共有持分の売却は「仲介」と「買取」どっちがいい?メリット・デメリットを徹底解説

共有持分売却

不動産を売却する場合には、不動産会社を通す場合がほとんどです。これは、共有持分の売却の場合も同じです。実は、この不動産売却には「仲介」と「買取」の2つの方法があります。では、仲介と買取の違いは何でしょうか。また、共有持ち分の売却においてはどちらが良いのでしょうか。

この記事では、仲介と買取の違いや共有持ち分の売却におけるそれぞれのメリット・デメリットを徹底解説します。

「仲介」と「買取」の違い

仲介 買取
マンションや住宅など、夫婦や兄弟などの共有名義になっている不動産を売却する方法として、仲介と買取の2つの方法があります。単独所有の場合に比べ、手続きなどが複雑ですが、持分の売却も可能です。ここでは、まず仲介と買取の違いについて解説します。

そもそも「持ち分」とは何?

仲介と買取の違いを見る前に、まずは「持ち分」の考え方について見ていきましょう。持ち分とは、その不動産の所有する権利をいくら持っているのかを示す割合のことです。相続や夫婦で購入した物件など共有名義の物件では、必ず持ち分があります。

自分の持ち分割合は不動産登記簿などに記載されています。ただし、持ち分は所有している不動産のうち、いくら面積を所有しているのかを示しているのではないので注意が必要です。実はこの持ち分は売却できます「共有持分の売却」とは、自分の持ち分を売却することをいいます。

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不動産売買における仲介とは

不動産売買には、売主と買主が存在します。不動産や持ち分を売却する人=「売主」ですが、仲介と買取では「買主」が異なります。仲介の場合、買主は第三者である一般人です。仲介は個人間売買のケースが多く、不動産会社は売主と買主の間に入って、不動産売却の手伝いをしてくれます。

例えば、売却価格の相談にのってくれたり、不動産売却のための広告を出したり、買主との交渉をしたりとさまざまな売却活動を売主に代わって行います。仲介の場合、売却価格や売却自体の決定権は売主にあります。不動産や持ち分が売却できたら、仲介手数料を不動産会社に支払います。

不動産売買における買取とは

仲介では、買主は第三者である一般人でした。では、買取の場合はどうでしょうか。買取の場合は、不動産会社が買主になります。不動産会社が提案した売却価格(査定価格)に売主が納得すれば、すぐに売却することができます。買取の場合、売却価格の決定権は買主にあります。もちろん、売却自体の決定権は売主にあるため、売却価格に不満があれば売却しないことになります。

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仲介と比較した買取のメリット・デメリット

不動産の売却方法には仲介と買取の2つがありました。では、共有持分の売却はどちらの方法を選んだ方が良いのでしょうか。ここでは、どちらを選択するかの判断材料となるように、仲介と比較した場合の買取のメリット・デメリットを見ていきましょう。

買取のメリット

まずは、買取のメリットから見ていきましょう。仲介と比較した場合の買取のメリットには、次のようなものがあります。

①売却までのスピードが早い

買取の場合は、買主である不動産会社が査定価格の提案をし、売主がその金額に合意したら契約完了です。仲介のように、買主が現れるまで待つ必要がないため、売却までのスピードが早いです。すぐに現金が必要な場合などは、仲介よりも買取を選んだ方が良いでしょう。

②近隣の人に家を売りに出しているのを、知られることがない

不動産の売却をする理由には経済的な事情などがありますが、近隣の人に事情を知られたくないという人も少なくありません。仲介の場合は、第三者である一般人にむけて広告を出すので、近隣の人に家を売っているのがわかります。これに対し、買取の場合は、広告を出さず不動産会社に売却できるので、近隣の人に家を売りに出しているのを知られることはありません

③仲介手数料がかからない

買取の場合の費用面のメリットとして、仲介手数料がかからないことが挙げられます。仲介の場合は仲介手数料がかかりますが、その上限は宅地建物取引業法で次のように定められています

仲介手数料=売却価格×3%+6万円

例えば4,000万円の物件を売却した場合は、4,000万円×3%+6万円=126万円(消費税別)が仲介手数料の上限になります。仲介手数料は金額が大きくなることもあり、この支払いがないことは大きなメリットです。

④特殊な売買でも専門に買取してくれる

持ち分の売買とは、実際の不動産を売買するわけではなく、所有権を売買することです。そのため、仲介では買主がなかなか現れないケースも多く見受けられます。買取の場合は、特殊な売買でも専門に買取してくれるので、持ち分売却の場合でも安心です。

買取のデメリット

次に買取のデメリットについて見ていきましょう。買取のデメリットは次の1点です。

買取価格が安くなりやすい

仲介と買取の大きな違いとして、購入者が不動産を購入した後の使い道があります。仲介の場合、購入者は一般の人であるため、不動産を自宅や事業などの用途として自分で利用します。

買取の場合は、購入者は不動産会社であるため、そこからさらに一般の人に売却して利益を出す必要があります。買取の場合は、その後の売却で利益を出すために買取価格が安くなりやすいです。ただし、現在は価値が低くても、今後、価値が高くなりそうな物件なら、買取の方が高く売れることもあります。

仲介のメリット・デメリット

仲介のメリット・デメリットは、買取の逆です。まとめると次のようになります

①メリット

・買取よりも高い金額で売却できる

②デメリット

・売却までに長い時間がかかる
・近隣の人に売却が知られる
・仲介手数料がかかる
・特殊な売買の場合、売却できないこともある

「仲介」と「買取」の売却までの流れ

住民票
ここまでは、仲介と買取の違いや、それぞれのメリット・デメリットについて確認してきました。では、実際に共有持分の売却をする場合には、どのような流れになるのでしょうか。仲介と買取のそれぞれで売却するまでの流れについて見ていきましょう。

共有持分を「仲介」で売却するまでの流れ

共有持分を仲介で売却するまでの流れは、次のようになります。

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1.事前準備

共有持分を売却するには、まず事前準備をしっかりする必要があります。

<①相場の把握や査定の依頼>

共有持分を仲介で売却する場合は、売却価額は自分で決める必要があります。もちろん、不動産会社でも売却価格の目安の提示や相談に乗ってくれます。ただし、自分でもその地域の相場を知っておいた方が良いです。それは、不動産会社によって査定価格に差が出ることがあるからです。インターネットの全国対応の一括査定サイトなどを利用し、事前に複数の業者から査定を受けておいた方が良いでしょう。

<②共有者全員で売却する場合は、承諾が必要>

共有者全員で不動産の全部を売却する場合などでは、共有者全員の承諾が必要です。ただし、自分の持ち分のみを売却する場合は、共有者の承諾は必要ありません

<③不動産仲介業者に依頼する>

全国対応の一括査定サイトなどで査定を依頼し、おおよその売却金額が決まれば、不動産会社に売却の依頼を行います。不動産会社では、購入者の募集や広告、契約に関するさまざまなことを依頼者の代わりに行います。

<④必要書類を用意する>

次に売買契約に必要な書類を用意します。必要な書類は次のとおりです。

・不動産の登記済権利書または登記識別情報
・土地測量図や境界確認書など
・印鑑証明書、実印
・住民票
・本人確認書類

※必要書類は、不動産の状況などによっても異なります。不動産会社に何を用意した方が良いか確認しましょう。

<⑤共有者全員で売却する場合は、委任状の作成が必要なことがある>

原則、共有者全員で売却する場合は、売買契約の際に共有者全員が揃う必要があります。しかし、実際には遠方に住んでいたり、高齢のため外出が難しかったりして、共有者全員が売買契約に出席できないケースも多くあります。その場合は、代理売買の委任状を作成し、売買手続きを他の共有者に委任します。委任状には決まった形式などはないので、自由に作成できますが、おおむね次の事項を記載します。

・売買手続きを委任する旨
・委任する範囲
・委任者と受任者の住所氏名、押印
・不動産の所在地

2.売買契約・引き渡し

買主が見つかれば、売買契約を結びます。売買契約書は依頼する不動産会社が用意してくれます。通常は、契約時に手付金を受領し、全ての代金の支払い(中間金や清算金)が終わってから、不動産を引き渡します。自分の持分のみの売却の場合は、不動産の引き渡しをせず、所有権移転の登記のみを行うケースもあります。

3.確定申告と税金の支払い

共有持分の売却は、不動産の引き渡しや所有権移転の登記で終わりではありません不動産を売却して利益が出た場合は、翌年の2月16日から3月15日までの間に確定申告をして所得税を支払う必要があります。複数の共有者が売却した場合は、確定申告と税金の支払いは、その全員が行う必要があります。

共有持分を「買取」で売却するまでの流れ

共有持分を買取で売却するまでの流れは、次のようになります。

1.事前準備

買取の場合も共有持分を売却するには、まず事前準備をしっかりする必要があります。

<①売却価額の設定は不要、相場の確認はしておく>

共有持分を買取で売却する場合は、売却価額を自分で決める必要はありません。不動産会社が売却価格を提示します。売却価格は一般的に相場よりも低くなりますが、価格交渉のためにも、全国対応の一括査定サイトなどで相場の確認をしておいた方が良いでしょう。

<②共有者全員で売却する場合は、承諾が必要>

買取の場合も、共有者全員で不動産の全部を売却する場合などでは、共有者全員の承諾が必要です。自分の持ち分のみを売却する場合は、共有者の承諾は不要です。

<③必要書類を用意する>

必要書類や委任状の作成などは、仲介の場合と同じです。ただし、不動産の状況などによっても異なります。不動産会社に何を用意した方が良いか確認しましょう。

2.不動産会社への買取の依頼、売買契約・引き渡し

<①不動産会社に買取を依頼>

買取の場合は、不動産会社に買取を依頼します。

<②売買契約・引き渡し>

不動産会社が提案する売却価格に同意すれば、売買契約を結びます。売買契約書は依頼する不動産会社が用意してくれます。代金の支払いは不動産会社や契約内容によって、分割であったり一括であったりします。どちらの場合も、手順としてはすべての代金の受取が終わってから、不動産を引き渡します。自分の持分のみの売却の場合は、不動産の引き渡しをせず、所有権移転の登記のみを行うケースもあります。

3.確定申告と税金の支払い

買取の場合も、仲介の場合と同じように、確定申告と税金の支払いが必要です。

仲介でなかなか売れない時に見直すポイント

内覧
仲介の場合は買主が一般の人であるため、売りに出してもなかなか売れない場合があります。この場合は、次のポイントを中心に見直しをしてみましょう

売却価格の見直しや買取を検討する

長い期間かけても売却できない場合は、売却価格の見直しが必要です。売却価格を低くすることで、売却がスムーズに進むこともあります。売却価格を低くするのであれば、買取を検討するのも1つの手です。資金が必要な場合、買取であればすぐに現金化することができます。仲介を依頼している会社が買取をしている場合は、買取についても相談してみた方が良いでしょう。

内覧がある場合は、その印象を良くする

共有物件のすべてを売却する場合には、内覧があるのが一般的です。この内覧の印象は売却に大きく影響します。そこで、少しでも内覧の印象を良くする努力をしましょう。室内に不用品などが残っている場合は、それを処分して部屋を広く見せます。壁紙の剥がれやフローリングの傷などがあれば、リフォームすることで内覧の印象は良くなるでしょう。

また、売却するのがマンションやアパートの場合は、日当たりについても注意が必要です。内覧の時間を最も部屋に日が入る時間にすることで、多少日当たりの悪い状態の部屋であっても、内覧の印象を良くすることができます。

まとめ

共有持分の売却には、仲介と買取の2つの売却方法があります。仲介は購入者が第三者である一般の人です。買取は不動産会社に直接売却します。仲介と買取ではそれぞれメリットとデメリットがあります。共有持分の売却をスムーズに進めるためには、それぞれのメリットとデメリットをよく考え、どちらが自分にあった売却方法なのか判断する必要があります。

弊社クランピーリアルエステートでも、共有持分の仲介や買取をしています弁護士や司法書士、税理士などの専門家と連携しているため、共有持分売却のお手伝いだけでなく、その後のトラブルや交渉までサポートできます。共有持分売却で何か困ったことがございましたら、無料で相談も受け付けていますので、ぜひ一度お声がけください

最終更新日:

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