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箱根の別荘が売れない原因は?売却を実現するための対策を解説

箱根 別荘 売れない

かつては人気のあった別荘も、現代はニーズの変化によって需要が下がっています。とくに、中古別荘の売却は市場全体の傾向として困難なのが実情です。

しかし、箱根のように人気の高いエリアであれば、まったく売れないということはなく、工夫次第で売却は可能です。

リモートワークなどの普及で従来の別荘とは違った需要も見込まれるため、幅広い観点で売却方法を検討することが重要となります。

適切な売り方を考える場合、市場のトレンドなど専門的な知識が必要になるため、まずは別荘の売却を得意とする不動産会社へ相談してみましょう。

なお、不動産会社を選別するときは複数の業者を比べなければいけませんが、一括査定を使えば簡単に各業者を比較できるのでおすすめです。高値で売れる業者を簡単に見つけられるので、ぜひ活用してみましょう。

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箱根の別荘売却はむずかしいが不可能ではない

中古別荘の売却は基本的にむずかしいのが実情ですが、箱根の別荘については比較的売りやすいといえます。

日本有数の温泉地として人気が高いことに加え、都心から1~2時間ほどで行けるアクセスの良さが大きな強みとなっています。美術館や雄大な景観といった見どころが沢山あるのも魅力です。

日帰り旅行や、週末だけ帰るセカンドハウスの立地に向いていることから、別荘地として一定の需要を保っています。

箱根は別荘地のなかでも比較的売却しやすい地域

実際の取引件数から見ても、箱根はそれなりに不動産需要を見込める地域です。

下記は、2021年の土地取引件数について、関東近郊の別荘地をいくつかピックアップしてまとめたものです。

2021年第1四半期から2021年第4四半期の土地取引件数
那須町 2,407件
草津町 357件
箱根市 1,343件
葉山町 472件
館山市 1,159件
富士河口湖町 661件
鳴沢村 268件
軽井沢町 3,074件
熱海市 2,511件
御殿場市 789件

データ参照:国土交通省「土地総合情報システム」

軽井沢や熱海などには負けますが、同じ神奈川県の葉山や、富士五湖エリアの富士河口湖町・鳴沢村などよりは取引量が多いとわかります。

別荘のみの取引データではないのであくまで参考値ですが、箱根にある別荘がまったく売れないというわけではなく、物件の魅力や売主の工夫次第で売却は十分可能です。

リモートワークなどの普及で需要アリ

近年はコロナ禍の影響からリモートワークやワーケーション(リゾート地で休暇を取りながら働く過ごし方)が普及したことに伴い、別荘地の価値も見直されつつあります。

物価の高い都心に住む必要性が薄くなり、地方や郊外に移住する人が増加したことで、別荘をメインの住居やセカンドハウスとして購入する人が増えているのです。

また、企業もオフィスを地方に移し、古民家などを活用することで維持費を抑えるケースが多くなっています。

都心に近い箱根は、上記のように従来の別荘利用とは違った需要も呼び込みやすいといえるでしょう。

需要があるうちに売却するのがよい

ある程度の需要は見込める箱根の別荘ですが、不動産市場の状況はいつ変わるかわかりません。今後、別荘の売却がいま以上にむずかしくなる恐れもあります。

また、箱根の別荘は築年数が40~50年経つものも多くありますが、建物が古いほど需要は下がり、資産価値も低くなります。

物件によっては0円でも売れないという状況になりかねず、いつまでも保有し続けるのは得策とはいえません。

「処分できず維持費ばかりかさむ」という状況を避けるためにも、需要が見込めるいまのうちに売却してしまうのがおすすめです。

箱根の別荘が売れない原因5つ

「一定の需要がある」と解説しましたが、実際に売り出してみても買い手が付かないという人はいるでしょう。

箱根の別荘が売れない場合、次のような原因があると考えられます。

  • 業者選びが悪い
  • 築年数が古い
  • 管理状態が悪い
  • 建築基準法に違反している
  • 税金や維持費が高い

それぞれの詳しい内容を把握して、適切な対策につなげていきましょう。

原因1.業者選びが悪い

不動産の売却において、なにより重要なのは不動産会社選びです。どの不動産会社へ依頼するかによって、売却結果は大きく変わります。

とくに別荘のように特殊な不動産は、売買実績の豊富さが大切です。経験豊富な業者であれば短期間かつ高値で売る方法を熟知していますが、不慣れな業者だと物件情報を公開して放置という場合もありえます。

別荘の売買が得意な不動産会社を見つけることが、スムーズに売却するための最大のコツといえるのです。

不動産会社の変更によって、1年以上売れ残っていた物件がすぐに売れたというケースもあります。別荘の売却が難航しているのであれば、別の不動産会社へ切り替えることも検討してみましょう。

原因2.築年数が古い

中古別荘の売却は、築年数が古い物件が多くなります。別荘ブームのピークは1980年代頃なので、築40年を超えるような物件も少なくありません。

築年数が古いと、建物の老朽化が大きな難点となります。修繕で大きな出費がかかるかもしれませんし、倒壊などで事故につながるかもしれません。

また、建物の資産価値は築年数に応じて下がるため、よほど魅力のある物件でもない限り、新築や築浅のほうが買い手はつきやすくなります。

こうした築古物件は、リフォーム・リノベーションで建物を改修するか、建物部分を無償で売る「古家付き土地」として売ることで買い手が見つかりやすくなるでしょう。

原因3.管理状態が悪い

別荘は年に数回しか使わないのが普通なので、管理が不十分になりがちです。

定期的な掃除や修繕をしていれば価値を保てますが、長いこと放置していると、水が出なくなったり、ネズミなどの害獣が住み着いてしまったりといったトラブルが発生します。

管理状態が悪いままだと内覧時の印象も悪くなり、購入希望者が現れても成約までいかないというケースが増えてしまいます。

自分で管理状態を改善する余裕がなければ、不動産を自社で買い取る「買取業者」への相談も検討してみましょう。相場より安くなりますが、業者によっては現状渡しでの売却が可能です。

原因4.建築基準法に違反している

築古の場合、建築基準法に違反している場合もあります。悪質業者に騙されたケースや、法改正によって現行の基準を満たさなくなったケースなどがあるでしょう。

建築基準法に違反していると、建て替えや増改築ができなかったり、買い手側がローンを組めないといった問題が発生します。

このような物件だと通常の売却は困難なので、訳あり物件を専門とする買取業者へ相談するのがもっとも確実な方法となります。

原因5.税金や維持費が高い

税金や維持費の高さから、別荘の購入を見送る人も多くいます。

税金でいうと固定資産税や都市計画税は不動産を保有するだけでかかりますし、別荘の場合は住民税も支払わなければいけません。

維持費の面では、火災保険料や水道・光熱費の基本料金といった固定費のほか、定期的な点検・清掃を管理会社に任せていれば管理費がかかります。

また、箱根の場合は別荘に温泉を引き込む場合もありますが、権利の取得だけでも100万円以上、年間の使用料では10万円以上かかります。

これだけの費用を負担できる買主を探す必要があるため、高所得者や法人など資産が豊富にある層へアピールできるよう、不動産会社と戦略を練ることが大切です。

箱根の別荘を売るための対策

箱根の別荘が売れないとき、売却を成功させるための具体的な対策としては次の5つがあげられます。

  • 一括査定で複数の不動産会社を比較する
  • 空き家バンクを利用する
  • リフォームをする
  • 解体して更地にする
  • 買主の経費を負担する

それぞれ詳しく解説していくので、適切な対策でスムーズな売却を実現しましょう。

対策1.一括査定で複数の不動産会社を比較する

先にも解説しましたが、別荘に限らず、不動産売却でもっとも重要なのは不動産会社選びです。不動産会社によって培ってきたノウハウに違いがあるため、売却期間や売却価格にも大きな差が出ます。

そのため、自分の物件と相性の良い不動産会社を選ぶためには、なるべく多くの業者を比較することが重要となります。そこでおすすめなのが「一括査定サイト」を利用することです。

一括査定サイトでは、簡単な入力で複数の業者へ査定を申し込めるので、手間なく不動産会社を比較できます。サイト側でも提携する業者を厳選しているので、優良業者だけを比較できるのも大きな魅力です。

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対策2.空き家バンクを利用する

空き家バンクとは、空き家の所有者と利用希望者をつなげる自治体主体のサービスです。社会問題にもなっている空き家の増加対策として、全国的に普及しつつあります。

箱根町も空き家バンクを導入しており、無料で物件を登録することができます。売却だけでなく、賃貸物件としての登録も可能です。

閲覧するのは箱根への移住意欲が高い人ばかりであり、購入者にはリフォームの補助制度もあるので、通常の不動産売却より成約しやすくなる効果が期待できます。

参照:→参照:箱根町「箱根町空き家バンクに登録しませんか?」

対策3.リフォームをする

別荘の築年数が古いと、建物や設備の劣化、内装などの旧式化など、売れにくくなる要素が出てきます。これらの対策として有効なのがリフォームによる改修です。

劣化部分を直し、デザインを一新して時代のニーズに合わせれば、需要を高めることができます。

ただし、大規模なリフォームになると数百万円~1,000万円以上かかることもあるため、あくまで可能な予算範囲で計画することが大切です。

まずは不動産会社と相談し、費用対効果などをしっかり検討するようにしましょう。

対策4.解体して更地にする

リフォームとは反対に、建物を解体して更地にする方法もあります。一般的に、価値の低い建物があるより、更地のほうが売却はしやすくなります。

解体費用として100万円以上はかかりますが、大掛かりなリフォームをするより出費を抑えられる可能性は高いでしょう。

なお、箱根町はブロック塀やフェンスなどの撤去に対して補助制度を設けているため、適用可能かチェックしてみましょう。

対策5.買主の経費を負担する

どれだけ価格を下げても売れないような物件は、買主の経費も一部負担する場合もあります。

例えば、登録免許税や司法書士手数料など原則は折半となる費用を負担すれば、成約率の向上が可能です。

また、「物件価格を無料にして解体費用も売主が負担する」という、マイナス価格での売却事例もあります。

金銭的な損失となるのであまりおすすめはできませんが、どうしても売却できないときの選択肢の1つとして、頭の隅に置いておきましょう。

箱根の別荘が売れないときは収益化を検討

どうしても売れないときは、売却にこだわらず収益化も検討してみましょう。

貸し出して賃料を得ることができれば、維持費用をまかなったうえで副収入を得られるかもしれません。また、収益化が安定すれば、投資物件として高値で売却できる可能性もあります。

なお、ひとくちに収益化といっても、別荘の賃貸方法にはいくつかの種類があります。物件の特徴やその時々のトレンドに合わせて、適切な方法を選びましょう。

1日単位で貸し出す「民泊・レンタルスペース経営」

1日単位で貸し出す場合、民泊やレンタルスペースの経営となります。「自分もたまに使いたい」という場合に向いている方法です。

観光地としても人気のある箱根は、民泊も高い需要があります。ただし、自治体ごとに規制が異なり、箱根町でも一部制限される時期・区域があるため、事前に役所で確認しましょう。

参照:箱根町「宿泊施設一覧および民泊を営むにあたって」

レンタルスペースとして貸し出す場合、撮影場所やイベント会場などの需要が見込めます。歴史を感じられる古民家や、景色の良い立地であれば、特性を活かして多くの利用者を呼び込める可能性があります。

1ヶ月単位で貸し出す「貸別荘経営」

1ヶ月単位で貸し出す貸別荘経営は、マンスリーマンションと似た運営方法です。借主とは短期借家契約を結ぶことになります。

1日単位での賃貸経営と同じく、自己利用との両立ができる点がメリットです。自分の利用時期が決まっている場合、それ以外のシーズンで有効活用できます。

ただし、貸別荘の需要は長期休暇の時期に偏るため、自身がオンシーズンに使いたいと考えるときは不向きな方法となるので注意しましょう。

年単位で貸し出す「賃貸経営」

自己利用をまったくしない別荘であれば、年単位、あるいは期限のない賃貸経営がおすすめです。地方への移住希望者や、2拠点生活を希望する人からの需要を期待できるでしょう。

契約形態は一般的な借家契約で、長期間貸し出すことを前提とします。収益が安定しやすく、短期間の賃貸より管理や利用者募集の手間が減るというメリットがあります。

ただし、借家契約は貸主側からの解約がむずかしく、自己利用がしたくなってもできない場合が多いので、将来的な利用計画も慎重に検討することが大切です。

箱根の別荘を放置すると発生するリスク

「どうせ売れないから」「いつか使うかもしれないから」と別荘を放置していると、次のようなリスクがあるため危険です。

  • 年間数十万~数百万円の維持費がかかる
  • 特定空き家に指定され過料や強制解体がおこなわれる
  • 相続後に家族へ迷惑をかける

金銭的な負担だけでなく、家族の負担になる恐れもあるため、不要であればなるべく早く処分してしまいましょう。

それぞれのリスクを詳しく解説していきます。

年間数十万~数百万円の維持費がかかる

先の解説でも少し触れましたが、別荘は保有するだけで高額な税金や維持費がかかります。

各種税金や水道光熱費などの固定費だけでも数十万円かかりますし、突発的な修理などで100万円以上の一時費用が発生する恐れもあります。

仮に箱根の旅館やゲストハウスに泊まる場合、10~20万円程度の予算があれば数日宿泊可能です。別荘を保有するより、このような宿泊施設を利用したほうがトータルコストを大幅に抑えられるでしょう。

特定空き家に指定され過料や強制解体がおこなわれる

別荘が適切に管理されず、倒壊の恐れや公衆衛生上の悪影響がある場合、自治体から特定空き家に指定される可能性があります。

特定空き家に指定されると改善の指導や勧告・命令が出され、それらに伴って住宅用地特例の解除(土地の固定資産税が上がる)や50万円以下の過料といった罰則が課されます。

最終的には「行政代執行」という措置で、建物を強制的に解体され、高額な解体費用を請求されるかもしれません。

特定空き家の指定は所有者にとってデメリットしかないため、管理もままならない別荘を持っている場合は、早めに処分するようにしましょう。

参照:NPO法人空家・空地管理センター「特定空家とは」

相続後に家族へ迷惑をかける

別荘を放置したまま相続が発生すると、問題を次世代に残すことになります。管理費や税金の負担で、子供や孫に迷惑をかけることになってしまうのです。

利用価値のない別荘を進んで管理したがる人はいないので、相続人の間で押し付け合うなど争いになるかもしれません。

相続でトラブルを起こさないよう、生前整理の一環として早めの売却を検討してみましょう。

まとめ

中古別荘の売却は、全体の傾向としてむずかしいのが実情です。しかし、箱根は立地的な魅力も大きく、比較的売却しやすいエリアといえます。

適切な対策のもと売り出せば、高額かつスムーズな売却も不可能ではありません。そのためにも重要なのは、優良な不動産会社を選ぶことです。

別荘の売買が得意な不動産会社を見つければ、物件の特徴に合わせた売却方法を提案してくれます。まずは一括査定を利用し、不動産会社をしっかり選別しましょう。

別荘の売却についてよくある質問。

別荘を処分するには、どのような方法がありますか?

「売却価格を大幅に下げて購入希望者を探す」「別荘地に特化した不動産会社に買い取ってもらう」「親しい人で別荘を利用したい人に譲る」「別荘の管理会社に売却先がないか相談する」「隣地のオーナーに寄付する」「自治体に寄付する」といった処分方法があります。

現在、別荘地の需要はどの程度ですか?

近年では、テレワーク拡大を受けた「二地域居住」によって、別荘地の需要が増加しています。中古別荘の売却は全体的にむずかしいのが実情ですが、工夫次第で移住者などの需要を呼び込むことは可能です。

売れない別荘を処分できない場合、どうすれば良いですか?

費用を払って売れない別荘を買取してもらうケースもあります。毎年の維持管理費・固定資産税、相続が発生した場合にかかる多額の相続税を考えればメリットもあるので、どうしても売れない場合は検討してみるとよいでしょう。

別荘を売るときの不動産会社はどのように選べばよいですか?

一括査定サイトを利用し、複数の不動産会社を比較してみましょう。査定額を比べることで価格相場を把握できるうえ、好条件で売却できる不動産会社を手軽に探すことができます。

別荘を放置していると、どのようなリスクがありますか?

年間数十万~数百万円の維持費がかかったり、特定空き家に指定され過料や強制解体がおこなわれる恐れがあります。

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更新日 : 2024年05月23日
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