高低差が激しい崖土地は専門買取業者へ売却しよう!崖条例についても解説

高低差

相続した田舎の土地が山の中のがけ下(上)にあり、なかなか買い手がみつからないと悩んでいる売主さんも多いのではないでしょうか。がけ上・がけ下のような土地は、土地の用途に規制がかけられることが多く、家を建てるための土地としては良い条件とはいえません。また、購入希望者が見つかったとしても、法令などの関係で、その後の対応に大きな負担が生じることがあります。しかし、専門の不動産会社の買取りであれば、物件を早く売れるだけでなく、予想していた以上の査定価格を提示してもらえる場合もあります。

今回は、がけ上・がけ下の土地のような高低差のある土地を買取りで売却する場合のメリットや、高低差のある土地を売却する時に注意すべきポイントなどについてまとめてみました。

高低差のある土地の売却は「買取り」がオススメな3つの理由

買取
不動産の売却は、不動産会社の仲介によって行われることが一般的です。しかし、周囲の土地と高低差のある土地を売却する際には、仲介販売ではなく、不動産業者の買取りという方法で売却した方が良い場合が少なくありません。なぜなら、隣地と高低差のある土地を仲介市場で売却することは簡単なことではないからです。その主な理由は、以下で解説するとおりです。

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高低差のある土地は買い手が少ない

高低差のある土地は、買い手それ自体が少ないため、仲介販売では買い手それ自体を見つけることも簡単ではありません高低差のある土地には、物件の売却に悪い影響を与える次のような事情を抱えている物件が多いからです。

・高低差があることで安全性に問題がある
・接道義務を満たしていない
・前面道路と階段でつながっているため敷地内に駐車場が作れない
・前面道路の幅員が狭く不便
・建物を建てるために造成費用(盛土・切り土の費用)の負担が必要
・物件が山林などの利用しづらいエリアにある
・法令(都市計画法・建築基準法など)による建築制限に該当する土地が多い
・土地の形状が悪い(旗竿地などのような非整形地)

そのため、隣地と高低差のある土地は、そうではない(普通の)土地と比べて購入希望者の絶対数がどうしても少なくなってしまいます。不動産を購入する人が「少しでも良い物件を購入したい」と考えることは当然のことだからです。

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仲介販売では熱心に販売活動をしてもらえない可能性がある

不動産の仲介販売(不動産会社と媒介契約を締結しての不動産売却)は、ニーズの多い新築戸建て向け・中古戸建て向けの販売活動がメインとなります。しかし、上でも触れたように、隣地と高低差のある土地は、住宅を建てる土地としてはよい条件の土地といえない場合が多いでしょう。また、高低差のある土地は、市街化区域などの不便なエリアに存在することも少なくありません。そのため、仲介を依頼した不動産会社に熱心に販売活動をしてもらえないことも考えられます。売却価格が低くなってしまう上に売れるまでに時間のかかる物件であれば、「割の合わない物件」と評価される可能性があるからです。

「すぐに売れない土地だから」と放置するのはリスクも大きい

高低差のある土地は「買い手がみつかるまでいつまでも待つ」、「買い手が見つからないなら売るのを諦めて放置する」ということもあまりオススメできませんがけ地、斜面地などの土地の管理を放置すれば、大きなリスクを抱えることにもなるからです。たとえば、所有地にがけ地(斜面)が含まれるときには、土砂崩れ、岩石の崩落などによって他人に危害を加えてしまう可能性がありますし、斜面の下の土地であれば、自分の土地が被害を受ける可能性があります。

建物もなく全く利用されていない土地(雑種地など)は、宅地よりも固定資産税も高くなるのでその積み重ねだけでも大きな負担額となることがあります。土砂崩れなどリスクを回避・予防するためには、相応の費用負担が必要となります。擁壁や土留め(崩れてきた土砂をせき止めるため)の設備を設置する工事の費用は、「自分が使わない土地」にかける費用としては高額すぎる場合が多いでしょう。

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訳あり物件の買取りは専門業者に依頼すべき

不動産会社による買取りであれば、仲介での売却よりも早く確実に物件を売却することができます。買取りの場合には、仲介よりも売却価格が安くなってしまいますが、訳あり物件の専門業者に買取りを依頼すれば、売却金額が下落を抑えることも可能な場合があります。訳あり物件の専門業者は、がけ上・がけ下の土地や斜面地といった通常の市場では敬遠されるような物件であっても、それぞれの物件の強みを活かして再販売できるノウハウを有しているので、一般的な不動産会社よりも高い評価額を示してもらえる可能性が高いからです。

不動産会社による買取りには、全く手入れをしていない土地でも、そのまま引き渡せることは、不要な土地を持っている売主にとっては大きなメリットです。売却のために費用をかけなくてもよいという点をふまえれば、「買取りは仲介よりも売却価格が下がってしまう」というデメリットもかなり相対化されるといえるでしょう。

隣地と高低差のある土地の売却はトラブルになりやすい

トラブル
高低差のある土地は、売買取引後のトラブルも起きやすい土地であるともいえます。高低差の土地を売却した後に起こるトラブルの例としては、次のようなものを挙げることができます。

・がけが近いことなどが原因で予定していた建物が建てられない
・隣地の所有者名義人と交渉がまとまらず擁壁工事ができない
・購入した土地が市街化調整区域に指定されていて建て替え不可能だった
・山地などで境界が明確ではなく隣地とトラブルになる
・接道義務を満たすために私道を引いたら敷地面積が小さくなった

下でも別に解説するように、売主には法令上の規制などがあることを買主に契約締結前に告知する義務があります。万が一、告知を行ったまま不動産を売却した場合には、裁判沙汰となり売買契約の解除や損害賠償の支払いを命じられる可能性もあります。

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高低差のある土地の売却は「不動産業者選び」が重要

これらのトラブルの発生を防ぐためには、物件を売り出す前に、物件の状況だけでなく、土地の測量調査、がけ・擁壁などの安全調査、関連する法律・条例などの調査を正確に行う必要があります。また、調査で判明したことを、正確に、わかりやすく購入希望者に説明できるノウハウももっていなければなりません。

その意味では、隣地と高低差のある土地を売却するときには、難しい事情を抱える土地の取り扱い経験が豊富で、丁寧な対応をしてくれる信頼できる不動産会社と媒介契約を結ぶ(仲介を依頼する)ことが重要となります。悪質な不動産業者の不誠実な対応は、そのまま売主にとっての不利益として跳ね返ってくるからです。

高低差のある土地の売却は「がけ条例」に注意

がけ
隣地と高低差のある土地を売却するときには、いわゆる「がけ条例」の有無にも特に注意する必要があります。その土地にがけ条例が適用される場合には、土地の利用に大きな制約が生じることもあるからです。

「がけ条例」とは?

がけ条例とは、災害などによる危険を防止する目的でがけの上下の土地に住宅などを建てることを制限するために制定された条例です。「がけ条例」というのは通称に過ぎないので、条例を定めているそれぞれの自治体(都道府県・政令指定都市・市町村)によって、名称も具体的な規制内容も異なってきます。たとえば、東京都の場合には、建築安全条例(第6条)ががけ条例に該当するルールとなります。
参照:東京都 東京都建築安全条例

がけ条例による建築制限の例

がけ条例を読む上では、次の点を確認することが重要です。

・がけ条例が適用される土地の範囲
・がけ地における規制の内容
・規制緩和の要件

以下では、東京都条例のルールに沿って、具体的な規制(建築制限)がどうなっているかについて確認していきたいと思います。

東京都においてがけ条例が適用される土地

東京都の場合、下の土地から1/2勾配の斜め線を超えた部分が2mを超える土地が、がけ条例の適用対象となります。1/2勾配というのは、底辺:高さ=2:1の三角形の斜面(角度にすると約26度)に該当する勾配のことです。なお、勾配線について具体的な定めのない(単純に高さだけで判定する)条例もあり、それぞれのがけ条例によってかなり異なります。

がけ地に適用される規制

東京都の場合、条例の適用対象となる土地では、次の条件のいずれかを満たさなければ建物を建築することができません

・建物をがけの下端から水平距離でがけ高の2倍以上離して建築する
・高さ2mを超える擁壁を設置して造成された敷地に建物を建築する

たとえば、がけ高が3mのがけ地であればがけの下端から6m以上離れているか、2m超の擁壁を設置しなければ、住宅を建てられないということになります。「がけの下端からがけ高の2倍以上の距離」を確保しなければならないことが原因で、面積(建ぺい率・容積率)が足りなくなり希望の建物を建てられなくなることもあります。

また、擁壁の設置で対応する際には、頑丈な「コンクリート製の擁壁」を設置するのが原則となります。東京都のがけ条例では、石壁を作る、コンクリートブロックを積み上げて壁を作るといった方法では、がけ条例が要求する安全水準に達しないからです。そのため、擁壁設置工事にはかなり多額な費用がかかることが一般的ですし、すでに擁壁がある場合でも、確認済証・検査済証の交付を受けている擁壁であるかどうかをきちんと確認する必要があります。

建築制限緩和のための要件

何かしらの事情で新しい擁壁を設置できない場合には、擁壁の管理状態が良好であることを条件に、次のような追加の対応をすることで、がけに近い土地でも建物を建築することが可能となります。

・建物を鉄筋コンクリート造または鉄骨鉄筋コンクリート造にする(擁壁の下の敷地に建築する場合)
・擁壁に余計な負荷をかけないように深基礎で建築する(擁壁の上の敷地に建築する場合)
・擁壁より深い地盤まで杭を打ち込み建物を支える(擁壁の上の敷地に建築する場合)

しかし、これらに対応するための工事をすれば、通常よりもかなり高額な建築費用が必要となることに注意する必要があるでしょう。

高低差が大きいときには法律によって建築が規制される

高低差が5mを超えるがけ地や、急傾斜(30度以上)のがけ地が近くにある土地では、条例ではなく、法律(土砂災害防止法・急傾斜地崩落危険防止法)によって、さらに厳しい規制が課せられる場合があります。たとえば、土砂災害防止法における特別警戒区域(いわゆるレッドゾーン)に該当する土地に建物を建築する場合には、土砂災害に対して安全な建物を建てるために、建築前に行政による建築確認を受けなければなりません。土砂災害に対する安全性を認めてもらうためには、圧力壁の設置や、壁と基礎を一体構造にしなければならないこともあり、建築費用も高額になってしまいます。また、建物を建てられた場合でも、がけ地による危険が増加したときには、行政から建物の移転を勧告されてしまうこともあります。
参照:国土交通省 土砂災害防止法の概要

法令による規制について説明をしなかった場合

売却する土地ががけ条例や土砂災害防止法などに該当することは、重要事項として購入希望者に告知しなければなりません。しかし、これらの規制の適用対象となるかどうかを正しく判断するためには、がけの測量や精密な安全調査を行わなければなりません。「擁壁があるだけ」では、当然に建物を建てられるわけではないからです。高低差のある土地をトラブルなく売却するためには、がけ地の土地扱いに慣れた専門の不動産会社や弁護士等に相談・依頼することが何よりも大切といえます。

まとめ

隣地と高低差のある土地の売却は慎重に行う必要があります。特にがけ地が近くにあるケースでは、法令による厳しい建築規制の対象となる可能性があるため、売却前に十分な調査を行う必要があるので、きちんとした対応のできる不動産会社と媒介契約を結ぶべきです。

また、高低差のある土地は、通常の市場では人気がない場合も多いです。がけ地の近くの土地を1日でも早く売りたいというときには、がけ地の取り扱いを得意にしている専門業者に買取りを依頼することもオススメです。専門業者であれば、がけ地を上手に再販売できるノウハウがあるので、一般の不動産会社よりもよい査定額を提示してくれる可能性も高いです。さらに、買取りであれば、手入れをしていない土地でも現況のままで引き渡すこともできるので、使う予定もない土地を相続して困っているケースなどではメリットも大きいでしょう。

当社は、がけ地のような土地のご相談も大歓迎です。高低差があることでなかなか土地が売れなくて困っている方は下記の問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください

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