旗竿地を建て替える方法とは?解体費用や売却方法も詳しく説明!

旗竿地

建物の建て替えができない再建築不可物件の一つとして挙げられる旗竿地は、一定の要件を満たしていれば建て替えができる普通の土地として扱うことができます

そのため、再建築不可の旗竿地を「どうにかして建て替え可能な土地にしたい!」と考えている人は少なくありません。

また、建て替え可能にできなかったとき「現状のままで土地を活用する方法を知りたい」という声もあるかと思います。

今回の記事では、「再建築不可の旗竿地を建て替え可能な土地にする方法」と「建て替えできない場合の活用方法」を中心に詳しく解説します。また、建物の解体にかかる費用なども詳しく説明します。

なぜ建て替えできない旗竿地が存在するのか?

再建築不可物件
そもそもなぜ建て替えできない旗竿地が存在するのでしょうか?

まず、昭和25年(1950年)5月24日に建築基準法が施行されたことで建築条件が変わりました。そのため、改定前の建築条件で建てられた物件は再建築不可物件となるケースが多数あります。

それでは、建て替えできない旗竿地はどのような特徴があるのか詳しく説明していきます。

接道義務を満たしていない

建築基準法第43条にあたる接道義務は、「幅員が4m以上ある道路に、敷地の間口が2m以上接していなければならない」という規制を定めています。

災害時の避難経路の確保、消防車や救急車などの緊急車両がスムーズに進入できるようにするためのものです。

所有している旗竿地がこの接道義務を満たしていない場合、再建築不可物件として扱われ、建て替えができません。

条例の建築制限を満たしていない

建築基準法とは別に、地域や自治体ごとに建築を規制する条例が定められている場合があり、条例の内容は路地状部分の長さに制限を設けるものです。

例えば、東京都建築安全条例を参考にすると

  • 路地状部分が20m以下の場合は道路に接する部分が2m以上必要
  • 路地状部分が20m超の場合は道路に接する部分が3m以上必要

というルールがあり、条例に違反してしまった場合は、接道義務を満たしている旗竿地であっても建て替えができません。

建築に関する条例の規制内容は、地域や自治体によって異なるため、ホームページや窓口などで確認してみるといいでしょう。

旗竿地を建て替えるにはどうすればいいのか?

旗竿地
所有している旗竿地が再建築不可物件だとしても、その原因を解決することで建て替えできるようになります。

では、再建築不可物件である旗竿地を建て替えるにはどうすればいいのでしょうか?

隣接地を買い取る

所有する旗竿地が建築基準法に満たない場合、隣接地を購入することで再建築可能になります。

旗竿地の特徴から、通路に隣接している土地すべてを隣地者から買い取ることで、土地の形状が旗竿ではなくなり接道義務の問題も解消されます

また、隣地すべてを買い取ることが難しい場合は旗竿地の竿部分(通路)にあたる土地を隣地者から僅かに売ってもらうことで間口自体が広がり、建て替え可能となるケースもあります。

隣接地をすべて買い取る場合

建築基準法を満たす隣接地をすべて買い取り、一つの物件にする(合筆)ことで、通常の物件と同じ再建築可能な土地となり、価値が上がるケースがあります

隣接地をすべて買い取る場合、隣地者との交渉が必要になります。結果だけをみると自己都合で隣地者を追い出す形となるため、拒否される可能性も十分にあります。

そのため、隣地者がその土地の売却活動をおこなっているタイミングや土地を放置しているといった状況でなければ難しい手段といえます。

また、買い取りが認められた場合であっても、思った以上に高額な金額を提示されることもあります。この場合、買取金額の交渉も検討しなければなりません。

いきなり「土地をすべて売ってくれ」と交渉するのではなく、隣地者と日々コミュニケーションをとっておくという前準備が大切です

親交が深まったら、「退去することになったのなら土地を自分に売って欲しい」という旨を前もって話しておくと後々の交渉がしやすくなるかもしれません。

隣接地の一部を購入して接道義務を満たす

隣接地すべてを買い取るのではなく、通路部分の土地を一部だけ買い取るという方法もあります

所有している旗竿地が、間口1.8mしかなく接道義務を果たしていない場合、隣接地の一部(今回の例では0.2m)を購入することで、間口が2mとなり接道義務を満たすことができ、建て替え可能となるケースがあります。

まずは、隣地者に土地の一部を売却してもらえるか交渉してみましょう。買い取るのは間口や通路に関わる一部分のみとなるため、土地すべてを買い取る場合よりも、交渉はしやすいといえます

しかし、一部分を買い取るということは隣地者の土地を測量し分筆する形となり、境界確認の立ち合いや、測量費用負担先の話し合いなどをおこなう必要があります

一部分だけの購入であっても、隣地者にさまざまな手間をかけさせることを考慮したうえ、交渉を進めることが大切です。上手く交渉することができ、間口を広げることができれば通常の物件として建て替えが可能となります

通路部分の土地を借りる

隣接地を買い取れない場合は、隣地者と一時的に賃貸借契約を結んで、土地を借りる方法(一時使用賃貸借契約)もあります

一時使用賃貸借契約によって土地が2m以上道路に接することができれば、建て替え工事の期間中だけではありますが再建築可能と認められます

工事期間中は車両などが通行するため、借りた土地の上にある物(植木鉢など)の移動をあらかじめお願いしておきましょう。また、工事の時間や期間も伝えておくことも大事です。

工事の音などが原因でトラブルになるケースもあるので、土地を借りる際に前もって工事に関する話もしておくと相手も安心します。

また、賃貸契約の期間や賃貸料などの詳しい契約内容は書面にしっかりと残しておきましょう

第43条但し書きが適用されるか確認する

隣地者との関わりがなく交渉が難しい場合や土地の購入・賃貸ができなかった場合、「本当に自分の土地は再建築不可物件なのか」を改めて確認しましょう

見た目的にも建て替えができない旗竿地だと思っていても、実は工事が可能だったというケースもあります。何を確認すればよいのかというと建築基準法の「第43条但し書き」という規定を確認します

建築基準法第43条には一定の救済措置として「但し書き」が規定されており、建築物の敷地について下記のように定めています。

「建築物の敷地は、道路(※省略)に二メートル以上接しなければならない。ただし、その敷地の周囲に広い空地を有する建築物その他の国土交通省令で定める基準に適合する建築物で、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可したものについては、この限りでない。」出典:http://www.bousai.go.jp/shiryou/houritsu/023.html、内閣府「建築基準法」

但し書きに記されている「国土交通省で定める敷地の規定」をわかりやすく説明すると以下のようになります。

  • 敷地の周囲に公園、緑地、広場など広い空地があること
  • 敷地が幅員4m以上の農道や公共性のある道(例:不特定多数の通行人が通る道)に2m以上接道していること
  • 敷地が避難や通行に問題なく、建築基準法上の道路に通じている通路に接していること

いずれかの基準を満たしており、交通、安全、防火、衛生に関して支障がないと認められ、43条但し書きの許可を受けることができれば、接道条件を満たしていない土地でも再建築できます

43条但し書きの許可を受けるためには、特定行政庁に許可申請を提出する必要があります。自治体によって但し書きの認定基準が異なるため、具体的な認定基準や手続き方法などは直接物件を管轄する自治体に問い合わせてみるとよいでしょう。

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旗竿地の建物を解体するとき4つの注意点

解体工事
旗竿地を建て替えることになった場合、建物の解体工事を依頼することになるかと思いますが旗竿地の解体工事は整形地に比べて費用が高く、近隣住民とのトラブルが起きやすいといえます。

また、悪質な業者に依頼してしまい、高額請求されたり手抜き工事をされてしまうケースもあります。

この項目では、建物の解体工事を依頼するときに注意したいポイントを4つ説明します。

解体費用が割高になる

旗竿地の通路が狭く重機やトラックなどが入れない場合は、建物の解体や廃棄物の運搬などを手作業で行わなければなりません。そのため、人件費が多くかかる可能性があり、解体費用は通常の物件よりも割高になる場合があります。

ただし、重機にはさまざまなサイズがあり、車幅が2m未満のもの(小型重機)であれば旗竿地の通路部分が狭くても搬入できるかもしれません。

木造の平屋や二階建てであれば小型重機で解体できるため、手作業での解体に比べれば解体費用を抑えることが可能です。

「通路の幅が狭くて、重機が入れるか心配」という方は、車幅が2m未満の小型重機を扱っている解体業者に依頼するとよいでしょう。

工事に時間がかかる

解体業者が小型重機を扱っていない場合や、小型重機でさえも敷地に入れない場合は、解体のほとんどが手作業になるでしょう。

重機を使えば1~2週間で終わるような解体工事でも、手作業のみの解体工事なら2倍の期間がかかるといわれています。

工事が長引けばその分だけ人件費もかかりますし、工事完了までの間は別の場所で生活をする必要があります。別の居住場所がなければホテルや民宿などの利用費もかかります。

上記のことをきちんと考慮した上で、解体工事の依頼をしましょう。

近隣住民とトラブルになる

旗竿地は通常の物件に比べて隣家との距離が近く、解体工事による騒音や振動が伝わりやすいといわれています。

また、解体工事による影響で隣家の一部にヒビや破損などの被害が出るケースがあります。解体工事によって隣家に被害が出た場合は、解体業者が責任を負うことになり、原則として解体工事の依頼主に責任は問われません。

しかし、隣家の人から解体工事による被害を報告・相談されても、依頼主が何も対応しないままだと依頼主に過失があると認められ、損害賠償を支払わなければならないことがあります。

隣家の人から騒音や振動、建物の被害などに関する苦情やクレームがあった場合は、誠実な対応を心がけてトラブルを大きくさせないことが大切です。

また、トラブルを未然に防ぐためにも、近隣住民に対して解体工事前にあいさつや工事日程などの通知をして、理解を得られるようにしましょう。

悪質な解体業者に注意

住宅の建て替えとなると、解体や建築など多くの費用がかかります。少しでも建て替え費用を安く抑えようと見積もりの金額だけで解体業者を選んでしまうと、悪質な業者に依頼してしまいトラブルに発展してしまう可能性があります。

悪質な解体業者における手口や問題点などの一例が以下の通りです。

  • 極端に安い見積もりを出して、解体後に追加費用を高額請求してくる
  • 工事によって発生した産業廃棄物を不法投棄する
  • 解体工事の資格を持たないまま施工する

悪質な解体業者の場合、極端に値引きした解体費用を提示して、契約を結ばせようとするケースがあります。理由や根拠がないにも関わらず、相場と比べて見積もり価格が非常に安い場合は悪質な解体業者である可能性が高いので注意しましょう。

解体費用はどのくらいかかるのか?

解体 費用
旗竿地における建物の解体費用はどのくらいかかるのか、相場や目安を把握しておきましょう。

大体の相場や作業項目を知っておくことで、業者の見積もりが適正なのかという判断基準になるでしょう。

解体費用は坪単価で決まる

住宅の解体費用は基本的に住宅の構造ごとの坪単価で算出されます。以下の表で一坪あたりにおける解体費用の目安を確認しておきましょう。

構造 一坪あたりの解体費用
木造 3~4万円
鉄骨造 3.5~4.5万円
鉄筋コンクリート造(RC造) 5~7万円

例えば、30坪の木造住宅を解体する場合、90~120万円の費用がかかります。

ただし、建物の解体以外にも、地中埋設物やブロック塀などの撤去費用が上乗せされる場合もあるので、あくまでも参考程度にしておきましょう。

解体費用の詳しい内訳を確認する

建物自体の解体作業以外にも、さまざまな解体費用がかかります。

解体工事をするときは、粉塵や騒音・振動などが発生してしまいます。これらの解体工事に伴う問題対策として、防音パネルや防塵シートなどが設営されるため費用がかかります。

また、ブロック塀や花壇などを撤去する場合は、付帯工事として撤去費用が請求されます。

上記の別途費用は一例のため、解体業者に見積もり依頼をしたときに、解体費用の詳しい内訳をしっかりと確認しておきましょう。

建て替え不可の旗竿地の活用方法

駐車場
隣地の土地を買うことも借りることもできず、43条の但し書きも適用されなかった場合、再建築不可物件のままで建て替えることかできないということも考えられます

このような場合は建て替え以外の活用方法を考えることで、有効活用できるかもしれません。

再建築不可物件を現状のままで有効活用できる方法を解説しますので、ぜひ参考にしてみてください

リフォーム・リノベーションをする

木造住宅の場合、建物の基礎構造である柱や梁などの躯体を変えず、増築とならない範囲であればリフォーム・リノベーションできます。見た目的にも新築に近いキレイな状態にすることも可能です。

しかし、躯体が腐食やシロアリ被害などによって傷んでいると、補修しても長持ちしづらい可能性があります。リフォーム会社に相談して物件の状態を確認してもらうといいでしょう。

ちなみに、 リフォームは古くなった建物を新築に近い状態に戻すことであり、「原状回復」の意味合いが近いです。

一方で、リノベーションは間取りや内装を変更して住宅の機能や性能を改良したり、建物自体の構造を変えるなどリフォームよりも比較的工事が大掛かりになる改築作業のことをいいます。

自宅として活用する

「外壁を塗り直したい」「新しいキッチンやトイレを取り付けたい」などのように、住宅の一部を修繕するのであれば、リフォームを依頼しましょう

また、住み慣れた家の雰囲気を残したい場合もリフォームを選ぶ理由となるでしょう。

子供部屋を増やしたり、高齢になった親が住みやすい家にしたりと理想の間取りにして自宅を活用したいのであれば、建物をリノベーションすることになります

自宅として活用するために、リフォームとリノベーションで迷っている場合は、ライフスタイルや住宅の状態を考慮して決めるといいでしょう。

賃貸物件として運用する

再建築不可の旗竿地は宅地としての価値が低いため、買い手が見つかりにくい傾向にあります。しかし、東京23区内のような賃貸需要が高い地域で賃貸物件として運用することで、家賃収益を上げることもできるかもしれません

賃貸物件として活用するのであれば、リフォームやリノベーションにかける予算やどのくらいの期間で費用を回収できるのかあらかじめシミュレーションしておくことが大切です。

更地にして駐車場として活用する

物件がボロボロでリフォームしても長いこと住めないような状態であれば、更地にして駐車場やコインパーキングとして活用することも選択肢の一つです。

ただし、再建築不可物件の旗竿地は入り口が狭いため、車がスムーズに通れるか確認しておきましょう

更地にする場合は税負担が増える

再建築不可物件の旗竿地を更地にする時におさえておかなければならないことは、建物解体後に宅地として利用できないこと、同時に固定資産税の軽減措置が受けられなくなるということです。

まず、再建築不可物件を更地にすると、接道義務を満たさない限り、新しく建物を建てることはできません

また、建物を解体することで土地に課せられる固定資産税の軽減措置(住宅用地の特例)が受けられなくなり、固定資産税の負担が最大6倍になる可能性があります

上記のようなデメリットを考えた上で更地にするか否か、慎重に判断しましょう

建て替えできない旗竿地は売却!売却方法と買取業者のススメ

不動産売却
所有している旗竿地の使い道がない、住んでいる場所から遠いところにあって管理しづらいという場合は、そのまま放置せず売却してしまったほうがいいでしょう

旗竿地のおすすめ売却先と売却方法を解説しますので、売却活動の参考にしてみてください。

隣接地の所有者に売却する

再建築不可物件でも、隣接地の所有者に売却できるかもしれません。

隣接地が接道義務を満たしている土地であれば、再建築不可物件の土地と合併することで、再建築可能となり土地の価値が上がる場合があります。

再建築不可物件は建て替えができない、土地の評価が低いなどのデメリットが大きいです。しかし、隣接地の所有者からすると価値のある物件になり得ますので、売買交渉を持ちかけてみるといいかもしれません。

再建築不可物件専門の買取業者に売却する

「旗竿地の買い手が見つからない」「早く物件を売却して現金化したい」という人は再建築不可物件専門の買取業者に売却することも検討してみましょう

専門の買取業者であれば、再建築不可物件をリフォームやリノベーションして価値を高めたり、多くの顧客を抱えていたりします。

そのため、他社に買取を断られた物件であっても、買い取ってもらうことができます。また、専門の買取業者への売却であれば、仲介手数料を支払う必要がなく、瑕疵担保責任などのトラブルを心配することもありません。

再建築不可の旗竿地は当社にお任せください!

「再建築不可の旗竿地を建て替え可能な土地にする方法」を解説してきました。

しかし、隣地者への売買交渉等に不安があり、再建築不可の旗竿地を建て替え可能にできず、売却して手放したいという方も少なくありません。実際に、売買交渉をした際に今までよりも関係が悪化してしまったというご相談もいただいております。

当社クランピーリアルエステートは、隣地者や近隣との交渉がこじれてしまった再建築不可の旗竿地でも積極的に買い取っております。買取後の物件運用ノウハウも豊富なため、より高額で不動産を買い取ることができます。

また、相続して使い道がない旗竿地を売却したいなどお考えの方も、ぜひ当社までお気軽にお問い合わせください。

まとめ

建築基準法の接道義務や自治体などが定めている条例によって、所有している旗竿地が建て替えできないケースがあります

旗竿地が再建築不可物件と認められたとしても、隣接地を買い取ったり借りたりできれば、建て替えが可能な土地にすることができるでしょう。また、第43条但し書きの認定を受けることができれば、建て替え可能な土地になります。

万が一、建て替えができなくても、リフォームやリノベーションをして賃貸物件や駐車場として活用するなどの手段があります。

旗竿地を再建築可能にできず、活用方法も見つからない場合は隣地者や買取業者へ土地ごと売却することを検討するとよいでしょう。

最終更新日:

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