post_titleNULL 【未成年者の不動産売却】2つの売却方法、注意点や必要書類を解説! | イエコン

【未成年者の不動産売却】2つの売却方法、注意点や必要書類を解説!

不動産

未成年者でも、相続・贈与・遺贈という形で不動産を取得することがあります。今後の生活費や進学費用などのために、まとまったお金を工面するため不動産を売却する必要が生じるかもしれません。このような場合、法定代理人などの許可を得ることで不動産を売却することが可能です。しかし、大きな金額が動き、重い責任も発生する不動産取引では、「単に同意をもらっておけば良い」と理解してしまうことはとても危険です。

この記事では、未成年が不動産を売却するときに必要な方法や注意点などについて詳しく解説していきます。後になって、「こんなはずではなかった」と不要なトラブルに巻き込まれないためにも、不動産の売却を考えている未成年の人やその親権者の方は、是非参考にしてください。

目次

未成年者が不動産を売却する2つの方法

未成年者
未成年者は、自分の意思だけでは不動産を売却することはできません民法が「未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない」と定めているからです(民法5条1項)。法律行為というのは、簡単にいえば「権利や義務を発生・変更させる行為」のことで、その典型例は、契約や裁判に関する行為です。

自分が所有している不動産を売却することは、「物件の所有権を代金と引き替えに売主に移転させるという内容の契約を交わす」ことなので、法律行為となります。したがって、未成年者が不動産を売却する(法律行為をする)ためには、「法定代理人の同意」「法定代理人がいないときには、未成年後見人の同意」を得ていなければなりません。このような措置が必要となるのは、未成年を保護する必要があると法が考えているからです。

本来、法律行為を単独で行えるかどうか(行為能力があるかどうか)の判断は、それぞれの人、法律行為ごとに「自分の意思を正確に示せる能力(意思能力)の有無」、「自分が行う行為の意味を正しく理解する能力(事理弁識能力)の有無」に基づいて、個別に判断するのが最も公平といえます。しかし、社会では膨大な取引が日々行われているので、すべての取引について個別判断が必要というルールを設ければ、社会の経済活動がストップしてしまいます。

そこで、「未成年であるかどうか」という明確な線引きをして、弱者の保護と取引の安定との両立を図っているというわけです。なお、成人であっても、精神上の障害などが原因で、物事の判断能力が不十分であると判断される場合には、下記の表にまとめるように、家庭裁判所での手続きを経て単独での法律行為が制限される場合があります。

未成年者が不動産を売却するときには親権者の同意を得なければならない

未成年者が不動産を売却するときには、親の同意を得る必要があります未成年者の法定代理人には、その未成年者の親権者(親)がなるからです(民法824条)

不動産を売却する際に、親(法定代理人)からの同意を得ていることを明らかにする方法としては、次の2つの方法があります。

・取引の際に親の同意書を提示する
・親が契約書に法定代理人として署名する

子が直接契約の手続きを行う場合については、未成年者がスマホ・携帯の契約をする際に、親権者の同意書が必要となるのと同様に考えればよいでしょう。ただ、実際の不動産取引の場面では、子供である未成年者が契約手続きを行うよりも、大人である法定代理人(親権者)が手続きを行うことの方が多いといえます。同意書は、偽造や改ざんのおそれがあるので、取引の相手方(買主)としては、契約交渉・契約締結は法定代理人(大人)と行った方が安心と考える場合が多いからです。

親権者がいない場合には成年後見人を選任する

両親が揃って死亡してしまったというときには親権者がいないというケースもあるでしょう。その場合でも、未成年者は単独で不動産を売却できるというわけではありません親権者がいないときには、家庭裁判所によって未成年後見人が選任されるので、その同意を得なければならないからです。

未成年後見人は、未成年者の利益を保護するという目的に最も適した親族などから選任されることが一般的です。ところで、両親が離婚した後に親権者となった側が死亡したというケースでは、「親権者とならなかった親」に必ず親権が復活するというわけではありません。特に、別居後の親子関係が芳しくないというときには、親ではない他の親族(未成年者の生活を実際に世話している人)が未成年後見人となることの方が多いようです。

未成年者が不動産を売却する際の5つの注意点

法定代理人
不動産の売買は、通常の場合であっても特に慎重にすべき契約です。取引で動く金額、契約によって発生する責任がとても大きいからです。そのため、取引すべきかどうか(本当に売ってよいのか、買って良いのか)という判断には、相応の知識・経験が求められることも多いといえます。未成年者が不動産を売却するときには、後にトラブルとならないためにも、次の5点に特に注意が必要です。

同意なしに不動産を売却しても法定代理人に取り消されてしまうことも

未成年者が法定代理人の同意を得ないまま不動産を売却した場合には、法定代理人は、その売買契約を追認することも取り消すこともできます。つまり、未成年者が勝手に不動産を売却した場合でも、その売却を認めるかどうかの最終権限は法定代理人にあるということです。

法定代理人による追認とは?

法定代理人による追認とは、簡単にいえば「事後承認する(同意していない契約を追って認める)」ということです。法定代理人による追認がなされると、未成年者が事前の同意なくして行った不動産売却であっても、法律上有効となります。

契約が取り消されるとどうなるのか?

他方で、法定代理人が追認ではなく、売買の取消しを選択したときには、不動産を売却する契約が取り消され、契約は最初からなかった(売却前の状態に戻る)ことになります。したがって、不動産の所有権は売主である未成年者に戻り、売買代金は買主に返還されることになります。

ただし、民法では、売買代金については現存利益のみを返還すればよいことになっているため、取消までの間に売却代金を未成年者が使い込んでしまった場合には、手元に残っている金額についてのみ返還義務が生じることになります。つまり、未成年者と不動産売買することは、買主にとってはリスクの高い行為というわけです。そのため、実際の取引では、法定代理人が同意していることが確実にわかっているというケースでない限り、未成年者から不動産を購入する人はほとんどいないといってよいでしょう。

なお、未成年が法定代理人の同意がないまま不動産を売却したという場合には、未成年者自身が取り消すことも可能です。自分で売ったにもかかわらず取り消せるというのは都合がよすぎると思う人もいるかもしれませんが、未成年者は手厚く保護するというのが法の基本的な考えだからです。

買主による催告権の行使

法定代理人による取消は、「いつでもできる」というわけではありません。購入した不動産が自分の物になるかどうかがわからないという不安定な状態をいつまでも続けることは、買主にとって酷だからです。そのため、未成年者と取引をした買主には、法定代理人に対する催告権が認められています催告というのは、「契約を取り消すか追認するか決めて欲しい」という申し入れのことです。

買主から催告された法定代理人は、契約を取り消したいときには、買主が定めた期限(1カ月以上の猶予が必要)までに取り消す旨の返答をしなければなりません。期限までに返答しなかった場合には、追認したものとみなされることになっているからです(民法20条1項)。

両親が健在の場合には父母両方の同意が必要

両親が揃って健在という場合には、親権者である父母の同意を得なければ、不動産を売却することはできません両親がそろっている場合には、共同親権となるからです。

たとえば、祖父母から贈与された場合のように、親の遺産を相続以外の理由で取得した不動産を未成年者が売却したいというときには、親のどちらかが死亡しているか、離婚しているかしない限りは、両親双方の同意が必要となります。不動産売買契約書にも、それぞれが法定代理人として連名で署名する必要があります。

万が一、片方からの同意しか得てないという場合には、同意しなかった親権者によって売却が取り消される可能性があります。「父は反対しているけど、母親は賛成しているから大丈夫」、「母親だけが契約に立ち会って署名すれば良い」ということにはならないので注意しましょう。親の片方しか契約に立ち会えないというときには、出席する側の親権者が欠席する側の親権者からの委任状によって代理権を得ておく必要があります。

不動産を法定代理人に売却するときには特別代理人が必要

未成年者が法定代理人に不動産を売却するときには、法定代理人とは別に特別代理人を選任して、その同意を得なければなりません子が親に不動産を売却するときには、親にとっては「売値が安い方が得をする」という利益相反取引となるため、親が同意を与えるのは不適切と考えられるからです。

特別代理人の選任方法

特別代理人を選任するためには、家庭裁判所での手続きが必要となります。特別代理人の選任手続きは、子の住所地を管轄する家庭裁判所に、親権者(または利害関係人)が申し立てをする必要があります。

特別代理人の選任手続きの申立てには、子1人につき800円の申立手数料(収入印紙)と下記の書類が必要です。

・申立書(書式は家庭裁判所に備え付けられている)
・未成年者の戸籍謄本(全部事項証明書)
・親権者又は未成年後見人の戸籍謄本(全部事項証明書)
・特別代理人候補者の住民票または戸籍附票
・利益相反があることを明らかにする資料(遺産分割協議書の案、契約書の案、抵当権を設定する不動産の登記事項証明書(登記簿謄本)など)

特別代理人には誰を選任したらよいのか?

特別代理人には、未成年者の利益を守ることのできる人であれば、だれでも就任することができます。特別代理人となるのに資格が必要ということはありません。一般的に、未成年者の叔父・叔母がなるケースが多いといえますが、親族であっても次の条件に該当する人は、特別代理人となることができません

・未成年者
・破産者
・未成年者と利害関係のある人と近い関係にある人

未成年者が他の未成年者の特別代理人となれないのは、法的には当然の結論ですが、破産者についても、他人の財産処分について責任のある判断をすることは適当ではない場合が多いといえます(ただし、復権を得ている人であれば過去の破産歴は問題となりません)。

また、親に売却した不動産を叔父に貸す予定がある、叔母は親から借金をしているというようなときには、その叔父・叔母が特別代理人になることは、子にとって適当とはいえない場合が多いでしょう。親族に適切な候補者がいないときには、弁護士・司法書士といった専門家に特別代理人の就任を依頼することも選択肢のひとつとなります。

法定代理人の同意なしに行った不動産の売却を取り消せない場合

未成年者が法定代理人の許可を得ずに不動産を売却したという場合でも、次の3つの条件に当てはまるときには取り消すことができません

・不動産を売却する未成年者が結婚しているとき
・営業を許可された未成年者が、営業行為として不動産を売却するとき
・買主を騙す行為を行って売却したとき

これらの場合には、未成年者が不動産を売却した場合でも事後に取り消すことはできないので注意しましょう。

未成年者が結婚している未成年者の場合

未成年者であっても、すでに結婚している人の場合には、自分の意思だけで不動産を売却することができます民法では、婚姻している未成年者を成年としてみなすことになっているからです(民法753条)。

なお、2022年4月からは、民法における成年年齢が18歳に引き下げられ、婚姻可能な年齢も現在の男性18歳、女性16歳から、男女とも18歳に変更となります。そのため、2022年4月以降は、婚姻による成年擬制の制度は廃止となります。※2022年3月に16、17歳で結婚した女性は、結婚の時点で成年に達したとみなされます。

営業を許可された未成年者の場合

営業することを許可された未成年者は、その営業に関する法律行為は、成人と同様の取扱いをうけます。たとえば、不動産投資業などのように「不動産を売却すること」が許可されているケースでは、未成年者であっても自分だけの判断で不動産を売却することが可能というわけです。

しかし、営業を許可された未成年者が住居用の不動産を売却するときには、法定代理人の同意が必要です。住まいを得ることは営業とは関係がないからです(この場合には、取り消すことができます)。

未成年者が買い主を騙して不動産を売却した場合

未成年者が年齢を偽ったり、法定代理人の同意書を偽造して不動産を売却した場合には、そのことを買主が知っていた場合を除いては、取り消すことができません買主に対して不誠実な対応をした場合まで未成年者を手厚く保護することは、買主との関係で公平とはいえないからです。

法定代理人の同意なしに未成年が不動産を売却できるケースは危険な取引が多い

そもそも、法定代理人の同意なしに未成年が不動産を売却できるケースは、危険な取引であることが多いといえます。ここまで解説してきたように、法定代理人が同意していることを確認せずに不動産を購入することは、買主にとってはリスクでしかないからです。

通常は、売主が「子供かもしれない」ということは、身なりなどを見れば判別できることが少なくありません。特に、不動産の取引ともなれば、売主が20代前半くらいに見えると考える場合にも、念のため年齢確認を求めるのが一般的といえます。また、実際の不動産取引の際には、本人確認書類を提示するので、年齢確認をしないというのも不自然です。

以上のように、未成年者が、未成年であることを疑われることも、気づかれることもなく、法定代理人の同意なしに不動産を売却することは、通常はありえないことです。むしろ、見るからに若い売主から不動産を購入するときに、何の確認もしない買主というのは、「子供が相手だからちょっと騙してやろう」といったことを考えている悪意のある買主である場合が多いでしょう。

未成年者が不動産を売却する際の必要書類

住民票
未成年者が不動産を売却するときには、通常の不動産売却の際に必要となる書類に加えて、法定代理人(特別代理人・成年後見人)に関する書類も揃える必要があります。

不動産を売却するときに必要な書類

不動産を売却する際に必要な書類としては、次の書類があります

1 売買契約書
2 重要事項説明書
3 売主(不動産所有者)の本人確認書類(パスポート・運転免許証など)
4 印鑑証明書(発行から3カ月以内のもの)
5 住民票(登記上の住所と売主の現住所が異なる場合、発行から3カ月以内のもの)
6 登記識別情報(登記済証、いわゆる権利証のこと)
7 固定資産評価証明書および固定資産税納税通知書
8 境界確認書および土地測量図
9 建築確認済証および検査済証(建物がある場合)

不動産業者に仲介を依頼している場合には、売買契約書などの基本的な書類は不動産業者が揃えてくれますので、売主自身が用意しなければならないのは、本人確認書類、住民票、印鑑証明書、登記識別情報となります。未成年者の場合には、実印(登録された印鑑)を持っていないという場合もあるかもしれません。その際には、売却前に、市町村役場で印鑑登録の手続きを行う必要があります。

関連記事
必要書類
不動産の売却の流れを大まかにいうと「土地や家屋の価格査定→売買契約→確定申告」となりますが、これらの手続きには用意しなければならない書類が複数あります。そして、手続きの種類によって必要となる書類も変わってきます。 この記事では、不動産売却をする際に必要な書類について、詳しく解説していきます。 「査定時」に必要な書類とは…

未成年者の不動産を売却するときに特別に必要な書類

未成年者の不動産を売却するときには、法定代理人などの同意が必要となるため、これら同意者に関する書類も揃える必要があります。不動産売買の際に必要となる法定代理人に関する書類としては、「法定代理人・特別代理人・成年後見人の戸籍の全部事項証明書」「法定代理人・特別代理人・成年後見人の同意書」があります。

戸籍の全部事項証明書というのは、戸籍謄本と同じです。謄本というのは、書面のすべてを転記したものという意味です(一部だけを転記したものを抄本といいます)。戸籍は、戸籍簿という書面で管理されていたものが、現在では電子化されたため、書面を書き写したという意味の謄本という語を用いず、全部事項証明書と呼ばれているだけです。法定代理人(親権者)であることは、戸籍の続柄をみれば関係がすぐわかりますし、特別代理人・成年後見人は選任されると、そのことが戸籍に記載されることになっています。

同意書については、法定代理人などが契約を締結する際には不要です。法定代理人である親権者には、子の財産の管理・処分についての代表権があるので、同意書は不要というわけです。なお、法定代理人などに関する書類は、不動産売却後に必要となる不動産の名義人を変更するための所有権移転登記手続きを申請する際にも必要となります。

未成年者が不動産を相続する前に知っておくべき4つのこと

未成年者が不動産を取得する場面として最も多いのは、「親の遺産を相続する場合」です。不動産を売却する場合と同様に、未成年者が遺産を相続する際には、成人が遺産を相続する場合と異なるルールが適用されることに注意しておかなければなりません。

未成年は単独で遺産分割に加わることができない

複数の相続人がいるときには、相続人全員が遺産分割協議を行い、遺産の分け方について同意する必要があります。しかし、未成年者は、民法において法律行為が制限されているため、不動産を売却する場合と同様に、単独では遺産分割協議に加わることはできません

さらに、遺産分割の場面では、未成年者(子)と親とは、子の相続分が増えれば親の相続分が減るという関係にあるため、法定代理人の同意を得ることも適当とはいえません。そこで、未成年者の遺産分割協議においては、特別代理人を選任し、その同意を得る必要があります。

なお、未成年者が代襲相続人となる場合には、法定代理人で遺産分割協議を行うことが可能です。代襲相続とは、本来の相続人が死亡している場合にその相続人が地位を引き継ぐことをいいます。

たとえば、父親がすでに死亡した後に、父の祖父が死亡し相続が発生した場合には、被相続人の孫が代襲相続人となりますが、父の妻(孫の母親)は、相続人とはなりません。したがって、代襲相続人である未成年者と法定代理人である母親との間には利益相反は生まれないので、特別代理人を選任する必要がないというわけです。

関連記事
遺産分割
遺産分割には、大なり小なり揉め事がつきものです。どうしようもなくこじれてしまい、家族としての関係が破綻してしまった例も少なくありません。 では、遺産分割について、また遺産分割が成立しない時の対処法について解説します。 「普通の家庭」ほど、遺産分割でもめるケースは多い 遺産分割についての争いは、意外にもごく普通の家庭で多…

子の相続登記の手続きにも法定代理人が必要

不動産を相続したときには、不動産の名義人を被相続人名義から相続人名義に書き換えるために、相続登記を行う必要があります。

たとえば、父親の遺産である不動産を母親と子が相続したという場合には、法定相続分どおりに遺産分割すれば、母と子が1/2ずつ相続することになりますので、1/2の持分について所有者名義人となります。この場合の相続登記は、母親だけの申請で子の持分についても登記することは可能です。しかし、申請人が母親だけというときには、いわゆる権利証(登記識別情報)は、登記の申請人である母親だけにしか発行されません。

権利証は、不動産売却の際に提出を求められるのが慣例となっています(権利証がなければ売却できないというわけではありません)ので、後に不動産を売却する可能性があるというときには、母親が子の法定代理人として、子も申請人に加えて登記申請しておいた方が良いでしょう。

相続放棄の場合にも特別代理人が必要

未成年者が相続人となるときには、とりあえずは親がすべての遺産を相続するということで、未成年者に相続放棄させることもあるかもしれません。この場合にも、遺産分割協議の場合と同様に、特別代理人を選任する必要があります。たとえば、夫が亡くなった場合には、妻(母)と子が相続人となるので、子が相続放棄をすれば、妻が遺産のすべてを相続することになるので、子と母とは利益相反行為となるからです。

なお、遺産分割協議はいつまでに行わなければならないという期限はありません。子供のうちに多額の遺産を相続させるのは危険と考える場合には、子が成人するまでの間は、遺産分割協議を行わないという選択肢もあります。この場合には、遺産分割協議が済むまでは、相続財産は、相続人の共有ということになります。ただし、遺産分割協議が済んでいない場合でも相続税の申告・納付は必要となるので注意が必要です。

関連記事
相続放棄
相続の際に、土地や建物などの不動産を共有持分で取得するケースとしては、相続する財産の中に共有持分が存在する場合、複数の相続人による共同相続を通じて共有持分を取得する場合の2つが挙げられます。 母と息子、夫妻、兄と弟、叔父と兄弟姉妹などによる共有関係は、一つの物に対して複数の人が共有持分というかたちで所有権を有している関…

未成年者が不動産を相続するときには相続税に注意

未成年者が不動産を相続する際には、相続税の負担にも注意する必要があります。成人とは異なり、未成年者には、税金を支払えるだけの蓄えがない場合もあるからです。

ただし、未成年の子の相続の場合には、相続税が免除となる場合も少なくありません。たとえば、未成年者の相続税は、未成年者が成年になるまでの年数(1年未満の期間は切り上げ)☓10万円の金額が相続税額から控除されます。15歳の子が相続をした場合には、50万円までの相続税であれば0円になるということです。また、不動産を相続した相続税には、基礎控除や小規模宅地の特例を適用することもできますので、かなり高価な不動産(遺産)を相続したという場合を除いて、最終的な税負担は0円となるケースも少なくありません。

相続税のことで不安があるときには、税理士や弁護士などに相談してみると良いでしょう。なお、未成年者の相続税の納税手続きおよび確定申告は、法定代理人が行う必要があります。


関連記事
譲渡所得税
自宅を売却した際、税金がどうなるのか気になるところですが、譲渡所得税という不動産を売却するときにかかる税金があります。不動産を売却した際に売却益が出る場合、その年の年度末に確定申告をする必要があり、それによって節税にもなります。売却して損失が出た場合は、税金がかかりませんし、損失した場合、税金が安くなる特例もあります。…

まとめ

「何かをするのに親の同意がいる」と言われると面倒と感じる未成年の人は多いかもしれません。しかし、未成年者が契約をするときに親の同意が必要となるのは、未成年者がトラブルに巻き込まれて大事な財産を失わないように、騙し取られないようにするための配慮です。

同意が必要といっても、特別な手続きが必要となるわけではなく、「家族としっかり話し合って相談をする」、「同意を得たことを書面にする(契約に立ち会ってもらう)」といった初歩的な対応をすればよいだけのことです。不動産取引は、何十年分の収入に相当する財産をやりとりする、とても重要な取引です。万が一ということが起きないようにするためにも、必要な手続きをしっかり行うようにしましょう

最終更新日: