平家を売却したいものの「高く売れないのではないか」「需要が少ないのでは」と悩む人は多いでしょう。平家は一般的な2階建住宅に比べると売却が難しいものの、家族とコミュニケーションが取りやすい、老後も暮らしやすい、子育てがしやすいなどさまざまなメリットがあります。プライバシーや防犯性などのデメリットもありますが、ターゲットを絞って売り込めば十分に売却できる見込みはあるでしょう。
さらに、平家を高く売るには、次のようなポイントがあります。
- 平屋の売却相場を調べる
- 修繕して売却する
- 更地にして売却する
外壁や内装、設備などの経年劣化が目立つ場合は、修繕をしてから売却することで査定での評価が高くなる可能性があります。また築年数20~25年以上の木造住宅など、市場価値が低い平家は思い切って解体し、更地で売り出すほうが需要を獲得しやすいでしょう。
とはいえ、平家の修繕やリノベーション、解体などにはある程度の費用がかかります。また建物の状態や地域などによっては買い手がつかず、せっかく修繕をしても売れ残ってしまう可能性も少なくありません。
「なるべく費用をかけずに売却したい」「すぐに平家を手放したい」といった場合は、不動産買取会社への相談をおすすめします。訳あり物件を扱っている不動産買取会社であれば、雨漏りやシロアリなどの問題を抱えた平家であっても、現状のまま買取をおこなってくれます。
なお「一括査定サイト」を利用すれば、全国1,600社以上の不動産会社による査定価格がすぐにわかります。査定価格を比較し、平屋の売却に自信のある不動産会社を探して直接買取の相談をすることも可能です。
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平屋を高額で売却する3つのコツ
「住んでいる平屋から新しい家に住み替える資金がほしい」「親から平屋を相続したけれど、相続税の負担を軽くしたい」などの理由で、平屋を売却したい人もいるでしょう。平家をなるべく高く売却するには、以下の方法が効果的です。
- 平屋の売却相場を調べる
- 修繕して売却する
- 更地にして売却する
次の項目から、平屋を少しでも高く売却する基礎知識やコツを解説します。
1.平屋の売却相場を調べる
平家を現状のまま売却する場合は、まずは売却相場を把握することが大切です。一般的に、平家の売却相場は「土地の価格」と「住宅の価格」の合計で決まります。平屋は一般的な住宅と比べて土地の面積が広いため、売却時には住宅より土地の価格が高くなることが多いでしょう。
住宅の価格は、物件の状態や間取り、築年数などで変わります。国土交通省が公表するデータによると、住宅の市場価値は経年によって低下し、築20年で査定額はほぼ0になります。そのため古い平家は値段がつかず、古家付き土地として売却するケースも少なくありません。
土地の価格相場は「実勢価格」・「公示地価」・「路線価」・「固定資産税評価」など複数の要素から調べられますが、路線価から調べる方法がもっとも容易です。路線価から土地の価格相場を調べる方法は、以下の記事を参考にしてください。
相場を調べるには「一括査定」がおすすめ!
しかし築30年ほど経過している住宅などでも、建物や設備の状態がよく、値段がついた事例もあります。不動産の価値は、地域や需要などさまざまな要因によって変わるため、より正確な売却相場を知るには不動産会社の査定を受けることが大切です。
そこでおすすめしたいのが、全国の不動産会社に一括で査定を依頼できる「一括査定」です。以下の査定フォームより、大手から地元密着型まで、全国1,600社以上の不動産会社へ一気に査定を依頼できます。さまざまなタイプの不動産会社による査定価格を比較できるので、自身の所有する平屋の売却相場を簡単に把握できます。
2.修繕して売却する
経年劣化により平屋の外壁塗装が剥がれていたり、内装の床や壁紙・設備などに不具合などがあったりする場合は、修繕をして売却するとよいでしょう。多少の費用はかかるものの、建物や設備の見た目を綺麗にするだけでも、買い手によい印象を与えられます。
またリフォームやリノベーションをおこない、住宅性能を回復・向上すれば、査定額を上げることもできます。とはいえ平家のフルリノベーションは500~2,000万円ほどの費用がかかり、外装・内装や間取り変更をともなう大掛かりな施工は1,000万円以上が目安となります。築年数が経過した平家は躯体の修繕などに費用がかかる可能性もあるため、売却額を考慮したうえで予算を立てることが大切です。
しかし、内装にこだわりがあるなど、自分自身でリフォーム・リノベーションすることを前提に平屋を購入したい買主もいます。リノベーションをしたからといって、必ずしも売れやすくなるわけではない点に注意が必要です。買主のニーズを考えながら修繕の可否を判断する必要があるため、迷ったときはいちど不動産会社に売却方法を相談してみることをおすすめします。
3.更地にして売却する
先ほどの紹介したように、築年数が20~25年以上の木造住宅は、一般的に市場価値がほとんどありません。そのため売却したい平屋が木造かつ築20年を超える場合、解体して更地にしたほうが売却できる可能性が高いでしょう。
買主からすると、新築を建てる際に建物を解体する費用や手間が必要ないので、いますぐ自由に活用できる更地は、築年数の20年以上の木造住宅より人気があります。
また、通勤・通学や買い物などで利便性の良い土地であれば、住宅用地としての需要があり、高値でも購入したい買主が見つかるかもしれません。
平屋を解体せずに売却するか、更地にして売却するか迷った場合、不動産会社に売却方法を相談するとよいでしょう。
木造の平屋の解体費用は3~4万円/坪
住宅の解体費用は「坪単価×建物の床面積」で計算され、住宅構造の種類によって一坪当たりの単価が異なります。木造、鉄骨、鉄筋コンクリート造におけるそれぞれの解体費用は以下のとおりです。
住宅の種類 | 解体費用 |
---|---|
木造 | 3~4万円/坪 |
鉄骨 | 3.5~4.5万円/坪 |
鉄筋コンクリート造 | 5~8万円/坪 |
例えば、40坪の木造住宅を解体する場合、約120~160万円の費用がかかります。
昔ながらの木造平屋は坪単価が安いかもしれませんが、床面積が広い傾向にあるため、2階建て住宅などに比べて解体費用が割高になってしまう恐れもあるため注意しましょう。
平屋を売却しやすいおすすめの売却先
一般的には「売りにくい」と評価されている平屋ですが、買主の希望と合致すれば、売却は十分に見込めます。
「なかなか平屋の買主が見つからない」といった場合、次のような売却先であれば購入してくれる可能性が高いです。
- 高齢者・小さい子供のいる家族
- 古民家など趣のある物件を探している買主
- 自社で買取してくれる不動産買取業者
どうして平屋を売却しやすいといえるのか、それぞれ見ていきましょう。
1.高齢者・小さい子供のいる家族
高齢者や小さい子供のいる家族であれば、平屋を住みやすいと感じて購入してもらえるケースが多いです。
高齢者や小さい子供のいる家族にとって、平屋には次のようなメリットがあります。
- 階段を使わないので足腰への負担が少ない
- 同じフロアに住んでいるので子供の世話がしやすい
こうしたメリットを積極的にアピールしていくことで、2階建てよりも平屋の方が住みやすいと買主に感じてもらえれば、売却できる可能性が高まります。
2.古民家など趣のある物件を探している買主
レトロな古民家など、趣のある物件を探している買主であれば、平屋を好んで購入してくれる可能性が高いです。
先述したとおり、平屋は比較的古い物件が多く、古民家などを求める買主の次のような需要を満たすことが期待できます。
- 「木の温もりが感じられる木造物件に住みたい」
- 「レトロな雰囲気が好みなので畳のある家に住みたい」
このような買主の場合、リフォームや建て替えをせずにそのままの状態の方が平屋を売却しやすいため注意しましょう。
3.自社で買取してくれる不動産買取業者
- 「買主を探すのが面倒なので、平屋を早く売却したい・・・」
- 「リフォームや解体をせずに、平屋をそのまま売却したい・・・」
このように早く・手間なく平屋を売りたい人は、不動産買取業者へ売却するとよいでしょう。
不動産買取業者とは、売主と買主を取り持つ不動産仲介業者とは異なり、自社で物件を買取する業者のことで、買取した家をリフォームしてから再販します。
つまり、買主が見つからない場合でも平屋を買取してもらえる可能性が高く、リフォームや解体をせずに現状のままで買取してもらうことも可能です。
傾いている家や雨漏りのある家など、いわゆる「欠陥住宅」でもそのまま買取してもらえるので、早く平屋を売りたい場合はベストな選択肢といえます。
不動産買取業者の多くは無料査定を実施しているので「本当に平屋を売却するか?」と迷っている人も一度相談してアドバイスを受けることをおすすめします。
平屋を売却する時にかかる税金
平家の売却では「売却手続き」と「売却で利益が発生したとき」の2つの状況で税金が発生します。
それぞれで発生する税金は以下のとおりです。
税金が発生するタイミング | 税金の種類 |
---|---|
売却手続き | 印紙税、登録免許料 |
売却で利益が発生したとき | 譲渡所得税 |
印紙税は、不動産の売買契約書に記載された取引価格に応じた金額の収入印紙を貼り付けて納税します。売却価格によって金額が異なり、令和9年3月31日までの税額は以下のとおりです。
契約金額 | 印紙税 |
---|---|
10万円50万円以下 | 200円 |
50万円超100万円以下 | 500円 |
100万円超500万円以下 | 1,000円 |
500万円超1000万円以下 | 5,000円 |
1000万円超5000万円以下 | 10,000円 |
5000万円超1億円以下 | 30,000円 |
1億円超5億円以下 | 60,000円 |
ローン返済後に抵当権を抹消していない場合は、売却前に手続きをおこなう必要があります。抵当権抹消登記でかかる登録免許税の税額は、建物・土地それぞれに1,000円ずつです。
さらに、売却で利益が発生したときは「譲渡所得税」という税金が発生します。譲渡所得税に関しては特別控除を受けられる場合があるため、次の項目から詳しく紹介します。なお、譲渡所得税に関して詳しく知りたい方は、以下の記事をも参考にしてください。
譲渡所得が3000万円以下だと税金がかからない
住宅や土地などの居住用財産を売却して得た譲渡所得に対して、3,000万円の特別控除が適用される特例があります。
そのため、物件の売却利益である譲渡所得が3,000万円以下の場合、特別控除によって実質的に譲渡所得税の負担がなくなります。
また、物件を夫婦共有名義で所有している場合、夫と妻それぞれに3,000万円の特別控除が認められるため、夫婦2人で合計6,000万円の特別控除を受けることも可能です。
特別控除適用には基本条件がある
3,000万円の特別控除を受ける際にはいくつかの注意点があるため、事前に把握しておきましょう。
まず、3,000万円の特別控除が適用されるには、以下の基本条件があります。
- 自分が住んでいる家屋を売るか、家屋とともにその敷地や借地権を売ること
- 現在住んでいない場合は、住まなくなった日から3年目に当たる年の12月31日までに売ること
- 家屋を解体した場合、譲渡契約までの間に土地を住宅以外に使っていないこと
- 売り手と買い手が、親子や夫婦など特別な関係ではないこと
参照:国税庁「マイホームを売ったときの特例 2特例を受けるための適用要件」
相続などで取得した物件は別の条件がある
相続などで取得した物件を売却して、特別控除を受けるためには別の条件を満たす必要があります。
相続などで取得した物件を売却する場合、特別控除を受けられる条件は以下の4つです。
- 昭和56年5月31日以前に建築された家
- 一軒家(一戸建て)であること
- 相続する前に被相続人以外の人が居住していないこと
- 相続した日から3年目に当たる年の12月31日までに売ること
仮に相続などで取得した平屋を売却して特別控除を受けるためには、昭和56年5月31日までに建てられた一軒家(一戸建て)であり、相続前の住居人は被相続人(亡くなった人)ただ1人でなければいけません。
参照:国税庁「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例 2特例を受けるための適用要件」
適用期限が設定されている
特別控除には適用期限が設定されており、不動産を売却した翌年の2月16日~3月15日の間に確定申告をおこなわなければなりません。
不動産を仲介で売却するまでに平均3~6カ月かかるといわれていますが、物件自体の状態や立地条件によっては1年以上も売れ残ってしまうケースもあります。
そのため、平屋を仲介業者に依頼して売却する場合、特別控除の適用期限を意識して売却活動を進めることが大切です。
平屋のメリット・デメリット
平家には以下のようなメリットがあり、子育て世帯や、高齢の両親と同居する人などから人気を集めています。また地震や台風などの影響を受けづらいため、安全性を考慮して平家を選ぶ人も少なくありません。
- 災害に強い
- 平屋のニーズが上昇中
- 家族とコミュニケーションがとりやすい
- 子供の世話がしやすい
- 老後も暮らしやすい
しかし、平家には以下のようなデメリットもあります。家族のプライバシーを確保するための間取り設計や、防犯性を高めるための対策などをおこなうことが大切です。
- 日当たりが悪くなりやすい
- プライバシーの確保が難しい
- 防犯上のリスクが増大する
次の項目から、それぞれの内容について詳しく紹介します。
平屋のメリット
生活しやすい造りになっている平屋住宅ですが、メリットを具体的に解説していきます。
災害に強い
地震や台風などの災害に強いことも平屋の特徴の1つです。
建物が高くなるほど、揺れや強風の影響を受けやすくなるため、1階建ての平屋は複数階の住宅に比べて被害を抑えられるメリットがあります。
平屋のニーズが上昇中
少子高齢化や核家族化など時代の変化に伴い、平屋のニーズが高まってきています。
古風な平屋でも、現代的にリフォームすれば、おしゃれな空間を実現できることから、近年は若い夫婦などにも人気があります。
また、1階建ての平屋は家族団らんの時間を作りやすく、階段や段差が少ないため、老後も暮らしやすいこともメリットの1つです。
こうした将来を見据えて、新築で平屋を選ぶ人だけでなく、複数階ある住宅をリフォームして平屋に減築する人も多いです。
家族構成の変化や住宅空間への意識変化によって、幅広い層から人気を集めているため、平屋を売却するメリットは大きいでしょう。
家族とコミュニケーションがとりやすい
1つのフロアの中にすべての生活スペースが集まる平屋は、家族同士で顔を合わせる機会が多くなり、コミュニケーションもとりやすくなります。
一方で、2階建ての住宅で玄関から直接2階に上がるような構造の場合、子どもが家に帰ってきても気づかないことも少なくありません。
また、子供が1日中部屋に篭もって2階から降りてこないため、家族間のコミュニケーションが減ってしまう家庭も多いです。
しかし、平屋であれば家族の存在をより身近に感じられ、会話が弾みやすくなるかもしれません。
子供の世話がしやすい
平屋は構造上視界が開けており、炊事や洗濯など家事をしている際も子どもに目が届きやすく、世話がしやすいです。
子育て世代の夫婦にとって、子どもが階段から転落してしまったり、おもちゃや落ちている物を飲み込んでしまうなどの事故や怪我は心配だと思います。
平屋なら基本的に階段を必要としないため、階段から転落する危険性がないうえ、子どもを見守りやすく異変に気づきやすいため、家庭内での怪我にも繋がりにくいです。
2階建てや3階建てなどの住宅に比べて、平屋は安心して家事や育児に専念できるかもしれません。
老後も暮らしやすい
高齢になると体力や運動機能の低下により、階段の上り下りも難しくなりますが、階段を必要としない平屋であれば、老後も快適に暮らしやすいです。
実際に高齢者(65歳以上)の家庭内における事故発生場所は「階段」が18.7%を占め、2番目に事故が起きやすい場所です。
参照:内閣府「平成28年版高齢社会白書(全体版)第2節 高齢者の姿と取り巻く環境の現状と動向」
また、段差を極力減らすなどのバリアフリー設計された平屋であれば、つまずきによる転倒事故の防止になり、車イス生活になった場合でも生活しやすい環境を保てるでしょう。
平屋のデメリット
開放的な間取りで生活動線も良いため住みやすそうな平屋ですが、デメリットもいくつかあります。
日当たりが悪くなりやすい
都心部のような建物が密集している地域では、背の高い周辺のビルや階数の多いマンションなどに太陽の光が遮られ、平屋は日当りが悪くなりやすいです。
また、方角や間取りによって日が当たらない場所が生まれてしまう場合もあるので注意しましょう。
プライバシーの確保が難しい
平屋は開放的な空間を作りやすい反面、個人のプライバシー確保が難しいです。
例えば、広い窓を設けることで外から見られやすくなりますし、室内においても家族同士のプライベート空間が曖昧になってしまうことも少なくありません。
ですので、家族同士の中が良好でない場合、平屋を選択するべきではないでしょう。
防犯上のリスクが増大する
すべての部屋が同じフロアに集中する平屋は、2階建てや3階建ての住宅に比べて1階の窓が多く、空き巣などが侵入しやすいです。
ちなみに、警視庁の資料によると、空き巣の侵入経路は半数以上(55.4%)が窓からです。
平屋の特徴でもある窓の多さが、防犯上のリスク増大に繋がるため、防犯対策は厳重に施しておきましょう。
参照:「東京の犯罪」(警視庁)
二世帯住宅平屋を売却するときの注意点
1階建てである平屋は、バリアフリー面では住みやすい住宅だといえます。
しかし、二世帯や三世帯など住居人の数が多い場合は、平家のメリットを生かしきれない可能性があります。家族間のコミュニケーションが取りやすい半面、共用部が多く世帯間でのプライバシーを保ちづらいからです。
二世帯以上向けの広い平家を売却するときは、以下の注意点があります。
- 二世帯以上なら完全分離型の平屋を提案する
- 一般的な2階建住宅よりも売却しづらい可能性がある
- 高齢者や夫婦などターゲットを絞って売却する
次の項目から、二世帯以上向けの平家を売却するときの注意点を紹介します。
二世帯以上なら完全分離型の平屋を提案
完全分離型とは、建物自体の繋がりは共有部分などで保ちつつ、玄関を世帯ごとに別々で設けるような間取りのことをいいます。
1つの住宅内に2つの別々の家庭があるイメージで、「世帯ごとの暮らしにお互い干渉しない」ことを目的としています。
平屋は2階がないので、左右分離(縦割り)の間取りでないと完全分離型にはできませんが、土地が広いので十分に各世帯の住まいを分離できることでしょう。
※完全分離型住宅の中には風呂場やキッチンなども別々にしている住宅もあります。
平屋を売却したい場合、完全分離型の二世帯住宅にリフォームすれば、世帯人数が多いファミリー層に向けて高額で売却できるかもしれません。
一般的な2階建住宅よりも売却しづらい
平屋は一般的な2階建ての住宅よりも売却しにくいです。
住宅を購入する層はファミリー層が多いので、部屋同士がきちんと区切られていない平屋を選ぶ家庭は少ないからです。
とくに世帯人数が多くなるほど、各個人の居住空間の確保が大事になるため、必然的に階数のある一般住宅を選びます。
高齢者や夫婦などターゲットを絞って売却する
子どもが自立して家を出ていった後の夫婦や居住人に高齢者がいる場合などでは、平屋の需要は高いかもしれません。
平屋は階段がなく段差も少ないので、高齢者にとっては「部屋の行き来がしやすい」「すぐに家族とコンタクトが取れる」などのメリットがあります。
また、夫婦2人だけで住む場合、2階建て住宅で居住空間を分ける必要性がないのでデメリットも少ないです。
このような平屋を欲しがる買主のニーズをよく知っておけば、ごく普通の平屋でも高値で売却できる可能性が高まります。
まとめ
平屋は昔ながらの家というイメージが強いため、需要がないと思われがちですが、少子高齢化や核家族化などの影響から魅力が再認識されています。ターゲットのニーズに合わせて平屋に住むメリットを宣伝すれば、十分に売却できる見込みがあります。
平家を高く売るには、「平屋の売却相場を調べる」「修繕して売却する」「更地にして売却する」の3つの方法があります。外装・内装、設備などの経年劣化が目立つようであれば、修繕やリフォーム、リノベーションをおこなうことで、査定額を上げられる可能性があります。また築年数の古い場合や、修繕費用が膨らむ可能性がある場合などは、平家を解体し更地にしたほうが売却をスムーズに進められるでしょう。
しかし、修繕や解体には多くの費用や手間がかかります。費用をかけて修繕をおこなっても売却できるとは限らないため、赤字になってしまう可能性も少なくありません。「なるべくリスクの少ない方法で平家を売りたい」「手っ取り早く平家を売却したい」という場合は、不動産買取業者へ相談することをおすすめします。