土地売却における相場と土地の価値を調べる方法

土地売却

土地を売却したいと考えている人は、自分の土地はいくらで売ることができるのかということが一番気になるのではないでしょうか。

不動産にあまり詳しくない場合「土地の売却価格はどのように決まるのか」、「土地の相場はいくらくらいなのか想像がつかない」など、さまざまな疑問や悩みを抱えている人も多いでしょう。

また、自分の大切な財産である土地を手放すわけですから、不動産会社にすべて任せるのは少し不安だという気持ちもあるかと思います。

今回は、土地売却で失敗したくない人や土地の値段や相場を自分自身で調べたい人に向けて「土地相場の調べ方」や「土地の価格の決まり方」、「土地を高く売る方法」などについて詳しく解説していきます。

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土地の価格を決める仕組み

土地売却
土地の相場を知りたい場合、平均的な土地の売買価格はいくらなのか調べる必要があります。土地の価値や値段を決めるための仕組みも理解しておく必要があるでしょう。

まずは、土地の売買価格である「地価」について説明していきます。

複数の土地評価額から地価を知る

土地の売買価格である「地価」の相場を調べるとき、これから説明する「実勢価格」、「公示地価」、「基準地価」、「路線価」、「固定資産税評価額」という5つの土地の価格が重要となります。

実勢価格

実勢価格(時価)は「市場で実際に売買されている価格」のことで、過去の取引事例などから推測することができます。実際に売買されている価格ということで、売主と買主の需要と供給が釣り合う価格との解釈もできるでしょう。

ただし、土地というのはそれぞれ同じものは存在せず、その土地ごとに異なる評価がされるため、平均的な価格相場というものを求めることは難しいです。

そのため、取引された事例を寄せ集めて実勢価格が推測できたとしても、その価格帯にはある程度の幅があるということをおさえておくとよいでしょう。

公示地価と基準地価

公示地価とは、国土交通省から選出された2名の土地鑑定士が、選定された標準地1平方メートルあたりの価格を鑑定評価し公表している、「土地の取引における規準指標となる価格」のことです。

ちなみに公示地価は1月1日時点での価格となります(実勢価格の90%が目安)。

地価が公示される標準地は、周辺状況やライフラインの整備状況なども加味され、形状や面積が標準的と思われる土地が選ばれます。

次に、基準地価は「都道府県から選出された不動産鑑定士の評価を取りまとめた全国の土地の価格」です。

公示地価との違いは、調査と評価をするのが国土交通省ではなく都道府県ということと、毎年7月1日時点での価格という点です。その他の評価基準などは同等のものとなります。

路線価

路線価は「不特定多数が通行する公道(個人の敷地にある私道は含まない)に面した1平方メートルあたりの土地の評価額を1000円単位で表したもの」です。

路線価には、相続税を算出するための「相続税路線価」と、固定資産を算出するための「固定資産税路線価」の2種類があります。

これらの路線価は公示地価や実勢価格、不動産鑑定士による鑑定評価額などを参考に価格が定められます。
相続税路線価は公示地価の80%固定資産税路線価は公示地価の70%が目安

また、この路線価は国税庁が毎年7月~8月に公表するもので、相続税や贈与税を算出するときの指標となります。

固定資産税評価額

固定資産税評価額は「固定資産税や都市計画税、不動産所得税、登録免許税などを算出するときの基準となる価格」のことです。

国で定められている固定資産評価基準に基づき、知事や市町村長が評価額を決め、「固定資産課税台帳」に登録されます。

固定資産税評価額は原則として3年ごとに「評価替え」という価格の見直しがおこなわれます(公示地価の70%程度が目安)。

不動産鑑定士による鑑定評価

土地には形状や形質などが異なり、全く同じものというのがないため定価という概念がありません。そのため、その土地ごとに専門的な分析をおこない価値を測る必要があります。

それを主におこなうのが「不動産鑑定士」とよばれる人です。

不動産鑑定士は土地や建物などの不動産に関するあらゆる知識を持った専門家です。

いくらで売ることができるかという販売価格を算出するのではなく、純粋に不動産の価値を値段にすることに重きを置きます。

不動産鑑定士がおこなう査定を鑑定評価といい、法的にも効力のある査定書が作成される査定方法となるので、一般的な売却ではあまり利用されません。

不動産業者による価格査定

そして、販売価格がどのくらいになるのかを主に決めるのが不動産会社や不動産業者になります。

いわゆる「宅地建物取引業者(宅建業者)」とよばれる人で、土地や建物を売主として販売することや、お客様同士の貸借、売買取引の代理や仲介などをおこないます。

不動産の売主と買主、貸主と借主の仲介業務は、宅建業者の資格を有する不動産業者(不動産会社)でなければおこなうことができません。

不動産業者がおこなう価格査定は鑑定士がおこなう査定とは違い、周辺の取引価格などを参考にあくまで「意見」として査定価格を算出します。

一般的な売却依頼では、不動産業者に価格査定をしてもらうことが多いでしょう。価格査定は原則無料で、仲介業務のサービスの一環としておこなわれます。

土地の売却については、まず不動産業者に査定額を算出してもらい、自身が希望する売却金額と比較検討のうえ、市場に出すための売り出し価格を決めることになります。

最終的には買主との交渉で価格が決まる

売り出し価格を決め、土地の売買がおこなわれる場合、買主との価格交渉が発生することがあります。価格交渉では、買主から少し価格を下げてくれないかという交渉をされることが多いかもしれません。

その場合、事前に決めた売り出し価格から金額が変動することも考えられます。

売主と買主の交渉が成立し最終的に決定した価格が、その土地の地価、実勢価格となります。

土地売却額の相場を自分で調べる方法

相場
土地の売却相場は自分自身で調べることができます。ただし、相場と実際の売却価格は必ずしも近い値段になるとは限りません。

前述しましたが、買主との交渉などを経て取引が成立したときの値段がその土地の適正な地価だと判断されます。そのため、他の土地の売却価格と比較して大きく価格が異なる場合もあります。

個々で価値を判断する土地などの不動産は、売買取引が成立した事例の積み重ねによって相場がみえてくるのが特徴です。

不動産ポータルサイトで相場を調べる

SUUMO(スーモ)HOME’S(ホームズ)などの不動産ポータルサイトに掲載されている物件情報から、土地の販売価格を調べる方法があります。

売買取引がおこなわれる前の「売り出し価格」ですので、正確な相場とはいえませんが参考になるでしょう。

立地や土地面積など、似たような条件で絞り込んで、どのくらいの値段で販売されているかを見てみましょう。複数の物件を見て平均的な販売価格はどのくらいかを判断するとよいでしょう。

成約価格から相場を予測する

実際に成約に至った土地売買の成約価格情報を見ることのできる、国土交通省のサイト「不動産取引価格情報検索」を利用して相場を予測することができます。

取引総額や坪単価など成約された取引についての情報が詳細に掲載されています。

実際に売買された価格なので、比較的に正確な相場が予測できるのがポイントでもあります。

また、このサイトは情報が一覧で表示され、取引総額が高い順や面積が広い順などでソートができるので比較がしやすいというメリットがあります

参照:国土交通省「不動産取引価格情報検索」

公示地価や基準地価から相場を調べる

公示地価と基準地価は国土交通省のサイト「地価公示・都道府県地価調査」で調べることができます。サイトの使い方と検索方法を簡単に説明します。

1.地域選択

まず、このサイトでは複数の地域(複数検索地域選択)から調べる方法と、詳細な地名(検索地域指定)から調べる方法があります。複数の地域で調べるよりも、詳細な地名で調べたほうが分かりやすいでしょう。

2.地名選択・入力

複数の地域で調べる場合、表示したい都道府県と市区町村にチェックをいれます。

詳細な地名で調べる場合、地名などの入力をしていきますが、すべての情報を入れなくても検索することができるので、地名がわからない場合は、都道府県名と市区町村名だけ入力して検索しましょう。

3.検索条件指定

検索条件指定では、さまざまな条件を指定して検索することができます。調査年は「最新調査年のみ」を選択しておくとよいでしょう。過去の調査を知りたい場合は任意の期間を設定します。

条件を指定後、検索をすると一覧で情報が表示されます。自身の土地と条件が似ている土地の取引適正価格を調べ、相場の参考にしてみてください。

※都道府県地価調査=基準地価

取引の適正価格である公示地価と基準地価は、必ずこの価格帯で取引しなければいけないというものではなく、あくまで指標です。

実際の取引では、公示地価や基準地価と同じ価格になることは少ないということをおさえておきましょう。

参照:国土交通省「地価公示・都道府県地価調査」

路線価から相場を調べる

路線価は公示地価の80%程度となるように設定されていることから、路線価を1.25倍することによって相場を知るために必要な公示地価を求めることができます。

そのためにはまず、路線価を調べなくてはなりません。路線価を調べる際に役に立つのが、一般財団法人 資産評価システム研究センターのサイト「全国地価マップ」です。このサイトでは地図上で路線価を調べることができます。

今回は東京都の中央区付近の路線価図を表示してみました。

参照:一般財団法人 資産評価システム研究センター「全国地価マップ」

路線価図の道路には「800B」などの表示があります。「B」などのアルファベットは借地権の割合を表すものですが、今回の記事では詳しい説明を割愛します。

アルファベット以前の数字は路線価を表すもので、具体的に説明すると実際の路線価を1/1000で表示したものとなります。そのため、この数字に1000を掛けることで元の価格がわかります。

例えば、路線価800Bの場合「800×1000=80万円」となり、1平方メートルあたり80万円ということがわかります。

なぜ1000を掛けるのかというと、路線価は「1平方メートルあたりを1000円単位で表示した土地の評価額」とされているためです。このことから、例として出した路線価図の800という表示は「800千円」という意味になります。

路線価を算出することができたら、その値に土地の面積(例:100平方メートル)を掛けることで、土地のおおよその評価額がわかります。

【計算例】80万円×100=8千万円

このように、路線価から土地の評価額を求めることもできます。

ただし、借地権の割合や面している道路の数、土地の利用状況などによって土地の評価額は調整されます。詳しくは以下リンクの国税庁のサイトを参考にしてみるとよいでしょう。

参照:国税庁「路線価図の説明」

土地売却で高く売るためには相場を把握する

相場
土地をなるべく高い値段で売りたい、損をしたくないと考えている方は、相場を把握することが大事です。

自身が売りたい土地と似ている土地の相場を知り、値上がりしているタイミングを見極めて売りに出すことができれば、納得のいく金額で土地を売却することができるかもしれません。

公示地価が重要!

相場を知るために一番確認しておいたほうがよいのは、公示地価です。取引における適正な価格を知ることで、自身の土地をどのくらいの価格設定にすればよいかわかります。

闇雲に価格設定をするよりも、基準を作って戦略的に売買活動をおこなう方が物件は売れやすくなります。

また、土地がなかなか売れない場合も、価格設定の基準があることで売れない原因が価格なのか、その他の要因なのかという判断がしやすくなります。

また、公示地価は国が毎年のように全国の土地を定点観測し価格を公表しているものなので、土地価格の上昇や下落率を知ることができるというのがポイントです。これにより土地価格が上昇しているタイミングを狙って売却することもできます。

以下のリンクは国土交通省が更新している公示地価に関連するデータが掲載されているページです。土地売却の計画をしっかり立てたい人や、相場を把握したい人は参考にしてみるとよいでしょう。

参照:国土交通省「地価公示」

まとめ

土地売却は慣れていない人だと、とても難しいことだと思います。そのため不動産仲介業者や担当者に全てお任せしたいと考えることもあるでしょう。

しかし、土地売却を成功させるためには、自分自身も土地に関するさまざまな情報を知っておくということが大事になってきます。

所有している土地がどのような状態で価値はどのくらいなのか近隣にある他の土地の相場はいくらなのかなどの情報を知っておくと、売却価格を決めるとき「実際に売れる価格」を意識することができるでしょう。また「土地を評価する基準」や「評価をおこなう人は誰か」なども知っておくとよいでしょう。

今回紹介した、相場や土地の価値の調べ方を参考にして、気になる地域の土地を調べてみるのも面白いかもしれませんね。

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