底地の相続や地代トラブルの対処法をわかりやすく解説!参考事例と相談先も紹介

底地 トラブル

底地は一般的な土地と比べて少し特殊な面を持ち合わせているので、トラブルの多い不動産だとよくいわれます。

今回の記事では、売却や相続、地代・賃料などに関するさまざまな底地トラブルを参考事例を交えて解説します。

トラブルの対処法や相談先なども紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

トラブルが起きやすい底地

底地
底地は借地権が設定されている土地です。

土地が持つ権利の一部を誰かに貸しているということが前提にあるので底地は権利関係が複雑になりがちです。

そのため、売却時や相続時には権利トラブルになることも少なくありません。

また、地主は借地人に土地の権利を貸しているわけですから、借地人は地代や賃料を支払う義務があります。

しかし、この地代や賃料をめぐってトラブルになることもあります。

底地について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。

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底地トラブルと対処法

競売
底地は、相続・売却時のトラブルと地代賃料に関するトラブルの報告が多い印象です。

これらのトラブルを対処し解決する方法を説明していきます。

相続時のトラブル

底地の相続では現在の地主以外に、借地人、相続人などさまざまな人が関わることになります。

複雑な権利関係から、個々の主張がぶつかり合ってトラブルになってしまうことも少なくありません。

一例として次のようなケースがあります。

底地を共有で相続した際に起こった共有者同士のトラブル

相続によって新しい地主を決める際、相続人の誰か一人が単独所有するのであれば問題にはなりにくいですが、相続人が共有で相続した場合トラブルになることが多いです。

底地を共有で相続したが、借地人が地主に対して支払う、建て替え・譲渡承諾料など、さまざまな取り決めで意見が合わず共有者同士の関係が悪化。

また、借地人からの印象も悪くなりこちらの関係も悪化し争いになってしまうというケースがあります。

■対処・解決法

底地を相続するときは、なるべく共有せず単独所有で相続することがトラブルを減らすポイントです。

完全所有権の土地や不動産であれば、親族や見知った仲の人同士だけの問題となりますが、底地の場合は借地人がいるので問題がより複雑になります。

また、借地人は建て替えや譲渡などをおこなう場合、地主に承諾してもらう必要があります。共有名義の底地の場合、複数の地主全員から承諾をもらわなければなりませんので、借地人からしても地主はできるだけ1人だけのほうがよいと思う人が多いでしょう。

単独所有も共有も難しく話がまとまらないようであれば、底地を借地人に売り渡してしまうという手段もひとつの方法です。これは両者にメリットのある売却方法でもあります。

詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。

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底地相続の遺言によるトラブル

底地などの遺産を相続するにあたり、地主(被相続人)が作成した遺言書が原因で親族間のトラブルに発展することがあります。

底地を所有していた地主が遺言書に「兄弟である弟に全ての財産を譲渡する」など特定の誰かにのみ相続させる等の記載があり、他の相続人と争いに発展してしまったというケースがあります。
■遺留分権と遺留分滅殺請求

遺言書の効力はとても大きいもので、いくら相続人が遺産を相続したいと主張する場合でも、遺言書に「〇〇(第三者)へ相続させる」との記載があればそれが優先されてしまいます。

しかし、遺言書の内容とは関係なく、相続人にも最低限の遺産が相続できる権利というものがあります。

これを「遺留分権」といい、実際に相続する人に対して一定の割合だけ遺産の返還を請求することができます。(遺留分滅殺請求)

今回のケースでは地主の弟に対して、法定相続人である「地主の子供」と「地主の両親」が遺留分滅殺請求をすることができるということになります。

参照:裁判所「遺留分減殺による物件返還請求調停」

■対処・解決法

遺産相続でトラブルにならないようにするためには、地主が偏りのない遺言書を作成する必要があります。

「特定の誰かに全てを相続させる」、「誰々には一切相続させない」などの内容を遺言書に記載してしまうと、高い確率で争いになってしまいます。

また、相続させる人を指定したい場合、遺留分について考慮した遺言を忘れずにしっかりと記載しておきましょう。

「親族が遺留分の請求をしてきた場合はこれに従う」などの記載があれば相続人が一方的に不利益を被ることがなくなるので、大きな争いを防ぐことができるかもしれません。

これらのことを意識して遺言書を遺したとしても、トラブルになることは珍しくないので、生前にしっかりと遺産について話し合っておくことも大事です。

底地の相続後に売ろうとしたが買い手が見つからない

底地を相続したのはいいが、なかなか利益にならず赤字続き。

売却をしようとしているが買い手がなかなか見つからないという状況になってしまうことは少なくありません。

底地は活用に制約があり、権利関係も複雑ということから、需要が少なく不動産価値が低い物件です。

そのため、一般の人に売ろうとしても購入するメリットがないので売れないのが難点です。不動産業者に買い取ってもらうにしても買取金額が評価額の20~30%の低価格になってしまうというのが現実です。

■対処・解決法

売却先を「借地人」もしくは、底地を投資物件として活用したい「投資家」に絞ってアプローチをかけてみるのがよいでしょう。

借地人は底地を手に入れることで権利関係が解消され、所有物件を完全所有権にすることができます。つまり、土地や建物全てが自分の所有物となるので不動産自体の価値が大幅に上がります。

そのため、底地をなるべく高く確実に売りたいのであれば、購入のメリットがある借地人に売り込むのが一番良い方法でしょう。

借地人が購入を検討した挙げ句、売却に至らなかった場合、投資物件を探している投資家に売却の相談を持ちかけてみるのも手です。

底地は不動産価値は低いですが、安定した地代収入などが得られるとい点で投資物件としてはアリだと考えている投資家もいます。今後地代や更新料、承諾料などが改定できる可能性が高ければ、売却の話に食いついてくるかもしれません。

底地と借地権の地代(賃料)トラブル

土地を所有する地主に対して借地人は地代(賃料)を支払わなくてはなりませんが、この地代をめぐって、地主と借地人が揉めてしまうことがあります。

地代の値上げに借地人が応じない

地代は基本的に地主が契約時に定める額となりますが、固定資産税が増加、周辺の土地価格の上昇などの社会的事情によって地代の値上げが可能となる場合があります。

しかし、この地代の値上げに借地人が応じずにトラブルに発展してしまうことがあります。

■対処・解決法

まず、地主は地代の値上げをする場合、正当な理由によるものかどうかを再確認しましょう。

例えば、「経済事情の変化によって税金や土地の価格が上昇した」、「周辺の土地と比べて地代がつりあわない」などの理由であれば、契約の条件にかかわらず借地人に値上げの請求をすることができます。(借地借家法 第11条)

借地人が値上げに従わない場合、最終的に裁判によって確定させることになりますが、前述した正当な理由がなければ値上げが認められない可能性があります。

例えば、単純に収益を上げたい、借地人が気に入らないなどの個人的理由では、まず認められないでしょう。

また、契約段階で「一定の期間は地代の値上げをしない」などのような特約を設定している場合、特約に従う必要があることもおさえておきましょう。

参照:総務省「行政手続のオンライン利用の推進 借地借家法」

売却時のトラブル

底地は通常の土地と比べて収益性が低く、売却が難しい不動産です。

さまざまな制約のある底地は、売却時に買い手がみつからない売れたとしても安価になってしまうなど売却のメリットよりもデメリットの方が多いです。

そのため、メリットのある底地売却をおこなうためには売却方法などを工夫する必要がありますが、それによってトラブルを引き起こしてしまう場合もあります。

同時売却の申し出によって借地人との関係が悪化

底地は単独売却するよりも、借地人が所有する借地権と合わせて完全所有権の土地として同時売却するほうが買い手も早く見つかり、高く売れます。

しかし、同時売却をするには借地人の協力が必要です。

地主は借地人に同時売却の相談をしたが、承諾を得られずに意見が対立してしまうこともあります。

また、地主側の申し出が少し強引で、借地人との関係が悪化してしまったというケースも珍しくありません。

■対処・解決法

底地のみを単独売却する場合は借地人の承諾はいりませんが、借地人が関わる方法で売却する場合、相手への思いやりをもって相談する事が大切です。

なぜ承諾ができないのか、逆に借地人の悩みなどはあるのかなどを落ち着いて話し合うことができれば、お互いにメリットある方法を模索することができるかもしれません。強引な主張の押し付けは関係を悪化させるだけなので注意しましょう。

また、同時売却の他にも、借地人へ売却する方法や底地と借地権の等価交換など、さまざまな売却方法があることを知っておくことも大事です。

底地トラブルの相談先

相談
底地に関するトラブルが発生したときには、個人だけで解決を図るよりも、不動産に詳しい人に相談する方が安心です。

底地などの不動産トラブルの相談先はいくつかありますので、それぞれの特徴などを紹介していきます。

底地専門の不動産会社

底地を専門として扱っている不動産会社では底地に関する悩みやトラブルの相談を受けていることが多いです。

底地の売却や地代の改定、底地の管理などさまざまな問題をサポートしてくれます。無料相談をおこなっている不動産会社もありますので、気軽に相談することができそうなのも良い点です。

当社でも底地に関する相談を無料で承っております。底地について悩みがある、相談にのってもらいたいという方は、ぜひお気軽に以下のリンクからお問い合わせください。

専門家に相談

底地のトラブルでは、法律が関わるものも多いため専門的な知識を持った人の助けが必要となる場合があります。

法的トラブルや税金に関することなどは、不動産会社に相談しても答えられないことが多いので税理士や弁護士などに相談するとよいでしょう。

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税理士

税理士は税金の専門家です。底地の固定資産税や都市計画税、相続税など税金に関する悩みやトラブルなどは税理士に相談して解決するのがよいでしょう。

また、確定申告などの手続きがよくわからないという場合はアドバイスを受けながら手続きを進めることもできます。

弁護士

借地人や相続人とのトラブルによって裁判にまで発展してしまった場合、法律の専門家である弁護士の助けが必要となります

法的トラブルは多大な損失を被るおそれもあるので、個人での解決はリスクも大きく、まず不可能と考えたほうがよいでしょう。

そのため、相続人や借地人との争いが起きたときには、問題が大きくなる前に弁護士へ相談しておくことが重要です。

トラブルを防ぐために大切なこと

家
底地や借地権などの他者が権利関係にある不動産は、人間関係の悪化からトラブルになることが多いです。

地代の改定や土地利用の取り決め、相続人同士の主張など、当事者同士が良い関係を築いていればトラブルになる前に話し合いで解決することもできるでしょう。

そのため、地主と借地人は日頃からコンタクトを取り合って、悩みなどを落ち着いて話すことができる関係を築いておくことが大切です。

また、相続での取り決めも生前のうちにおこなっておくのがよいでしょう。

遺言書にトラブルを回避するような対策を施しておくことも大事ですが、文章によっては違った解釈に捉えられてしまうおそれもありますので、直接親族同士で集まって話をしておくと認識の違いを防ぐことができそうです。

まとめ

底地のトラブルは相続や権利トラブル、借地人との契約上のトラブルなど、さまざまな要因によって引き起こされます。

相続では遺産の分配についてしっかりと生前に取り決めておくことが大切といえます。遺言書の作成では、相続人同士の争いにならないよう明確な文章を記載しておくことを心がけましょう。

底地の売却や地代改定、契約内容の変更などをおこなう場合は、借地人との人間関係が悪化しないよう思いやりのある行動をしましょう。

主張を無理に通そうとしたり、相談もなしに地代や契約内容を変更したりすると最悪の場合、裁判沙汰になるおそれがあります。日頃からコンタクトを取り合い、気軽に相談できる良好な関係を築いておきましょう。

もし、大きなトラブルや裁判での争いが発生しそうなときは、弁護士などの専門家に早めに相談することも大事です。

最終更新日:

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