二世帯住宅の売却相場と高値で売る7つのポイントを詳しく解説!

二世帯住宅

二世帯住宅は売却に苦労するという話をよく耳にします。もし本当になかなか売れないのであれば、どんな点に工夫をこらせば、高値での売却が実現するのでしょうか。

この記事では、二世帯住宅を少しでも高値で売却するための7つの着目ポイントや売れないときに見直すべきこと、住宅を売却する際の税金や節税につながる特例などを詳しく解説していきます。

二世帯住宅にも種類がある

二世帯住宅は「完全分離型」「一部共用型」「完全同居用型」の3種類に分類できます。

次の項目から、それぞれの特徴を解説します。

完全分離型

完全分離型・・・それぞれの世帯の住居が完全に分離されている二世帯住宅のことです。

1階と2階など階層で分離させたり、壁で左右を分けることで世帯を分離させています。一緒に暮らす安心感がありながら、プライバシーを守ることが可能です。

一方で、それぞれの世帯で生活が独立しているため、世帯間のコミュニケーションが希薄になってしまうでしょう。

一部共有型

一部共有型・・・玄関、ダイニング、リビング、浴室、トイレなどの住宅機能の一部を共用する二世帯住宅のことです。

共有スペースで設けることで世帯間の交流も活発になり、最低限のプライバシーを確保することも可能です。

完全同居型

完全同居型・・・すべての生活空間を共有する二世帯住宅のことです。

共働き世帯でも育児や家事を助け合うことができ、コミュニケーションも取りやすくにぎやかで余裕のある暮らしが実現できるでしょう。

ただし、プライバシー確保が困難であり、お互いに相手の生活に干渉しすぎてしまうことで、ストレスを感じてしまう恐れもあります。

二世帯住宅のさまざまな登記方法

二世帯住宅の登記方法は「単有登記」と「共有登記」があり、分け方も「区分」と「非区分」があります。

登記方法によって権利関係が異なるため、売却に影響を及ぼすかもしれません。物件購入時にどのように登記したのか改めて確認しておきましょう。

単有登記

単有登記・・・二世帯住宅を親または子、一方の単独名義で登記する方法です。

名義を1人にすることで権利関係がはっきりします。そのため、リフォームや売却など名義人1人だけの意思でおこなうことが可能です。

二世帯住宅に出資した人の名前を登記しておかなければ、出資額と名義割合(持分)との差額が贈与とみなされてしまう可能性があります。

共有登記

共有登記・・・親子など2人以上が共有名義で登記する方法です。

親子が出資して二世帯住宅を購入したのであれば、出資額に応じて持分を設定するのが一般的です。

たとえば、3,000万円の二世帯住宅を親子がそれぞれ1,500万円ずつ出資したとすると、持分は1/2ずつ設定されます。

ただし、権利関係が複雑になり、リフォームや売却は共有者の同意が必要となります。

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非区分登記

非区分登記・・・生活空間が分離されていても二世帯住宅を1つの住宅として登記する方法です。

1回の登記で手続きが完了するため、最低限のコストで登記申請をおこなえます。

ただし、二世帯住宅は物件の面積が広くなる傾向にあるため、建物・土地ともに不動産取得税の控除が利用できない可能性があるといわれています。

区分登記

区分登記・・・世帯ごとに生活空間を分けた二世帯住宅を2つの住宅として登記する方法です。

二世帯住宅を2戸とみなしそれぞれ登記するため、登記申請2回分の費用を負担しなければいけません。

ちなみに実務上、区分登記した部屋を単独で売却できます。たとえば、1階と2階を区分登記している場合、1階だけを売却することも可能というわけです。

ただし、実際には1階のみを購入する買主はほとんどいいないため、二世帯住宅全体を売却することになるでしょう。

二世帯住宅の売却相場

「完全分離型」「一部共用型」「完全同居用型」の3種類における売却の価格相場を解説します。

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完全分離型の相場

二世帯住宅を新築する際の建築工事費は新築の住宅を二軒建てる費用とほぼ同額になり、かつ敷地面積も二軒分の広さがあります。

そのため、中古物件として売却する際も、価格相場はほぼ中古一戸建ての二軒分に匹敵するでしょう。

ただし、土地・建物をそれぞれの世帯で分けて所有することが可能であるため、親世帯あるいは子供世帯のみを分割して売却できます。

一部共用型の相場

一部共用型だとダイニングや浴室などを二カ所設けるために、一般の住宅に比べて建築工事費は割高になります。売主の要望も聞いたうえで価格を決めるため、価格相場は一般の住宅に比べて割高になる傾向があります。

しかし、一部共用型の二世帯住宅は、家族ごとに価値観が異なることもあり、買主側も希望どおりの間取り物件に出会えることがなかなかありません。購入希望者が現れないために、最終的には大幅に値引きをして売却するケースも少なくありません。

完全同居型の相場

新築時の建築費単価は、一般の住宅と変わりませんが、部屋数が増えるため建物面積が大きい分だけ割高になります。

このため中古住宅として売却する際の価格相場は、一般的な広さの住宅よりも割高になります。

二世帯住宅を少しでも高値で売る7つのポイント

バリアフリー
家族の個性がそのまま形となっている二世帯住宅は、なかなか売れないというのが、世間の評価です。

このような二世帯住宅を少しでも高値で売却するためには、どのような工夫が必要なのでしょうか。少しでも高値で売るためのポイントをみていきましょう。

①生活感を消去する

二世帯住宅は一般的な住宅以上に居住者の生活の痕跡が残ってしまいます。両親から孫までの三世代が同居していれば、よけいに痕跡は濃いものになるでしょう。

和室において畳の傷みや焦げ跡、ふすまの破れ、あるいは子供部屋の壁紙への落書きといった居住者が見慣れた光景であっても、購入希望者にとっては不快に感じることがあります。

また、同様に生活臭やタバコ臭なども忌避される原因となるかもしれません。

このため売却に際しては、専門のハウスクリーニング業者に依頼して、水回りを中心に室内の清掃を徹底的におこなうとよいでしょう。

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②二世帯住宅の売買で実績のある不動産会社に仲介を依頼する

二世帯住宅は一般の住宅と比べて、買い求める人が少ないといわれています。そのため「二世帯住宅は売れない」という先入観を持っている不動産会社は少なくありません。

このような感覚の不動産会社に仲介を依頼すると、購入希望者の探し方もおざなりになるだけでなく、極端に安値の売却価格を提案してきます。

二世帯住宅の売却には独特の販売ノウハウが必要です。そのうえで不動産業者独自の購入希望者リストがあれば、さらに売却できる可能性が高くなります。

つまり、二世帯住宅の仲介実績が豊富な不動産会社に依頼した方が、売却できる可能性が高いということです。仲介を依頼する際は、二世帯住宅の販売実績を確認したうえで、判断した方がいいでしょう。

③完全分離型はテラスハウスとして分割して販売する

完全分離型で親子がそれぞれ所有者になっている物件は、テラスハウスとしてそれぞれを個別に売り出すことができます。

完全分離型は住宅二軒分相当の建設費をつぎ込んでいるので、販売価格も他の二世帯住宅のタイプと比べて高い設定になります。

それぞれ一戸ごと売り出すことで手ごろな価格帯になるため、売却できる可能性が高くなります。

ただし、土地・建物を親子共有にしている場合は、事前に分筆して、親と子供がそれぞれの物件の所有者になるよう名義変更する必要があります。

④住宅以外の使い方を提案する

二世帯住宅の購入を希望している人は限定的なために、不動産を探している人の中には「二世帯住宅」というだけで関心を失くす人もいます。このため、住宅以外の使い道があることを積極的にアピールしていくことが重要です。

たとえば、完全分離型であれば、「自己居住用」+「賃貸住宅」という活用法を提案します。買い手も家賃収入が期待できるため、関心を示す人も増えます。

また一部共用型であれば、シェアハウスとしての活用が期待できます。ダイニングや浴室が二カ所あれば、自らが居住しながらシェアハウスや下宿としての活用も可能になります。

さらに完全同居型の場合は、個室の数が多いことから、合宿所や民泊への活用も期待できます。

こうした活用法を売主自らが提案することで、購入希望者の関心を集めることが可能になります。

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⑤バリアフリー機能を強調する

二世帯住宅の特色として、親世帯が使用する空間のバリアフリー機能が充実しているということがあります。

二世帯住宅を探している人の中には、実家で一人暮らしをしていた親の介護が必要になり同居待ったなしという人もいます。

スロープや手すりなどのバリアフリー機能が充実している住宅であれば、ぜひ購入したいという人が現れる可能性もあります。

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⑥修繕箇所は直しておく

雨漏りやシロアリ被害があれば、修繕をしておくのは当然のことですが、そこまで重大な瑕疵でなくても、気になることがあれば予め修繕しておくとよいでしょう。

たとえば、建具の立て付け不良、壁クロスのめくれ、フローリングの浮きや鳴り、水回りの不備などがあります。

これらの不具合はそのままでも販売することは可能ですが、修繕を済ませておいた方が、購入希望者の印象が良くなります。

購入の意思表示があったとしても、そうした不備を理由に大幅な値下げを要求されることもありますから、多少の費用を投じてでも修繕した方が、高値での売却に結びつく可能性が高くなります。

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⑦インスペクションを実施する

日本で中古住宅があまり流通していない理由の一つとして「どんな不備が潜んでいるのか分からない」といったことがあります。

購入希望者の不安を払しょくするためには、既存住宅状況調査(インスペクション)の実施が有効です。

インスペクションを実施した住宅は、重要事項説明の際に「建物現況調査の結果の概要」を書類として提示できるので、買主の不安を解消する一助となり、高値での売却が期待できます。

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二世帯住宅が1年以上売れないときに見直すべき4つのこと

オープンハウス
二世帯住宅は、なかなか売れないという声をよく耳にしますが、売却活動を始めて1年以上経っても売れないという事態になると、さすがにこれまでの方針を見直した方がいいでしょう。

どんな点を見直すべきなのか考えていきましょう。

①売却価格を見直す

1年以上経っても売れないとなると、まずは価格設定を見直す必要があります。二世帯住宅を新築したときの工事費のことを考えると、価格を下げるのは勇気がいりますが、価格設定が高すぎると売れない原因になってしまいます。

市場価格に見合った価格に引き下げて、再度売り出しを図りましょう。

②仲介の不動産業者を変える

いつまでも売れないのは、不動産業者の販売能力に問題があるかもしれません。

積極的に購入希望者を探していない可能性がありますから、三カ月ごとの契約更新の際には、二世帯住宅の売買実績がある不動産業者に依頼することも視野にいれておきましょう。

③空き家状態にして売り出す

室内をクリーニングしても、入居したままではキレイな状態を維持するのは難しいでしょう。生活感を一掃させるためには、家を空き家状態にしてオープンハウスとして内覧してもらう方が、家に対する印象がアップします。

特に二世帯住宅において引き渡し後にそのまま利用する人は少なく、リフォームやリノベーションをした後に入居する人が大勢います。

そうした希望を持つ人は、専門家のアドバイスを受けながら内覧をしたいと考えていますから、フリーに物件に出入りできた方が歓迎されます。

これまで以上に関心を持ってもらえる層を開拓する意味でも空き家にして売却する方法はとても有効です。

④訳あり物件の専門業者に買い取ってもらう

二世帯住宅を売却する理由の一つに、親の死があります。こうしたケースでは、たとえ親が病院で亡くなっていても購入を敬遠されることがあります。

もし親の死が原因で売却に時間がかかっているとしたら、訳あり物件専門の業者に買い取ってもらう方法がとても有効です。

訳あり物件を専門に取り扱っている業者は、物件を大胆にリフォームすることによって、価値のある物件としてリセットするノウハウを持ち合わせています。

売却の方法を熟知しているからこそ、相場に近い価格で買い取ってもらえます。

当社は二世帯住宅の買い取りに自信があります

当社クランピーリアルエステートは、全国800人を超える弁護士・司法書士・税理士と連携しております。

そのため各種法的トラブル(瑕疵担保責任など)の問題解決が可能になり、通常の不動産会社では取り扱いが難しい物件の買い取りを得意としています。

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二世帯住宅の売却をご検討の方は、お気軽にご相談ください。

二世帯住宅を売却する際の税金

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印紙税

印紙税は、公正な取引を担保してくれた見返りとして、国や自治体に納める税金です。売買契約書に収入印紙を貼りつけることで納税したことを示します。

課税額は、売却金額によって次のように定められています

記載された契約金額 税額
10万円を超え        50万円以下のもの 200円
50万円を超え        100万円以下のもの 500円
100万円を超え      500万円以下のもの 1千円
500万円を超え      1,000万円以下のもの 5千円
1,000万円を超え   5,000万円以下のもの 1万円
5,000万円を超え   1億円以下のもの 3万円

参照:国税庁No.7108 不動産の譲渡、建設工事の請負に関する契約書に係る印紙税の軽減措置

登録免許税

不動産を売却した際には、所有権移転登記がおこなわれます。この手続きを行う際に納めるのが登録免許税です。登録免許税の税率は売却価格の2%です。

参照:国税庁 No.7191 登録免許税の税額表

譲渡所得税

譲渡所得税は、二世帯住宅を購入した費用よりも売却で得た費用の方が上回っていた際に課せられる税金です。譲渡所得税は所得税と住民税に分けて次の計算式で算出します。

所得税=〔収入金額 – (取得費 + 譲渡費用) 〕×15%(所有期間が5年以下は30%)
住民税=〔収入金額 – (取得費 + 譲渡費用) 〕× 5%(所有期間が5年以下は15%)

参照:国税庁 No.1440 譲渡所得(土地や建物を譲渡したとき)

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居住用の3000万円特別控除

二世帯住宅のように居住用の不動産を売却した場合、譲渡所得から3000万円までの特別控除が適用されます。つまり、売却益が3000万円以内であれば、譲渡所得税は非課税となります。

ここでの注意点は「居住用」ということです。一部共用型や完全同居型は居住用として認められますが、完全分離型は所有者が誰かによって異なってきます。

たとえば、すべて親の名義で登記していた場合は、子供世帯の居住スペースは所有者の居住スペースではないと見なされ特別控除は適用されません。

完全分離型の二世帯住宅の場合は、区分所有にして親と子がそれぞれ所有していないと譲渡所得税の取り扱いは不利になります。

参照:国税庁 No.3302 マイホームを売ったときの特例

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相続をした場合は売却のタイミングに注意

二世帯住宅を売却する理由の一つに親の死があります。この場合、相続税対策として売却のタイミングに配慮が必要です。

一部共用型や完全同居型においては、同居していたとみなされるため、二世帯住宅の延べ床面積が330平方メートル以下であれば、小規模宅地等の特例によって、住宅の評価が80%減額されます。

ただし、この特例を適用するためには「相続税の申告期限まで居住して、かつ所有していること」という条件を満たす必要があります。

相続税の申告期限は、被相続人の死亡を知った日の翌日から10カ月以内ですから、この特例を受けるためには、少なくとも10カ月間は売却できないということになります。

売り急いで早々に売却をすると、相続税の追徴という事態にもなりかねませんから注意が必要です。

参照:国税庁 No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)

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まとめ

二世帯住宅を少しでも高値で売るポイントについて説明をしてきました。二世帯住宅は「完全分離型」「一部共用型」「完全同居型」のそれぞれのタイプによって、買主の使い方が異なってきます

売却しようとする二世帯住宅が、どのような階層の人にどのような使われ方をするのかということをしっかりと予測したうえで売却に臨むことが重要です。

なかなか購入希望者が現れない二世帯住宅は、不動産仲介で売却するよりも買取専門業者に売却したほうが良い結果が得られることもあります。

「取引事例の多さ」「現金化までの時間の短さ」「買取対象物件の豊富さ」の3つのポイントに着目して買取業者を選択すると、きっといい結果に巡り合うことができるでしょう。

最終更新日:
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