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オーナーチェンジ物件で起こりやすいトラブル5選!事前に回避する方法も解説

賃貸マンション投資や賃貸アパート投資などの不動産投資を検討しているものの、新しく建てるほどの予算を確保できないといった理由でなかなか不動産投資に踏み切れない人もいます。そのような人でも不動産投資を始めやすいのが新築ではないオーナーチェンジ物件です。オーナーチェンジ物件とはどんな物件のことで、どんなメリットやデメリットがあるのでしょうか?

この記事では、オーナーチェンジ物件とはどのような物件なのか、メリットやデメリット、起こりやすい5つのトラブル、トラブルを防ぐための3つの方法について解説します。

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オーナーチェンジ物件の特徴

オーナーチェンジ物件

不動産投資を始める際は、まず投資用不動産を取得しなければなりません。投資用不動産を取得する方法として、自ら新しく物件を建築するまたはオーナーチェンジ物件を取得するという2つの方法が挙げられます。オーナーチェンジ物件とは、新築ではない中古の投資用不動産のことで、既に入居者がいる状態の物件です。オーナーチェンジ物件を購入すると、前オーナーから3つの権利と義務を引き継ぐことになります。どんな権利と義務を引き継ぐのか詳しく見ていきましょう。

前オーナーから引き継ぐ3つの権利

オーナーチェンジ物件を購入すると、以下の3つの権利を前オーナーから引き継ぐことになります

・賃料を受け取る権利
・退去後に建物を返還してもらう権利
・原状回復の権利

オーナーチェンジ物件を取得することで、前オーナーが得ていた賃料を受け取れます。また、建物の所有権を引き継ぐため、入居者の退去後は建物を返還してもらうことが可能です。原状回復とは、入居者の使い方の問題で劣化した場所を入居者に修繕してもらう権利です。ただし、経年劣化や通常使用による劣化は、オーナー負担になるので覚えておきましょう。

前オーナーから引き継ぐ3つの義務

一方、以下の3つの義務を前オーナーから引き継ぐことになります

・建物を入居者に賃貸させる義務
・建物を維持する義務
・退去時の敷金返還義務

前オーナーが入居者との間で締結した賃貸借契約の内容を引き継ぐため、引き続き現在の入居者に賃貸させる義務が生じます。また、入居者が安心・安全に住み続けられるように、物件の劣化状況に応じて修繕を行わなくてはなりません。入居者は物件の退去時に敷金の返還を請求できますが、返還義務は前オーナーから新しいオーナーに引き継がれます。前オーナーが敷金を受け取っていても、新しいオーナーが返還しなければならないので覚えておきましょう。

オーナーチェンジ物件の3つのメリット

新築ではなく中古のオーナーチェンジ物件を取得することにはどんなメリットがあるのでしょうか?オーナーチェンジ物件を取得するメリットは以下の3つです。

・初期投資を安く抑えられる
・すぐに家賃収入が得られる
・初心者でも始めやすい

初期投資を安く抑えられる

1つ目のメリットは初期投資を安く抑えられることです。不動産投資を始める際に、ハウスメーカーに依頼して投資用不動産を建てる場合には、土地の取得費用や建物の建設費用が重なるので初期投資が大きくなります。また、新築マンションを購入する場合でも、新築マンションは修繕積立基金という最初だけ負担する費用や販売を手掛ける不動産会社の人件費や利益が上乗せされるので初期投資が大きくなります。

しかし、オーナーチェンジ物件は、築年数の経過による経年劣化分の価値が減額されるほか、修繕積立基金や人件費などが上乗せされていないため、初期投資を安く抑えることが可能です。そのため、不動産投資を始めるにあたって、あまり資金を確保できない人でも始めやすいと言えるでしょう。

すぐに家賃収入が得られる

続いてのメリットはすぐに家賃収入が得られることです。通常、不動産投資を始める際に、アパートの新築やマンションを購入しても、入居者が現れないと家賃収入が得られません。家賃収入がない状況でも、融資を受けた場合には金融機関への返済は続くため、オーナーのリスクが高いと言えます。しかし、オーナーチェンジ物件には既に入居者がおり、購入した時点で安定した家賃収入が保証されます。そのため、融資の返済計画を立てやすくなるのでキャッシュフローを良好な状態に保ちやすいと言えるでしょう。

初心者でも始めやすい

最後のメリットは初心者でも始めやすいことです。不動産投資には、金利変動リスクや空室リスクなどの様々なリスクを伴います。オーナーチェンジ物件は、初期投資を抑えられる、最初から入居者がいるため、それらのリスクを抑えることが可能です。そのため、不動産投資の経験や知識がない初心者もオーナーチェンジ物件であれば気軽に始めやすいでしょう。

オーナーチェンジ物件の3つのデメリット

オーナーチェンジ物件には、初期投資を安く抑えられる・すぐに家賃収入が得られるなどのメリットがありましたが、どのようなデメリットがあるのでしょうか?オーナーチェンジ物件を取得するデメリットは以下の3つです。

・入居者がいると内見できない
・入居者が既に決まっている
・入居条件を変更できない

入居者がいると内見できない

1つ目のデメリットは入居者がいると内見できないことです。内見とは、購入する前に建物内部の状態を実際に目で見て確認することです。内見時に設備の劣化を見つけた場合には、その分の減額を交渉するまたは修繕を実施してから引き渡すことを要求すれば、購入後のリスクを抑えられます。しかし、入居者がいるとプライバシーの問題もあるので内見できません。そのため、現在の入居者が退去した後に部屋を見ると、設備が劣化していて次の入居者の契約までに多額の費用を伴う修繕を行わなくてはならない可能性もあるので注意が必要です。

入居者が既に決まっている

続いてのデメリットは入居者が既に決まっていることです。これから入居者を募集するというケースでは、入居審査をしっかりと行うことで滞納や近隣トラブルなどを未然に防ぐことが可能です。しかし、オーナーチェンジ物件の入居者は既に決まっており、オーナーチェンジに合わせて契約を解除するということも原則できません。そのため、入居者が家賃滞納者といった悪質入居者の場合には、購入後のトラブルに巻き込まれる可能性もあるので注意が必要です。

入居条件を変更できない

最後のデメリットは入居条件を変更できないことです。例えば、前オーナーがペット飼育を認めていた場合に、部屋の劣化速度が速くなる、騒音・異臭などの近隣トラブルが増えるといった理由で新しいオーナーがペット飼育不可と急に変更することはできません。あくまでも、現在の入居者は前オーナーとの間で建物賃貸借契約を交わした入居者なので、前オーナーとの間の契約内容が優先されます。条件を付け加える際には、入居者の退去後になってしまうことがデメリットと言えるでしょう。

オーナーチェンジ物件で起こりやすい5つのトラブル

瑕疵担保責任

不動産投資初心者でも始めやすいオーナーチェンジ物件と言っても、何も知らない状況でオーナーチェンジ物件を購入するとトラブルに巻き込まれる可能性があります。そのため、リスクを抑えながら不動産投資を行うには、あらかじめオーナーチェンジ物件で起こりやすいトラブルを把握することが重要です。オーナーチェンジ物件で起こりやすいトラブルは以下の5つです。

・入居者がサクラというトラブル
・退去後に家賃収入が減少するトラブル
・家賃滞納を回収できないトラブル
・隠れた瑕疵が潜んでいるトラブル
・契約条件に関するトラブル

入居者がサクラというトラブル

1つ目のトラブルは入居者がサクラというトラブルです。オーナーチェンジ物件には、既に入居者がいるというメリットがありましたが、この入居者は前オーナーが雇ったサクラの可能性があります。このような物件は、入居者がいるという理由で安心して購入したものの、購入後すぐに退去して家賃収入がなくなる可能性があるので注意が必要です。

入居者がサクラかどうかを見抜くことはなかなか困難です。しかし、現地調査でガスや電気、水道などのメーターを何度か確認することで入居実態を掴むことができます。また、過去の入居者の賃貸借状況のリストを見せてもらって、不自然な契約がないかを確認することもトラブルを防ぐ上で重要なポイントと言えるでしょう。

退去後に家賃収入が減少するトラブル

続いてのトラブルは退去後に家賃収入が減少するトラブルです。複数の部屋を有しているアパートを運用すると、部屋の大きさが同じでも各部屋で家賃収入が異なっている場合があります。その理由は、契約した時期によって家賃設定が異なっているためです。例えば、入居期間の長い入居者の場合は、最初に契約した家賃設定で契約が更新されます。

しかし、後から契約した入居者の場合は、経年劣化や空室の増加などを理由に、家賃設定が低く設定されている場合があります。そのため、入居期間の長い入居者の退去後は、現在適用されている家賃設定を次の入居者に適用することに。そうならないためにも、複数の部屋を有している物件を運用する際には、現入居者の家賃の差や周辺との家賃の差を事前に確認しておくことが重要です。

家賃滞納を回収できないトラブル

オーナーチェンジ物件は、オーナーが変わっても、新しいオーナーと入居者との間で新たに賃貸借契約を締結しません。次の契約更新まで、前オーナーとの間で締結した賃貸借契約の内容を引き継ぎます。しかし、賃貸借契約に記載されている連帯保証人が既に他界しているといったように、連帯保証人に保証能力がないケースがあるので注意が必要です。

また、保証会社が連帯保証人になっている場合、オーナーが代わると保証契約を引き継げないケースも。そのようなケースでは、家賃滞納に対する保証が受けられないため、家賃滞納リスクが上昇します。家賃滞納リスクを抑えるためにも、物件の購入時に連帯保証人に電話確認をする、保証会社にオーナー変更の旨を伝えるなど、事前に対策を練っておきましょう

隠れた瑕疵が潜んでいるトラブル

オーナーチェンジ物件は、入居者がいると内見できないというデメリットがありましたが、内見できないと退去時に大きな修繕が発生し修繕費が増えキャッシュフローが悪化します。そのような事態を防ぐ方法として、前オーナーおよび売買を仲介する不動産会社から現況報告をしっかりと受けておくという方法が挙げられます。報告内容と違った場合における取り決めをしておくと安心です。また、万が一に備えて、事前に修繕費用を確保しておくと修繕が発生しても余裕を持って対応できるでしょう。

契約条件に関するトラブル

最後のトラブルは契約条件に関するトラブルです。築年数がある程度経過している物件は、入居者を確保するために、敷金や礼金0、退去時のクリーニング費用負担なしなど、特別な契約条件になっている場合があります。そのような物件を取得すると、退去時のクリーニング費用や修繕費用の全額をオーナーが負担しなければなりません。そうならないためにも、賃貸借契約書の内容が一般的な賃貸借契約書と比べてどこが違っているかしっかりと確認することが重要と言えるでしょう。

オーナーチェンジ物件の購入前にやっておくこと3つ

現地調査

オーナーチェンジ物件には、入居者がサクラというトラブル・退去後に家賃収入が減少するというトラブルなどが生じる可能性があります。しかし、良いオーナーチェンジ物件に巡りあえれば、よりスムーズに不動産投資を軌道に乗せることが期待できますそこで重要なのが、オーナーチェンジ物件を選ぶ際に何に気を付ければいいかということです。オーナーチェンジ物件の購入前にやっておくこととして以下の3つが挙げられます

・賃貸借契約書の確認
・現地調査の徹底
・修繕履歴の確認

賃貸借契約書の確認

1つ目は賃貸借契約書の確認です。契約条件に関するトラブルを未然に防ぐ方法として賃貸借契約書の確認を挙げましたが、これはオーナーチェンジ物件を購入する上で必要不可欠と言えます。賃貸借契約書で確認すべき項目は以下の4つです。

・入居者情報
・費用負担に関する項目
・解約予告期間に関する項目
・更新料に関する項目

入居期間が短い人はサクラの可能性があるほか、逆に長い人は退去する可能性があります。また、保証人の有無は家賃滞納リスクに大きく関係するため、必ずチェックが必要です。ほかに、修繕費用の負担はどちらなのか、解約はいつまでに伝えるのか、更新料がいくらに設定されているのかといった確認も忘れてはなりません。分からない部分がある場合には、不動産会社に確認しましょう。

現地調査の徹底

続いては現地調査の徹底です。オーナーチェンジ物件の内見はできませんが、物件の周辺を確認することは可能です。例えば、物件周辺に行くと、幹線道路や線路に思っていたよりも近く、騒音が気になるケースがあります。また、外観を見ることで管理状況、ゴミ捨て場を見ることで入居者の質なども確認できます。このように、内見できなくてもどのような入居者が住んでいるか予想できるほか、入居率を下げる要因が潜んでいないか確認できるため、現地調査は必ず行った方が良いと言えるでしょう。

修繕履歴の確認

最後は修繕履歴の確認です。しっかりと不動産投資を行っている人は、修繕履歴を残しているのが一般的です。逆に、そのような修繕履歴を残していない物件は、オーナーがずさんまたは賃貸管理会社の管理が疎かであると言えます。修繕がしっかり行われているかどうかは、物件の資産価値を維持するだけでなく入居者の満足度に大きく影響します。そのため、オーナーチェンジ物件を購入する際は、これまでにどのような修繕をいつ行ったのかをきちんと確認しておきましょう。

まとめ

不動産投資を始める際は、賃貸物件を自ら建てるまたは物件購入という選択肢があります。物件購入は、さらに新築またはオーナーチェンジ物件を購入するという選択肢に分かれています。オーナーチェンジ物件とは、所有者と賃借人がいる運用中の賃貸物件です。購入する際は、前所有者と売買契約を交わすことで物件を取得します。物件の取得後は、新しいオーナーが貸主となって借主に対して住居を提供します。オーナーチェンジ物件は物件価格が新築よりも安いため、初期投資を抑えられるといったメリットがある一方、築年数の経過によって将来的に空室物件になるリスクが高いというデメリットが。

オーナーチェンジ物件は良い物件に巡り会えれば、スムーズに不動産投資を軌道に乗せることが期待できますが、資産運用なので何かしらのリスクを必ず伴います。修繕が行われていない物件は資産価値が著しく低下するため、不動産売却を最終的に考えている場合には必要に応じて修繕が行われているかチェックする必要があります。オーナーチェンジ物件のメリットだけに目を向けるのではなく、デメリットや起きやすいトラブルなどをしっかりと確認して、事前に対策を練った上で賃貸経営を始めましょう

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更新日 : 2024年05月23日
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