知らないと損する!マンション売却?賃貸?どっちがお得?

不動産売却賃貸

マンションを購入したけれど、「親の不動産を相続することになって、実家へ戻ることになった」「急な転勤が決まったので、引越しが必要になった」「より良い住まいが見つかったので住み替えることにした」というようなことが起きると、一つの決断をしなければなりません。

それは、マンションを売却するのか、賃貸に出すのかという決断です。どっちが自分にとって得なのだろうかと、あなたも考えているのではないでしょうか。

最初に結論をお伝えすると、マンションを売却するのと賃貸に出すのでは、どちらがお得になるのかはケース・バイ・ケースです。

そこでこの記事では、マンションの売却と賃貸でどちらを選ぶと得かを判断するポイントとそれぞれの注意点について以下の流れで解説します。

これを読めばあなたにとってマンションは売却した方がいいのか、賃貸に出した方がいいのか、自信を持って決断できるでしょう。

売却した方がいい場合

マンション売却

まずマンションを売却した方がいい場合についてお伝えします。

マンションに戻ってくる可能性が低い場合

「いつかはわからないけど、戻ってくるかもしれない。戻ってきたいと思っている」

マンションに戻ってくる可能性がそれくらい低ければ、賃貸に出すよりも売却した方がいいです。

もしこのような考えで賃貸に出したとしても、あなたが戻ってきたいと思ったタイミングでちょうどよく、入居者が退去してくれるわけではないからです。立ち退き料を支払って退去してもらうか、入居者が退去するまでどこか別のマンションを借りることになります。

また、賃貸には出さず、とりあえず空き家として所有しておいて、「もう戻ってくることがない」と決まったタイミングで売却しようとしても、マンションは年々その資産価値が下がってしまいます。たとえ人が住んでいなかったとしても建物は劣化していくからです。

その分だけ売却価格も安くなります。売却を先延ばしにした結果、「もっと早く売っていればよかった」と後悔される方も多いです。そのため、もし戻ってくる可能性が「低い」のならば、思い切って売却することをおすすめします。

賃貸物件としてのニーズが小さい場合

賃貸物件としてのニーズが小さい場合、得られる家賃収入よりも賃貸経営にかかる諸々の費用の方が高くついてしまう可能性が高いです。不労所得となるどころか、賃貸に出すだけでお金が出ていく負の財産になってしまいます。

賃貸物件にするということは、これから数十年は入れ替わりで入居者を見つけなければいけないということです。ですがマイホームであれば、買い主を1人、一度見つければそれで完了します。

そのため、もし安定して入居者が現れる可能性が低いのであれば、賃貸より売却の方がおすすめです。あなたがそのマンションをマイホームとして購入を決めた素敵な物件なのですから、あなた以外にも「住みたい」という買主は見つけられるでしょう。

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売却時の注意点

上記のような場合、必ずマンションを売却した方が得になるというわけではありません。マンション売却時には次のようなことに気をつけておく必要があります。

いつ売れるのか分からない

マンション売却では、買主がいないことには完了しません。いつまでに売りたい、という予定があったとしても、そのときまでに買主が見つからない可能性もあります。

一般的な中古マンションの売却活動では、3カ月から遅くても半年が目安です。ほとんどの物件は半年以内に買主が見つかっていますが、すべてではありません。売却期間で半年を見込んでいたとしてもそれ以上かかったり、査定額よりも値下げしなければ買主が見つからなかったりすることもあります。

もし住み替えを検討していれば、売却期間の遅れによる二重ローンや売却金額の値下げによって資金計画が破綻し、住み替えできない状況にもなりかねません。

そのためマンションを売却する場合でも余裕を持ったスケジュール、資金計画にしておくことが大切です。

住宅ローンが残っていると売却できない可能性もある

住宅ローンが残っている状態でマンションを売却する場合には特に注意が必要です。

住宅ローンが残っている場合、まだその物件に抵当権が設定されています。抵当権とは住宅ローンを借りるための担保として設定された権利です。抵当権付きで売却することは違法ではありません。

ですが、売主がローンの返済を滞らせたときには、物件は競売にかけられ、買主は所有権を失う可能性があります。そのようなリスクのある物件を購入したいと考える買主はまずいません。そのため、マンション売却では、抵当権が抹消されていることが前提になっています。

これはマンションの売却金額で抵当権を抹消できるのであれば、売却活動中に住宅ローンの残債があっても問題ありません。売却金額が入金されたときに、そのまま住宅ローンを完済し、抵当権抹消の手続きを取れるからです。

そのため、売却金額が住宅ローンの残債よりも高ければ何も心配する必要はありません。ですが、売却金額が住宅ローンを下回ってしまう場合には次のような対応をとることになります。

(1)自己資金で補填する

住宅ローンの返済で足りなかった分は自分の貯金から補填します。そうすれば引渡し時に抵当権は抹消できているので、問題なく売却を完了させられます。

(2)買い換えローンを組む

マンションを売却して、新しい自宅に住み替えるときに利用できるローンです。マンション売却時に残った住宅ローン残高を、新しい物件の購入金額に上乗せして借入することができます。買い換えローンの利用には条件があり、また、必ずしも審査が通るわけではありませんが、選択肢としては有効です。

そしてもし、(1)、(2)のどちらの対応も難しい場合、マンションの売却そのものを諦めなければならない可能性もあります。マンションを売却するときには、住宅ローンの残高もしっかりと把握しておくようにしましょう

賃貸にした方がいい場合

不動産賃貸

続いて、賃貸にした方がいい場合は次の2つの場合です。

立地がよく、賃貸物件としてのニーズが高い

今住んでいるマンションが駅から徒歩10分圏内のように、立地がよく賃貸物件としてのニーズが高いものであれば、売却するよりも賃貸に出した方が得られるお金は多くなるでしょう。

後ほど詳しく解説しますが、マンションを賃貸物件として貸し出した場合、家賃収入を得られるというメリットと併せて、物件オーナーとして、賃貸経営における様々なリスクを受け入れる必要があります。

その中でも大きなリスクが空室リスクです。賃貸に出していても入居者がいなければ家賃収入は得られず、想定したような利回りを得られません。ですが、賃貸物件としてニーズが高いマンションであれば、そのような空室リスクは低く抑えられます。

また分譲マンションの賃貸は、通常の賃貸マンションよりも家賃相場が高い傾向にあります。このことから、固定資産税や修繕費用を差し引いても、売却するよりも賃貸に出した方が高い利益を得られるでしょう。

戻ってくる予定があり、その時期が明確

また2~3年の短期での海外転勤のように、戻ってくる時期が明確で、また同じマンションに住みたいと考えている場合ならば、賃貸に出した方がいいでしょう。

ただし、通常の賃貸に出すと借主の権利が強く、「戻ってくるから引っ越してください」と言って退去してもらうことはできません。そのため、賃貸契約を定期借家契約にすることをおすすめします。これについても詳しくは次の賃貸の注意点でお伝えします。

賃貸の注意点

住んでいたマンションを賃貸に出すときの注意点は主に次の3つです。

住宅ローンから賃貸ローンへの切り替えが必要になる可能性が高い

住宅ローンは、借主がその家に住むことを条件に融資されています。下記のみずほ住宅ローンを例にとって説明します。

”資金使途
(1)本人居住用の土地・住宅の購入、住宅の新築・増築・改築、底地の買取資金
* 賃貸の目的にはご利用できません。
(2)火災保険料、保証会社手数料・保証料、仲介手数料、担保関連費用、印紙税、引越費用、修繕積立金、リフォーム費用、付帯工事費用、管理準備金、水道加入金”

出典:https://www.mizuhobank.co.jp/retail/products/loan/housing/new_branch/summary.html

上記の例からもわかるように賃貸物件での利用は資金使途の範囲外となっています。住宅ローンが残っている自宅を賃貸物件にするときには、賃貸ローンへの切り替えが必要になる可能性が高いです。そして、賃貸ローン(アパートローン)は住宅ローンに比べて金利が高いので、賃貸経営での収益計画を立てるときにも賃貸ローンの金利で計算するように気をつけましょう。

また、住み替えではなく、転勤や親の介護などのやむを得ない事情により自宅を賃貸に出す場合には、例外として住宅ローンのままで認められることもあります。そのため、賃貸に出すことが決まったタイミングで、住宅ローンを借りている金融機関に相談へ行くようにしてください。

もし金融機関への相談なく、自己判断で「分譲マンションの賃貸物件」として貸し出してしまった場合、契約違反としてローン残高の一括返済を求められることもあります。

賃貸経営におけるリスクを受け入れる必要がある

「自宅を賃貸に出す」ということは、意識する・しないにかかわらず、「賃貸経営をする」ということです。つまり、賃貸経営における様々なリスクを受け入れる必要があります。

たとえば空室リスクです。当然ですが、入居者がいなければ家賃収入はゼロです。それでもローンの返済やマンションの管理費・物件の維持費は支払わなければなりません。新居のローンも支払っていると住居費は二重での支払いとなり、家計に多くの負担がかかります。そのため、もし空室が続いたとしても物件の維持費を支払い続けられる貯金は用意しておきましょう

また、空室リスクの他に、天災による物件の損傷や経年劣化による設備の故障、死亡事故によって事故物件となるリスクもあります。賃貸経営では家賃収入による不労所得に目が行きがちですが、同時にこのようなデメリットがあることも忘れてはいけません。

いつでも好きな時期に戻ってこられるわけではない

賃貸に出しても、その物件の所有者があなたであることに変わりはありません。ですが、だからといって、あなたの好きなタイミングで元のマンションに戻れるわけではありません。

通常の賃貸物件で交わされる契約は「普通借家契約」と呼ばれるものです。これは借りている側、つまり入居者の借家権が強く保護される契約となっています。たとえ契約で「2年更新」となっていたとしても、その更新のタイミングであなたから契約解除することは原則、認められていません。

そのため、「賃貸に出したあと、戻りたくなったらまた戻ればいい」ということが難しいです。自宅に戻ろうと思えば、入居者が退去するまで仮住まいを借りて待つか、立ち退き料を支払って退去してもらうかという対応を取ることになります。

ただ、もしあなたがそのマンションに戻ってくる時期が明確に決まっているなら「定期借家」として貸し出すという方法もありますこれは契約で定めた期間で「必ず」契約が終了する契約のことです。たとえば、転勤で3年後には戻ってくることがわかっている場合、3年の定期借家契約として貸し出すことで、トラブルなく自宅へ戻ることができます。

ただし、定期借家契約は契約期間が決まっているという点で、通常の賃貸契約に比べて入居者が不利な契約のため、家賃も3割程度安くなることが一般的です。定期借家契約では家賃収入による副収入というよりも、空き家として置いておくよりは誰かに住んでもらったほうが、金銭的負担が小さいというような考えで入居者を募集することをおすすめします。

賃貸に出してから売却するのは?

マンション売却

「売却の手続きが面倒そう。今は決めきれないから、とりあえず賃貸に出したあとで売却するか決めよう」などと、消極的な理由で賃貸を選ばれる方もいらっしゃいます。

ですが、賃貸に出したあとでその物件を売却しようとするのはおすすめできませんマンションの資産価値は、時間が経てば経つほど下落していくからです。今売るのと、5年後に売るのとでは売却金額に大きな差がでます。もし賃貸に出したあとで売却しようと思っても、期待する金額に全く届かない可能性のほうが高いです。

また入居者が乱暴に住んでいると、物件の価値も大きく下がります。売却に出すための修繕費まで考えると、賃貸に出さなければよかったと思われるかもしれません。

さらに、あなたが「売り時だ」と思ったタイミングで都合よく、入居者が退去するというのも考えにくいです。そうなると、いつになるかわからない入居者の退去を待つか、収益物件として売却活動をするかになります。

退去を待っていると売り時を逃してしまうかもしれません。また、収益物件として売却すると、買い手は不動産投資家か不動産会社に限定されます。内覧もできず、購入時に住宅ローンも利用できないため、居住用不動産として売却するよりも、売却金額は安くなってしまうでしょう。

このように賃貸に出してからの売却では、家賃収入を考えても、賃貸に出す前に売却するより損してしまう可能性が高いです。そのため、もし「いつか」売却するつもりなのであれば、賃貸に出すのではなく、「今」売却することをおすすめします。

判断が難しいなら査定に出してみる

ここまでマンションの売却・賃貸、それぞれで向いている場合と注意点について解説してきました。ただ、不動産は専門的なことが多く、実際に自分のマンションの場合に当てはめて考えても、売却するか、賃貸に出すか、どちらが得なのか、自信を持って判断するのは難しいかもしれません。そのようなときには一度、査定に出してみるのをおすすめします。

売却したときにはどのくらいの売却金額になるのか、賃貸に出したときにはどのくらいの賃料になるのかを不動産会社に査定してもらいます。不動産のプロである不動産会社に客観的な数字を出してもらえば、より現実的に売却するか賃貸に出すかを考えられるでしょう。

まとめ

まとめるマンションを売却した方が得になる場合・賃貸に出した方が得になる場合は下記のように分けられます

  • 特別な理由がない限り、マンションは売却と賃貸なら売却がおすすめ
  • 賃貸物件としてのニーズが高い場合は賃貸に出してもいい
  • 明確に戻ってくる時期が決まっているなら定期借家契約にする

また、判断が難しいときには査定に出して、客観的な数字を見て考えることが大切です。

最初は、一生住もうと思って購入したマイホームを売却するのか、賃貸に出すのか、難しい決断だと思います。ですが、この記事で解説したことを意識して考えることで、どちらがよりあなたにとって得なのか判断しやすくなるはずです。なんとなく決めてしまうと、損してしまうことになるので、情に流されず、冷静に考えるようにしてください。

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