【事故物件のクリーニング】特殊清掃業者に依頼時の清掃内容や費用について

事故物件清掃

自分が所有、管理する不動産物件内で、入居者の孤独死といった事故や事件などが発生すると、その物件は心理的瑕疵物件、いわゆる事故物件になってしまいます。

特に遺体の発見が遅れ、体液や血液が染み付いた部屋は、とてもそのままの状態では貸し出すことができません。

そういった物件の瑕疵を取り除き、再度賃貸に出せる物件にするためには、特殊清掃を行い、徹底的に人間の体液や血液、それに伴う悪臭などを取り除くしかありません。

そのような特殊清掃を依頼する時には、どのような作業を依頼するべきなのか、費用はどの程度かかるのか、どのような業者を選べばいいのかなど、気になる点についてお伝えします

事故物件の特殊清掃について

事故物件清掃
もし自分がオーナーとして所有している物件で、自殺や事故、入居者の自然死などが起きてしまうと様々な問題が生じます。

自殺や事故などによって遺体に傷が付けば、直後から血液や体液が室内に溢れますので、部屋の中に悪臭が漂うようになります。

異臭が部屋の中に染み付くだけではなく、体液や血液が家財道具や布団、床などに浸透するため、部屋全体の異臭だけではなく、ウイルスなどが発生する原因にもなってしまいます。

さらに、事件や事故だけではなく、高齢者や病人の自然死が起きた場合にも同様の問題が起こる可能性があります。

自然死の場合、遺体が死亡直後に発見されれば、遺体の腐敗も進んでいないため、それほど異臭が染み付いたり、体液が漏れ出したりすることはありません。しかし、ほぼ孤独死とも言える状態。

つまり、身内がいない人間の場合は、遺体の発見が遅れ、腐敗に伴う異臭の発生によって、周囲の住人に発見されるケースが多いのです。

特に夏場は冬場よりも気温や湿度が高いため、腐敗の進行が早く、自然死から2~3日もすれば、異臭が漂うようになります。

一週間も過ぎればどんどん体液や血液が染み出し、部屋に致命的な損害を与える可能性もあるのです。

遺体の腐敗による損害を受けた部屋を、人に再度貸し出せる状態にするのが特殊清掃です。

特殊清掃の仕事では、一般的な清掃内容である掃除や消毒だけでなく、特別な薬品を使った脱臭、更には室内の建材や設備の交換など、徹底したクリーニングによって物件を原状回復します

特殊清掃を行うメリット

事故物件となってしまった場合、貸主は借主に対して不動産会社を介し、心理的瑕疵の内容を告知する義務があります。

そのため家賃をしばらくの間、減額せざるを得ず、家賃収入が減ってしまいます。

それでも部屋自体に問題がなければ、家賃が安くなるメリットがありますので、若い男性であれば借りてくれる人は見つかりやすいです。

しかし、人体が腐敗した臭いや血痕が残っている部屋に住みたい人はまずいません。

そのため、一度事故物件化してしまうと、ずっと部屋を貸し出せなくなってしまうこともあるのです。

また、隣人や物件内の住人が転居してしまう恐れもあります。
特に女性の入居者にとっては、事故物件は敬遠されがちです。

しかし、特殊清掃を行って腐敗臭などを完全に取り除き、汚れた壁紙なども張り替えれば、部屋を新築時のような状態に戻すことができます。そのため、部屋を貸し出すことができ、家賃収入が得られるようになるのです。

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借主にとって特殊清掃を行うメリット

特殊清掃は借り主にもメリットがあります。

ただ、借りる側と言っても、借りていた本人は死亡していますので、正確に言えば遺族側のメリットです。

事故物件化した場合、特に自殺や事故の場合は、遺族や加害者側に物件の所有者から損害賠償を請求される可能性があります。

物件の所有者からすれば、家賃収入が大幅に減る可能性がありますので、損害賠償を請求したいと思うのは当然です。

しかし、特殊清掃を依頼すれば、物件を貸し出せるようになります。

特殊清掃代は遺族や加害者の負担ですが、部屋を貸し出せなくなった事による責任は、大幅に軽減されます。

事故物件のクリーニング内容

清掃内容
事故物件に対する特殊清掃とは、具体的にどのような手順で行われるのでしょうか。

体液や汚物の徹底的な除去

まず、現状の確認を行い、作業プランを策定します。その後、人間の体から染み出した体液や血液などの除去と洗浄作業を進めます。
洗浄には専用の洗剤や機材などを使い、目についた汚れを完全に除去していきます。

ただし、フローリングや木材などに体液が染み込んでしまった場合、この作業だけで除去することは不可能です。

消毒作業による消臭と感染症予防

次に必要なのは消毒作業です。

消毒に関しては高濃度オゾン脱臭洗剤を使用し、悪臭に応じて専用薬剤を調合の上、室内に散布します。この段階で徹底的な消臭と消毒、除菌を行います。

この作業を怠ると、残された血痕などから感染症にかかる可能性があるのです。

次の入居者の安全を守るためにも必ず必要な作業です。

不用品の処分

同時進行で、部屋に残された不用品の処分を行います。

最初に室内の生活ゴミ、故人が使用していた布団や日用品は、体液や血液が染み込んでいる可能性がありますので全て廃棄しなくてはいけません。

室内にあった品物は一旦すべて持ち出し、処分するもの、遺族が引き取るものに分けていきます。

故人の遺品の中でも、遺産となる通帳や貴金属類は遺族が引き取ることが多いです。

一方、家電製品や家具などを引き取る人はまずいません。
一部の貴金属や思い出の品を除き、リサイクル業者などに渡して処分する、もしくは完全に廃棄します。

血液などが染み込んだカーペットやクッション、ソファーなどを持ち出す場合、周辺の住人に不安を感じさせてしまうことがあります。家具類に染み付いた液体が流れ出ないように注意しながら、不用品を持ち出して処分します。

売却できるものは、ここで売却を行います。

害虫駆除

遺体の発見が遅れた場合、遺体から害虫が発生している可能性があります。

人間の体から虫が発生していた場合、ウジやコバエなどを徹底的に駆除し、室内に害虫がいないようにします。

室内に大量の虫が発生していると、有害な細菌やウイルスを発生させる可能性もある上に、悪臭の原因にもなります。

室内環境を整えるために、害虫駆除も必ず行なわなくてはいけません。

汚染箇所の解体・清掃・消毒

血液や体液が染み込んでしまうと、清掃や消毒を行っただけでは痕がどうしても残ってしまいます。

痕を取り除いた上で、新しいものに交換しなければいけません

例えば、トイレや風呂の浴槽、エアコンなどに血痕が付いていた場合は、設備ごと交換する必要があります。

交換できるようにトイレやユニットバスの解体を行います。
フローリングの木材に血液や体液が染み込んでいた場合は、その部分を解体します。
壁紙に汚れがついていた場合は、古い壁紙を一度全て剥がし取り、新しい壁紙に交換します。

特殊清掃をする目的は、消毒や殺菌を行うだけでなく、室内をきれいにして人が住みたくなる状態に戻すことです。

この作業を行うことでようやく、人が住める部屋に戻すことができるのです。

事故物件のクリーニング費用

上述の内容を知った上で、次に気になるのは、事故物件業者に特殊清掃を依頼するときはどの程度の費用がかかるかという点です。
作業の内訳から相場を探りましょう。

特殊清掃の基本料金

特殊清掃を依頼する時は、まず業者に状態を伝えて見積もりを出してもらいますが、作業内容によって費用は変わってきます

多くの特殊清掃業者は消臭や殺菌などの基本的な作業、遺品などの整理を行う費用、建物の一部解体や交換などの費用を別々に見積もり、料金を算出します。

単身者向けの30平米程度の部屋でしたら、基本料金は5万~6万円が相場です。
これらの内容にはオゾンなどを使った専門的な殺菌や消臭、血液や血痕や体液の除去作業、室内のクリーニングが含まれています。

解体料金

壁紙やフローリング、その他キッチンやユニットバスなどを解体しなくてはいけない場合は、費用が別途発生します。
床の解体や壁紙を剥がすだけでしたら、広さや大きさにもよりますが、1万円程度からです。
キッチンやバスを解体するのでしたら、3万円程度の業者が多いです。

ただし、一度解体しても、また設備を整えないと人が住める状態には戻せません。

壁紙や床を張り替えたり、キッチンやバスを設置したりする時には、自分で新しい業者を探して作業を依頼するか、特殊清掃業者経由でリフォーム業者などを探してもらいましょう。

特殊清掃の費用を安く済ませたいのであれば、特殊清掃業者には解体作業のみを依頼し、できるだけ安くリフォームしてくれる会社を自分で選んだ方が良いでしょう。

遺品整理費用

部屋に残された遺品は、一旦すべて持ち出します
その後どう処分するかを特殊清掃業者と相談し、処分の場合は廃棄を依頼します。

特に血痕や染みがついたままになっている遺品を遺族が自分で持ち出すと、ウイルスに感染する可能性が高いです。気軽に遺品を持ち出すことは危険ですので、たとえ遺族といえども行えないようにします。

遺品の整理費も遺品の量や大きさで料金が変わります
分別だけをしてもらい、自分で処分業者を探すのであれば、特殊清掃業者に払う料金は1万円程度で済みます。

大型のベッドやソファーなどの家財道具があれば、処分費用は5万円から10万円になることもあります。

またエレベーターのないマンションやアパートなどに故人が住んでいた場合、高層階から家財道具などを外に持ち出すには、多くの人手が必要になり、その分の人件費がかさみます。

一人用の部屋で遺品整理まで依頼するとしたら、相場的には特殊清掃代が6万円、遺品整理代が3万円、一部解体まで行うのであれば3万円、合計12万円前後が相場です。

特殊清掃業者を選ぶ5つのポイント

清掃業者
良い特殊清掃業者を選ぶには、どういった点を見ればいいのでしょうか。

1.豊富な実績がある

まず重視したいのは、その業者がどれだけの作業実績があるかです。

実績がない業者は、依頼が集まらないほど作業の質が悪く、おまけに料金も高めです。
営業歴が長いからといって決して信用してはいけません。
評判が悪かったため一度会社を解散し、新会社を立ち上げたばかりという可能性もあります。

ホームページを見て、どのような清掃実績があるのかを確認しましょう。

「業者名 口コミ」、「業者名 評判」などのキーワードで検索して、その業者の実績や口コミを調べてから見積もりを依頼しましょう。

2.無料見積もりを受け付けている

業者によって特殊清掃費用は変わってきます

依頼側の無知につけ込んで法外な料金を請求する悪徳な業者も中にはいます。

特殊清掃の依頼では時間を掛けて見積もりをもらうことは稀ですが、限られた時間の中であってもできるだけ相見積りを頼み、その中で料金が安く、こちらの要望に応えてくれる業者を選ばなくてはいけません。

そのためには、無料で見積もりを出す業者を探すようにしましょう。

3.特殊清掃士が在籍している

特殊清掃士とは、一般社団法人『事件現場特殊清掃センター』が認定している特殊清掃のプロフェッショナルに与えられる資格です。

専門の講習を受け、特殊清掃に関する知識や技能を習得した人間であることを証明する資格となっています。

この特殊清掃士が在籍する業者であれば安心しても良いでしょう。
質の高い作業を期待できます。

4.料金体系が分かりやすい

料金体系が明快であることも重要です。

特殊作業で何万円、こういった清掃で何万円、遺品整理代で何万円など、作業別に内訳が分かれていれば、料金の目安がつきやすくなります。

最終的に料金が多少高くなっても、きちんとした業者であれば、「現地での作業の結果、新たにこの作業が発生しましたので、最終的には何万円になりました」などのように丁寧な説明が受けられ、依頼側も納得できます。

作業費や清掃費など、大雑把な見積もりしか出さない業者は、最終的な支払いの時に明細を出さず、見積もりに何万円も上乗せした額を請求してくることがあります。

料金体系が明確である業者を選びましょう

5.対応が親切でスピーディーである

事故物件化したばかりの頃は、遺族や物件の所有者が不安を募らせていることが多いです。

物件の所有者は、「これから自分の物件がどうなってしまうのか」という不安に駆られます。

対して遺族は、「大切な人を亡くしてしまった」、「損害賠償を請求されるのではないか」と二つの不安を抱えます。

こういった依頼側の不安を理解し、スピーディーに対応する業者を選ぶようにしましょう。

まとめ

特殊清掃依頼は、できれば行いたくないものです。
しかし、一度でも自殺や他殺などの事件、孤独死などが発生すれば、その限りではありません。

急なトラブルに対応し、速やかに物件を再度貸し出すことができなければ、収益が大きく下がってしまいます。

特殊清掃の内容と実際の作業の流れ、作業費の相場などを知っておけば、すぐに物件を元通りにでき、収益を低下させずに済みます

最終更新日:

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