大島てるとは?掲載された物件を売る方法と削除する方法を解説

事故物件

事故物件の情報を掲載している「大島てる」というウェブサイトをご存知でしょうか。自殺や他殺、孤独死など様々な事情で事故が起こった物件の情報を掲載しているサイトです。この大島てるに物件情報が掲載され、変に噂が広まれば、空室が埋まらないどころか経営破たんしかねません。もし、大島てるに所有物件の情報が掲載されてしまったら、どう対処していけばいいのでしょうか。

この記事では、「大島てるについて」「掲載されてしまった物件を売る方法」「掲載を削除する方法はあるのか」について解説いたします。

大島てるとは?

大島てる
大島てる(おおしまてる)は、日本全国の事故物件を掲載しているマッピング投稿タイプの不動産情報サイトです。この大島てるに所有物件情報が掲載されてしまうと、事故物件として一般ユーザーに公開されてしまいます。本当に事故があったのならまだしも、偽の情報を掲載されることもあり得るわけです。一体なぜこのようなウェブサイトを運営しているのでしょうか。「株式会社大島てる」というメディア会社が、この事故物件サイトを運営しています。業界でもかなり有名なウェブサイトで、不動産会社の人間も大島てるに自社物件が掲載されていないかチェックするほどです。

売却するなら所有物件名で検索するべし!

現在、所有物件の売却を検討しているのであれば、必ず大島てるに情報が掲載されていないかチェックしましょう。その理由は2つ。それは、「掲載されているのであれば買主に告知が必要であること」「近隣もしくは同建物内の事故の有無を確認するため」に必要な情報だからです。

詳しく後述しますが、物件を売却するとき「建物の現状を買主に説明する告知義務」が生じます。これは買主からの「聞いてなかった」というクレームや売主責任である瑕疵担保責任を緩和するために必要です。また、事故が発生したのが所有物件の近くや同建物内にある場合、こちらも契約後に「近くに事故物件があったら買わなかった」など買主からクレームが発生する可能性があります。告知することで購買意欲に影響を及ぼす可能性はゼロではありません。しかし、契約後に解約や損害賠償請求されるよりはダメージが少ないと言えます。契約後のトラブルを未然に防ぐためにも、所有物件が掲載されているかどうかチェックしてみましょう。

誰が情報を管理しているのか?

大島てるを運営管理しているのは、「株式会社大島てる」の会長大島てる氏(本名:大島学)です。一見、賃貸経営をする大家側から見ればはた迷惑なウェブサイトに感じますが、このサイトは悪意を持って運営されているのではありません。

平成17年に運営が開始された大島てるは「入居者が正しい情報のもとで賃貸物件を選べるように」という運営者の願いが込められています。物件のオーナーが事故物件の事実を隠ぺいすることをよしとはせず、誰もが安心して賃貸契約を締結できるようにという大島氏の思いのもと、今日までサイトを運営されています。

大島てるの事故物件サイトの信ぴょう性について

大島てるは、誰でも簡単に事故物件情報を投稿できるサイトです。そのため、例え虚偽の報告であってもサイト上に情報は公開されてしまいます。ウェブサイトにアクセスし、マップ上で右クリックすると「新規投稿」という項目が現れ、物件情報を掲載することができます。情報が掲載されると、サイト内に「投稿日」「住所」「事故の詳細」が掲載される仕組みです。このように、誰でも気軽に投稿できるシステムであることから、100%掲載された情報が真実であるとは言い難い面もあります。

購入前に大島てるを検索する人も多い

しかしながら、大島てるは一般消費者だけでなく不動産業界でも広く周知されているウェブサイト。例え情報に信ぴょう性がないにしても、物件を購入する前に大島てるを閲覧し、事故物件かどうか確認する人も多いです。また、運営会社の会長大島てる氏は「事実を隠し、通常の価格で契約を結ぼうとしてくる悪徳業者もいます。そのような業者からの被害を防ぎたい」と語っています。

この大島てる氏の経営理念は、数々のメディアで取り上げられ、ユーザーからも高い評価を得ているのは事実。この事実を隠そうとすると、かえって批判を浴びることになりかねません。事故物件を所有しているオーナーが考えるべきことは「掲載されてしまった!どうしよう」ではなく「事故物件をどう有利に売却していこうか」です。事故物件であっても買主に納得して購入してもらえるよう、売却先を変更したり告知したりするなど、売主責任をしっかり果たすことが求められます。

大島てるに掲載された物件を売るための売却戦略5つ

告知義務
所有不動産が事故物件として掲載されてしまったら、できるだけ売主責任を軽減させるよう準備しておかなければいけません。例え掲載された情報がでまかせだったとしても、事故物件情報サイトに掲載されたという風評被害をゼロにすることは難しいです。情報が嘘であれ本当であれ、買主への説明責任を果たし、売却戦略を立てていきましょう。ここからは、大島てるに所有物件が掲載されてしまったときの対処法や売却戦略を紹介していきます。

対策その1.心理的瑕疵はしっかり説明する

売主は買主に対し、瑕疵に対する責任を負う必要があります。つまり、事故物件であることをきちんと説明しなければいけません。瑕疵(かし)とは、欠陥や損傷部分のことです。欠陥は目に見える傷や劣化だけを指すのではなく「買主が購入に強い嫌悪や抵抗を感じる」という心理的な要素も含まれています。この心理的要素がある瑕疵を「心理的瑕疵」と呼びます。

もし、売主が事故物件であることを黙って売却した場合、修繕や代金の減額、または契約解除を迫られることもあります。そのため、事故物件を売却する場合は、契約前に事故があったことを告知し買主に理解を求めなければいけません

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心理的瑕疵に対する告知義務期間

事故が発生してからどのくらいの期間、売主は告知義務を負う必要があるのでしょうか。メンタル要素が大きい心理的瑕疵の告知期間は、明確な線引きがあるわけではありません。そのため、事故の影響や買主の心理など踏まえ個別に対応していく必要があります。事故発生から告知義務を負う期間は、一般的に賃貸契約では2~3年、売買契約では5~6年くらいと考えられています。

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事故内容によって告知義務期間が異なる

また、事故の内容によっても告知義務期間が異なります。事故物件があったことを告知する期間は、一般的に5~6年と解説しました。しかし、他殺や死体遺棄のようにより事件の印象が悪い場合は、さらに告知義務期間が延びるものと考えられます。

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告知義務期間が短くなるケース

物件内で事故が発生した後、物件を売却する前に一度誰かに借りてもらうと、告知義務期間が短くなるケースもあります。これは、賃貸契約でよく使用されている手法ですが、所有物件内で事故が発生した場合、事故を起こした身内に物件を一定期間借りてもらい、次の借り主の心理的瑕疵負担を軽減させるというものです。

ただし、入居期間が極端に短い場合や他殺のような事故の印象が悪い場合は、告知義務期間を短縮できないことも。告知義務期間を短くしたい場合は、弁護士や事故物件に詳しい不動産会社に相談してみましょう

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対策その2.相場より値を下げる

事故物件をスムーズに売却するためには、不本意ながら値下げする必要があります。一般的に「自殺の場合は市場価格の2~3割、殺人事件が起こったら市場の5割」程度の値下げが必要です。ただし、駅チカ物件や人気のタワー中古マンションなど、建物自体に価値がある場合は、事故物件であっても値下がりしにくい傾向にあります。どの程度値下げをすればいいのか、自己判断で決めず専門家に相談してみましょう。

対策その3.解体して更地で売却する

事故物件が売れ残ってしまった場合、解体して更地にするのも有効な手段です。事故があった建物を取り壊して土地だけの状態にすると、例え事故物件であったとしても「気にしない」と考える人が増える傾向にあります。ただし、更地にしても事件情報や内容を買主にきちんと説明する必要があります。後々、損害賠償請求や契約解除などのトラブルを避けるためにも、契約時に買主に事故物件であることを告げておきましょう

対策その4.業者に買取ってもらう

仲介業者に売却を依頼するのではなく、買取業者に直接事故物件を買い取ってもらう「買取」という売却方法もあります。買取業者の中には事故物件を専門で集めているところもあり、専門業者に依頼すれば比較的スムーズに売却が可能です。事故物件は「そのままの状態」では売れにくいため、更地にしたりリフォームをかけたりする方法が有効ですが、売却までにまとまった資金を用意しなければいけません。また、例えお金をかけて売却準備をしても、かけた資金を回収できるほど売却できないことも。

このようなリスクを軽減させるためにも、買取業者に売却してしまった方が得策と言えるケースもあります。販売価格が多少安くても、結果的にプラスになる場合は買取も検討してみましょう

対策その5.風評被害の対処方法を考える

大島てるに掲載された物件の中には、風評被害を被った物件、いわゆる「デマ被害」もあります。このような根拠もない噂をたてられた場合、まずは情報を遮断する方法を考えていきましょうデマ情報を遮断するためには、掲載削除を申請するしかありません。掲載削除するためには「サイト運営者に削除依頼する」か「プロバイダに削除申請する」かのどちらかです。

ただし、プロバイダが削除依頼に応じることはあまりないので、弁護士に法的に違反していることを証明してもらわなければいけません。どうしても削除したい場合は弁護士に相談しましょう力強い味方になってくれるでしょう。

大島てるの掲載を止める方法

損害賠償請求
一般ユーザーの投稿情報で成り立っている大島てる。情報の真偽とは関係なく「この物件が嫌い」「所有者を困らせたい」という趣旨で投稿されてしまうこともあります。もし、このようなデマ情報を投稿者に掲載されてしまったときは、公式サイトから掲載削除を要請していきましょう

コメント欄から削除依頼を要請

掲載を削除するためには、大島てるのウェブサイトへアクセスし、コメント欄に「事故物件という情報は事実ではありません。削除願います」とコメントしましょうコメントする方法は以下の通りです。

1.大島てるへアクセスする
2.掲載されている物件のマップを表示させる
3.事故物件である「炎」のアイコンをクリック
4.「コメント」をクリック
5.「コメントを投稿する」にメッセージを入力する

上記の手順に従い、削除依頼コメントを入力しましょう。大島てるは「入居者が正しい判断で物件を探せるようにしたい」という経営方針のもと運営されていますので、デマ情報に関しては迅速に対応してくれる傾向にあります。もし虚偽の情報が掲載されたら、この手順を参考に削除依頼を出してください。

事実の場合は掲載を取りやめてもらえない

ただし、大島てるに掲載された情報が事実であった場合、掲載をとりやめてもらえない場合もあります。過去に、大島てる氏と不動産オーナーが掲載削除の件で裁判にまで発展したケースがありました。実際の判例をみてみましょう。

平成23年3月23日に横浜市鶴見区で起こった損害賠償請求

事の発端は、平成22年に大島てるのウェブサイトにマンションの事故情報が掲載されたことからです。実際にこのマンションで死体遺棄事件が発生しましたが、マンションのオーナーは「事実を掲載することは名誉棄損にあたる」として大島てるを訴えました

マンションオーナーの訴えは棄却

結論から先にいうと、勝訴したのは大島てる氏です。マンションのオーナーは「掲載情報の削除」「金銭の支払い」「謝罪」を要求しましたが、記事の内容が真実だったことからマンションのオーナーは敗訴しました。オーナーとしては利益を守るために事故があった事実を隠したくなるのは当然です。しかし、情報が事実であった場合は裁判に持ち込んだとしても情報削除は難しいようです。

事故物件情報が掲載されたときは削除依頼が不利になることも

敗訴してしまった場合「裁判所からも認められた事実」として公表されてしまいかねません。さらに「情報を削除しようとしたオーナー」として悪評に悪評を重ねてしまう可能性があります。そのため、真実を掲載されてしまった場合は、情報削除しようと下手に動かず、買主に事故情報をしっかりと伝え納得してもらった上で売買契約を進めていくしかないのです。

「告知義務」と「瑕疵担保責任」は必ず果たす

では、買主に事故の事情をどう話せばトラブルを回避できるのでしょうか。買主に事故物件であるかどうか告げるときに知っておくべき「告知義務」と「瑕疵担保責任」についてそれぞれ詳しく解説していきます。

告知義務について

告知義務とは、契約の際に物件の情報をありのまま告知することです。不動産売買においては、売主が買主に対し物件の現状を報告する義務を負います「以前、自殺や事故があった」「部屋で住人が孤独死していた」「自殺者がいた」など、買主が好ましく思わない心理的瑕疵も告知義務の対象です。さらに、これらの事故が原因でリフォーム工事や解体をした場合も「工事を行った原因」について告知する必要があります。

ただし、告知義務はあくまで「義務」ですので、破ったからと言って法で罰せられることはありません。しかし、告知義務を怠った結果、瑕疵担保責任が大きくなるケースも。リスク回避のためにも、契約する際には物件の現状をありのまま提供しましょう。

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まとめ

大島てるに所有物件情報を掲載されてしまったときの対処方法は、以下の2通りです。

・情報が虚偽であれば削除依頼
・情報が真実であれば買主に隠さず告知する

事故物件であるというデマ情報を掲載されたときは、公式サイトに連絡し物件情報を削除してもらいましょう。しかし、情報が真実であった場合は、事実を下手に隠そうとせずありのままを話しましょう

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