老朽化した家の修繕費用はいくらかかる?戸建て・マンションごとに修繕費用の相場を解説
老朽化した家を直すには、基本的にリフォーム業者などに修繕を依頼する必要があります。とくにお金がない状況であれば、「老朽化した家の修繕費用はいくらなのだろう」と考えることでしょう。
前提として、老朽化した家の修繕費用は、その物件の状態などの修繕が必要な範囲によって異なります。とくに、築30年を超える家であれば、ほぼ建て替えのようなリフォームが必要になるケースも少なくありません。
そのため、「老朽化した家の修繕費用は〇〇円」のように断言することはできません。
とはいえ、一般的な費用相場としては、ある程度の金額を提示することはできます。たとえば、老朽化が進んだ家を全面リフォームする場合、費用相場は下記の内容になるのが一般的です。
- 築20年以下:800万円~1,500万円程度
- 築20年超:1,500万円~3,000万円程度
老朽化が進んだ家の修繕を検討している場合、まずは所有する家の築年数に応じた費用相場を確認しておくとよいでしょう。
また、全面リフォームにおいては、戸建てなのかマンションなのかによって修繕にかかる費用が異なります。これは、マンションの場合には内装のみ、戸建ての場合には内装と外装の修繕が必要になるためです。
ここからは、戸建てとマンションごとに、全面リフォームをした場合の費用相場を紹介していきます。
老朽化した戸建ての修繕にかかる費用相場
ここでは、老朽化した戸建ての修繕にかかる費用相場を紹介していきます。築年数などによって修繕費用は大きく変わるため、あくまで目安に過ぎませんが、今回は築40年の戸建ての家を想定しています。
□内装リフォームの費用相場
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リフォーム箇所
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費用相場
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キッチン交換
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50万円〜150万円程度
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浴槽交換
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80万円〜120万円程度
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トイレ交換
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トイレの便器のみ:3万円〜20万円程度
和式から洋式に変更:15万円〜60万円程度
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クロスの張り替え
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1㎡あたり1,300円~2,000円程度
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フローリングの張り替え
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1㎡あたり2,500円〜5,000円程度
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クッションフロアの張り替え
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1㎡あたり2,200円〜4,500円程度
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畳の交換
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7,500円〜20,000円程度
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□外装リフォームの費用相場
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リフォーム箇所
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費用相場
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外壁
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20万円〜300万円程度
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屋根
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塗装:15万円〜80万円程度
カバー工法:60万円〜250万円程度
葺き替え:70万円〜260万円程度
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耐震改修
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25万円~200万円程度
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断熱改修
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壁・床・天井:1㎡あたり4,000円〜3万円程度
窓:10万円〜30万円程度
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戸建て住宅を全面的にリフォームする場合、内装に加えて外壁・屋根・基礎などの外装部分の修繕も必要になることが一般的です。そのため、築40年前後の戸建てをフルリフォームする場合、一般的には500万円〜2,000万円程度が費用の目安とされています。
ただし、建物の状態によっては、全面リフォームより建て替えの方が合理的となるケースもあります。実際に弊社へのご相談でも、「リフォームを前提に見積もりを取ったが、耐震性や配管劣化の問題から建て替えを提案された」というケースは少なくありません。
そのため、築年数の古い戸建てでは、最初から1社だけで判断するのではなく、複数のリフォーム会社や工務店に現地調査を依頼し、「修繕で対応できるのか」「建て替えも視野に入れるべきか」を比較検討することが重要です。
老朽化したマンションの修繕にかかる費用相場
ここでは、老朽化したマンションの修繕にかかる費用相場を紹介していきます。築年数などによって修繕費用は大きく変わるため、あくまで目安に過ぎませんが、今回は築40年のマンションを想定しています。
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リフォーム箇所
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費用相場
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キッチン交換
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50万円〜150万円程度
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浴槽交換
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80万円〜120万円程度
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トイレ交換
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トイレの便器のみ:3万円〜20万円程度
和式から洋式に変更:15万円〜60万円程度
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クロスの張り替え
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1㎡あたり1,300円~2,000円程度
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フローリングの張り替え
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1㎡あたり2,500円〜5,000円程度
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クッションフロアの張り替え
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1㎡あたり2,200円〜4,500円程度
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畳の交換
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7,500円〜20,000円程度
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マンションを全面リフォームする場合、基本的には内装のみ修繕が必要です。外装の修繕は行われないのが一般的であるため、戸建てよりも全面リフォームの費用は抑えられる傾向があります。
あくまで目安ですが、築40年のマンションを全面リフォームする場合には、300万円〜1,000万円程度が費用相場と言われています。
ただし、築年数の古いマンションでは、給排水管や電気設備の劣化が進んでいるケースもあります。見た目だけをきれいにしても、配管トラブルなどが後から発生する可能性もあるため、リフォーム時には設備配管の状態もあわせて確認することが重要です。
また、マンションによっては管理規約で工事内容や施工時間に制限が設けられている場合があります。実際の相談現場でも、「希望していた床材が遮音規定に適合せず変更になった」というケースは珍しくありません。リフォームを進める際には、事前に管理規約や工事申請のルールを確認しておくと安心です。
お金がないときに老朽化した家の修繕費用を用意するための対策
家の修繕費用は、必ずしも自身で全額を用意しなければならないわけではありません。対策を講じておくことで、老朽化が進んだ家の修繕費用の一部、または全額を受け取れるケースもあります。
そのため、老朽化した家を修繕するお金がないときには、下記のような対策を講じることも検討してみてください。
- 火災保険を申請して保険金で修繕する
- 国や自治体が用意する補助金制度を利用する
- リフォームローンから修繕費用を借りる
ここからは、お金がないときに老朽化した家の修繕費用を用意するための対策について、それぞれ詳しく解説していきます。
火災保険を申請して保険金で修繕する
家を所有している場合、基本的には火災保険に加入していることでしょう。火災保険に加入している場合には、火災や自然災害によって家が損害を受けた場合、保険金を受け取れる可能性があります。
火災保険は、火災だけでなく、台風・雪災・雹災などの自然災害による損害が補償対象となる場合があります。ただし、経年劣化そのものは補償対象外となるのが一般的であり、「自然災害による損傷なのか」「単なる老朽化なのか」で判断が分かれるケースもあります。
実際の補償可否は契約内容や保険会社の判断によって異なるため、まずは加入中の保険会社や代理店へ確認するのが現実的です。
火災保険による保険金の対象であれば、その費用を老朽化した家の修繕費に充てられ、保険金の金額によっては自己負担額がほぼかからないケースもあります。
自身が気づいていなくても、火災保険の保険金を受け取れるほどの損害が出ている可能性もあるため、まずは加入している火災保険の担当者に相談をしてみるのがよいでしょう。
国や自治体が用意する補助金制度を利用する
国や自治体が用意している公的制度のなかには、老朽化した家などの修繕にかかる費用として利用できる補助金を受け取れる制度もあります。そのため、老朽化した家を修繕したくてもお金がないときには、補助金制度を利用できないかを検討するのも手です。
老朽化した家の修繕に関する補助金制度にはさまざまな制度がありますが、一例としては国土交通省が支援している「長期優良住宅化リフォーム推進事業」が挙げられます。
長期優良住宅化リフォーム推進事業は、既存の住宅の長寿命化を図るために、リフォーム費用などを国が支援するものです。老朽化している家も支援の対象になり、補助率や上限額は制度内容や年度によって異なります。対象工事に対して一定割合の補助を受けられる場合があります。
なお、申請には事前手続きや工事内容の条件が定められているケースが多いため、制度の最新情報は自治体や事業公式サイトで確認することが大切です。
ただし、長期優良住宅化リフォーム推進事業で支援をしてもらうには、さまざまな要件を満たす必要があります。細かな要件が定められているため、長期優良住宅化リフォーム推進事業については「補助を受けるための要件」のページを参考にしてみてください。
なお、住んでいる地域の役所に相談することで、自身の状況で利用できる可能性がある補助金制度を紹介してもらえます。国や自治体が用意する補助金制度を探す際には、まず自治体に相談してみるのがよいでしょう。
リフォームローンから修繕費用を借りる
銀行や信用金庫によっては、リフォームローンが用意されていることもあります。
リフォームローンとは、名前のとおり住宅のリフォームにかかる費用を借りられるローンのことです。リフォームローンから借入するには金融機関で行われる審査に通る必要がありますが、場合によっては老朽化した家の修繕費用の全額を借りられる可能性もあります。
なお、借入可能額や返済期間、金利条件は金融機関によって異なりますが、一般的には数百万円〜1,000万円程度を上限としている商品が多く、返済期間は10年〜15年前後に設定されるケースが一般的です。
実際に弊社へ寄せられる相談でも、「老朽化した実家を最低限修繕して住める状態にしたい」「売却前に必要な修繕だけ行いたい」といった理由から、リフォームローンを検討される方は少なくありません。一方で、築年数が古い物件や空き家の場合は、金融機関によって審査が慎重になるケースもあります。
ただし、リフォームローンを利用した場合には金利が適用されるため、借りた金額よりも支払総額は大きくなります。
また、毎月の返済が必須になるため、リフォームローンを利用する場合には「毎月いくらなら返済できるのか」「いつまで返済を続けるのか」といった点を十分に把握したうえで計画的に利用することが大切です。
対策を講じても老朽化した家の修繕費用が用意できないときの対処法
老朽化した家を直したくてもお金がない場合、まずは補助金制度などを利用する対策を講じることを検討してみてください。
しかし、「リフォーム費用の一部は受け取れたけどまだお金が足りない」「どの対策も利用できなかった」など、それでも老朽化した家の修繕費用が用意できないケースもあるかもしれません。
その場合には、老朽化した家の修繕費用が用意できないときの対処法を検討してみてください。具体的には下記のような対処法が挙げられます。
- とくに老朽化が進んでいる箇所から優先的にリフォームを行う
- 複数のリフォーム業者に見積もりをしてもらい最も費用がかからない業者を探す
- 分割払いが可能なリフォーム業者を探す
ここからは、老朽化した家の修繕費用が用意できないときの対処法について、それぞれ解説していきます。
とくに老朽化が進んでいる箇所から優先的にリフォームを行う
老朽化した家の修繕を検討している場合、全面リフォームや建て替えを考えるかもしれません。
全面リフォームや建て替えの場合には数百万円〜1,000万円ほどの費用がかかることもあるため、まずは老朽化がとくに進んでおり優先的に修繕が必要な箇所のみリフォームすることも検討してみてください。
たとえば、「とくに外壁のヒビ割れが気になる」というケースであれば、まずは外装のリフォームだけを依頼し、他の箇所はひとまず後回しにするのも手です。
複数のリフォーム業者に見積もりをしてもらい最も費用がかからない業者を探す
リフォームにかかる費用は業者によって異なります。そのため、最も費用を抑えられる業者を探すためにも、複数のリフォーム業者に見積もりをしてもらうこともよいでしょう。
リフォームに対応している業者の場合、見積もりを依頼するだけであれば無料で対応してもらえるのが一般的です。手間や時間はかかってしまいますが、複数の業者に見積もりを依頼して、その結果をもとに依頼先を決めるのも1つの手です。
分割払いが可能なリフォーム業者を探す
リフォーム業者によっては、修繕費用の分割払いに対応してもらえることも少なくありません。リフォーム費用を一括で用意するのが難しい場合には、分割払いを依頼することも1つの手です。
ただし、リフォーム費用における分割払いは、ローンの支払いとは異なる部分があるため注意が必要です。
ローンであれば毎月の支払期日に支払いを行い、数年程度で完済となることも多いですが、リフォーム費用に関しては修繕のための工事が進んだ段階に応じて支払いが必要になるケースが一般的です。
たとえば、下記のように支払い時期が設定されることがあります。
- 契約時に着手金を支払う
- 工事途中で中間金を支払う
- 工事完了後に残金を支払う
実際に弊社への相談でも、「まとまった費用はすぐに用意できないため、工事費用を数回に分けて支払いたい」という声は少なくありません。とくに、相続した空き家や築古住宅の修繕では、想定以上に費用が膨らむケースもあるため、資金計画を慎重に立てることが重要です。
また、業者によっては提携ローンを案内している場合もあり、その場合は実質的にローン契約となるケースもあります。契約内容によっては金利や手数料が発生することもあるため、「単なる分割払いなのか」「ローン契約を含むのか」は事前に確認しておきましょう。
なお、支払い条件や支払回数は業者ごとに異なります。実務上でも、「契約後に想定外の追加工事費用が発生した」という相談は珍しくありません。そのため、契約前には以下の点を確認しておくと安心です。
- 追加費用が発生する可能性はあるか
- 支払いタイミングはいつか
- 分割払いに手数料や金利がかかるか
- 工事内容の変更時に費用がどう変動するか
リフォーム費用の負担を抑えるためには、複数社から見積もりを取得したうえで、工事内容・支払い条件・アフター対応などを総合的に比較検討することが大切です。
お金がなくても老朽化が進んだ家を修繕せずに放置するのはNG!放置した場合のリスク
お金がない状況であれば、老朽化が進んでいても修繕はできずに、仕方なく放置してしまうケースもあるかもしれません。
しかし、老朽化した家を長期間放置すると、資産価値の低下だけでなく、維持費の増加や近隣トラブルなどにつながる可能性があるため注意が必要です。老朽化した家を放置することには、下記のようなリスクがあるためです。
- 資産価値が下がり続けて売却が難しくなる
- 固定資産税などの維持管理費が毎年かかり続ける
- 老朽化が進み倒壊してしまうリスクが高まる
- 管理不全空家・特定空家に指定されると固定資産税の負担が増える可能性がある
ここからは、老朽化が進んだ家を修繕せずに放置した場合のリスクについて、それぞれ詳しく解説していきます。
資産価値が下がり続けて売却が難しくなる
家の建物部分に関しては、築年数の経過とともに資産価値が下がるのが一般的です。「すでに老朽化が進んでいる家だからほとんど関係ない」というわけではなく、さらに資産価値が下がってしまうと、現状よりも家を売却するのが難しくなってしまうため注意が必要です。
国土交通省が公表するデータでは、築年数が経過するにつれて建物の資産価値が下落するのがわかります。
出典:国土交通省「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」
築年数が古い家であってもリフォームなどの修繕をすることで資産価値の下落を抑えることも可能ですが、お金がない状態では修繕費用の捻出は簡単ではありません。
場合によっては定期的な清掃などの適切な管理が難しいケースも考えられ、この場合で放置をしてしまうと家の資産価値がほぼ0になってしまう可能性もあります。
「修繕だけでなく管理や売却も難しい」という状態にもなりかねないため、お金がないからといって老朽化が進んだ家を放置するのは避けましょう。
固定資産税などの維持管理費が毎年かかり続ける
どんなに老朽化が進んだ家であっても、所有者は固定資産税や都市計画税といった税金を毎年納めなければなりません。「その家を所有しているだけで住んではいない」という場合も同様です。
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費用
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金額の目安
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固定資産税
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自治体によって異なるが、固定資産税評価額の1.4%が一般的
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都市計画税
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自治体によって異なるが、固定資産税評価額の0.3%が一般的
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たとえば、固定資産税評価額が1,000万円の家であれば、固定資産税が「1,000万円×1.4%=14万円」、都市計画税が「1,000万円×0.3%=30,000円」と計算されます。
この条件であれば、老朽化が進んだ家を所有するだけで、17万円程度の税金を支払わなければならないのです。
老朽化が進み倒壊してしまうリスクが高まる
建物は適切な修繕や管理を行わなければ、経年劣化が進行します。とくに、築年数の古い住宅では、耐震性の低下や雨漏り、腐食などによって倒壊リスクが高まる可能性があります。
また、老朽化した建物では、以下のような近隣トラブルにつながるケースもあります。
- 屋根材や外壁の落下
- 雑草や樹木の越境
- 害虫・害獣の発生
- 不法侵入や放火リスク
実際の相談現場でも、「近隣から苦情が来てしまった」「台風で屋根の一部が飛散した」という理由で、急いで対応を検討されるケースは少なくありません。
万が一、建物が倒壊した場合には、解体や廃材撤去に数十万円〜数百万円程度の費用がかかることもあります。さらに、周囲へ被害が及んだ場合には、状況によって損害賠償責任が問題となる可能性もあります。
そのため、修繕が難しい場合であっても、「最低限の維持管理を継続する」「早めに売却や活用方法を検討する」といった対応を行うことが大切です。
管理不全空家・特定空家に指定されると固定資産税の負担が増える可能性がある
老朽化した家を長期間放置していると、自治体から「管理不全空家」や「特定空家等」に指定される可能性があります。管理不全空家とは、このまま放置すると特定空家になるおそれがある空き家のことです。また、特定空家等とは、倒壊の危険性がある建物や、著しく衛生上有害な状態にある建物などを指します。
2023年の空家等対策特別措置法の改正により、管理不全空家や特定空家等として自治体から勧告を受けた場合、住宅用地に適用されている固定資産税の軽減措置が解除される可能性があります。その結果、土地の固定資産税が従来より大幅に増えるケースもあるため注意が必要です。
実務上も、「使う予定がないから」と空き家を放置していたところ、近隣から苦情が入り、自治体から改善を求められたという相談は少なくありません。老朽化した家は放置するほど修繕費用や解体費用が増える傾向にあるため、定期的な管理を行うか、早めに売却・活用方法を検討することが大切です。
修繕が難しい老朽化住宅は「仲介」「買取」の両面から売却方法を検討する
お金がない状況では、老朽化が進んでいる家の修繕や管理が難しいケースもあることでしょう。
前述したように、このような理由があっても放置をしてしまうとさまざまなリスクが生じるため、修繕や管理が難しいような家であれば、売却することも視野に入れてみてください。
売却をすれば家の所有権は買い手に移るため、当然ですが今後は修繕や管理をする必要がありません。また、売却ができれば、家や土地の資産価値に応じた売却金額を受け取れるのもメリットです。
老朽化が進んだ家の売却方法には、大きく分けて「仲介」と「買取」の2つがあります。
仲介は、不動産会社が買主を探して売却する方法です。市場価格に近い金額で売却できる可能性がある一方、買主が見つかるまでに時間がかかるケースもあります。
一方、買取は、不動産会社や専門の買取業者が直接物件を買い取る方法です。仲介と比べて売却価格は低くなる傾向がありますが、現況のまま売却しやすく、短期間で契約まで進みやすい特徴があります。
どちらが適しているかは、物件の立地や建物状態、売却を急いでいるかどうかによって異なります。実際に弊社へご相談いただくケースでも、「まずは仲介で売却活動を行ったものの、築年数や建物状態の影響で成約まで時間がかかり、途中で買取も含めて検討した」という方は少なくありません。
そのため、老朽化した家を売却する際には、最初から方法を限定するのではなく、仲介と買取の両方を比較しながら、自身の状況に合った方法を選ぶことが重要です。
ワンポイント解説
□老朽化が進んだ家でも仲介で絶対に売れないわけではない
仲介で売却しやすい不動産は、需要がある物件です。たとえば、「築年数が浅い」「状態がいい」といった不動産が挙げられます。
老朽化が進んだ家の場合、「需要がないのではないか」と考えるかもしれませんが、需要がないとは限りません。とくに、「駅から徒歩5分圏内にある」「都心などの人気のエリアにある」といった家であれば、老朽化が進んでいても需要は見込めるため、仲介でも売却できる可能性はあります。
仲介であれば買取よりも高値がつく傾向があるため、老朽化が進んだ家でも売却を見込める場合には、まず不動産会社に相談してみるのがよいでしょう。
老朽化が進んだ家でも売却できる可能性はある
老朽化が進んだ家の場合、「ボロボロの状態では買い手が見つからないのではないか」と不安に感じる人もいるでしょう。
確かに、築年数が古い物件や修繕が必要な物件は、築浅物件と比べると買主が限定されやすく、仲介では売却までに時間がかかるケースがあります。
一方で、老朽化した家であっても、「駅から近い」「土地として需要がある」「再建築が可能」といった条件によっては、仲介でも売却できる可能性があります。実際に、古家付き土地として売買されるケースも少なくありません。
また、修繕費をかけずに現況のまま売却したい場合や、早期売却を希望する場合には、不動産買取業者への売却が選択肢になることもあります。
不動産買取業者は、取得後にリフォームや解体、再販売などを前提として査定を行うため、一般の買主では判断が難しい物件でも取り扱い対象となるケースがあります。
実際に弊社へのご相談でも、「仲介で一定期間売却活動を行ったものの成約に至らず、買取も含めて検討した」というケースは少なくありません。
そのため、老朽化した家を売却する際には、最初から方法を限定するのではなく、「高値売却を優先するのか」「スピードや現況売却を優先するのか」を整理したうえで、仲介・買取の両方を比較検討することが大切です。
残置物がある家でも売却できるケースはある
老朽化した家によっては、家具や家電などの残置物が残っているケースもあるでしょう。仲介で売却する場合は、内覧時の印象や買主の住宅ローン審査への影響などを考慮し、事前に残置物を撤去するよう求められるケースが一般的です。
なお、残置物の撤去費用は量や地域によって異なりますが、専門業者へ依頼する場合には数十万円以上かかるケースもあります。
一方、買取では、残置物が残った状態でも相談できるケースがあります。とくに、老朽化が進んだ空き家では、「片付け費用を用意できない」という理由から、現況のまま売却を希望される方も少なくありません。
ただし、すべての買取業者が残置物込みで対応しているわけではなく、内容によっては別途撤去費用が差し引かれるケースもあります。
そのため、仲介・買取のどちらを選ぶ場合でも、事前に「残置物をどう扱うのか」を確認しておくことが重要です。
契約不適合責任の取り扱いは売却方法によって異なる
不動産を売却する場合、売主は契約内容に適合しない不具合について「契約不適合責任」を負う可能性があります。契約不適合責任とは、売却後に雨漏りやシロアリ被害などの不具合が見つかり、それが契約内容と異なると判断された場合に、売主が修補費用や損害賠償などを求められる可能性がある制度です。
老朽化した家では、売主自身も把握していない不具合が存在するケースが少なくありません。築年数が古い住宅では、床下や壁の内部など目視では確認できない部分に劣化が生じていることもあるため、建物の状態を完全に把握することは容易ではありません。
そのため実務上は、老朽化が進んだ住宅を仲介で売却する場合でも、「契約不適合責任を免責とする特約」を設けたり、「古家付き土地」として建物の価値を考慮せず土地として売却したりするケースが多く見られます。また、売主が把握している不具合については、事前に買主へ説明しておくことが重要です。
一方、不動産会社による買取では、契約不適合責任が免責となる契約が一般的であり、売却後のトラブルリスクを抑えやすい傾向があります。
売却完了までの期間は仲介と買取で異なる傾向がある
不動産の売却期間は、「仲介」と「買取」で異なる傾向があります。仲介の場合は、不動産会社が買主を探すための販売活動を行います。市場で買主を募集する形になるため、エリアや物件条件によっては成約まで数か月以上かかるケースもあります。
一方、買取は不動産会社や買取業者が直接買主となるため、購入希望者を探す期間が不要です。そのため、条件がまとまれば比較的短期間で契約まで進むケースがあります。
ただし、仲介は市場価格に近い金額で売却できる可能性がある一方、買取はスピードや現況売却を重視する分、売却価格は仲介より低くなる傾向があります。
売却方法を検討する際には、「価格」「スピード」「現況のまま売却したいか」といった優先順位を整理したうえで、自身に合った方法を選ぶことが重要です。
まとめ
老朽化した家を修繕するには、決して少額とはいえない費用がかかります。築年数などの物件の条件にもよりますが、仮に築40年であることを想定すれば、戸建ての場合は500万円〜2,000万円程度、マンションの場合は300万円〜1,000万円程度が費用相場の目安とされています。
老朽化した家を直したくてもお金がない場合には、まず火災保険の申請や補助金制度の利用、リフォームローンからの借入を検討してみるのがよいでしょう。ただし、火災保険は経年劣化では使えないケースも多いため、自然災害による損傷などが対象となる場合があります。
とはいえ、これらの対策を講じても修繕費用が足りないことも想定されます。その場合には、「老朽化が進んでいる箇所から優先的にリフォームを行う」「最も費用を抑えられるリフォーム業者に依頼する」といった対処法もあわせて検討してみてください。
なお、老朽化が進んだ家の修繕費用が足りない場合であっても、放置することは慎重に判断することが大切です 。放置をすることにはさまざまなリスクがあるためです。
また、修繕や管理の継続が難しい場合には、売却を選択肢の1つとして考える方法もあります。物件の状態や立地条件によっては仲介での売却が可能なケースもあれば、早期売却を重視して買取を利用するケースもあります。
状況に応じて、それぞれの特徴を比較しながら検討するとよいでしょう。
老朽化した家に関するよくある質問
老朽化した家が空き家状態になっています。修繕が難しいので放置していますが大丈夫でしょうか?
老朽化した空き家を長期間放置すると、行政から「特定空き家等」に指定される可能性があるため注意が必要です。
特定空き家等に指定され、自治体からの勧告を受けた場合には、住宅用地特例が解除されることで、固定資産税の負担が増える可能性があります。また、状況によっては、行政指導や命令を経て、最終的に行政代執行による解体が行われるケースもあります。
そのため、修繕が難しい場合でも、定期的な清掃や換気、庭木の管理などを行い、適切に維持管理することが大切です。
老朽化した家の修繕費用がどうしても用意できないときはどうしたらよいでしょうか?
家を維持したい場合には、自然災害による損傷などで火災保険が適用できないか確認したり、自治体の補助金制度やリフォームローンの利用を検討したりする方法があります。
また、状況によっては、親族に相談して資金面や管理面で協力を得ることも選択肢の1つです。
一方で、修繕や維持管理の継続が難しい場合には、売却を検討する方法もあります。物件の条件によっては仲介で売却できるケースもあれば、早期売却を優先して買取を利用するケースもあります。それぞれの特徴を比較しながら、自身の状況に合った方法を選ぶことが大切です。