お墓に近い家の価格は下がる?高額で売るためのポイントも解説

お墓 価格 高額

「お墓に近い物件」は一般的なイメージが悪く、売却したくてもなかなか売れません。

不動産取引における墓地は「嫌悪施設」の1つとされるため、物件の売主は買主に対して、近くにお墓があることを伝えなければならない「告知義務」があるからです。

お墓の近くに物件がある事実を伝えると、買主から購入を避けられてしまったり、値下げ交渉を受けるケースも少なくありません。

ですので、お墓に近い物件をより確実に早く売却したい場合、訳あり物件専門の買取業者に相談するのがよいでしょう。

訳あり物件専門の買取業者なら、お墓に近い物件でも最短数日で買取できるので、まずは無料査定を利用して、買取価格を確認してみてはいかがでしょうか。

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お墓に近い家は資産価値が下がる?

お墓に近い家
土地を購入して住宅を建てた、建物付きの土地を購入・相続した、不動産投資を行う目的でマンションやアパートを購入したなど、不動産取得のきっかけは人それぞれです。

「取得した不動産の近隣にお墓がある場合、売却する際に影響が出ないか?」と気になっている人は多いと思います。

お墓に近い物件は資産価値が下がる、買主がすぐ見つからないなど、何かしらの影響が生じるのでしょうか?

嫌悪施設として重要事項説明の対象になる

不動産を売却する際、売買契約締結後にトラブルが生じることを防ぐために「重要事項説明」がおこなわれます。

重要事項説明では、以下のような事項を確認します。

  • 物件の所在地や権利関係
  • 法令上の制限の有無
  • インフラ整備関連
  • その他の制限の有無
  • 権利関係や利用のルール(マンションの場合)
  • 契約条件
  • その他

不動産に瑕疵が存在していれば、それらも告知しなければなりません。

例えば、水漏れやシロアリ被害などが生じている場合、事前に買主が知っていれば購入しなかった可能性もあるため、告知する義務があります。

また、このような物理的瑕疵だけでなく環境的瑕疵や心理的瑕疵もあるため、以下のような場合も事実を告知する必要があります。

  • 騒音や異臭がひどい
  • 近くに暴力団事務所や風俗店がある
  • 建物内や建物付近で殺人事件が発生した
  • 入居者が自殺した・自然死した

嫌悪施設とは買主が抵抗を感じる施設

嫌悪施設とは、身近に存在することで嫌悪感や不快感が生じたり、危険性が高くなるような施設のことです。

嫌悪感や不快感、危険性の判断は人それぞれなので、明確な定義はありませんが、一般的に以下のような施設は嫌悪施設に該当するとされています。

  • 騒音や振動の発生する施設(高速道路、飛行場、鉄道など)
  • 煤煙や臭気が発生する施設(工場、ゴミ焼却場、火葬場など)
  • 危険性の高い施設(ガソリンスタンド、暴力団事務所など)
  • 心理的に忌避される施設(霊園、刑務所、風俗店、葬儀場、パチンコ店など)

住宅街に上記のような嫌悪施設がある場合は、基本的に重要事項説明での告知が必要です。

「黙っていれば買主にバレないので大丈夫」と思っていても、告知しなかったことで契約解除や損害賠償請求に発展する場合もあります。

また、買主へ告知しないように売却を仲介する不動産業者へ強要することもやめましょう。

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売却価格に影響がないとは言い切れない

必ずしも、嫌悪施設が必ず害を及ぼすとは言い切れません。

例えば、パチンコ屋や風俗店、霊園などは騒音や振動、煤煙や臭気などの害は生じませんが、イメージが悪いという理由で忌避されています

物件近くにお墓があるだけでは生活に影響が生じることはないため、他の嫌悪施設ほどの影響は受けません。

しかし、イメージが悪いという理由で査定結果に影響が出る、値下げを要求される可能性があるということは覚えておきましょう。

お墓に近い家のメリット

お墓に近い家
お墓に近い家と聞くとデメリットばかりが思い浮かぶ人が多いかもしれませんが、お墓に近い家には、実は多くのメリットがあります。お墓に近い家のメリットは以下の6つです。

  1. 住環境は基本的に変わらない
  2. 日当たり・風通しが良い
  3. 閑静で自然が豊かなケースが多い
  4. 地盤が良いケースが多い
  5. 敷金・礼金・家賃が割安な物件も多い
  6. 市場価格よりも安く設定されていることが多い

これらの6つのメリットに当てはまっている場合は、お墓に近い家を売却する際の大きなアピールポイントになります。

売却を有利に進められるため、しっかり確認しておくことが重要です。

1.マンションなどを建築されるリスクが少ない

不動産を取得した場合、時代の流れとともに隣家や周辺の住宅の環境が変わります。

例えば、購入した当初は隣が空き地でも、将来的にマンションが建築される可能性は否めません。

そうなると、日当たりや風通しが悪くなるなど住環境が悪化します。

しかし、隣に墓地がある場合は、墓地が壊されて大きな建物が建築されることはまずありません。

購入した当初の住環境が維持されるため、長く安心して居住できるのが大きなメリットと言えるでしょう。

2.日当たり・風通しが良い

住宅地の物件は基本的に隣家と接しているため、立地条件によっては日当たりや風通しも悪くなるのが一般的です。

しかし、隣がお墓の物件は窓からの景色が良いと言えませんが、墓地は日や風を遮らないので日当たりと風通しは他の物件よりも優れています。

余程の事態が生じない限りは、この住環境がいつまでも確保されます。

そのため、住環境の変化で日当たりが悪くなって洗濯物が乾きにくい、室内が暗くて寒いといったトラブルに発展する可能性が低いと言えるでしょう。

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3.閑静で自然豊かな物件が多い

住宅地が決して騒がしいというわけではありませんが、隣家が近いと生活音が気になって落ち着いて過ごせない恐れがあります。

しかし、隣が墓地の場合は、基本的に静かなのでゆっくり落ち着いて過ごせます。

また、規模の大きな墓地の場合は、木々が生い茂っていて自然が豊かです。

都会の騒がしい雰囲気が苦手という人にとっては、墓地に近い物件の方が落ち着いて過ごせるでしょう。

4.地盤のしっかりしている物件が多い

墓地はどこでも自由に作れるというものではありません。

地盤のしっかりしている場所に作られる場合が多く、その隣や近くにある物件は地盤が良いことの証明になります。

日本は地震大国で大雨や台風などによる水害も増加しているため、これらを考慮しながら物件を探す買主は多いです。

墓地のある地域は地盤がしっかりしており、地震や水害などの自然災害にも強いと言えるため、長く安心して居住できるのもメリットと言えるでしょう。

5.敷金・礼金・家賃が割安な物件も多い

墓地の近くにある賃貸物件は、特に女性から「幽霊が出る」「縁起が悪い」という理由から忌避されがちです。

そのため、少しでも多くの入居者を確保するために敷金・礼金・家賃が割安に設定されているのが一般的です。

しかし、墓地に害はないので、賃貸住宅を探している人の中には住居にかかる費用を少しでも抑えるために、墓地の近くの賃貸物件を探している人もいます。

安く住居を確保したいという人からの人気があり、安定した需要が期待できるため、物件のオーナーと入居者双方にWIN-WINの関係が成立します。

6.市場価格よりも安く設定されていることが多い

墓地近くの物件は、賃貸物件や自分で居住するための物件に関係なく、市場価格よりも売出価格を安く設定するのが一般的です。

なぜなら、お墓が嫌悪施設で、なかなか買主が見つからないため、売主側は少しでも買主側の購買意欲を上げるために、売出価格を安く設定するのです。

しかし、通常より安く物件が手に入るため、初期費用を抑えられるので利回りが高くなります。

また、自分の居住用の物件を購入する際は住宅の購入費用を抑えられます。高級住宅地では不動産価格が高く、なかなか不動産の取得が困難です。

しかし、墓地近くの物件であれば安価に手に入るため、これから不動産投資を始める方や住宅を購入する方におすすめの物件と言えるでしょう。

お墓に近い家のデメリット

お墓に近い家には多くのメリットがある一方、もちろんデメリットもあります。例えば、お墓に近い家には以下の4つのデメリットが挙げられます。

  1. 風水上あまり良くない
  2. 近すぎると洗濯物に線香の臭いがつく
  3. お墓の管理が悪いと野良猫やカラスが出る
  4. お盆の時期になると騒がしくなる

これらの4つのデメリットに当てはまっている場合には、売却に不利になります。

しかし、当てはまっていない場合は普通の家と大きな違いがないため、買主の不安を払拭できる可能性が高いです。

1.風水上あまり良くない

風水を重視する人からすれば、お墓の近くに住むのは抵抗があるかもしれません。

あくまで風水上の話ですがお墓の近くは「陰」の気が強く、近くに住むと運気が下がる、トラブルが生じやすくなると言われています。

しかし、実際にお墓の近くに住んでいる人も多く、全く生活に支障のない人がいるのも事実です。

あくまでスピリチュアルな話ではありますが、風水の結果を気にする買主や借主には不人気と言えるでしょう。

2.近すぎると洗濯物に線香の臭いがつく

お墓に近すぎると線香の臭いが洗濯物についてしまいます。

また、部屋を換気しようとして窓を開けると線香の臭いが部屋に入ってくる可能性もあります。

なかには、線香の臭いが好きという人もいるかもしれませんが、服に臭いが染みつくとすぐに取れません。

臭いが気になるという点で、女性から敬遠されがちな環境と言えるでしょう。

3.お墓の管理が悪いと野良猫やカラスが出る

お墓は人が頻繁に出入りするような場所ではなく、お供え物も置いてあるため、野良猫やカラスが出やすい環境にあると言えます。

お墓の管理が悪く野良猫やカラスが居着いた場合は、糞尿やゴミを荒らされるといった被害に発展する可能性があることも不人気の原因の1つと言えるでしょう。

4.お盆の時期になると騒がしくなる

お墓は人が頻繁に訪れて騒がしくなるような場所ではありませんが、お盆の時期になると多くの人が訪れるのでお経の声や人の声で騒がしく感じる恐れがあります。

また、駐車場が少ない、完備されていないようなお墓の場合は、路上駐車が増えて住環境が悪くなるかもしれません。

一時的なことなので、気にしない人もいるかもしれませんが、その間の騒がしさや住環境の悪さに耐えられない人には、不向きな環境と言えるでしょう。

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お墓に近い家を売るときの注意点

不動産買取
お墓に近い家には、日当たり・風通し、地盤が良いといったメリットが多くありました。

では、お墓に近い家を売るときは、何も気にしなくていいのでしょうか?

お墓に近い家を売るときは以下の2つの点に注意が必要です。

  1. なかなか買主が見つからないことを想定しておく
  2. 市場価格よりも安くなることを想定しておく

なかなか買主が見つからないことを想定しておく

お墓に近い家にいくら他の物件にない多くのメリットがあると言っても、心理的な瑕疵を有しているという事実は変わりません。

そのため、条件が同じでお墓に近いかどうかという違いしかない場合には、心理的な瑕疵のない一般的な物件が選ばれやすいと言えます。

しかし、設備が優れている、子供の成長に適した住まい環境が整っている場合には、お墓に近い家でも買主が見つかりやすいです。

とはいえ、特別な家でない限り基本的になかなか買主を見つけられません。

そのため、お墓の売却に時間がかかることを想定した上で、買い替えや住み替えなどの計画を立てておくことが重要と言えるでしょう。

市場価格よりも安くなることを想定しておく

お墓に近い家は、嫌悪施設の近くにあることが考慮されるため、不動産会社に査定を依頼すると、市場価格よりも低い査定額となるのが一般的です。

そのため、売却してから次の物件の購入を検討している人の場合、買い替え資金が思っていたよりも少なくなる可能性があるので注意が必要です。

また、査定結果だけではなく、物件の内覧に来た購入希望者から、「お墓が近くにあるのはデメリットなのでもう少し売出価格を下げられないか」と値下げ交渉を迫られることも少なくありません。

自信がある場合には、毅然とした態度で売却に臨んでも良いとは言えますが、値下げ交渉を断るとせっかくの購入希望者を逃してしまうことになります。

お墓に近い家を売却する際はこれらを踏まえた上で、「いつまで待てるか」「いくらまでなら下げられるか」などの期限や価格の妥協点を考えておくことも重要と言えるでしょう。

墓地近くの物件をスムーズに売却するコツ

墓地が嫌悪施設である、風水上あまり良くないという理由などで、お墓に近い家を売る際は上記のように苦戦が予想されます

そこで墓地近くの物件をスムーズに売却するコツとして以下の2つが挙げられます

  1. 訳あり物件に強い不動産会社に仲介を依頼する
  2. 不動産会社に買取を依頼する

訳あり物件に強い不動産会社に仲介を依頼する

まず営業力の高い不動産会社を見つけるという方法です。事故物件や建築条件付きの物件、墓地近くの物件といった訳あり物件の販売実績が豊富な不動産会社に仲介を依頼します。

そうすれば、一般的な不動産会社に仲介を依頼するよりも、より早く・より高く物件を売却できます

しかし、必ずしも結果が出るとは限りません。

売却に長く時間がかかってしまうとその間の固定資産税や都市計画税、管理費や修繕積立金といった無駄な出費が増えてしまう恐れもあります。

そのため、確実性という点では、不動産会社による買取の方が良いでしょう。

不動産会社に買取を依頼する

通常は、売主が不動産会社に住宅売買の仲介を委託して、不動産会社が買主を探すのが一般的です。

不動産会社は買主を見つけて売買契約を締結できた場合に、仲介手数料を得られます。

一方、買取では売主が不動産会社に物件を売却し、不動産会社はその買い取った住宅を転売して差益を得ます。

所有権が売主から不動産会社に一度移転するのが大きな特徴です。

買取は、条件を満たしていれば不動産会社がすぐ買い取ってくれるため、無駄な支出を抑えられます

高額で墓地近くの家を売るなら、経験豊富な当社クランピーリアルエステートへご相談ください。

まとめ

不動産売却では、雨漏りやシロアリ被害などの物理的瑕疵を有している場合や心理的瑕疵を有している場合、重要事項説明を行う際に告知しなければなりません。

嫌悪施設が近くにある場合も心理的な瑕疵を有していると判断されるため、墓地に近い家も重要事項説明の際に告知を求められるのが一般的です。

世間一般にも、墓地はマイナスのイメージが強いので、いくら日当たり・風通し・地盤が良いなどのメリットがあっても、買主が見つかるまでに時間がかかる、市場価格より安くなる恐れがあります。

そのため、お墓近くの物件をスムーズに売却するためには、訳あり物件の買取実績が豊富な専門業者を選ぶとよいでしょう。

最終更新日:
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