【大家さん必見】賃貸管理会社の見直し理由6選!解約・変更の方法も

管理会社

マンションやアパートを所有して賃貸経営を行っている大家さんの中には、自分で物件を管理する時間を確保できないという理由で賃貸管理会社に管理を委託している方も多いと思います。

しかし賃貸管理会社は会社ごとに業務内容が異なり、同じ業務報酬でもサービスが大きく異なる場合もあるので注意が必要です。委託契約を締結していても委託内容通りの業務が行われない場合は大家さん・入居者ともに不満が溜まって安定した賃貸経営が困難になる可能性も。そのような場合はどうすればいいのでしょうか?

この記事では、賃貸管理会社を見直す際の主な理由と契約・変更の方法について解説します。

要確認!賃貸管理会社の見直しを考えるべき6つの状態

管理会社
サラリーマン大家さんは日中働いており、仕事と賃貸物件の管理の両立が困難であるため、賃貸管理会社に管理を委託するのが一般的です。大家さんから管理を委託された賃貸管理会社は、委託された業務範囲に従って以下のような管理業務を行います

入居者対応業務:賃料の回収や滞納者への督促、クレーム対応、入居者募集など
建物管理業務:建物の定期清掃や定期点検、メンテナンス、リフォームの提案など

入居者対応業務は安定した家賃を得られるか、建物管理業務は資産価値を維持できるかに大きく関係しているのでどちらも重要な業務です。そのため、これらの管理業務を手掛ける賃貸管理会社選びに失敗すると賃貸経営に大きな影響が出てしまうので注意が必要です。

では、どのような状態の場合に賃貸管理会社の見直しを考えるべきなのでしょうか?賃貸管理会社の見直しを考えるべき状態は以下の6つです。

・管理費が高い
・諸費用も高い
・空室期間が長い
・空室の改善提案が少ない
・管理が行き届いていない
・報告・連絡・相談がない

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管理費が高い

不動産を売買する際の仲介手数料は法律で上限が決まっていますが、物件を管理する際の管理委託費は上限が決まっていません。各賃貸管理会社によって委託管理費が異なります。上限がないと言っても、設定が高いと委託を受けられる可能性が低くなるので家賃総額の5%程度が一般的です。8~10%程度の管理委託費を徴収している賃貸管理会社もありますが、管理委託費の内容に見合ったサービスを提供している場合には問題ありません。

しかし、サービスの品質が悪く、不満が募るなど管理委託費に見合っていない場合は要注意です。管理委託費が高いとキャッシュフローが悪化し、安定した賃貸経営が困難になる可能性が高いため、管理費の高さは賃貸管理会社を見直す1つの要素と言えるでしょう。

諸費用も高い

賃貸管理会社に支払うのは管理費だけではありません。クリーニング費用や修繕費用、消防設備点検やエレベーター点検などの設備管理費は、毎月ではないものの必要に応じて発生します。これらの委託業務を行う際に発生する委託費用はある程度のベースは決まっていますが、賃貸管理会社が自社で行うのか、外部に委託するのかによって差があります。また、外部に委託している賃貸管理会社間でもどれだけ上乗せしているかによって異なるケースも。

これらの諸費用も管理委託費と同様、高くなるとキャッシュフローが悪化し、安定した賃貸経営が困難になる可能性が高くなります。他の賃貸管理会社にもおおよその費用を聞いて、現在の賃貸管理会社との乖離が大きい時は管理会社を見直した方が良いと言えるでしょう。

空室期間が長い

安定した賃貸経営を行う上で重要なのは入居率を高く維持して、空室期間をなるべく短く抑えることです。賃貸管理会社は管理している賃貸物件のオーナーに少しでも早く物件を探している入居希望者を紹介することが求められますが、客付け力が低い賃貸管理会社は空室期間が長くなります。

空室率が高い、空室期間が長い賃貸管理会社に管理を委託していても、安定した賃貸経営は期待できません。3カ月の空室、半年の空室といったように、あらかじめ期限を定めておき、それでも改善されない場合は賃貸管理会社を見直すようにしましょう。

空室の改善提案が少ない

空室の原因が賃貸管理会社の客付け力ではなく、物件そのものに原因がある時は少しでも原因を改善して入居率を高める必要があります。しかし賃貸管理会社の空室の改善提案が少なく、担当者が家賃の引き下げという安易な提案しかしてこない場合は賃貸管理会社を見直した方が良いと言えます。

家賃値下げを行うことで、需要が高くなって空室が埋まる可能性はありますが、一度下げた家賃はその入居者の居住中は元に戻せないので家賃収入が減ることに。キャッシュフロー悪化の要因にもなるため、家賃の引き下げはあくまでも最終手段です。新築物件が近くにできたことが原因で空室が生じているのであれば、「浴室乾燥機といった最新設備を導入する」「和室をフローリングに変更するといった修繕工事を行う」といった提案ができるかどうかが重要です。このように競合物件の調査を行って、適切な改善提案を行わない賃貸管理会社の場合は見直すことをおすすめします。

管理が行き届いていない

賃貸管理会社では入居者募集業務、督促業務、契約業務、清掃業務といった数多くの業務を担っています。部署が多くこれらの業務をうまく分担できている場合は問題ありませんが、全ての業務を1人の担当者が行っている場合には管理が行き届かない可能性があります。

例えばエントランスホールが汚れている、入居者が賃貸管理会社に問い合わせても電話にでないまたは折り返しの連絡がないなどです。このように管理が行き届いていない場合は入居者の満足度が低下するため、稼働率が低下する原因となります。物件のエントランスホールが汚れている場合やオーナーが電話しても電話にでないまたは折り返しの連絡がない場合は、1人の担当者の業務が多く管理が行き届いていない可能性が高いと言えます。将来的に空室率が上がる可能性が高いため、なるべく早く賃貸管理会社を見直した方が良いと言えるでしょう。

報告・連絡・相談がない

賃貸管理会社に管理を委託しているほとんどのオーナーは、日中働いているサラリーマンです。自身が物件の情報をリアルタイムで知ることはできないため、安定した不動産経営を行うには賃貸管理会社の担当者とこまめに連携を取ることが必須です。しかし入居者からクレームが生じているにもかかわらず報告や連絡がない、物件の劣化が目立つにもかかわらず修繕工事の相談がない場合には、空室の増加や資産価値が減少する可能性が高いと言えます。

管理業務は速やかな対応を必要とする場合が多く、このような報告・連絡・相談をしっかり行わない賃貸管理会社は後々トラブルが生じる可能性が高いため、見直すことをおすすめします。

管理会社の解約は契約中でもできる

解約手続き
この記事を読んでいる方の中には、見直しを考えるべき理由と同じ状況に陥っているため、早く賃貸管理会社を解約したいと考えた方も多いと思います。管理会社の解約は契約中もできるのか気になった方も多いと思いますが、契約中でも解約できます

理由によって3つの解除方法に分かれる

不動産オーナーからの一方的な言い分で勝手に契約を解除されてそれが認められるような状況では、賃貸管理会社が安心して管理委託契約を締結できません。これは、オーナーにも言えることで契約中に契約を急に解除されると安定した不動産経営ができなくなります。そこで標準管理規約では、双方が安心して契約できるように解除できるケースを契約書で制限しているのが一般的です。契約を解除する際の方法は理由によって以下の3つに分類されています。

・合意解除
・約定解除
・法定解除

合意解除

合意解除とは、不動産オーナーと賃貸管理会社が解除について話し合って合意した場合に適用される解除方法です。

合意解除の例として契約期間終了に伴う更新の拒絶、契約当事者の解約申し入れや債務不履行、建物の滅失による契約解除への合意などが挙げられます。不満を理由に解除する際には合意契約になるケースは滅多にありません。ほぼ次に説明する約定解除や法定解除で解除することになります。

約定解除

約定解除とは、不動産オーナーと賃貸管理会社で交わす管理委託契約書に設けられている解除理由に該当した場合に適用される解除方法です。

約定解除の例として管理委託契約書に「3カ月前に書面で解約の申し入れを行うことで契約解除できる」という旨が記載されているケースが挙げられます。ほとんどの賃貸管理会社は、国土交通省が公表している標準管理委託契約書を参考に管理委託契約書を作成しているため、約定解除に関する内容が盛り込まれています。それを基に解約手続きを進めましょう。

法定解除

法定解除とは、法律に規定されている解除理由に該当した場合に適用される解除方法です。

法定解除の例として契約当事者の債務不履行があった場合が挙げられます。債務不履行とは、不動産オーナーが賃貸管理会社に管理委託費を支払うのが遅れた場合や賃貸管理会社が委託管理契約に含まれていた業務を期限までに行わないなどです。

こちらも約定解除のケースと同様、先ほどの標準管理委託契約書に盛り込まれているため、ほとんどの管理委託契約書には法定解除に関する内容が盛り込まれています。しかし債務不履行があったからと言って、すぐに解除できるわけではありません相当の期間を定めても相手が履行しない場合に限り解除や損害賠償も認められているので注意しましょう。

引き継ぎは管理会社間で行う

賃貸管理会社との管理委託契約を解除して新しい賃貸管理会社に管理を委託する際には、法定点検や設備点検に関する書類や入居者に関する書類(賃貸契約書といった個人情報)、スペアの鍵などの引き継ぎを行います。これらの引き継ぎでは元の賃貸管理会社と新しい賃貸管理会社の間で引き継ぎが行われるため、任せておけば問題ありません。

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自主管理の場合は解約通知書を送る

賃貸管理会社との管理委託契約を解除したことをきっかけに、自主管理に切り替える方もいます自主管理に切り替える場合はまず現在契約中の賃貸管理会社との管理委託契約を解除する必要があります。

解除する際は解約通知書を賃貸管理会社に送付しますが、「委託管理契約書の第何条による解除なのか」「いつ契約を解除するのか」という2点は必ず盛り込まなくてはなりません。あとは一般的な文章を作成するのと同様に、日付や宛先、記入者の氏名を書いて送付すれば解約手続きは完了です。

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管理会社を解約・変更する際の注意点

口座変更
管理会社を解約・変更する際は、基本的に新しい管理会社に任せておけば問題ありませんが、トラブルが生じる場合もあるので注意が必要です。管理会社を解約・変更する際の注意点は以下の3つです。

・入居者に振込口座変更を依頼しなければならない
・保証会社の契約が切れる可能性がある
・引き継ぎがスムーズに行われない可能性がある

入居者に振込口座変更を依頼しなければならない

入居者が支払う賃料は、賃貸管理会社に管理を委託している場合には一度賃貸管理会社の指定口座に入金されます。そこから管理委託費や特別な広告に要したコストなどが引かれ、残りが不動産オーナーに振り込まれる仕組みになっているのが一般的です。

賃貸管理会社を解約・変更する際は指定口座が変更になるため、入居者に負担が掛かります。また賃貸管理会社が変わることによってサービス内容が低下するという不安から退去者が出る可能性も。賃貸管理会社が変更になることは悪いことではなく、管理体制を変えることでサービスの質が向上することを掲示するなど、入居者の不安解消を心掛けましょう。

保証会社の契約が切れる可能性がある

賃貸経営の問題点として挙げられるのが入居者の家賃滞納です。家賃滞納は空室と同様に家賃が得られないことによってキャッシュフロー悪化につながります。不動産オーナーはそのようなリスクを防ぐために、保証会社と家賃保証の契約をしているのが一般的です。

保証会社と契約していると、家賃の滞納を扱う専門業者が滞納保証をしてくれるので仮に入居者が賃料を滞納しても保証会社から代わりに賃料を受け取ることができます。しかし賃貸管理会社を解除・変更すると、解除前の賃貸管理会社で契約した保証を引き継ぐことができない可能性があります。引き継ぐことができないと家賃滞納リスクが大きくなることに。現在の保証会社の契約が移管できるものなのかどうか、移管できない場合にはどのような対処方法があるか新しい賃貸管理会社に確認するなど、事前に対策を考えておきましょう

引き継ぎがスムーズに行われない可能性がある

賃貸管理会社を解除・変更する際には解除が完了するまでに3カ月程度の期間があるため、その間に新旧の賃貸管理会社間にて引き継ぎが行われます。しかし双方の賃貸管理会社が「どちらかが引き継ぎを進めるだろう」と、解除後も引き継ぎが完了せず放置されている可能性もあるので注意が必要です。

特に賃貸管理会社は、1~3月、9月・10月に転勤や新生活に備えるための引っ越しなどの需要がピークを迎えるので忙しくなります。このような時期に賃貸管理会社の解除・変更が重なると、人手不足による引き継ぎミスが生じやすくなる可能性も。賃貸管理会社を解除・変更する際は、なるべく繁忙期を避けて行うようにしましょう。

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まとめ

不動産経営では、安定した家賃収入を得るために空室率を下げる、空室期間を少しでも短く抑えることが求められます。しかし稼働率の低い空室物件を抱えていて困っている不動産オーナーも多いのではないでしょうか?

稼働率の低い所有物件は物件そのものが問題を抱えている場合と管理を委託している賃貸管理会社に問題がある場合に大きく分けられます見直し理由に該当する場合は賃貸管理会社を変更した方が良いと言えます。

賃貸管理会社を変更する場合には現在の契約を解除してから新しい賃貸管理会社と契約を締結しなければなりません。解除方法は全部で3つありますが、債務不履行といった法的な違反がない場合は解約通知書を送付してから3カ月後に契約が解除されるのが一般的です。しかし委託契約書に解除条件が定められている時はそれが優先されるので、委託契約書の内容を事前に確認しておくことが重要です。

賃貸管理会社を解除・変更する際は、保証会社との契約が解除される可能性もあります。どのような手続きが必要でどのような注意点があるのか理解してから賃貸管理会社の解除・変更を行いましょう

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