事故物件のリフォーム費用の相場と業者選びの3つのポイント、工事完了までの流れを解説

事故物件リフォーム

マンションやアパートなどの不動産物件を運営していると、入居者の病死や自然死、そして自殺や殺人などの事件や事故が発生する可能性があります。

こういった事故が発生してしまうと、いわゆる事故物件となり、入居者に対して心理的瑕疵が存在することを告知する義務が発生します。

特に遺体の発見が遅れたり、殺人事件が発生したりした場合、室内に血液や体液が飛散し、痕跡が残ることもあります。

そうなった場合、大幅なリフォームを行わないと、新しく入居者を募集することはまずできないでしょう。

そこで、事故物件の部屋や建物をリフォームして貸し出すまでの流れやリフォームの相場を、ここではお伝えしていきます。

事故物件のリフォーム費用の相場

リフォーム相場
自分の所有不動産が事故物件と化してしまった場合、基本的には大幅なリフォームが必要になってきます。

体液や血液が現場に染み付いていると、女性に限らず、男性にも避けられます。

まず、そのままの状態で貸し出すことはまずできません。

また、体液や血液が残っていると、ウイルス性の感染症を発生させる恐れもあります。

美観や外観維持の意味だけではなく、借り手の健康面を守る意味でも大幅なリフォームは必要なのです。

また、壁紙や床だけではなく、キッチンやお風呂などの水回り、そしてエアコンなども交換しなければいけないケースもあります。

それではそれぞれのリフォーム費用を見てみましょう。

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壁紙や床の交換に掛かる費用

まず、重要なのは内装の交換です。

体液などが染み付いた壁やフローリング、クッションフロアなどは全面的に交換する必要があります。

一般的な交換の相場は、天井や壁などの壁紙張り替えに関しては、1平方メートルあたり1,000円前後となっています。

よりデザイン性に凝った壁紙に張り替えると、もっと費用は高くなります。20平方メートル前後のワンルーム物件の場合、居室部分の壁紙張り替えで3万円から5万円といったところでしょう。

床部分の張り替え費用ですが、相場は6畳で2万円前後になっています。

クッションフロアにすれば、価格はやや安くなります。

質の良いフローリングにすると、これよりも少し値が張ります。

風呂場の壁紙を張り替えた場合、追加で1万円から2万円かかるでしょう。

20平方メートルから25平方メートルの物件の壁紙、床を全て交換した場合の費用は、5万円から7万円といったところです。

トイレやキッチン、エアコンに掛かる費用

壁紙や床の交換だけではありません。

特に高齢者の自然死は、入浴中の状態で、風呂場で発見されることもあります。

遺体の状態次第で、風呂やトイレの故障、体液や血痕などが残る可能性があります。

それぞれの交換費用はどのようになっているのでしょうか

トイレの交換:トイレユニットそのものの購入費用は、3万~5万円程度
お風呂の交換:ユニットバスの価格は、10万~15万円前後
洗面所の交換:洗面所の価格は、5万円程度
エアコンの交換:新品のエアコン本体の費用は、3万~5万円程度

これらは設備部分の費用であり、さらに工事費としてそれぞれに3万円から5万円程度の費用がかかってきます。その他にも、古い設備の廃棄費用も掛かります。

例えば、トイレとお風呂を全て交換した場合、30万円前後かかると思っておきましょう。

エアコンの交換に関する工事費は1万円から2万円前後です。
こちらも処分のための費用がかかってきます。

エアコンを交換する時も、安くても5万円程度はかかるものと見積もっておきましょう。

室内全体をフルリフォームする場合、キッチンや風呂まで交換してしまうと、費用が50万円以上掛かることもあります。

基本的には故人の遺族に原状回復費用を負担して欲しいところですが、自然死や孤独死した人間は、遺族と連絡が取れない場合もあります。

高齢者に一人暮らし用の物件に入居してもらう場合、孤独死のための保険に入ってもらう、もしくは大家自身が保険に加入することを検討しましょう。

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リフォーム業者選びの3つのポイント

リフォームの相場を知ったところで、次はリフォーム業者選びのポイントを見ていきます。

良いリフォーム業者を選ぶことができれば、人に貸し出せる状態にリフォームした上で、費用も安く抑えられます。

事故物件であることを最初に伝え、断らない業者を選ぶ

まず、重要なのは、事故物件であること、そうなった理由をリフォーム業者に最初に伝えることです。

残念ながらリフォーム業者の中には、事故物件のリフォームを断る会社もあります。

特殊清掃やお祓いを実施済みであれば、見た目の問題も無くなっているので、リフォームしてもらえる業者の数も増えます。

まずは特殊清掃を行ってから事故物件であることを伝え、見積もりを依頼しましょう。

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細かな内訳を提示してくれる業者を選ぶ

次のポイントは、見積を出した時にリフォーム工事の詳細な内訳を出す業者を選ぶことです。

業者の中には見積の明細を作ることを嫌がり、一括で、「リフォーム費用」、「職人人件費」などの大ざっぱな見積を出してくる業者もいます。

そういった非常に大雑把な見積しか出せない業者は、工事後に費用を上乗せしてくる可能性もあります。

細かな内訳を出してもらえば、本当に重要な費用は何なのか、ここは工事の必要がないなど、自分で判断がつくようになります。

必要最低限のリフォームだけ行い、できるだけリフォーム費用を節約しましょう。

相見積を取って費用を節約する

リフォームを依頼する時は、相見積(あいみつ)を取ることも重要です。

相見積を取れば、リフォームの相場観を養いながら割引などの交渉ができます。

リフォームを初めて行う人は、どの部分の工事がどの程度の費用なのか、その相場を知らないため、業者の言いなりのまま発注してしまうこともあるのです。

そこで、相見積を取り、内訳ごとの費用を比較すれば、この業者はここの部分が安いなど、相場観を養いながら比較、検討できるようになります

業者に対しては、きちんと相見積を取ることを最初に伝えておきましょう。

相手も仕事でやっているわけですから、いくら見積が無料とは言え、コストが発生しています。

できるだけ手間を取らせないように、あらかじめ相見積を取っていることを伝え、断るときは早めに断りましょう。

また、しつこい価格交渉も厳禁です。業者に嫌われるような交渉ばかりしていると、そのうち工事を頼める近隣の業者がいなくなってしまいます。

リフォーム業者に依頼してから工事完了までの流れ

リフォーム業者
では、実際にリフォーム業者に依頼してから、工事が完了するまでの流れはどのようになっているのでしょうか。

現地で見積を取ってもらう

初回の現地見積の後、精密な見積をもう一度取ってもらいます。ここで大幅に料金が変わることはそうありませんが、最初の見積の段階では確認できなかった瑕疵が発覚するかもしれません。

特にリフォームに慣れている業者であればあるほど、素人では気づけない問題まで見つけるでしょう。

工期がどの程度になるかを出してもらい、日時を決定

見積を取れば、次は工期がどの程度かかるかという、時間的な見積と工事期間の決定です。

工事期間が長くなればなるほど、職人の人件費がかかります。

できるだけ集中して工事が行われるタイミングを選びましょう。

また、自分で立ち会いたい場合、立ち会いができる日時を工期に入れてもらいましょう。

リフォーム会社の忙しさによって、費用や工事可能な日程が変わってくることもあります。

できるだけ相手の都合に合わせた柔軟な工期にできれば、リフォーム費用を安く抑えられることもあります。

他の部屋の住人への告知も行う

工事が決まったら、必ず他の部屋の住人への告知も行いましょう。

リフォーム工事を行っていると、どうしても騒音が発生してしまいます。

基本的に、工事は平日の日中に行いますが、日中に在宅している他の部屋の住人もいるでしょう。

また、同じ物件内の住人だけでなく、近隣の住宅にも騒音や臭いなどの問題が起きることもあります。

そのため、あらかじめ「何日から何日の、何時の間、リフォーム工事を行います」という挨拶を行っておきます。

挨拶は業者が粗品を持って行なうことも多いですが、施主である自分も挨拶に伺った方が無難に進められます。

リフォーム工事を行う

一部屋だけの工事であれば、それほど日時はかからず、数日程度で終わるでしょう。

ただし、壁紙と床の交換は業者A、キッチンやバスの交換は業者Bを使うなど、複数の業者を使っている場合、リフォーム工事が一週間程度かかることもあります。

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立会いで引き渡しと確認を行う

リフォーム工事の完了の知らせを受けたら、必ず立ち会いで引き渡しを行います

この部分をこのようにリフォームしましたという報告を受けたら、工事の内訳を見ながら、一つ一つ細かくチェックしていきましょう。

不備はないか、少しでも疑問に思った点があったら、必ずこの場で解決しておきます。

そして、工事費用と料金の最終的な確認を行いましょう。

リフォーム後、賃貸するときに知っておきたい3つのこと

事故物件賃貸
無事リフォームが完成すれば、再度物件を賃貸に出せるようになります。

しかし、心理的瑕疵物件となってしまったのですから、そのまま貸し出すわけにはいきません。

事故物件化してしまった物件を再度貸し出す場合の注意点には、何があるのでしょうか。

ネット上で自分の物件情報が拡散されているかを確認

現在、事故物件を掲載している「大島てる」というサイトが、インターネット上で公開されています。

そのサイトはインターネットや新聞などで情報を収集しながら、この場所で何月何日に火災や事件、事故があったという情報を細かく掲載しています。

自分の物件がそのサイトに掲載されているのか、また事件や事故があった場合は報道されているのか、事前に確認しておきましょう。

あまり知られたくない事故物件も、大きく世間に知られてしまっている可能性があるのです。

事故物件が周知されていることを自分で把握できているかどうかで、後々するべき対応も変わってきます。

心理的瑕疵物件であることは必ず告知する

これは宅建業法で決められていることですが、心理的瑕疵物件であることは居住者に必ず告知しなくてはいけません。

既にインターネット上で自分の物件で起こった事故が大きく告知されている場合、借主も事故物件であることを知った上で借りようとするケースが多いです。

「事故物件ですので家賃の金額を何割か安くしてもらえますか」と、家賃の減額交渉を持ちかけられることも多いでしょう。

もし、ネット上で情報が拡散されているのに、事故物件化していることを隠していた場合、後々引越し代や損害賠償を請求されることがあります。

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事故の内容で家賃をどうするのか、不動産会社と相談

貸し出すにあたっては、どういった条件で賃貸契約するのか、不動産会社の担当者と相談することになります。

不動産会社も事故物件化したことは当然知っているでしょうから、アドバイスを聞きながら賃料をどの程度割り引くのか、初期費用をいくらにするべきなのか、などを決めていきます。

マイソクなどには『告知義務あり』と掲載するだけで、事故の内容の詳細な記載は必要ありません。

しかし、入居希望者から問い合わせがあった時、不動産会社が事故物件の内容を詳しく伝えられるように、自分からも物件の状態を話しておく必要はあります。

また、リフォームやお祓いをしたのであれば、そのこともきちんと伝えておきましょう

ここで下手に物件の問題点を隠そうとすると、後々のリスクに発展してしまいます。
また、不動産会社からの信用も失ってしまいます。

包み隠さずに事故物件であることを正確に伝えましょう

家賃をどの程度値下げしなければいけないのかという問題についてですが、殺人事件や無理心中などの重大な事件や事故があった場合、やはり半額程度までの値引きは避けられないようです。

一方で、自然死や病気など、事件性がない程度のものであれば、1割から2割程度の値引きでも入居者が入ってくれることがあるようです。

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まとめ

事故物件化してしまうことは、賃貸物件の運営において非常に大きなリスクになります。

住まいとして再び貸し出せる状態にするには、すみやかに特殊清掃を行い、さらにリフォームを行わなければいけません
また、部屋を貸し出せないと、修繕費の出費だけではなく、物件を貸し出せない期間は家賃が減収し、収益率や運営に大きく影響してしまいます。

オーナーとして収入減の影響を小さくするには、事故物件化する前から特殊清掃業者やリフォーム業者を調べておくと良いでしょう。

そうすれば、いざという事態が発生した時でも慌てることなく、スムーズに対応できます。

また、事故物件の保険に入っていれば、補償が受けられるだけではなく、リフォーム業者や特殊清掃業者の紹介が受けられます。

最終更新日:

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