ひな壇の土地の価格が安い4つの理由
ひな壇の土地のメリットよりもデメリットの方が大きいと考える買主も少なくありません。
そのため、同じ地域にある平面の土地の相場と比べて安くなってしまう傾向にあります。
ひな壇の土地の価格が安くなる理由は、主に以下の4つです。
- 坂道や階段における上り下りの負担がある
- 地盤沈下や土砂崩れなどのリスクがある
- 維持・管理に費用がかかる
- 建設できる建物に制限がある
それぞれの理由について、次の項目から解説していきます。
1.坂道や階段における上り下りの負担がある
外出や帰宅する際、坂道や階段を上り下りしなければならない物件が多いでしょう。若い人であれば「運動になる」とポジティブに考える人もいます。
しかし、高齢になり運動能力が低下することで、坂道や階段の上り下りが大きな負担になってしまうこともあります。大きな荷物を持っての移動や雨の日には「坂がなければ良かった」と感じることも多いでしょう。
また、坂道や階段が濡れていることで足を滑らせ転倒するリスクもあります。その結果、骨折してしまったり、寝たきりの原因にもなりかねません。
2.地盤沈下や土砂崩れなどのリスクがある
ひな壇の土地は盛土によって造成されていることがあります。造成した後に十分な締め固めがおこなわれていないと、地盤沈下を引き起こす恐れがあります。
また、設置された擁壁が経年劣化によって大きくひび割れてしまうこともあります。ひびが入ってしまうと擁壁の強度が落ちてしまうため、土地を支えきれずに崩壊する可能性もゼロとは限りません。
地盤も軟弱で擁壁の強度も落ちている状態で台風や集中豪雨が起こると、大量の雨水で地盤が緩くなり、土砂崩れの発生も懸念されるでしょう。
3.擁壁などの維持・管理に費用がかかる
前の項目で説明したように擁壁に大きなひび割れがある場合、放置してしまうと擁壁が損壊して土砂崩れを起こす恐れもあります。
このような危険を防ぐためには定期的な調査や補修工事を実施する必要があり、金銭的負担も小さくありません。
また、車を所有していることで掘り込み式の駐車場(ボックスガレージ)を設置するケースもあります。掘り込み式の駐車場は漏水対策などで多額の費用がかかります。
それだけでなく、家のリフォームや修繕をおこなうために重機を道路から土地までつり上げなければならないかもしれません。このようなケースでは工事費用以外に追加費用が生じる可能性もあります。
なお、コンクリート製の擁壁は、一般的な寿命はおよそ30年~50年といわれています。また、国が示す目安としては、築後20年を超えたものは劣化調査を実施すべきとされています。
参照:国土技術政策総合研究所「既存造成地擁壁の耐久性実態調査」
4.低層住居専用地域に指定された場合は建物の建設に制限がある
所有しているひな壇の土地が都市計画法により「低層住居専用地域」に指定されているとしたら、建設できる建物に制限があります。低層住居専用地域による建物の主な制限は以下の通りです。
高さ ・・・10mもしくは12mまで
容積率 ・・・50~200%まで
建ぺい率・・・30~60%まで
アパートやマンション自体の建設は可能ですが、上記の制限があるため大規模な物件の建設は不可能です。このように土地活用が制限されてしまいます。
また、戸建てを建設にする際も建ぺい率の制限により「十分な間取りの住まいを実現できない」ケースもあるため、安価になってしまうのかもしれません。
ひな壇の土地を上手に売るための3つの方法
買主がなかなか見つかりにくいひな壇の土地を上手に売るためには、抱えているデメリットを緩和させる工夫が必要です。
もし買主がデメリットと考える要因を小さくできれば、メリット(日当たりがよい、眺望が良い、広いボックスガレージがあるなど)を強調することも可能でしょう。
ひな壇の土地におけるデメリットを小さくして買主を見つけやすくする方法には、主に以下の3通りがあります。
- 更地にして売却する
- 自宅へ繋がる階段部等を上りやすく改修
- 擁壁の補強工事を実施する
次の項目からそれぞれ具体的な方法を解説します。
1.建物を取り壊して更地にして売却する
ひな壇の土地に古い建物が建っている場合などには、建物を解体して更地にすることも土地の売却価格を高める方法のひとつです。
ひな壇の土地を購入する買主にとっては、大規模修繕の必要な古い建物があることはデメリットになるからです。(平面の土地よりも撤去・工事費用が高い)
また、土地を更地にすることで、すぐに家の建設ができることや住宅以外の用途で土地を使う選択もできます。つまり更地というのは買主側にさまざまなメリットがあるため、売却価格を高めやすい物件ともいえます。
ただし、土地を更地にする場合には、事前に専門の不動産業者などに相談をしてから行った方がよいでしょう。
特に、擁壁などが関わるひな壇の土地は、前面道路への接道義務や市街化調整区域の規制などの関係で、建物を壊すと再建築を認めてもらえないケースもあるため建築条件を確認しておきましょう。
2.自宅へ繋がる階段部等を上りやすく改修する
前の項目でも説明したようにひな壇の土地において毎日の負担になってしまうのが「階段の上り下り」です。買主の多くは高齢者になったときの負担を加味して購入をためらう傾向にあります。
もしこのような不安材料を取り除ければ、前向きに購入を検討してくれるかもしれません。
道自体にある階段に関してはどうすることもできませんが、自宅へ繋がる部分の階段に関しては改修することが可能です。(その土地の権利を有している場合)
具体的にどういった部分かというと、以下の写真で一番左側手前にある家(白い階段部)を見てもらえばわかりやすいかと思います。
【参考写真】
階段が急であるならば緩やかな角度に作り直す、手すりをつける等の改修をすれば、老後の負担や転倒リスクを緩和できます。
ただし、階段部分などの所有権が別の人にある場合は階段の取り壊し・新設ができない可能性も留意しておきましょう。
また、これらの改修には費用が多くかかってしまうケースもあります。階段を作り直したからといって必ずしも買主が見つかるとは限らないので、どのくらいの費用対効果が見込めるのか不動産業者と相談した上で実行したほうがよいかもしれません。
3.擁壁の補強工事で地盤沈下や土砂崩れ対策をする
階段の上り下りの負担だけでなく擁壁崩壊の不安が大きいという人も少なくありません。擁壁を作ってから長い年月が経っているのであれば、売却前に安全性の調査や補強工事を実施することで買主の不安を払拭できるかもしれません。
擁壁の強度基準は大きな災害が起こるたびに厳しくなっています。最新の安全基準に適合できるように補強工事を実施すれば、安全性には問題がないといえるでしょう。
また、比較的新しい擁壁だとしても、安全確認のために最近の基準に沿っているのか調査することが大切です。その調査結果を公開することで、買主の不安を軽減できるケースもあります。
なお、費用は調査だけなら5万~10万円、地盤と擁壁両方の補強工事をおこなうと100万円以上かかるのが一般的です。
自治体によっては地盤や擁壁の補強工事に補助金が出る場合もあります。補助金が出れば大幅な費用節約になるため、役所に確認してみましょう。
ひな壇の土地は専門買取業者へ売却するとよい3つの理由
前の項目で説明したように、ひな壇の土地を高く売るためには費用投資が必要なケースも少なくありません。
少額の費用で満足できるだけの価格になればよいですが、必ずしも投資に見合う効果が得られるとは限らないでしょう。
もし費用をかけずに「早く・高く・確実に」売りたいのであれば、専門買取業者に買い取ってもらうとよいかもしれません。その理由は3つあります。
- 土地の安全性を調査するノウハウがある
- 物件の改良・造成をおこなう施工業者と連携している
- さまざまな用途目的の購入希望者を抱えている
それぞれの理由を次の項目からわかりやすく解説します。
1.土地の安全性を調査するノウハウがある
ひな壇の土地のような特殊な物件を専門的に扱う買取業者であれば、物件が抱える問題に対して正しく対処できるスキル・ノウハウを有しているでしょう。
例えば、地盤調査や擁壁の安全確認など、顧客に安心・納得してもらえる調査手法を確立させています。また、専門知識を持ったスタッフによって、買主に調査結果を正確にわかりやすく説明が可能です。
このように、売主本人や一般の不動産業者よりも正確で十分な調査・説明を自社でおこなえるため、高値で取引してくれるかもしれません。
2.物件の改良・造成をおこなう施工業者と連携している
ひな壇の土地売却に向けて改良・造成をおこなうケースもあります。安全性を確保するために高い技術力を備えた施工業者へ依頼するでしょう。
もし十分な技術・経験などを持たない施工業者が擁壁設置・盛土をおこなえば、擁壁の崩壊・地盤沈下などのリスクが増大しかねません。
専門買取業者であれば、そのようなリスクやトラブルも熟知してます。そのため、ひな壇の土地の場合、改良・造成を得意とする施工業者と提携を結んでいることも考えられます。
3.さまざまな用途目的の購入希望者を抱えている
個人・法人問わず購入希望者はさまざまなニーズを持っています。例えば、不動産の購入条件として日当たりや羨望の良さを優先している買主であれば、ひな壇の土地に魅力を感じるでしょう。
また、ひな壇の土地を賃貸物件として運用する投資家やオーナーもいるかもしれません。
しかし、このような条件に合う買主を見つけることは、一般的な物件を多く扱う不動産業者にとって簡単なことではありません。
一方で、ひな壇の土地などの特殊な物件を扱う専門業者であれば、それぞれの土地の条件に最適な顧客を抱えていることもあります。
1円でも高い価格で購入してくれる買主が見つかるので、高価買取できるのです。
訳あり物件の専門買取業者なら高額査定が可能
不動産を高く買い取ってもらうためには「良い条件で再販売できるノウハウのある専門買取業者」を見つけることが重要です。
ひな壇の土地はいわゆる「訳あり物件」に該当するので、一般的な不動産業者であれば安い価格で買い叩かれたり買い取り自体を拒否されてしまうこともあります。
一方で、当社クランピーリアルエステートはひな壇の土地など、さまざまな訳あり物件を多数取り扱っている専門買取業者です。
専門知識と経験をもつ専門スタッフが多数在籍しているため、ひな壇の土地でも「高額査定・スピード買取」が可能です。
売却・買取について無料相談もできますので、疑問や不安がある人は以下のリンクからお気軽にご相談ください。
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まとめ
ひな壇の土地は「坂道や階段の上り下りの負担がある」「地盤沈下や土砂崩れなどのリスクがある」などのデメリットがあるため、平地よりも売却価格が安くなりやすいです。
このようなデメリットを払拭するために階段の上り下りを軽減させるように新設したり、擁壁の安全調査・補修などを実施することで安全性が増すでしょう。その結果、前向きに購入を検討してくれる買主が見つかるかもしれません。
ただし、多額の費用がかかるだけでなく、必ずしも買主が見つかるとも限りません。
もし費用をかけずにそのままの状態で売りたいというのであれば、専門買取業者へ売却することも検討しましょう。
ひな壇の土地の運用ノウハウが豊富な専門買取業者であれば、現状のままでも高く買取してくれるケースもあります。
ひな壇の売却時によくある質問
ひな壇の土地でも売れる?
はい、売却可能です。しかし、同じ地域にある平面の土地相場と比べて安くなってしまう傾向にあります。
ひな壇の土地はいくらで売れる?
明確な相場はありませんが、同じ地域にある平面の土地相場と比べて安くなります。
ひな壇の土地はなぜ安くなるの?
「上り下りの負担がある」「地盤沈下や土砂崩れなどのリスクがある」といったデメリットがあるため、相場よりも安く取引されます。
ひな壇の土地を売却する方法は?
「更地にして売却する」「自宅へ繋がる階段部等を上りやすく改修」ことで、ひな壇の土地でも購入希望者を増やせます。ただし、いずれの方法も費用がかかることに注意が必要です。
ひな壇の土地はそのまま売れないの?
ひな壇の土地をそのままの状態で売りたいなら、訳あり物件専門の買取業者に依頼するとよいです。
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