
団地は住宅不足の問題を解決するために、昭和30年代から40年代にかけて建設された集合住宅の一種です。
築40~50年を超える団地も多く、建設当時の設備や間取りなどが現代のニーズに合わなくなっている物件もあります。結果として、団地の空室が目立っています。
しかし、敷地内に公園があり緑豊かな団地は、安心して子供を遊ばせることができるため、現在でも子育て世代に人気がある物件といえるでしょう。
この記事では、団地の売却を成功させるコツや売却した際にかかる税金について解説します。
目次
団地の売却を成功させる3つのコツ
団地は一般的な賃貸マンションなどとは異なり、さまざまな手段で現代の生活に合った住宅へと再生させることも可能です。
そのため、年数が経過して古くなった団地でも納得のいく価格で売却できます。
団地の売却を成功させるコツは3つあります。それが以下の通りです。
- 新しい設備を導入して売却する
- リノベーションして売却する
- 団地を買い取ってくれる買取業者に売却する
次の項目から、それぞれのコツを詳しく解説していきます。
1.新しい設備を導入して売却する
物件を選ぶ基準として「キッチンやトイレなどは最新設備でキレイなものがいい」という人も少なくありません。
建設当時から一度もリフォームされていない団地の場合は、キッチンやトイレ、お風呂などの設備が古く、老朽化が進んでいます。
このような設備は錆や汚れによって機能面での不具合なども多いため、買い手からは敬遠されがちです。
そのため、新しい設備に取り替えるだけでもアピールポイントとなり、買い手が見つかりやすくなることもあります。
システムキッチンに交換する
最近ではシステムキッチンの人気が高まり一般的な設備となっています。
システムキッチンは調理台、シンク、コンロ台すべてが一体となっており、すき間や段差がなく掃除が楽になります。
また、ステンレスのような錆びにくく汚れにくい素材を採用することで、手入れも簡単になるでしょう。
食器洗い乾燥機やオーブンなどもキッチンの一部として備え付けられるものもあり、家事の効率化を図ることが可能です。
毎日自宅で料理をするような家庭にとっては、機能性の高いシステムキッチンが好まれています。
節水効果の高いトイレを備え付ける
1990年代頃までのトイレは一回に流す水の量が13リットル以上になるものを主流としていました。つまり、リフォームをしていない築年数の古い団地ほど多くの水を使うトイレがそのまま設置されていると考えられます。
そのため、節水効果の高いトイレを備え付けることで、買主にとって団地購入の材料となる可能性があります。
一回に流す水の量が6リットル以下に抑えられているトイレであれば、年間で数千~数万円の水道代が節約できるでしょう。
ただし、排水管や部屋の面積によっては交換できない場合があるため、リフォーム会社に事前に相談しておきましょう。
浴槽やタイルを交換する
古い団地だとバランス釜と呼ばれる給湯器が、浴槽と隣接して設置されていることがあります。そのため、浴槽が狭くなってしまいリラックスできないというデメリットがあります。
また、床や壁はタイル張りが多く、汚れやひび割れが目立ちやすいです。
このような浴室をリフォームすることで、団地の購入を前向きに検討してくれる買主があらわれるかもしれません。
ただし、団地の浴室をリフォームする際に注意点があります。それは「ユニットバスに交換できない、または困難な場合がある」ということです。
その理由は、建物の強度に関係する壁の撤去は難しく、排水管の配管を変更できない場合があるからです。
もしも浴室のリフォームが可能な場合は管理規約をしっかりと確認のうえ、団地のリフォーム実績が豊富なリフォーム会社に相談するとよいでしょう。
モニター付きインターホンを設置する
一般的に古い団地は、音のみのチャイムやモニターが付いていないインターホンが設置されていることが多いです。そのため来訪者を確認するためには、ドアの小さなのぞき穴から見る必要があります。
モニター付きインターホンを備え付けることによって、来訪者がどのような人なのか安全にはっきりと確認できます。
モニター越しで怖い・怪しいと感じた際に、居留守を使ったりインターホン越しに断ることができる防犯性の高さも、物件のメリットとなるでしょう。
特に女性や子供がいる家庭では安全性を考慮して、モニター付きインターホンはあって欲しいという買主も少なくありません。
2.リノベーションして売却する
現代的にリノベーションされた団地で暮らす若い世代が増えてきています。
自らリノベーションする知識がなく手間や時間、費用などをかけたくない若い世代の人などは、すぐに入居できるリノベーション済みの団地を選ぶ傾向が高いため、売主側でリノベーションをして売り出すのも良い方法だといえます。
次の項目からは、団地の売却が成功しやすくなるリノベーションの方法を解説していきます。
家族持ちに人気の間取りにリノベーションする
近年では少子化や核家族化などの影響により世帯人数が減少傾向にあり、平成28年(2016年)では平均世帯人数が2.47人だということが厚生労働省の調査結果から読み取れます。昔のような複数世帯が一緒に暮らしているような時代から、夫婦と子のみの1世帯だけの核家族が多くなっていることがわかります。
そのため、部屋数の多さが求められていた昔と比べて現代では広々とした空間を実現できるLDKの間取りの方が比較的人気です。広いリビング続きのキッチンがあるLDKは料理をしながら子供の様子を見ることができるため主婦層の支持が高いです。
このように、現代のニーズにあった人気の高い間取りにリノベーションすることで、団地売却を成功させることができるでしょう。
3.団地を買い取ってくれる買取業者に売却する
「団地をすぐに売却したい」「リフォームやリノベーションに費用や手間をかける余裕がない」という場合は、買取業者に売却する方法も検討するとよいでしょう。
物件買取後の運用ノウハウが豊富な買取業者であれば、現状のままでも相場に近い価格で買い取ってくれるケースもあります。
ただし、団地の運用実績がない買取業者の場合、買い叩かれてしまったり買取自体を拒否されてしまうことも考えられます。
団地をできるだけ高く買い取ってもらうためには、複数の買取業者に買取査定を依頼することがポイントです。
複数の買取業者に査定を依頼する
複数の買取業者に査定を依頼する理由は、団地の運用が得意な買取業者もいれば、戸建てやマンションの運用が得意な買取業者もいるからです。
知名度の高い大手企業や地域に特化した企業など買取業者の規模がさまざまであることも、査定額に影響すると考えられます。
また、買取査定が一社のみの場合、その買取価格が適切な相場価格なのか判断できません。
そのため、複数の買取業者に査定を依頼したほうが、納得のいく価格での売却が可能なケースがあります。
当社では団地の買取に対応しています
当社クランピーリアルエステートは築年数の古い団地をはじめ、訳あり物件、事故物件など問題を抱えたさまざまな物件の買取に対応しております。
資産価値が低くなりがちでなかなか売れないような不動産でも他社に負けない高額査定、スピード買取に自信を持っておりますので、ぜひ以下の買取専門窓口からお問合わせください。
また、無料相談もおこなっていますので、団地売却に疑問や不安がある人などもお気軽にご相談ください。
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団地を売却すると譲渡所得税がかかる
団地などの不動産売却によって利益を得た場合は、譲渡所得税と住民税がかかります。一方で、譲渡所得がマイナスになった場合は、譲渡所得税も住民税も課税されません。
不動産売却にかかる税金に関する詳しい内容については、以下の記事を参考にしてみてください。

まとめ
入居者が物件を選ぶ基準の一つとして「設備の新しさ」が挙げられます。
そのため、古くなりがちな団地の設備をシステムキッチンや節水効果の高いトイレなどの最新設備にリフォームすることで、買い手が見つかりやすくなる可能性があります。
リノベーション物件として団地を売却する場合は、家族持ちに人気の間取りにするとよいでしょう。近年では、広々とした空間を実現したい、子どもに目が届きやすくしたいということから、LDKの人気が高まっている傾向にあります。
団地を買取業者に売却する際には、複数の買取業者に査定をしてもらうことがポイントです。また、売買実績が豊富な業者に買取の依頼をすることで納得のいく高価格で売却できるでしょう。
この記事で紹介した団地の売却を成功させる3つのコツを参考に、売却にかかる費用や期間などを考慮して自分にあった売却方法を選択することが大切です。