空き家を処分せずに放置するリスク!すぐに手放すことをおすすめする理由
空き家を処分せずに放置をすることには、さまざまなリスクがあります。そのため、活用する予定がなければ、可能な限り早く空き家を処分する対策を講じるのが得策です。
空き家を処分せずに放置することのリスクには、下記が挙げられます。
- 固定資産税などの空き家を維持管理するための費用がかかるから
- 「特定空き家」「管理不全空き家」に指定されれば固定資産税が最大6倍になるから
- 空き家が原因で近隣住民から損害賠償を請求される可能性があるから
- 空き家自体の老朽化が進み資産価値が下がり続けるから
- 相続時に負の遺産を子どもや孫に残すことになるから
空き家の処分が遅れれば遅れるほど、上記のリスクは大きくなります。空き家の処分を検討している場合、なるべく早く処分ができるように対策を講じるのがよいでしょう。
ここからは、空き家を処分せずに放置することのリスクについて、それぞれ解説していきます。
固定資産税などの空き家を維持管理するための費用がかかるから
活用せずに空き家のまま所有したとしても、居住や事業用で活用している場合と同じく、毎年固定資産税や都市計画税といった税金を毎年納めなければなりません。税金以外にも火災保険料、水道・電気料金の基本料金などのランニングコストが発生する可能性があります。
また、「空家等対策の推進に関する特別措置法」の第5条で定められているように、空き家の所有者には適切に物件を管理する義務があります。空き家放置による景観破壊・治安悪化、周辺の草木放置による害虫の発生などを防ぐために、修繕費や剪定等にかかる費用も考えなければなりません。
つまり、空き家の所有を続けると、その分維持管理するための費用がかかるのです。空き家の維持管理でかかる費用の例には、下記が挙げられます。
- 固定資産税:年間数万円〜数十万円
- 都市計画税:年間数万円
- 火災保険料:年間1万円~6万円程度
- 水道・電気料金:年間数万円
- 修繕費:老朽化や不具合の状態に応じて年間数万~数百万円
- 除草・剪定等:年間数万~数十万円
仮に、空き家を所有しているだけで使用していない場合でも、これらの費用はかかります。無駄な出費にもなるため、使用用途がない空き家であれば可能な限り早く処分するのが得策です。
「特定空き家」「管理不全空き家」に指定されれば固定資産税が最大6倍になるから
空き家は放置しているだけで、景観の破壊、害虫・害獣の発生、治安の悪化など周辺住民の迷惑につながるリスクが存在します。空き家のリスクを排除するために、「空家等対策特別措置法」にて「特定空き家」の指定について定めました。
また2023年12月より、これから特定空き家となる可能性が存在する空き家に対しても「管理不全空き家」へ指定することになっています。特定空き家または管理不全空き家に指定されると、固定資産税が最大6倍になる可能性があります。
以下では、特定空き家および管理不全空き家の詳細を見ていきましょう。
参考:e-Gov法令検索「空家等対策の推進に関する特別措置法」
特定空き家とは倒壊や有害リスクなどが行政に認められた物件
特定空き家とは、近隣に影響を及ぼすおそれがあり早急な処理が必要な空き家のことです。特定空き家として指定された場合、建物が建っている土地には基本的に適用される「住宅用地の特例」という固定資産税の優遇措置が外れてしまいます。
住宅用地の特例では、その土地の面積に応じて固定資産税が1/3または1/6まで軽減されます。そのため、特定空き家として指定されたために住宅用地の特例が外れてしまうと、今後は固定資産税が最大6倍になってしまうのです。
特定空き家として指定される可能性があるのは、下記のような物件です。
- 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
- 著しく衛生上有害となるおそれのある状態
- 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態
- その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態
参照元:環境省「空家等対策の推進に関する特別措置法の概要」空家・空地管理センター」
仮に管理ができずに空き家を放置している場合、今後特定空き家として指定される可能性があります。そのため、管理ができない空き家であれば、特定空き家として指定される前に処分をするのが得策といえるでしょう。
特定空き家に指定された後に改善の命令に従わないときは、最大50万円の過料が課せられる可能性があります。
参考:NPO法人 空家・空地管理センター「特定空き家とは」
管理不全空き家とはいずれ特定空き家に分類される恐れがある物件
管理不全空き家とは、今のまま放置しているといずれ特定空き家に分類される恐れがある物件のことです。すでに特定空き家に指定された空き家は改善を促しても改善が難しいという実態があったため、前段階での空き家の適正な管理を求める目的で新設されました。
管理不全空き家に指定されると、特定空き家に指定されたときと同じく住宅用地の特例が外れます。そのため、固定資産税が6倍になるリスクがあります。
管理不全空き家に対する改善の要請を無視すること自体に罰則はありません。しかし、管理不全空き家を放置して特定空き家に指定されたら、特定空き家放置の罰則である50万円の過料に科せられる可能性があります。管理不全空き家に指定されて改善の要請がきたら、現地状況の確認および適切な対処をすぐにおこないましょう。
参考:NPO法人 空家・空地管理センター「新たに定義された、「管理不全空家」とは?」
空き家が原因で近隣住民から損害賠償を請求される可能性があるから
築年数がかさみ老朽化が進んだ建物は、倒壊のリスクも高くなります。また、放置を続けてしまうと、放火による火災、害虫・害獣による被害などが起こる可能性もあります。
空き家の場合も同様であり、とくに管理が行き届いていない場合には、通常の物件よりも近隣住民へ被害が広がるリスクが高いです。万が一倒壊や火災などが起きてしまい、近隣住民に被害が及んでしまえば、損害賠償を請求される可能性があります。
損害賠償を請求されれば、多額の損害金の支払いが必要になることも予想されます。大怪我や死亡事故になると、数千万~数億円の損害賠償となる可能性もあるでしょう。近隣の人に悪影響をおよぼさないためにも、使っていない空き家は早期で売却することを検討してみてください。
空き家自体の老朽化が進み資産価値が下がり続けるから
建物は築年数がかさめばかさむほど老朽化が進み、その分資産価値も下落します。空き家も同様であり、空き家のまま所有を続ければ続けるほど、その物件の資産価値も下がってしまうのです。
たとえば国土交通省が公表するデータを見ると、建物の資産価値は築年数がかさむにつれて下落するのがわかります。
出典:国土交通省「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」
資産価値が下がれば下がるほど、その物件の需要も低くなります。言い換えれば、空き家を所有し続けるほど需要が低くなり、その分仲介での売却は難しくなるのです。空き家は管理が行き届いていないことも多く、通常の物件よりも経済的価値が下落するのが早くなると予想されます。
詳しくは空き家の処分なら売却が一番おすすめ!にて後述しますが、空き家の処分方法としては仲介や買取などでの売却が挙げられます。ほかの処分方法では利益を得られないため、空き家を処分する場合には基本的に売却がおすすめです。
とはいえ空き家の所有を続けて資産価値がさらに下落すれば、売却による処分だと買い手が現れなくなる可能性があり、処分方法の選択肢をさらに狭めてしまうことになりかねません。
資産価値をこれ以上下げないためにも、空き家を処分する場合には可能な限り早く手放すのが得策といえるでしょう。
相続時に負の遺産を子どもや孫に残すことになるから
空き家を所有したまま所有者がなくなると、空き家は相続財産として配偶者や子どもへ相続されます。
空き家にはこれまで解説してきた、「高額の維持管理費用」「固定資産税が6倍」「近隣住民からの損害賠償請求」「資産価値の下落」などが存在しており、適切に管理されていないなら紛れもない「負の遺産」です。空き家を相続するということは、子どもやその次の孫の代まで負の遺産を残すリスクになりえます。
また、空き家の相続は不動産の相続となるため、相続時の相続税評価や相続登記の手間が発生します。さらに、複数の相続人が空き家を所有する状態である「共有名義不動産」となって、相続時・相続後のトラブルを引き起こす可能性も考えられるでしょう。
そのため、可能であれば相続が発生する前に空き家を処分したほうが、相続トラブルを防ぎやすくなります。
空き家の処分なら売却が一番おすすめ!
不動産会社のサポート体制の多さ、現金化の件などから考えると、空き家の処分方法は売却が一番おすすめです。売却と一言に言っても、売却先や売却時の注意点などを事前に理解しておけば、よりスムーズに売却できる可能性が上がります。
以下では、空き家を売却で処分する際のポイントについてまとめました。
売却で処分するメリットは「現金化」ができること
所有する空き家に需要があるときは、売却によって処分して現金を得るのがよいでしょう。
空き家を売却で処分する最大のメリットは、負の遺産である空き家を現金化でプラスにできるからです。空き家の処分方法だと、原則として売却しか現金化はできません。売却での処分なら不必要な空き家を処分しつつ、売却益を得られます。資産価値の高い空き家なら、数千万円レベルの高額売却ができるかもしれません。
ただし、空き家は確実に売却できるとは限らず、売却先が見つからないと延々と所有し続ける必要があります。売却先が見つからないと処分せずに所有しているのと変わらず、維持費といったランニングコストを支払い続けなければなりません。そのため、空き家の売却を検討する際は、あらかじめ空き家の資産価値や売却先の分析が必要となります。
また売却して得た利益に関しては、原則として譲渡所得税の申告と納付が必要なので注意しましょう。
空き家の売却先なら「仲介」か「買取」のいずれかを選ぶ
空き家に限りませんが不動産を売却する方法として、不動産に依頼する「仲介」と、買取業者に依頼する「買取」があります。
|
概要
|
仲介
|
不動産会社に依頼して、空き家の買い手を探してもらう方法。条件が良い空き家の場合は検討しても良い方法といえる。
|
買取
|
買取業者に空き家を直接買い取ってもらう方法。仲介で売れないような空き家も買取可能。
|
仲介と買取には異なる特徴があります。端的にまとめれば、「条件がよい空き家なら仲介」「買い手が見つかりそうになければ買取」のように方法を選ぶのが得策です。
仲介と買取のそれぞれの違いについて、詳細を見ていきましょう。
市場価値の高い空家なら仲介がおすすめ
仲介とは、不動産会社に依頼をして不動産の買い手を探してもらう方法です。不動産会社が売り手と買い手を仲介し、販売活動、内覧対応、契約締結などさまざまな面でサポートしてくれます。
仲介の場合、市場価格に近い金額で不動産を売却できるのが一般的です。買取の場合には市場価格の7割〜8割程度が相場とされているため、仲介で売却したほうが空き家を高く売れると考えられます。
とはいえ、仲介では買い手が現れなければ不動産を売却できません。そのため、処分したい空き家の需要が低い場合、仲介で売却するのは難しいです。
しかし、条件がよい空き家であれば、仲介でも売却できる見込みはあります。条件が良い空き家の例には、下記が挙げられます。
- 都内23区のような人気のエリアにある
- 最寄り駅から徒歩5分〜10分圏内にある
- リノベーションやリフォームがされていてすぐにでも居住できる
上記のような条件がよい空き家であれば、まずは仲介で売却することを考えるのがよいでしょう。
ただし、仲介の場合は不動産会社が空き家の買い手を探すための活動が必要であるため、その分買取よりも期間が長期化しやすいです。あくまで目安ですが、仲介で不動産を売却する場合には一般的に3か月〜半年程度かかるといわれています。
「空き家を処分できるまで3か月〜半年程度かかっても高く売りたい」という場合には、仲介で空き家を売却することを検討してみてもよいでしょう。
老朽化・相続物件といった訳ありなら買取がおすすめ
買取業者のなかには、空き家を専門に取り扱う業者もあります。専門業者であれば空き家を活用するためのノウハウがあると考えられるため、他の業者よりも積極的に空き家を買い取ってもらえると考えられます。
そのため、仲介では売れそうにないような空き家であっても、専門の買取業者であれば売却に期待できるのです。
また、買取業者の場合は直接その業者が買い手になるため、仲介のように売却活動が不要です。その分空き家を早く売却でき、一般的には数日〜1か月程度で売却が完了します。
「仲介で売れる見込みがない」「少しでも早く処分したい」という場合、空き家を専門の買取業者に依頼するのが得策と言えるでしょう。
空き家が共有名義なら自分の共有持分だけ売却できる
不動産の場合、不動産を複数人が所有している状態である共有名義状態になっているケースがあります。もし空き家が共有名義なら、自分の所有権分である共有持分だけを売却することで、空き家の管理責任から離れる方法があります。
本来、共有名義不動産の売却や取り壊しには、不動産所有者(共有者)全員の同意が必要です。一方で自分の共有持分だけの売却なら、ほかの共有者の同意が必要ありません。
自分の共有持分だけ売却できれば、空き家を残したまま自分だけ管理から離れられます。また、共有持分の売却益を得られるのもメリットです。
ただし、単独名義の空き家を売却するときと同じく、売却先が見つからないと所有し続けなければならないのがデメリットです。また共有持分は通常の不動産よりも一般的な需要が低いため、売却先がほかの共有者や専門の買取業者へ実質的に限られる点にも注意が必要です。
空き家を売却で処分する際の流れ
空き家を売却で処分する場合、おおまかに下記のような流れになります。
- 家財や遺品などを整理しておく
- 複数の業者に査定を依頼して売却先を決める
- 売却先と売買契約を結ぶ
- 決済・空き家の引き渡しを行う
家財や遺品などを整理しておく
空き家を売却する場合、まずは家財や遺品などを整理しておきましょう。
仲介で空き家を売却する場合、基本的に残置物がない状態でなければ買い手はつきづらいです。また、専門の買取業者の場合には残置物がある状態であっても、そのまま買い取ってもらえるのが一般的ではありますが、思い出の品や残しておきたいものがあれば、事前に整理をしておくのがよいでしょう。
複数の業者に査定を依頼して売却先を決める
家財や遺品などを整理した後には、空き家の売却先を決めましょう。空き家の売却先を決める際には、複数の業者に査定を依頼しておくのが得策です。
不動産における査定とは、土地や建物の買取金額の目安を調べることです。
査定の方法や売却金額を決める基準は、業者によって異なると考えられます。そのため、複数の業者に査定を依頼すると、空き家の査定額に差が出ることが予想されます。
査定額が最も高い業者を見つけられれば、その業者に依頼することで高値で空き家を売却できる可能性があります。
なお、仲介でも買取でも、不動産の査定のみであれば無料であるのが一般的です。なるべく高値で空き家を売却するためにも、複数の業者に査定を依頼したうえで、売却先を決めるのがよいでしょう。
売却先と売買契約を結ぶ
空き家を売却する場合、買い手と売買契約を結ぶ必要があります。これは仲介でも買取でも同様です。
そして、売買契約の際には、さまざまな必要書類を用意する必要があります。追加書類の提出が求められるケースもありますが、下記のような書類が必要になるのが一般的です。
必要書類
|
概要
|
登記済権利書
|
法務局から所有者に登記名義人に交付される書類。再発行できないため、紛失した場合には法務局に相談をする
|
固定資産税納付通知書
|
固定資産税などが記載された書類。税務署から毎年4月上旬ごろに送付される。
|
境界確認書
|
隣地との土地の境界を証明できる書類。測量士に依頼をして作成してもらえる
|
印鑑証明書
|
原則3か月以内に発行したものに限られる
|
本人確認書類
|
運転免許証やマイナンバーカードといった身分を証明できる書類
|
住民票
|
役所で取得できる書類
|
空き家の売却先が決まった際には、売買契約を結ぶ際にどのような書類が必要になるかを相談しておくのが無難でしょう。
決済・空き家の引き渡しを行う
空き家の売買契約を結んだ後は、契約内容に沿って決済や物件の引き渡しを行います。
決済や引き渡しの日程は、売買契約を締結させる際に決定されます。売買契約の際には、引き渡しの都合がよい日程を決めておき、その日に空き家の引き渡しができるようにスケジュールを調整しておくとよいでしょう。
なお、引き渡し日には、売却先に空き家の鍵を渡す必要があります。引き渡し日には物件の鍵を忘れずに持っていきましょう。
空き家を売却で処分したいときのコツ
空き家をスムーズかつ高額で売却で処分したいときは、空き家売却時に意識したいコツがあります。
- 空き家が売れない原因を確認してみる
- 複数の不動産会社から査定を受けて比較検討する
- 更地にして売ることも検討する
- 隣地の所有者に売却できないかを検討してみる
- クリーニングやリフォームをどうすべきか確認する
それぞれの詳細を解説します。
空き家が売れない理由・原因を確認してみる
所有する空き家が売れない、またはこれから空き家を売りたいと思っている人は、空き家がなぜ売れないかの理由・原因を確認しましょう。空き家が売れない理由・原因を特定・分析し、改善やそのほかのメリットのプッシュなどの対策を取れば、空き家の不動産価値が上昇して買い手が見つかりやすくなります。
<空き家が売れない理由・原因>
- 商業施設、病院、駅などの施設が周辺に少ないなど立地条件が悪い
- 周辺の騒音トラブルや高めの犯罪率など治安が悪い
- 建物の老朽化が進んでいる
- 再建築不可物件になっていて建て替えができない
- 隣地との境界が不明瞭で隣人とトラブルになる可能性がある
- 共有名義といった権利関係を複雑にする要因がある
売れない理由・原因について改善が難しいときは、訳あり物件の買取に対応している買取業者への相談がおすすめです。
たとえば弊社「クランピーリアルエステート」は、老朽化した空き家、空き家の共有持分など、ほかの不動産会社では扱いを断られるような空き家物件を積極的に買い取りしています。
複数の不動産会社から査定を受けて比較検討する
売却時に依頼する不動産会社を選ぶときは、1社に絞る前に複数の不動産会社から査定を受けて比較検討しましょう。不動産会社ごとの査定額、サービス内容、担当者の対応力などを比べることで、あなたと相性のよい不動産会社を見つけやすくなります。
また、複数の不動産会社の査定額を見比べることで、おおまかな売却価格の相場を確認できます。とくに買取業者を探す際には、買取会社が相場価格よりも著しく低い金額を提示していないかを見る材料として活用できるでしょう。
更地にするかは慎重に検討する
場合によっては、「空き家自体は老朽化が進んでいるけど、その土地の条件はいい」というケースも考えられます。その場合、空き家を解体して更地にしてから、仲介を依頼するのも1つの手です。
築年数が相当経過した空き家でも土地の立地が良い場合、「そのまま活用するよりも取り壊し新たに家を建築したい」というニーズもあります。その際に、空き家がある状態で売り出すと、買い手は解体する手間や費用がかかってしまいます。
そこで、更地にしたうえで仲介を依頼すれば、このような手間や費用をかけずに購入できるため、買い手がつきやすくなるケースもあるのです。
ただし、空き家を更地にする場合、当然ですが解体費用がかかります。解体費用は建物の構造などによって変わりますが、一般的には下記が坪単価の相場とされています。
- 木造:3万円〜4万円
- 鉄骨:3.5万円〜4.5万円
- RC(鉄筋コンクリート):5万~7万円
決して少額とはいえない費用がかかるため、「更地にすれば買い手がつく可能性が高い」と判断できた場合に空き家を解体することを検討するのが無難です。また、更地にしても買い手がつかなかったときは、住宅用地の特例が外れて固定資産税が6倍になった状態の土地を保有し続けることとなります。
不動産会社では更地にした場合に買い手がつくのかどうかを相談できるため、空き家を仲介で売却する場合にはまず相談するようにしましょう。複数の不動産会社が「更地や建て替えをしなくてもそのままで売れる」と判断したときは、わざわざ解体費用や建築費用を支払ってまで空き家を取り壊す必要はないと思われます。
仮に更地や建て替え後に売却できたとしても、解体費用や建築費用を回収できる売上がないと空き家を売却するメリットが限りなく薄くなります。
隣地の所有者に売却できないかを検討する
第三者へは売却できない空き家でも、隣地所有者へなら売却できる可能性があります。詳細な理由はほかの人へ無償譲渡するで解説しますが、隣地所有者にとって自分の敷地が広がることや接道条件が変わることには、さまざまなメリットがあるからです。
売却価格も、第三者への売却よりも高額で売却できる可能性が上がります。
なお隣地所有者へ売却する際は、当事者同士だけで売買契約を結ぶのではなく、不動産会社に仲介を依頼したり弁護士に契約書の作成サポート・リーガルチェックをお願いしたりすることを推奨します。専門知識を持たない人同士が売買契約を進めると、後からトラブルに発展する可能性が高いからです。
クリーニングやリフォームをどうすべきか確認する
仲介を利用して売却する際には、必要に応じて空き家のクリーニングやリフォームをおこないましょう。老朽化が進んだ建物・設備、ボロボロの外壁、生い茂った草木などを見せてしまうと、買い手側が購入を避ける可能性が高いからです。
ただしリフォームに関しては、「リフォームしたら本当に売れるのか」「どれくらいリフォームすればよいのか」を事前に検討し、必要以上にお金をかけてリフォームしないよう注意しましょう。
一方で買取を利用して売却する際には、クリーニングやリフォームをしないまま売却するのがよいケースが多いです。買取業者は不動産を買い取ってから独自のノウハウでクリーニングやリフォームするケースが一般的であり、売主の判断で対応しても二度手間になるリスクがあるからです。
実際に多くの買取業者では「現状有姿買取」「契約不適合責任免責」などをサービスの一環としており、むしろそのままの状態で売ることを推奨しています。
売却以外で空き家を処分する方法5選!それぞれの特徴を徹底解説
空き家を処分する売却以外の方法として、主に以下5つが挙げられます。
- ほかの人へ無償譲渡する
- 自治体に寄付する
- 相続土地国庫帰属制度を利用して国へ返還する
- 空き家を相続する予定なら相続放棄する
- 空き家バンクに登録する
上記の処分方法は売却にはないメリットがあるものの、贈与税関係や利用条件などの影響で売却とは異なる注意点が存在します。以下では、それぞれの処分方法の特徴やメリット・デメリットを解説します。
ほかの人へ無償譲渡する
「売却先が見つからない」「相手と売却価格について意見がまとまらない」といったケースだと、売却できないまま空き家を保有する期間が伸びるリスクが考えられます。もし売却が難しいときは、無償譲渡によって空き家を相手に渡してしまう方法も選択肢の1つです。
売却ができないときでも、無償譲渡なら売買契約が発生せず相手が「タダでくれるならほしい」となって、処分先を見つけられる可能性があります。親族、家族、知り合い、隣地所有者のなかに「空き家を有効活用したい」「更地にして自分用に使いたい」といった人がいれば、無償譲渡を検討するのもよいでしょう。
無償譲渡先としてよく挙がるのは、隣地所有者です。空き家を無償譲渡する際は土地もセットになっているのが一般的であり、隣地所有者にとって自分の敷地を広くできるのはメリットが大きいからです。
<隣地所有者が空き家を含めた土地を所有するメリット>
- 再建築不可物件状態を解消できる可能性がある
- 今よりも土地を広くしてより活用しやすくなる
- 土地を広げて資産価値を上げて売却しやすくなる
とくに確認しておきたいのが、隣地が再建築不可物件になっているか否かです。再建築不可物件とは、建て替えや増築、改築などを行えない土地のことです。再建築不可である主な原因は、「接道義務」という法律で定められた義務を満たしていないことが挙げられ、具体的には幅員4mの道路にその土地が2m以上接しているかどうかが基準となります。
隣地が再建築不可物件であり、その所有者に自身の空き家を譲渡した場合、接道義務を満たせる可能性があります。その場合には、隣地は再建築可能な通常の土地として扱われるため、譲渡後は建て替えや増築などを行えるようになるのです。
このように隣地所有者にもメリットがあるケースも考えられるため、空き家の処分を検討している場合には、その相談を持ちかけてみるのもよいでしょう。
ただし、譲渡が無償であっても受贈者にはさまざまな税金が発生するデメリットがあります。たとえば受贈者には不動産取得税、贈与税、登録免許税などが発生します。無償譲渡する際には、あらかじめ税金が科せられる旨を伝えておきましょう。
また、贈与時には贈与条件や贈与後の取り扱いについてまとめた「贈与契約書」を作成し、贈与契約に関する事項を書面で残すことを推奨します。
自治体に寄付する
無償譲渡と同じように、空き家を自治体へ寄付できる可能性があります。空き家の寄付を受け付けてくれる自治体なら、自治体の役場にて相談してみるのがよいでしょう。
空き家を自治体へ寄付するメリットは、受贈側の金銭的負担を考える必要がほとんどない点です。知り合いへの無償譲渡だと受贈者にかかる不動産取得税や贈与税を考慮しますが、相手が自治体なら気にする必要はないでしょう。
ただし、自治体が寄付を受け付けてくれる空き家は、ある程度の資産価値が存在しているもののみです。自治体から見ると、不動産の寄付を受け付ける=入るはずの固定資産税がなくなるという図式が成り立ちます。そのため、回収できたはずの固定資産税を上回る利用価値がある空き家でなければ、自治体に寄付を受け付けてもらうのが難しくなります。
寄付の難易度は高いことから、あくまで「利用できれば利用する」程度の心持ちで丁度よいでしょう。
相続土地国庫帰属制度を利用して国へ返還する
きたら相続土地国庫帰属制度とは、相続や遺贈によって土地の所有権を有した相続人が、一定の要件を満たしたときに相続した土地を手放して国へ返還する制度です。2023年4月よりスタートしました。
相続土地国庫帰属制度の対象は土地のみですが、空き家を解体して更地にした後なら、実質的に空き家の処分に利用できます。寄付と同じく、譲渡先を探したり相手の金銭的負担を考えたりをする必要がないのが、相続土地国庫帰属制度で空き家を処分するメリットです。
デメリットとして挙げられるのは、制度の利用にさまざまな制約がかかる点です。本制度の対象になるのは、相続または遺贈で取得した土地かつ引き取りや承認要件を満たしているものに限ります。
また、本制度利用時には審査手数料1万4,000円、土地の種目や面積に応じた負担金が最低20万円が必要です。空き家の処分に利用するとなると、更地にするための解体費用も必ず発生します。
参考:法務省「相続土地国庫帰属制度について」
空き家を相続する予定なら相続放棄する
「まだ空き家を所有していないが、将来的に親から空き家になる予定の実家を相続する予定がある」という人は、相続時に相続放棄を選択して処分する方法があります。
相続放棄とは、相続予定の財産および債務のすべてを放棄し、始めから相続人ではないという扱いにする手続きです。相続開始を知ってから3か月以内に、家庭裁判所にて相続放棄の申述をし問題なければ完了します。放棄した財産は、ほかの相続人へ帰属、ほかに相続人がいないときは国庫へ帰属します。
相続放棄手続きで空き家を処分するメリットは、ほかの相続人などの同意なしで、自分の意思のみで手続きを進められる点です。また、空き家のほかに借金や未払金などのマイナスの財産も一緒に放棄できます。空き家の管理に加えて、相続トラブルから完全に離れたいときには相続放棄を選ぶのが良いでしょう。
他方、相続放棄は現金や有価証券などのプラスの財産も必ずすべて放棄しなければなりません。一度受理された相続放棄は撤回できないため、財産調査をしっかりおこなったうえで相続放棄すべきか判断するのがよいでしょう。また、相続放棄によってほかの相続人が空き家を相続する際、ほかの相続人が空き家の相続を望んでいなかったときはその後の人間関係でトラブルが発生するリスクがあります。
空き家バンクで買い手や貰い手を募る
空き家を売却以外で処分する方法として、「空き家バンク」の利用が挙げられます。
空き家バンクとは、空き家問題を解決することを目的として、市区町村が実施している施策のことです。
近年、管理されずに放置されている空き家が全国的に増加しており、それによる倒壊や不法投棄といった近隣住民の生活への悪影響が懸念されています。空き家の数を減らす施策の1つとして、「空き家バンク」という制度が制定されました。
空き家バンクを利用することで、処分したい物件情報を無料で掲載できます。売却として物件情報を掲載することもできますが、無償で譲渡する形で貰い手を探すために利用することも可能です。
そして、その情報をみた人のなかで「購入したい」「譲り受けたい」という人が現れれば、自治体に間に入ってもらったうえで空き家の売買・譲渡を行える仕組みです。
ただし、空き家バンクの認知度は高いとはいえないため、買い手や貰い手が見つかる可能性も高くはありません。場合によっては、空き家バンクに物件情報を掲載したとしても、買い手や貰い手が現れないことも考えられます。
とはいえ、絶対に買い手や貰い手が見つからないともいえません。そのため、ほかの処分方法と併用しつつ空き家バンクに空き家の情報を掲載しておくのもよいでしょう。
空き家を処分するときの注意点
空き家を処分するときは、売買や隣人関係でトラブルにならないように立ち回ることも大切です。注意すべき点を怠ると、そもそも売買や譲渡が成立しなかったり、法的措置を取られたりするリスクがあります。
空き家を処分するときの注意点として、以下の要素を意識しておきましょう。
- 相続時などに名義変更を完了しているか
- 土地の境界が確定しているか
- 共有名義の空き家ならほかの共有者の同意を得ているか
相続時などに名義変更を完了しているか
空き家を相続した際に、被相続人名義から相続人名義へ変更になっているかを確認しておきましょう。名義変更が完了しないままだと、名義が被相続人のままで売り手と名義が異なるので、売買契約を締結できません。また、相続登記は2024年4月より義務化されているため、空き家を相続したときには名義変更を忘れないようにしてください。
土地の境界が確定しているか
空き家が建っている土地の境界が確定していないときは、境界を確定しておきましょう。境界が確定していないと、隣地所有者とのトラブルが想定されるため、買い手から購入を敬遠される要因となります。空き家を確実に売りたいなら、土地家屋調査士などへ土地境界について依頼し、土地の測量や表題登記などを完了させておくのがおすすめです。
共有名義の空き家ならほかの共有者の同意を得ているか
空き家が共有名義なら自分の共有持分だけ売却するにて解説した通り、共有名義の空き家を処分する際には、ほかの共有者全員の同意が必要です。ほかの共有者の同意を得ずに無断で空き家を処分すると、民法上の不法行為に該当します。
ほかの共有者の同意を得るには、原則として交渉しか手段はありません。どうしても同意を得られないときは、空き家全体を売却してから売却益を分ける換価分割や、自分がほかの共有者の共有持分を買い取る代償分割してから売却するなど、「共有物分割請求」はによって対応が可能です。ただし、ほかの共有者との話し合いやケースによっては訴訟にまで発展する可能性があります。
また、万が一同意しない共有者に不法行為が見られるなどの問題があるときは、共有持分買取請求権の行使によってその共有者の共有持分を買い取ってしまう方法も考えられるでしょう。とはいえこちらも、法的手続きが発生するので相応のコストが発生する点に注意が必要です。
空き家の処分では補助金・譲渡所得控除の制度を利用できるケースもある
空き家を処分する際には、国や自治体が用意している補助金制度・譲渡所得の特別控除制度が適用される場合があります。空き家の処分にかかる費用を抑えられるため、利用できる制度がないかを確かめておきましょう。
- 空き家の解体費用の補助金制度
- 空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除
空き家の解体費用の補助金制度
自治体によっては、空き家の解体費用に対する補助金制度が用意されています。空き家の解体に対する補助金制度の例としては、下記が挙げられます。
補助金制度
|
概要
|
老朽危険家屋解体撤去補助金
|
老朽化により倒壊リスクが高まっている危険家屋の解体を促進する補助金制度。補助金の金額は自治体で異なるが、解体費用の1/5から1/2程度であるのが一般的。
|
都市景観形成地域老朽空き家解体事業補助金
|
都市の景観を守るため、長い間放置されている空き家の解体費用を補助する制度。受け取れる補助金額の上限は自治体で異なり、解体費用の1/5から1/2程度が一般的。
|
自治体によって解体費用の補助金制度における内容は異なりますが、数十万円ほどの補助金が出ることも少なくありません。
なお、空き家のあるエリアを管轄する自治体に問い合わせることで、解体費用の補助金制度の紹介をしてもらえます。空き家の処分に際して解体する場合には、利用できる補助金制度がないかを自治体に問い合わせてみるのがよいでしょう。
空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除
空き家を売却して利益が出た場合、その金額に応じて譲渡所得税を納めなければなりません。この場合、売却する空き家が3年以内に相続したものであれば、通称「空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除」という特例が適用され、空き家売却にかかる譲渡所得税を大幅に抑えられます。
空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除が適用されれば、譲渡所得が最高3,000万円まで控除されます。そのため、相続した空き家の売却によって得られた利益が3,000万円までであれば、譲渡所得税がかからなくなることもあるのです。
空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除が適用されるのは、売却する空き家が被相続人のマイホームであり、かつ以下の要件に該当する場合です。
- 建築されたのが昭和56年5月31日以前
- 区分所有建物登記がされていない
- 相続まで被相続人以外が居住していない
なお、空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除の申請は、空き家があるエリアを所轄する税務署で行います。特別控除に関する相談もできるため、相続した空き家を売却で処分する場合には税務署に相談するのがよいでしょう。
空き家の処分なら「クランピーリアルエステート」におまかせ!
「空き家を処分したいけど売却できるかわからない」「空き家の共有持分だけでも売りたい」といったお悩みがあるときは、弊社「クランピーリアルエステート」へご相談ください。
クランピーリアルエステートは、老朽化した空き家、共有持分、共有名義不動産、事故物件などの訳あり物件を専門に取り扱う買取業者です。年間相談数3,000件超え、数千万円での空き家買取多数など、訳あり物件専門の買取業者としてさまざまな実績を持ちます。
クランピーリアルエステートに空き家を売却するメリット
クランピーリアルエステートに空き家の売却をご依頼いただくメリットは、次の4つです。
- 老朽化した空き家・相続した空き家などの難しい物件でも高額買取できる
- 全国1,500以上の士業との提携によって法関係に強い
- 契約不適合責任免責などアフターフォローも万全
- 無料相談・無料査定から気軽に利用できる
老朽化した空き家・相続した空き家などの難しい物件でも高額買取できる
クランピーリアルエステートでは、老朽化した空き家、相続した空き家、共有名義の空き家など、ほかの不動産会社では扱いを断られる空き家でも買取対応いたします。これまでさまざまな訳あり物件を取り扱ってきたクランピーリアルエステートなら、どのような空き家でも適切に査定し、空き家を正しい価値で売却いただけます。
全国1,500以上の士業との提携によって法関係に強い
クランピーリアルエステートでは、全国1,500以上の士業と提携しています(2025年2月現在)。全国の専門家との連携によって、権利関係が複雑になった空き家、相続や共有に関してトラブルが発生している空き家であっても、法的に正しく対応したうえでの買い取りが可能です。
実際に共有者様同士でトラブルが進行していた共有名義不動産に関しても、共有者様同士の話し合いをサポートし、紛争を解決したうえで売却いただいたケースが多数あります。
契約不適合責任免責などアフターフォローも万全
クランピーリアルエステートは契約不適合責任免責で買取対応いたしますので、売却後に空き家の瑕疵が見つかっても売主様に一切の責任は負わせません。また、売却後のアフターフォローにも対応しており、登記といった手続きについてもサポートいたします。
無料相談・無料査定から気軽に利用できる
「空き家の処分を検討しているけど、まだ売却するのか決まっていない」という場合は、無料相談や無料査定から利用できます。
売却について具体的に何も決まっていなくても、無料相談なら気軽に相談いただけます。「そもそも売却すべきか」「空き家の買取についての知識が曖昧で困っている」といった売却前の疑問を持っているときは、まずは無料相談や無料査定の利用からご検討ください。
クランピーリアルエステートの空き家買取実績
ここからは実際に、クランピーリアルエステートの空き家買取実績を紹介します。
空き家になっていた土地の共有持分を1,760万円で買取
共有名義となっていた空き家が建っている土地の共有持分1/3を、弊社が1,760万円で買取いたしました。依頼主様は共有者のご兄弟と争いがありましたが、弊社へ売却したことでご兄弟と対面せずに空き家を処分できました。
相続放棄を検討していた老朽化建物の共有持分を1,000万円で買取
そのままでは利用できないレベルで老朽化しており、相続放棄を検討していた土地の共有持分を1,000万円で買い取りいたしました。老朽化に加えて地積測量図や境界標のない物件かつ共有者が遠い親戚で連絡先・住所がわからないという状態でしたが、現状有姿買取で対応しております。
まとめ
空き家を所有することには、さまざまなリスクがあります。そのため、活用予定がないのであれば、空き家は可能な限り処分するのが得策です。
そして、空き家を処分する場合にはまず売却を検討するのが無難です。空き家の処分方法には、「空き家バンクの利用」「自治体への寄付」「隣地所有者への譲渡」といった方法もありますが、どれもハードルが高い方法であるためです。
空き家の売却方法には「仲介」「買取」があり、条件がよい空き家であれば仲介を選ぶのもよいでしょう。しかし、「買い手が現れる見込みがない」「すぐにでも空き家を処分したい」という場合、専門の買取業者に依頼するのが得策です。
空き家処分に関するQ&A
空き家処分にはどのくらいの費用がかかる?
空き家の処分にかかる費用の目安は次の通りです。
- 家財や遺品を処分するための費用:10万~50万円
- 譲渡所得税等:譲渡所得✕20.315%または39.69%
- 印紙税:契約書等に記載された金額に応じて200円~50億円
- 仲介を利用する場合の仲介手数料:売却価格✕3~5%+消費税(売却金額によって変動)
空き家の解体費用が支払えないときは?
補助金制度や解体ローンなどを利用すれば、解体費用が準備できないときでも空き家の解体を依頼できるかもしれません。解体ローンに関しては、金融機関等にご相談ください。詳細は以下の関連記事で解説しています。
田舎の空き家も処分できる?
都市部の空き家よりも難易度が高い傾向にあるものの、売却金額や需要によっては田舎の空き家も問題なく処分できます。
空き家を処分できないときはどうすればよい?
以下に、売れない空き家の活用方法について紹介します。
①建物をそのまま活かす方法(賃貸・民泊・貸しスタジオ、レンタルルームなど)
②建物を解体し更地にする方法(駐車場、トランクルーム、資材置き場、アパート経営など)
訳あり不動産の売却でお悩みなら
今すぐご連絡ください
- 北海道・東北
-
- 関東
-
- 東海
-
- 関西
-
- 北陸・甲信越
-
- 中国・四国
-
- 九州・沖縄
-