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共有持分を専門の買取業者へ売却するメリット│共有持分買取事業の専門家が解説

共有持分を専門の買取業者へ売却するメリット│共有持分買取事業の専門家が解説

共有持分を所有していても「他の共有者との関係が悪化している」「管理費や固定資産税の負担が続いている」「活用方法が見つからない」といった悩みから、持分の売却を検討する方は少なくありません。

共有名義不動産全体を売却する場合には共有者全員の同意が必要ですが、自分の持分だけを売却する場合には他の共有者の同意は不要であり、自己持分のみを売却することは法的に認められています(民法第206条)。

ただし、共有名義不動産はその性質上、管理や処分に制約があるため、一般の仲介市場で「持分だけを購入したい」という買主を見つけるのは極めて困難です。そこで現実的な選択肢となるのが、共有持分を専門に扱う買取業者への売却です。

共有持分の買取業者は、共有状態にある不動産の持分を買い取り、必要に応じて他の共有者の持分も取得して単独所有にまとめ、転売や賃貸などに活用することをビジネスモデルとしています。こうした取引を日常的に行っているため、複雑な権利関係や共有者間の調整に精通しているのが特徴です。

買取業者への売却には次のようなメリットがあります。

  • 仲介より現金化までが早い(最短即日、通常は数日~数週間)
  • 仲介手数料が不要
  • 基本的に契約不適合責任が免除される
  • 共有者トラブルから解放される

一方で、業者はリフォームや解体費用などを見込んで買取価格を提示するため、仲介による売却よりも価格が低くなる傾向があります。スピードや安心感を優先するか、できるだけ高値で売りたいかを考えて判断することが大切です。また、共有持分の買取業者に限りませんが、中には悪質な業者も存在するため注意が必要です。

そのため【共有持分の買取実績が豊富で、法務・登記・相続に強い知識を持つ信頼できる業者を選ぶ】ことが重要です。

なお、少しでも高く売却したい場合は、複数の業者に査定を依頼して比較検討することがおすすめです。このサイト「イエコン」では不動産の一括査定が可能ですので、ぜひご活用ください。

本記事では、共有持分を専門の買取業者に売却するメリット、注意点、信頼できる業者の選び方、さらに実際の買取事例まで詳しく解説していきます。共有持分の売却を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

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共有持分を専門の買取業者に売却するメリットとは?

買取業者への売却の主なメリットは次の通りです。

  • 現金化が早い│最短で即日決済も可能
  • 仲介手数料が不要│余計なコストがかからない
  • 契約不適合責任を負わない│売却後のトラブルを避けられる
  • 他の共有者との調整やトラブルから解放される
  • 周囲に知られずに売却しやすい
  • 一般的な不動産仲介会社では難しい「複雑な物件」でも対応可能

これらのメリットは、精神的な負担軽減にもつながります。以下では、これらのメリットについて詳しく解説していきます。

現金化が早い│最短で即日決済も可能

仲介と買取の流れ

仲介による売却では、不動産会社が買主を探すため、広告掲載から内覧、価格交渉、契約締結まで数ヶ月から1年以上かかることが一般的です。一方、買取業者への売却では、業者自身が買主となるため、買主を探す必要がありません。そのため、査定から契約、決済まで最短で1週間程度、条件が整えば即日決済も可能なケースがあります。

通常の買取スケジュールは、査定申込から現地調査まで2~3日、査定結果の提示まで1週間程度、合意後の決済まで1~2週間というのが一般的な流れです。急な資金需要がある場合や、相続税の納付期限が迫っている場合には、このスピード感は非常に大きなメリットとなります。

【実際の声】
「兄弟と揉めていた共有不動産を手放したくて相談しました。最初は仲介で売却を検討しましたが、半年以上かかると言われて困っていました。しかし買取業者にお願いしたところ、査定から決済まで2週間で完了し、現金を受け取ることができました。長期間の精神的負担から解放されて本当に助かりました。」

仲介手数料が不要│余計なコストがかからない

仲介手数料とは

不動産仲介による売却では、最大で成約価格の「3%+ 6万円(+消費税)」の仲介手数料が発生します。たとえば、500万円で売却した場合、仲介手数料は21万6,000円となり、決して少なくない負担です。この点、買取業者への売却では、業者が直接の買主となるため、この仲介手数料は一切不要になります。

買取価格は仲介での市場価格より2~3割程度低くなる傾向がありますが、仲介手数料の節約分を考慮すると、実質的な手取り額の差は縮まります。さらに、仲介では売却活動中の維持費や、売却が長期化した場合の固定資産税負担も継続するため、総合的なコスト面では買取の方が有利になるケースも珍しくありません

【実際の声】
「売却価格は仲介より少し低かったですが、仲介手数料21万円が不要だったので、結果的に手元に残る金額はほとんど変わりませんでした。それに加えて手続きの手間も大幅に省けたので、時間的なメリットも考えると買取を選んで正解でした。」

譲渡所得税はかかる場合がある

買取業者への売却でも、売却益が発生した場合には譲渡所得税の課税対象となります。取得価格より高く売却できた場合、その差額に対して所得税・住民税が課されます。ただし、これは買取業者への売却に限った話ではなく、仲介での売却でも同様に発生する税金です。共有持分の場合、相続で取得したケースが多く、相続時の評価額より低い価格での売却になることが一般的なため、実際に譲渡所得税が発生するケースは限定的です。
なお、譲渡所得税の計算式は次の通りです。

譲渡所得 = 収入金額 -(不動産取得費+譲渡費用)- 特別控除額

契約不適合責任を負わない│売却後のトラブルを避けられる

契約不適合責任とは

通常の不動産売却では、売却後に雨漏りやシロアリ被害、設備の故障などが発見された場合、売主が「契約不適合責任」を負う必要があります。この責任は売却後数ヶ月から数年間継続し、場合によっては高額な修理費用を請求される可能性があります。

買取業者への売却では、契約書に「契約不適合責任免除」の条項が盛り込まれるのが一般的です。これにより、売却後に物件に何らかの不具合が発見されても、売主に修理費用や損害賠償の請求は行われません。特に築年数が古い物件や、現状の把握が困難な共有持分については、この責任免除は非常に大きな安心材料となります。

【実際の声】
「築40年を超える古い物件で、雨漏りの跡も見つかっていたので、売却後にクレームが来るのではないかと不安でした。しかし買取業者に売却したことで、契約不適合責任を負わずに済み、売却後の心配をすることなく新しい生活をスタートできました。」

他の共有者との調整やトラブルから解放される

共有持分を売却すると、所有権が買取業者に移転するため、不動産の管理・維持に関する一切の義務から解放されます。固定資産税の支払い、建物の修繕費負担、管理会社との連絡調整など、共有者間で問題となりがちな事項について、今後一切関与する必要がなくなります。

売却後は買取業者が新たな共有者となり、不動産に関する窓口は業者が担当します。これにより売主は以下の負担から完全に解放されます。

  • 固定資産税の支払い義務
  • 建物の修繕費負担
  • 管理会社との連絡調整
  • 他の共有者との意見対立
  • 費用負担を巡るトラブル

下記、実際の声と同様に、長年続いていたストレスから開放されるケースが非常に多く見られます。

【実際の声】
「兄弟の一人がその不動産に住み続けているのに、固定資産税だけは共有者全員で負担させられていました。話し合いをしても平行線で、毎年税金の請求が来るたびに憂鬱になっていました。しかし業者に持分を売却してからは、税金の請求も来なくなり、兄弟との関係も以前より良好になりました。精神的にすごく楽になったのが一番のメリットです。」

周囲に知られずに売却しやすい

仲介による売却では、購入希望者を見つけるために不動産情報サイトへの掲載や新聞広告、現地での看板設置などが必要となります。そのため、近隣住民や知人に売却の事実が知られるリスクがあります。

買取業者への売却では、買主探しのための広告活動が不要なため、売却の事実を周囲に知られる可能性が大幅に低くなります。査定のための現地調査も、一般的な住宅メンテナンス業者の訪問と区別がつかず、近隣に気づかれにくいのが特徴です。家庭内の事情や経済状況を他人に知られたくない場合には、非常に有効な選択肢となります。

【実際の声】
「家族の事情で急遽現金が必要になったのですが、近所や親戚に知られるのは避けたいと思っていました。買取業者なら広告を出さずに売却できると聞いて相談したところ、本当に誰にも気づかれることなく手続きを完了できました。プライバシーが守られて本当に助かりました。」

一般的な不動産仲介会社では難しい「複雑な物件」でも対応可能

共有持分を専門に扱う買取業者は、以下のような「訳あり物件」でも対応可能な場合があります。

  • 共有者が多数に及ぶケース(10人以上など)
  • 事故物件
  • 再建築不可物件
  • 借地権付き建物
  • 共有者の一部が海外在住で連絡困難
  • 権利関係が複雑に入り組んだ物件

共有持分を専門に扱う買取業者は、弁護士や司法書士との連携体制を整えており、法務関係の複雑な問題にも対応できるのが強みです。諦めていた物件でも、まずは専門業者に相談してみる価値があります。

【実際の声】
「建築基準法の改正で再建築不可となってしまった物件で、複数の仲介会社に相談しましたが全て断られました。半ば諦めていたところ、共有持分専門の買取業者に相談したら『よくあるケースなので問題ありません』と言われ、想定していたより高い価格で買い取ってもらえました。専門業者の知識と経験に感謝しています。」

共有持分を買取業者に売却する際の注意点

共有持分を買取業者に売却する際には、事前に知っておくべき注意点がいくつか存在します。これらの注意点を理解し、適切に対策を講じることで、安心して売却を進められます。

主な注意点は次の通りです。

  • 仲介売却より買取価格が下がる可能性がある
  • 悪質業者に注意│不当に安く買い叩かれるリスクはゼロではない

以下では、主要な注意点とその対処法について詳しく解説していきます。

仲介売却より買取価格が下がる可能性がある

買取業者は、購入した共有持分を他の共有者から残りの持分を買い取って完全所有にした後、リフォームや建て替えを行って再販するビジネスモデルを採用しています。そのため、将来的な工事費用、販売活動費、利益などを見込んで査定額を算出する必要があり、結果として仲介での売却より価格が低くなる傾向があります。

一般的に、買取価格は仲介での想定売却価格の70~80%程度になることが多く、物件の状況によってはさらに低くなる場合もあります。たとえば、仲介で500万円で売却できる可能性がある持分でも、買取では350〜400万円程度の査定になることがあります。

しかし前述の通り、共有持分の仲介売却は現実的には極めて困難です。共有持分のみを購入したい一般の買主は少なく、金融機関も共有持分への融資には消極的なため、理論上の価格と実際に売却できる価格には大きな乖離があることに留意しておく必要があります

【実際の声】
「確かに仲介会社が提示した査定よりは安い金額でしたが、その仲介会社からも『共有持分だけでは実際に売れる可能性は低い』と正直に言われていました。他の共有者が協力してくれない状況で売れる見込みがなかったので、現実的な選択として買取を選びました。現金化できたことで固定資産税の負担からも解放され、結果的に気持ちも楽になりました。」

悪質業者に注意 │不当に安く買い叩かれるリスクはゼロではない

共有持分の買取市場には、残念ながら悪質な業者も存在します。このような業者は、売主の知識不足や急いで売却したい心理につけ込んで、相場よりも著しく安い価格で買い取ろうとします。悪質業者の典型的な手口としては、以下のような特徴があります。

  • 査定根拠を明確に示さない
  • 契約を急がせる
  • 他の業者との比較を嫌がる
  • 「今すぐ決めれば高く買います」などの根拠不明な提案
  • 宅地建物取引業免許の情報が不明確

信頼できる業者を見分けるためには、必ず複数の業者に査定を依頼し、価格や対応を比較検討することが重要です。また、以下の点も必ず確認しましょう。

  • 宅地建物取引業の免許を持っているか
  • 実績や口コミはどうか
  • 査定の根拠を明確に説明してくれるか
  • 契約内容について丁寧に解説してくれるか

適正な業者であれば、査定の根拠を明確に説明し、契約内容についても丁寧に解説してくれます

【実際の声】
「最初に相談した業者は『今すぐ決めてくれれば高く買い取ります』と言いながら、査定の根拠を聞いても曖昧な答えしか返ってきませんでした。不安になって他の業者にも相談したところ、きちんと査定の内訳を説明してくれて、金額も最初の業者より100万円以上高くなりました。複数の業者に相談して本当に良かったと思います。」

悪質業者によるトラブルは、さまざまな形で発生する可能性があります。主なトラブル例は以下の通りです。

  • 不当な安値での買取
  • 契約後の追加費用請求
  • 約束していた条件の一方的な変更
  • 契約書の重要事項の説明不足
  • 決済時期の一方的な延期

こうしたトラブルを避けるためには、契約前の十分な検討と、信頼できる業者選びが不可欠です。

査定の根拠や契約内容を必ず確認すること

買取業者から査定を受ける際には、以下の点を必ず確認してください。

  • 査定額の算出根拠
  • 近隣の取引事例
  • 物件の状況評価
  • 市場動向の考慮
  • 手数料の有無
  • 決済時期
  • 契約不適合責任の取り扱い

信頼できる業者であれば、これらの項目について論理的で納得できる説明をしてくれます。不明な点があれば遠慮なく質問し、曖昧な回答しか得られない業者とは契約は避けてください。適切な業者選びこそが、安心で満足度の高い売却を実現するための最も重要なポイントです。

どんな買取業者を選ぶべき?信頼できる買取業者の特徴とは

信頼できる買取業者を選ぶためには、複数の業者を比較検討し、それぞれの特徴や対応を慎重に見極めることが重要です。共有持分専門の買取業者は数多く存在しますが、業者ごとに得意分野や対応力が異なるため、どこでも良いというわけではありません。

信頼できる買取業者の特徴は次の通りです。

  • 共有持分の買取実績が豊富
  • 法務・登記・相続に強い専門知識を持っている
  • 交渉力があり共有者や賃借人との調整ができる
  • 査定の根拠を明確に示してくれる

以下で紹介する特徴を参考に、業者選びを進めましょう。

共有持分の買取実績が豊富

最も重要な選択基準は、共有持分の買取実績が豊富にある業者を選ぶことです。数ある買取業者の中で共有持分「も」扱っている業者と、「共有持分を専門で扱っている」業者では、経験値と対応力に大きな差があります。

具体的に、共有持分専門の買取業者は、事業の主軸を共有持分に絞っているため、以下の分野で群を抜いて優れています。

  • 複雑な権利関係の整理
  • 共有者間の調整ノウハウ
  • 共有持分特有の課題への対応
  • 法的手続きの迅速な処理
  • 適正な査定技術

上記を参考に信頼できる実績をもつ業者を選択しましょう。

法務・登記・相続に強い専門知識を持っている

共有持分の売却では、複雑な法的手続きが伴うことが多いため、弁護士や司法書士との連携体制が整っている業者選びが重要です。特に相続による共有や、共有者間でトラブルが発生している案件では、法的な専門知識が不可欠となります。

優良な買取業者は、以下のような専門家との連携体制を整えています。

  • 全国の多数の弁護士事務所との連携
  • 司法書士との協力体制
  • 税理士などの税務専門家との提携
  • 不動産鑑定士との連携

連携体制が整っている買取業者に依頼すれば、以下のような複雑な手続きにも対応できます。

  • 登記手続き
  • 相続関連の書類整理
  • 共有者間の権利調整
  • 税務関連の相談
  • 法的トラブルの解決

一般の不動産取引では発生しない複雑な手続きにも対応できる専門性の高い業者を選ぶとよいでしょう。

交渉力があり共有者や賃借人との調整ができる

共有持分の売却を検討する方の多くは、他の共有者との意見の相違や関係悪化を経験しているケースが多いです。このような状況では、業者の交渉力や調整能力が売却成功のカギとなります。

優秀な買取業者は、売主の心情に共感しつつ、他の共有者や賃借人がいる場合にはその調整も適切に行えます。売却後は業者が新たな共有者として関係を引き継ぐため、売主は複雑な人間関係から完全に解放されるでしょう。

また過去に類似案件での調整実績があるかどうかも、業者選びの重要な判断材料となります。

査定の根拠を明確に示してくれる

信頼できる業者は、査定額の算出根拠を明確かつ詳細に説明してくれます。共有持分の査定は高度な専門知識が要求される分野であり、適切な根拠に基づいた査定ができる業者こそが信頼に値します。

信頼できる業者は、査定額の算出根拠について以下の要素を詳細に説明してくれます。

  • 近隣の類似取引事例
  • 物件の立地条件
  • 建物の状況
  • 権利関係の複雑さ
  • 市場動向の分析
  • 将来的なリスク要因

一方で、注意すべき業者の特徴は以下の通りです。

  • 査定根拠を曖昧にする
  • 「今すぐ決めれば高く買います」といった根拠不明な提案
  • 他社との比較を嫌がる
  • 契約を急がせる

このような特徴に当てはまる業者は避けたほうがよいでしょう。

共有持分は仲介でも売れる?買取と仲介の違い

共有持分の売却を検討する際、「仲介でも売却できるのではないか」という疑問をもつ方も多いでしょう。理論的には仲介での売却も不可能ではありませんが、実際の市場環境を考慮すると、現実的に成約に至る可能性は極めて低いのが実情です。

共有持分の売却における仲介と買取の違いは次の通りです。

  • 仲介は理論上可能だが、買い手はほとんどつかない
  • 共有者の協力状況によって売却方法は変わる
  • 仲介と買取の比較(価格・スピード・確実性)

仲介と買取それぞれの特徴を理解し、自身の状況に最適な売却方法を選択しましょう。

仲介は理論上可能だが、買い手はほとんどつかない

法的には共有持分のみを第三者に売却することは可能であり、仲介業者に依頼して一般市場で売却活動を行うことも理論上は問題ありません。しかし、一般の買主が共有持分のみを購入するメリットは極めて少なく、実際に購入希望者が現れる可能性は非常に低い傾向にあります。

共有持分を購入した買主が抱える主な課題は以下の通りです。

  • 他の共有者との関係調整
  • 管理費用の分担
  • 将来的な処分の制約
  • 金融機関からの融資困難
  • 賃貸や建て替え時の合意取得

市場には法的に問題のない良好な不動産が数多く存在する中で、あえて複雑な権利関係を伴う共有持分を選ぶ一般買主は稀です。実際、不動産仲介のポータルサイトで共有持分が一般向けに売り出されているケースはほとんど見つけることができません

共有者の協力状況によって売却方法は変わる

共有持分の売却方法は、他の共有者の協力姿勢によって大きく左右されます。全ての共有者が売却に合意している場合は、共有不動産全体を一つの物件として売却し、売却代金を持分割合に応じて分配することが可能です。この方法であれば、買主は単独所有権を取得できるため、仲介でも十分に売却可能性があります。

一方、他の共有者が不動産全体の売却に反対している場合や、協力を得られない場合には、全体売却の選択肢は失われます。このような状況では、仲介による単独持分の売却は現実的ではなく、専門の買取業者への売却が唯一の実現可能な選択肢となります。

仲介と買取の比較(価格・スピード・確実性)

仲介と買取の主な違いを比較すると、以下のような特徴があります。

項目 買取 仲介
売却価格 市場価格の70-80%程度 理論上は市場価格に近い
売却スピード 数日~数週間で完了 数ヶ月~1年以上(成約は稀)
売却の確実性 査定合意後はほぼ確実 買主が見つかる可能性は極低
仲介手数料 不要 成約時に3%+6万円+消費税
契約不適合責任 免除されるケースが多い 売主が負担

以上を踏まえると、買取が向いているケース、仲介が向いているケースは次のようになります。

【買取が向いているケース】

  • 早急に現金化したい
  • 他の共有者との関係から解放されたい
  • 確実に売却を完了させたい
  • 維持管理の負担を避けたい

【仲介が向いているケース】

  • 全共有者が売却に合意している
  • 時間に余裕がある
  • 少しでも高く売却したい
  • 共有持分以外に問題のない物件

実際の共有持分買取事例【株式会社クランピーリアルエステート】

以下では、実際の共有持分買取事例をご紹介します。さまざまな状況で共有持分の売却に困っていた方々が、私たち専門業者(株式会社クランピーエステート)への売却で問題を解決した実例です。

これらの事例を参考に、ご自身の状況と照らし合わせながら、最適な解決策を見つけてください。

相続が原因の共有・揉め事に関する買取事例

相続による共有持分の問題は、家族関係の悪化とともに複雑化することが多く、当事者だけでの解決が困難になりがちです。以下の事例では、専門業者の介入により円滑な解決が実現されています。

兄弟間で揉めた相続不動産をスピード解決

買取価格 2億1,500万円
エリア 東京都渋谷区・国分寺市
物件種別 土地・戸建て(2物件)
持分割合 2分の1
共有者数 2名(兄弟)

兄弟で相続した不動産について、売主様はご自身が使用していないため売却して資金化したいと考えていました。しかし、兄弟間で遺産相続争いが発生し、関係は著しく悪化していました。売主様としては、相続で揉めた経緯からすぐにでも共有状態を解消したいと強く希望されていましたが、住んでいる共有者が売却に消極的で交渉は全く進展しませんでした。そこで、弊社が共有者との調整を適切に行い、最終的に売主様の持分を買取ることで問題を円満に解決しました。

兄弟で相続した複数物件│話し合い決裂から買取へ

買取価格 1,200万円
エリア 東京都八王子市
物件種別 土地建物・土地(2物件)
持分割合 2分の1
共有者数 2名(兄弟)

売主様は、兄弟お二人で相続した2ヶ所の不動産について、共有持分を所有していました。一方は空家状態で、もう一方には兄の義理の息子が無断で家を建てて住んでいるという複雑な状況でした。当初は空家を全体売却する話でまとまりかけましたが、契約直前に兄が突然反対し、話が白紙に戻ってしまいました。不仲となった兄との今後の協議も困難で、売主様は「せめて自分の持分だけでも売却したい」と決断されました。弊社が2ヶ所の物件を詳細に調査し、持分を買い取ることで問題を整理するお手伝いをいたしました。

相続で共有者が居住│協議が進まず持分売却で解決

買取価格 1,750万円
エリア 東京都足立区
物件種別 古家付き土地
持分割合 3分の1
共有者数 3名(兄弟)

売主様は、兄弟3名で相続した古家付き土地の持分を所有していました。対象物件には他の共有者2名が居住しており、売主様はまったく活用できない状態が長期間続いていました。持分の売却を打診したものの、不仲ゆえに話し合いは全く進まず、将来への不安を日々感じておられました。そのような中、「共有状態のまま所有し続けるより、現金化したい」とご相談いただきました。弊社は物件調査と適正な査定を行い、売主様の持分を買い取ることで、納得のいく解決につなげました。

第三者に持分が売却され、不整形地の活用困難を買取で解決したケース

買取価格 3,600万円
エリア 東京都世田谷区
物件種別 古家付き土地
持分割合 2分の1
共有者数 2名(売主・第三者)

売主様は、ご自宅として利用している土地を弟と相続し共有状態にありました。当初、弟から持分売却の相談を受けたものの、提示された金額に納得がいかず話し合いは決裂しました。その後、弟の持分が第三者に売却されてしまい、見知らぬ共有者との協議が必要な状況になっていました。不整形かつセットバックが必要なエリアで、単独での活用も困難でした。そこで、弊社にて詳細な調査・対応を行い、売主様の持分を適正価格で買取いたしました。これにより売主様は安心して新しい生活をスタートできました。

親族との共有が原因のトラブルに関する買取事例

親族間での共有持分問題は、血縁関係があるゆえに感情的な対立が深刻化しやすく、解決が困難になるケースが多く見られます。

以下も先ほどと同様、さまざまな親族関係での共有トラブルを私たち株式会社クランピーエステートが解決した事例です。

叔父との共有工場兼自宅│価格交渉が難航したケース

買取価格 7,200万円
エリア 東京都品川区
物件種別 土地(工場兼自宅使用)
持分割合 2分の1
共有者数 2名(売主・叔父)

母からの相続で取得した土地が叔父との共有状態になっており、さらに工場兼自宅として利用されていました。売主様は自身の持分を売却したかったものの、叔父から提示された買取金額に納得がいかず交渉は難航を極めていました。土壌汚染の可能性もあり、一般的な不動産取引では対応が困難な状況でした。そこで、弊社は叔父との関係性や物件の状況を詳細に整理しながらスムーズに手続きを進め、ご依頼者様の持分を適正価格で買取いたしました。

母との共有地│賃貸終了後に売却希望

買取価格 1,100万円
エリア 神奈川県藤沢市
物件種別 土地
持分割合 2分の1
共有者数 2名(売主・母)

売主様は母と土地を共有していました。建物は母が単独所有し、これまで賃貸として運営されていましたが、賃借人が退去したため売却を希望されていました。しかし、母へ売却の打診をしたものの全く取り合ってもらえず、話し合いも一切進まない状況でした。このような膠着状態の中、弊社が間に入って適切な調整を行った結果、売主様の持分を買い取り、最終的に問題を解決しました。

姉との共有地を転居のために処分

買取価格 1,050万円
エリア 神奈川県中郡大磯町
物件種別 土地
持分割合 2分の1
共有者数 2名(売主・姉)

売主様は、姉と土地を共有していましたが、転居の必要があり、処分したいと考えていました。しかし、共有者である姉が土地の持分を取得することが財政的に難しく、また土地を分筆することも困難な状況だったため、共有状態のままでは売却が全く進まないという問題を抱えていました。そこで、弊社が適正な査定を行い、売主様の持分を買い取ることで問題を解決しました。

連れ子との共有で売却が進まなかったケース

買取価格 2,000万円
エリア 神奈川県横浜市
物件種別 マンション
持分割合 166分の123
共有者数 3名(売主・連れ子2名)

売主様は、夫が亡くなり、夫の連れ子と遺産分割調停を行っている最中でした。売主様は売却して介護施設に移りたいと考えていましたが、共有者である連れ子が売却に一切応じず、身動きが取れない状況でした。遺産分割調停中という複雑な法的状況の中で、売主様の生活設計が立てられない状態が続いていました。弊社は売主様の切実な意向に寄り添い、持分を買い取ることでスムーズな解決を実現しました。

離婚・元配偶者との共有に関する買取事例

離婚後も元配偶者との共有状態が続くケースでは、感情的な問題と法的な問題が複雑に絡み合い、当事者だけでの解決は極めて困難になります。

以下の事例では、そうした問題を私たち株式会社クランピーエステートが解決しています。

8年前に離婚するも元夫との共有が残ったマンション│元夫との関係を整理

買取価格 550万円
エリア 東京都荒川区
物件種別 マンション
持分割合 2分の1
共有者数 2名(売主・元夫)

売主様は、8年前に離婚した元夫とマンションを共有していました。元夫が居住しており、売却の相談を持ちかけた際には一度は同意したものの、その後は連絡が取れず話が進まないまま長期間が経過していました。共有状態を解消し、元夫との関係も完全に断ち切りたいとのご相談を受け、弊社が売主様の持分を買取ることで問題を整理いたしました。

離婚後15年以上も元配偶者が居住│共有持分を債務負担付で整理

買取価格 350万円
エリア 大阪府大阪市西淀川区
物件種別 マンション
持分割合 2分の1
共有者数 2名(売主・元配偶者)

本件は、売主様が15年以上前に離婚された元配偶者との共有名義となっていた不動産に関するご相談でした。離婚時に財産分与の取り決めはなく、元配偶者が現地に居住し続けていたため、売主様は不動産に関して一切関与できない状況が長く続いていました。さらに、住宅ローンの連帯債務も残っており、心理的・法的な負担を長年抱えておられました。そこで弊社にて物件調査・金融状況の確認を行い、売主様の共有持分を債務負担付にて買取いたしました。

その他│複雑な事情があった事例

共有持分の問題は、一般的な不動産取引では対応が困難な複雑な事情を伴うケースが多くあります。

以下では、特に複雑な状況を解決した事例をご紹介します。

共有者不明・未登記アパート付き土地の整理

買取価格 1,500万円
エリア 東京都世田谷区玉川
物件種別 未登記建物付き土地
持分割合 7分の1
共有者数 7名(うち1名行方不明)

売主様は、都内の土地の共有持分を所有していましたが、共有者の一人が行方不明となっており、相続登記が進まずお困りの状況でした。さらに、物件には未登記のアパートが建っており、1室が賃貸中という極めて複雑な事情を抱えていました。共有者との関係も良好ではなく、直接のやりとりを避けたいというご希望もありました。そのため、売主様ご自身では問題の解決が不可能で、長期間にわたり身動きが取れない状態が続いていました。そこで、弊社が詳細な調査と査定を行い、売主様の共有持分を買い取らせていただくことで、早期の資産整理を実現しました。

築古賃貸併用住宅の共有持分を整理

買取価格 2,650万円
エリア 東京都世田谷区上北沢
物件種別 賃貸併用住宅
持分割合 2分の1
共有者数 2名

売主様は、築年数の古い賃貸併用住宅の共有持分を所有しており、共有者と売却の方針について長期間対立していました。建物には長年居住している高齢の賃借人がいるほか、境界が未確定で、前面道路との高低差もあるという制約がありました。こうした状況の中、売主様は「これ以上揉めたくない」というお気持ちから、ご自身の持分のみを売却したいとご相談くださいました。弊社が詳細な調査を行い、適正な査定のうえで持分を買取ることで、円滑な資産整理につながりました。

駅近土地の1/4を資産整理のために売却

買取価格 4,800万円
エリア 東京都練馬区東大泉
物件種別 土地(月極駐車場)
持分割合 4分の1
共有者数 4名

ご相談者様は、駅近という好立地の土地1/4を所有されていました。しかし、共有者間で今後の運用や売却について意見が合わず、話し合いが全く進まない状態だったため、ご自身の持分のみを売却することを決断されました。そこで、弊社が共有者様との調整を行い、ご相談者様の持分4分の1を買取いたしました。これにより売主様は資産整理を進めることができました。

複数の業者に査定を依頼して、最適な買取条件を確認しましょう

共有持分の売却は、他の共有者の同意や物件の複雑さによって難易度が変わります。仲介で売ることも理論上は可能ですが、現実には買い手が見つかりにくいケースも多く、買取業者に依頼する方がスピードや確実性の面で有利です。

共有持分の買取においては、業者によって査定額や対応力に大きな差が生じることがあります。一括査定を利用すれば、複数の専門業者から条件を比較でき、より高額で確実な売却を目指せます。特に以下のような方には、複数業者への査定依頼を強くおすすめします。

  • 初めて共有持分の売却を検討している方
  • 適正な査定額を知りたい方
  • 信頼できる業者を見つけたい方
  • 少しでも高く売却したい方
  • 複雑な事情を抱えている方

まとめ

本記事では、共有持分を専門の買取業者へ売却するメリットについて詳しく解説してきました。

共有持分の売却を検討している方にとって、買取業者への売却は現実的で確実な解決策となります。現金化の早さ、仲介手数料の不要、契約不適合責任の免除、共有者トラブルからの解放など、多くのメリットを享受できます。

一方で、仲介での理論的売却価格より低くなる傾向や、悪質業者のリスクなどの注意点も存在するため、信頼できる業者選びが重要です。共有持分の買取実績が豊富で、法務・登記・相続に強い専門知識をもつ業者を選択しましょう。

最も重要なのは、複数の業者から査定を受けて比較検討することです。これにより、適正な価格での売却と、信頼できる業者との取引を実現できます。共有持分の問題で悩んでいる方は、まずは専門業者への相談から始めてみることをおすすめします。

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更新日 : 2025年08月04日
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