想されます。

つまり、複数の業者に見積もりを依頼することで、査定額が最も高い買取業者を見つけられるのです。査定額が高い買取業者に依頼すれば、ほかの業者よりも高値で事故物件を買い取ってもらえます。

事故物件を専門とする買取業者は、無料査定に対応しているのが一般的です。「すぐにでも買取業者に依頼したい」と考えるかもしれませんが、事故物件を売却する場合、複数の買取業者に査定を依頼してみましょう。

事故物件を売却できるまでの流れ

事故物件を売却する流れは、売却方法によって変わります。大まかではありますが、買取と仲介ごとに事故物件を売却できるまでの流れをまとめましたので、参考にしてみてください。

◻︎事故物件を買取で売却する場合の流れ

  1. 買取業者に査定を依頼する
  2. 所有する事故物件の査定額を提示してもらう
  3. 査定額に問題がなければ、その業者と売買契約を締結する
  4. 売買契約で定められた日程に決済・引き渡しを行う

◻︎事故物件を仲介で売却する場合の流れ

  1. 不動産会社に査定を依頼する
  2. 査定額に問題がなければ不動産会社と媒介契約を締結する
  3. 売却活動を通して買主を見つける
  4. 買主と売買契約を締結する
  5. 売買契約で定められた日程に決済・引き渡しを行う

買取であれば買い手を探す手間がかからないため、基本的には仲介よりも売却できるまでの流れがスムーズに進みます。一般的に仲介の場合は3か月〜1年程度の期間がかかるのに対して、買取であれば物件を売却できるまで1週間〜1か月程度が目安となります。

なお、仲介でも買取でも、事故物件を売却するには契約の締結が必要となり、その際にはさまざまな書類の提出を求められます。

物件の状態によっても提出する書類が変わるため、事故物件の売却先が決まった後は、その業者にどのような書類が必要なのかを尋ねておくようにしましょう。

事故物件を売却する場合はさまざまな費用がかかる

事故物件を売却する場合、基本的には下記のような費用がかかります。

  • 印紙税:物件1つにつき数万円程度
  • 譲渡所得税:売却によって利益が出れば数万円〜数十万円

事故物件に限らず、不動産を売買する場合は基本的に印紙税がかかります。また、物件売却によって利益が出る場合は必ず譲渡所得税の支払いも必要です。

事故物件の売却を検討している場合、「どのような費用がかかるのか」「いくらほどの支払いが必要なのか」を把握しておくとよいでしょう。

印紙税として数万円がかかる

事故物件を売却する場合、仲介でも買取でも売買契約書を作成する必要があります。売買契約書は印紙税の課税対象となる「課税文書」に該当するため、契約書の作成時には収入印紙が必要です。

売却金額 本則税率 軽減税率
10万円を超える~50万円以下 400円 200円
50万円を超える~100万円以下 1千円 500円
100万円を超える~500万円以下 2千円 1千円
500万円を超える~1千万円以下 1万円 5千円
1千万円を超える~5千万円以下 2万円 1万円
5千万円を超える~1億円以下 6万円 3万円
1億円を超える~5億円以下 10万円 6万円
5億円を超える~10億円以下 20万円 16万円
10億円を超える~50億円以下 40万円 32万円
50億円を超えるもの 60万円 48万円

参照元:国税庁「「不動産譲渡契約書」及び「建設工事請負契約書」の印紙税の軽減措置の延長について

たとえば、事故物件が3,000万円で売れた場合、通常収入印紙の金額が2万円となります。

不動産売買の印紙税には軽減措置が設けられており、令和4年4月1日から令和6年3月31日までに作成された売買契約書であれば、軽減率が適用されます。事故物件の売却金額が2,000万円で軽減措置がとられた場合、収入印紙の金額が2万円から1万円になります。

譲渡所得税として数万円〜数十万円がかかる

譲渡所得税の計算

事故物件に限らず、不動産を売却して利益(譲渡所得)が出た場合、譲渡所得税の支払いが必要です。譲渡所得税は、事故物件を売却することで得られる利益(譲渡所得)に対して課税され、「譲渡収入-(取得費+譲渡費用)」で算出できます。

※譲渡収入とは、空き家の売却金額のこと。
取得費とは、不動産を得るためにかかった費用のこと。
譲渡費用とは、不動産売却でかかった諸経費のこと。

たとえば、取得費3,000万円の事故物件が3,500万円で売れた場合を想定します。譲渡費用として300万円がかかった場合であれば、譲渡所得は「3,500万円ー(3,000万円+300万円)=200万円」と計算できます。

この場合は200万円の利益が出ており、譲渡所得税はこの200万円にかかる仕組みです。そして、事故物件の所有期間に応じた税率を譲渡所得にかけることで、譲渡所得税を算出できます。

事故物件の所有期間 譲渡所得税の税率
5年以下 30%(復興特別所得税を除く)
5年超 15%(復興特別所得税を除く)

譲渡所得が200万円で所有期間5年以下の事故物件を想定すると、譲渡所得税は「200万円×30%=60万円」と計算できます。

まとめ

事故物件の売却方法は、仲介か買取が一般的です。基本的に「人の死があっても売れる見込みがある」「そもそも事故物件ではなかった」といった場合は仲介、「すぐに売りたい」「仲介では売れなかった」という場合には買取を選ぶのが得策です。

ただし、事故物件は通常の物件よりも1割〜5割ほど売却金額が下がる傾向があります。この下落率は事故物件の種類に応じても変動するため、事故物件を売却する際には事前に複数の業者に見積もりを出して、その査定結果から所有する物件の売却相場をつかんでおくことが大切です。

なお、「事故物件の専門業者に買い取ってもらう」「最も高い査定額を提示してもらえた業者に依頼する」といった方法をとることで、事故物件を少しでも高く売却できる可能性があります。

当記事で紹介した高く売るためのコツも実践しつつ、事故物件を売却するための手続きを進めるとよいでしょう。