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【埋蔵文化財包蔵地の土地売却】調査費用・トラブルなく売却する4つのコツ

【埋蔵文化財包蔵地の土地売却】調査費用・トラブルなく売却する4つのコツ

埋蔵文化財包蔵地とは、石器・土器などの遺物や、貝塚・古墳などの遺跡が埋まっている土地のことです。

埋蔵文化財包蔵地は以下のような理由から、通常の土地よりも売れにくいとされています。

  • 調査費用を負担しなければならない可能性がある
  • 国への届出など手続きが多く、建築工事がスムーズに進みづらい
  • 調査の結果、土地の用途が制限される場合がある

埋蔵文化財包蔵地に家や事業所を建てるなどして開発を進める場合、自治体の教育委員会に届け出をし、調査を行わなければなりません。場合によっては調査費用を自分で負担する必要もあるため、金銭的な負担がかかります。

また、調査が完了するまでは建築工事を進めることができず、調査の結果「土地に建物を建ててはいけない」など、用途を制限される恐れもあります。

埋蔵文化財包蔵地をトラブルなく売却するためには、買主が見つかる前に事前調査をしたり、売買契約締結前に重要事項説明を行ったりしましょう。

調査をして埋蔵文化財包蔵地であることが発覚した場合は、埋蔵文化財包蔵地であることを買主に周知できます。これにより、売却後に「埋蔵文化財包蔵地だと知っていれば購入しなかった」というトラブルを防止できます。

なお、埋蔵文化財包蔵地は活用が難しいため、基本的には買い手が付きにくいです。売却を希望していても買い手が見つからないケースも多いため、手早く売却したいときは訳あり物件の専門業者への売却をおすすめします。

訳あり物件専門の買取業者なら、調査の手間や費用をかけることなく、現状のまま買取が可能です。まずは無料査定で、売却予定の物件がいくらになるか調べてみてください。

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埋蔵文化財包蔵地とは遺物・遺跡が埋まっている可能性のある土地のこと

埋蔵文化財包蔵地

「埋蔵文化財包蔵地」とは、地中に文化財が埋蔵されている可能性のある場所です。

文化財保護法の対象となる文化財とは「遺物」や「遺構」のことです。

種類 具体例
遺跡 石器・土器
遺構 古代人の住居跡・柱穴・炊事場の跡

なお文化財保護法では、文部科学省の通達によって、次のようにかなり広い年代の遺跡が対象となっています。

種類 対象
中世までに属する遺跡 原則として対象
近世に属する遺跡 地域において必要なもの
近現代の遺跡 地域において特に重要なもの

参照:文化庁「埋蔵文化財」

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埋蔵文化財包蔵地の調査方法と費用相場

発掘調査

埋蔵文化財包蔵地の売却を考えている場合、まずは本当に埋蔵文化財包蔵地であるかどうかを調査してみましょう。

あらかじめ発掘調査を済ませておき、建物の建築が可能な土地であることがわかれば、売却がスムーズに進む可能性が高くなるからです。

なお、試掘調査だけで完結すれば調査費用は原則として公費負担になるのですが、本格的な発掘調査を行う場合は、調査費用の負担が必要になります。

この項目では、埋蔵文化財包蔵地の調査方法と費用相場を見ていきましょう。

埋蔵文化財包蔵地の調査方法

「売却したい土地が埋蔵文化財包蔵地であるか?」は、市区町村の教育委員会が作成している遺跡地図・遺跡台帳で調査できます。

また遺跡地図は、市役所・町村役場のWebサイトで公開している場合も多いです。

しかし、売りたい土地が自治体に埋蔵文化財包蔵地として指定されていない場合でも、安心してはいけません。

遺跡地図・遺跡台帳で指定されていない土地でも、以下のような場合は埋蔵文化財包蔵地と扱われるケースもあるからです。

  • 「貝塚や遺跡がある」といった伝説がある
  • 周辺住民に存在が知られている

売却したい土地が埋蔵文化財包蔵地の可能性がある場合、まず役所に届け出て試掘調査を行いましょう。試掘調査の結果、本格的な発掘調査は必要ないと判断されれば、その時点で調査は完了です。

一方、試掘調査で遺物や遺跡などが発見された場合は、本格的な発掘調査が必要になります。

発掘調査では土木工事などを伴うため、相当な調査費用が発生します。

参照:e-Govポータル「文化財保護法第93条」

埋蔵文化財包蔵地の調査費用

埋蔵文化財包蔵地の調査費用は自治体によって異なるものの、原則として試掘調査は公費で賄われるため、依頼者側の負担はありません。

一方、本格的な発掘調査を行う場合は、調査費用が依頼者負担になる可能性があります。

埋蔵文化財包蔵地の発掘調査には、次のような費用がかかります

・作業員の人件費
・重機のレンタル料金
・測量費用
・発掘調査を運営するための事務費
・現場に設置するプレハブなどの施設費・撤去費用
・工事現場の警備費用

最終的にかかる工事費用は、埋蔵されている出土品・土地の面積などの条件によって変わり、土地の面積が大きいほど、費用も高くなる傾向にあります。

文化庁の資料によれば、平成29年度に実施された発掘調査にかかった調査費用の平均は約94万円です。

調査の種類 調査費用の平均
個人住宅建築のための調査 約94万円
個人事業のための発掘調査 約263万円

参照:文化庁「埋蔵物文化財関係統計資料」

埋蔵文化財包蔵地が売れにくい理由

埋蔵文化財包蔵地が通常の土地と比べて売れにくいとされている理由は、主に以下の4つです。

  • 調査費用が購入者負担になるケースがある
  • 建築工事がスムーズに進みづらい
  • 土地の用途が制限される

次の項目から、それぞれの理由について詳しく見ていきましょう。

調査費用が購入者負担になるケースがある

原則として試掘調査は公費で負担してもらえますが、自治体に「発掘調査が必要」と指示された場合、買主が調査費用を負担しなければならないケースがあります。

発掘調査の費用を行政が負担してくれるのは、自己居住用の専用住宅を建築する場合のみです。

したがって、以下のようなケースでは、調査費用を土地の購入者が負担しなければなりません。

  • 不動産投資のために物件を購入する
  • アパート・マンションといった収益物件を建築する
  • 事務所兼用の住宅を建築する

事業利用のケースでは、開発面積も大きくなり追加の工事費用による経済的損失が大きいため、事業者は埋蔵文化財包蔵地を嫌う傾向にあります。

人口が多い地域であるにもかかわらず、周辺に大きな店舗が全くないような区域は、埋蔵文化財包蔵地である可能性が高いでしょう。

建築工事がスムーズに進みづらい

売却予定の土地が埋蔵文化財包蔵地である場合、売却価格を下げても買主が見つからない恐れもあります。

なぜなら、埋蔵文化財包蔵地を予定通りに開発できず、希望する建築物を建てられないリスクが大きいからです。

埋蔵文化財包蔵地を工事するためには、着工の60日前までに教育委員会に届け出をしなければなりません。そのため、実際に着工できるのは最短でも60日後ということになります。

また、埋蔵物の有無は実際に土地を発掘してみないとわかりません。試掘のみで調査終了すれば工事への影響も最小限で済みますが、本格的な調査が必要になると、工事の予定が大幅に狂うことが予測されます。

このように、希望どおりに工事できないリスクがあるので、埋蔵文化財包蔵地の購入を避けたいと考える買主が多いのです。

土地の用途が制限される

発掘調査で古墳・貝塚・住居跡などが見つかった場合、埋蔵物保存のために計画変更や工事中止を求められるケースもあります。

具体的には、地盤改良の禁止や建物の構造に関する制限などが命じられるため、土地の自由な活用ができません。

せっかく調査をしても結果的に土地を活用できないのであれば、調査にかけた時間とお金が無駄になってしまいます。

また、仮に開発工事が許可されたとしても、埋蔵物保護のために工事費用が割高になるケースもあります。

埋蔵文化財包蔵地は土地の用途が制限されるリスクを抱えているため、価格を下げたとしても敬遠される可能性は高いでしょう。

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埋蔵文化財包蔵地をトラブルなく売却する4つのコツ

土地売却

土地に埋蔵物があることは「瑕疵(かし)」とみなされ、欠陥や不具合があることと同等に扱われます。

売却した物件に不具合が見つかった場合、売主側の契約不適合責任により、損害賠償を請求される恐れがあります。

埋蔵文化財包蔵地をトラブルなく売却するためには、以下4つのポイントに留意しましょう。

  1. 買主が見つかる前に事前調査をする
  2. 売買契約締結前に重要事項説明をおこなう
  3. トラブルが起きる前に弁護士に相談する
  4. 「訳あり物件専門の買取業者」に売却する

それぞれ詳しく解説していきます。

1.買主が見つかる前に事前調査をする

埋蔵文化財包蔵地をトラブルなく売却するためには、できる限りの事前調査をすることが一番の対策です。

取引前に遺跡地図・遺跡台帳を確認することはもちろん、埋蔵文化財包蔵地である可能性を少しでも感じたときには、市町村の教育委員会に確認するべきといえます。

埋蔵文化財包蔵地として周知されていない土地であっても、工事の過程で埋蔵物が発見されたときには買主に大きな損害が発生することから、売主に対して賠償請求されるケースがあるためです。

埋蔵物が発見されたときには、埋蔵文化財包蔵地として指定されているか否かを問わず、警察に届ける必要があり、発見物が文化財と思われる場合は教育委員会へ提出することになっています。

教育委員会の判断によっては、工事中断・変更・中止といった措置を指示されることもあり、買主に多額の損失が生じる恐れもあるのです。

仮に埋蔵文化財包蔵地である事実を売主が知らずに売却した場合、十分な事前調査を怠ったことが問題となり、契約不適合責任が追及される可能性があります。

そのため、埋蔵文化財包蔵地の可能性がある土地を売却する際には、必ず事前調査を実施しましょう。

2.売買契約締結前に重要事項説明をおこなう

埋蔵文化財包蔵地として指定されている範囲にある土地を売却するときには、契約締結前に十分な重要事項説明をおこなうことが重要です。

もしも土地の購入後に「埋蔵文化財包蔵地と知っていれば、土地を買わなかった」と買主が感じた場合、売主の契約不適合責任が追及されます。

とくに、事業者ではない個人に不動産を売却する際には、埋蔵文化財包蔵地で工事を進める手続きも説明しておいた方がよいでしょう。

買主が教育委員会との協議の手続きについて正しい知識を得ていれば、予測外のトラブルに巻き込まれるリスクも小さくなるからです。

買主に事実を伝えずに埋蔵文化財包蔵地を売却すると契約不適合責任を追及され、売買契約解除や損害賠償請求が認められる恐れがあるため注意しましょう。

3.トラブルが起きる前に弁護士に相談する

埋蔵文化財包蔵地をめぐるトラブルは、判断の難しいケースが少なくありません。

先ほどの項目で説明した売主の契約不適合責任についても、売買契約前後の売主・買主の行動や損害の程度によって、結論は変わるものです。

したがって、不動産取引や法律について詳しい知識のない人が独自に判断することは適切とはいえません。

不動産取引時の契約書作成や土地の契約不適合責任について弁護士などの専門家へ相談しておくことも有効な対策といえます。

4.「訳あり物件専門の買取業者」に売却する

埋蔵文化財包蔵地に関する調査や説明は、一般の人には面倒で難しいケースが多いです。

また、一般の不動産業者には、埋蔵文化財包蔵地の取り扱いに慣れていない業者もいます。

埋蔵文化財包蔵地にある物件を売却する場合、訳あり物件の取扱い経験が豊富な専門業者に依頼すれば、売主の負担を軽減できます。

専門業者であれば、調査・説明についての十分なノウハウを備えているので、売却後のトラブルを避けるために必要な措置を取ってくれることが期待できるからです。

また、十分で丁寧な説明をしてくれることは、買主の不安を軽減することにもつながります。

さらに、訳あり物件の専門業者は買取に応じてくれる業者が多いのも魅力のひとつです。

不動産業者の買取では「契約不適合責任」が適用されないため、売主にとっての最大のリスクを心配する必要もありません。

当社は埋蔵文化財包蔵地のご相談も大歓迎

当社クランピーリアルエステートは、訳あり物件の取扱いには特に自信があります。

弁護士などの専門家とも提携関係にあるので、法律トラブルが起きた場合も迅速に対応可能です。

また価格についても「訳あり物件専門の買取業者」である当社ならではのノウハウを活かして、他社よりも高く埋蔵文化財包蔵地を買取できます。

売却を検討している物件が埋蔵文化財包蔵地かもしれない場合、下記のリンクからお気軽にご相談ください。

まとめ

埋蔵文化財包蔵地の物件だからといって、売却できないと諦める必要はありません。

埋蔵文化財包蔵地であっても、ケースによってはほとんど支障なく工事を進められますし、1日程度の試掘調査のみで終了することも珍しくありません。

埋蔵文化財包蔵地の取扱いに長けている専門業者であれば、必要な調査・調査規模・費用見積りなどの、不動産売買に伴うリスクを正確に見積りできます。

さらには、埋蔵文化財包蔵地の抱えるリスクをすべて請け負う形で「訳あり物件専門の買取業者」にそのまま買取してもらうことも可能です。

「埋蔵文化財包蔵地のせいで物件が売れない…」と悩んでいる場合は、訳あり物件専門の買取業者である当社まで、ぜひお気軽にご相談ください。

埋蔵文化財包蔵地のよくある質問

埋蔵文化財包蔵地の発掘調査にはどの程度の時間がかかりますか?

調査にかかる時間は自治体によっても異なりますが、小規模な試掘調査であれば1週間~2週間程度で完了するのが一般的です。

本格的な発掘調査が必要になる場合、早ければ1ヶ月~3ヶ月程度で完了します。大規模な調査や順番待ちなどがある際には、半年から1年以上かかるケースもあります。

実際に調査をしてみないと具体的な期間はわからないため、早めに調査の申請を出しておきましょう。

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更新日 : 2024年11月26日
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