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売れない家の特徴とは?売れるようにするための対策と注意点を解説

売れない家 特徴

家を売るにあたって、「自分の家が売れるか不安」「売り出したものの買い手がつかない」と悩んでいる人は少なくありません。

スムーズに売却するためには、「売れない家」の特徴を把握することが重要です。なぜ売れないのかを理解すれば、適切な対策も取りやすくなります。

売却しにくい家でも、対策次第で売ることは可能です。なかなか売れないときも、諦めず冷静に現状を分析しましょう。

また、家の売却で行き詰まったときは不動産会社に相談することも大切です。優良業者であれば、家の特徴に合わせて適切なアドバイスをしてもらえます。

優良業者を探すためには「業者を比較すること」が確実なので、まずは一括査定を利用するのがおすすめです。複数社の査定結果を比べられるので、売却条件の良い不動産会社を手軽に見つけられます。

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売れない家の特徴18選

家が売れるかどうかは、様々な要因に影響を受けます。1つの要因で売れなくなることもありますし、複数の要因が複雑に絡み合っている場合もあるでしょう。

売却しにくい家を売るためには、それらの「売れない要因」を分析し、対策を打つことが大切です。

まずは、家自体がもつ特徴のうち、なにが売れない要因になるのか把握しましょう。ここでは、売れない要因となり得る特徴を1つずつ解説していきます。

1.築年数が古い

売れない家の特徴でも代表的なのが、築年数の古さです。建物は築年数が古いほど資産価値がなくなり、需要も少なくなってしまいます。

具体的なデメリットとしては、経年劣化で修繕の頻度が多くなることや、設備の旧式化などによる快適性の低さ、次に処分する際はさらに売れにくくなることがあげられます。

また、税金の計算などで用いられる「法定耐用年数」を超えている場合があることも、大きなデメリットの1つです。

法定耐用年数とは?
会計上の「建物の使用可能期間」を定めたもの。一般的な木造住宅なら22年、鉄骨鉄筋コンクリート造の住宅なら47年と、構造や用途によって年数は異なる。
法定耐用年数を超過していると、譲渡所得税が高くなったり、住宅ローンが組みにくくなるなどの不利益がある。

参照:e-Govポータル「減価償却資産の耐用年数等に関する省令 別表第一 機械及び装置以外の有形減価償却資産の耐用年数表」

対策としては、ホームインスペクションを受けてみたり、解体して更地にするなどの方法があります。

古い家の売却については関連記事でも解説しているので、ぜひ参考にしてください。

2.なんらかの瑕疵がある

瑕疵とは欠陥や欠点を指す言葉で、瑕疵がある家は「瑕疵物件」として売却しにくくなります。

家の瑕疵には次のような種類があり、いずれも買主の意思決定に大きな影響を及ぼします。

家の瑕疵の具体例
心理的瑕疵 人が嫌悪感を抱くような瑕疵。人の死があった事故物件や、古くからのいわくつき物件など。
物理的瑕疵 家そのものが抱える物理的な瑕疵。ひび割れや雨漏り、家の傾きなど。
環境的瑕疵 周辺環境に関する瑕疵。嫌悪施設(ごみ処理施設や火葬場)があったり、騒音が発生する物件など。
法的瑕疵 法律上の瑕疵。建築基準法や消防法などを守っていない違法建築物。

瑕疵は個人で解決できないものも多く、大幅に値下げしたり、訳あり物件を専門とする買取業者に相談するなどの対処が必要となります。

3.建て替えができない

戸建てのなかには、建て替えや増改築ができない「再建築不可物件」というものがあります。再建築不可物件とは、法改正などで現行の建築基準を満たせなくなった物件です。

現状のまま存在するのは問題ありませんが、いまある建物を解体すると現行の基準が適用されるため、実質的に手を加えられない状態になります。

再建築不可物件のなかでも代表的なのは「未接道物件」で、法律で定められた道路に接していないことで発生します。

未接道物件の売却では、セットバックや但し書き申請といった対策を取るか、買取業者に依頼するといった方法が一般的です。

詳しくは関連記事で解説しているので、よろしければ参考にしてください。

4.敷地や建物の面積が小さい

敷地や建物の面積が小さい家は「狭小物件」と呼ばれ、売却が困難です。狭小物件に明確な定義はありませんが、おおむね土地が15坪程度の物件を指します。

狭小物件だと使い勝手が悪く、隣地との距離が近いことも多いため「騒音・臭いトラブルが発生しやすい」というイメージもあります。

売主側の対策としては、駅近などのアピールポイントをうまく宣伝したり、内覧対策をしっかりおこなうなどの対策が重要です。

詳しくは関連記事でも解説しているので、こちらを参考にしてください。

5.二世帯住宅

二世帯住宅も、売りにくい家の例としてあげられます。戸建て全体の購入者に対して、わざわざ二世帯住宅を選ぶ人は少ないことが主な原因です。

また、購入者それぞれに異なるニーズがあり、「完全分離型か部分共有型か」「手すりなどの高齢者向け設備を付けるか」など、その内容は千差万別です。

少ない購買層のなかで需要とマッチしなければならない点が、二世帯住宅の売却をむずかしくしています。

現状のままでどうしても売れないようであれば、解体したり、シェアハウスなどの収益物件にするといったことも検討してみましょう。

6.建物のデザインが特殊

外観や間取りなど、建物のデザインに建築主の個性が反映された家は、売却がむずかしくなります。

デザインが特殊過ぎると好き嫌いがわかれやすく、「好みに合わない」と感じて購入を避ける人も多くなってしまうのです。

感性の合う人が見つかるまで根気よく待つか、買主がリフォーム・リノベーションしやすいよう価格を下げることが必要となるでしょう。

7.交通アクセスが悪い

立地は家の売れやすさに大きく影響しますが、そのなかでも重要なのが交通アクセスの良さです。

基本的に、駅やバス停から近いほど売れやすく、遠いほど売れにくくなります。また、運行本数が少ない場合も売却はむずかしくなるでしょう。

交通機関の利便性が悪いと、通勤・通学が必要なファミリー層からはとくに敬遠されやすくなります。

売却時は「人が少なく閑静な地域である」などのアピールポイントを強調し、都市部から離れて暮らしたい人に訴求することが重要となるでしょう。

8.商業施設や公共施設などが少ない

近隣施設の充実度が低いと住みやすさも悪くなるため、買主の購入候補にあがりにくくなります。

スーパーなどの商業施設が遠いと日常の買い物が辛くなりますし、公園や図書館といった公共施設が少ないと子育て世帯にとって魅力が少なくなります。

これらの問題は個人で解決できないため、交通アクセスが悪い家と同様、閑静な地域であることをうまくアピールすることが重要となります。

9.日当たりや風通しが悪い

売れない原因として意外と見落としがちなのが、日当たりや風通しの良さです。

日中家を出ている人はあまり気にならないかもしれませんが、専業主婦や退職した高齢者などは家にいることが多いため、日当たりや風通しがそのまま住みやすさに繋がります。

買主側が明確に購入条件として考えていなくても、内覧時になんとなく「暗い」「空気が淀んでいる」といった印象を持つことが多くなり、成約しにくくなってしまいます。

日当たりや風通しを根本から解決するのはむずかしいため、内覧時に照明を明るくしておいたり、換気や消臭を徹底することなどを意識するとよいでしょう。

10.治安が悪い

長く住むことが前提となる戸建てでは、地域の治安は重要なポイントです。暮らしに不安を感じるような地域では、家の売却がむずかしくなるでしょう。

近隣でなんらかの事件があったエリアや、繁華街に近く酔っ払いなどが多いエリア、街灯が少ないために夜道が暗いようなエリアは、買い手が付きにくくなります。

治安が悪いと地域全体の住宅需要が低くなるので、価格を下げて「お買い得な物件」とするのが有効な対策となるでしょう。

11.郊外や過疎地にある

郊外や過疎地など人口の減少が進んでいる地域も、家の売却はむずかしくなります。人が減れば周辺施設や公共交通機関も減っていくので、将来的に住みにくくなる可能性が高いためです。

こうした地域の家は早めに売り切ることが大切ですが、気づいたときには需要がなくなり「手遅れ」となっていることも多くなります。

対策としては、郊外の不動産取引が得意な業者を見つけたり、近隣の人に購入を打診してみるといった方法があげられます。

12.市街化調整区域にある

市街化調整区域とは、都市のなかにあって「市街化を抑制すべき」と指定され、住宅や商業施設の建築が制限された区域です。

具体的な制限内容は自治体によって違いますが、建て替えや増改築にも開発許可が必要となる場合があります。

家を購入しても自由にリフォームなどができなかったり、インフラ整備が進んでいないといったデメリットがあるため、需要が低くなりがちです。

一方、交通量が少なかったり、自然が多いなどのメリットもあるので、そういった特徴をうまくアピールできるかが売却の鍵をにぎるでしょう。

13.災害リスクが高いエリアにある

地域ごとの災害リスクは、過去の事例や周辺の地形などからある程度推測が可能です。その結果、災害リスクが高いと判断されたエリアは、売却が困難になります。

洪水や高潮、土砂災害などのリスクが高いエリアはハザードマップが作られ、だれでも確認することが可能です。

また、売買契約を結ぶ前に買主へ災害リスクについて説明されるため、ごまかして売ることは基本的に不可能です。

災害リスクそのものを解決することはできないため、訳あり物件専門の買取業者に依頼することがもっとも効果的な対策といえるでしょう。

14.崖地にある

崖地の上にある家、あるいは背後に崖地がある家は、土砂崩れによる被害のリスクが高くなるため需要が低くなります。

また、自治体から建築制限を受けている場合もあり、そうした制限の有無や具体的な安全性を調査する必要があるため、不動産会社も取り扱いを避ける傾向にあります。

災害リスクのある地域と同じく、訳あり物件専門の買取業者に依頼するのがスムーズな売却方法となるでしょう。

15.ひな壇の土地にある

ひな壇とは、文字通りひな壇状の土地(階段のように段差がある土地)を指します。山間部や丘陵地帯を開発した地域に多い物件です。

ひな壇の土地は人工的に作られた土地が多く、地盤強度が弱くなっていることもあります。ずさんな造成工事がおこなわれている場合、土砂崩れが起こって建物が崩壊するかもしれません。

また、坂道や階段が多くなるため、日常生活でも不便を強いられます。とくに、高齢者や要介護者がいる世帯には避けられやすくなるでしょう。

売却するための対策としては、事前に安全性を調査したり、擁壁の補強工事などがあげられます。

16.接道状況が悪い

家と繋がっている道路の状況が、家の売りやすさに影響する場合もあります。

具体的には、下記のような道路だと売却がむずかしくなるでしょう。

  • 幅員(道路の幅)が狭い
  • 袋小路になっている
  • 路地が複雑に入り組んでいる
  • 幹線道路への経路が一方通行(片方が行き止まり)

このような道路は車が運転しにくく、通勤などで車を使う人に避けられやすい物件です。

また、道路が狭いと工事車両も入れにくくなるため、リフォームや建て替え工事が割高になるというデメリットもあります。

対策としては、価格設定を抑えて割安感を出すか、買取業者に直接買い取ってもらうのが有効です。

17.前面道路が私道になっている

前面道路が公道ではなく、個人や法人が持つ私道だと、売却がむずかしくなります。私道の権利関係について、トラブルが起こりやすいためです。

例えば、私道の所有者が通行を禁止することで、家の出入りが困難になるケースがあり得ます。

また、私道が近隣住民の共有名義である場合、行方不明の共有者がいると管理について話し合いができず、必要な改修工事ができないかもしれません。

私道に接する家を売るときは、こうした権利問題をクリアにすることが大切です。現状の権利関係がどのようになっているか確認し、問題があれば弁護士に相談するなどして解決しておきましょう。

18.土地の形が歪

住宅用地の形は、正四角形や長方形などの整形地が理想とされます。整形地であれば建物が建てやすく、土地を余すところなく有効活用できるからです。

一方、三角形やL字型、旗竿地(間口が狭く奥に広い空間のある土地)のような不整形地は、建物が建てにくく評価も著しく下がります。

このような土地も価格の値下げや買取業者に依頼するのが効果的な対策ですが、ほかにも「隣の土地を買い取る」という方法もあります。

予算や隣地所有者の意思といった問題はありますが、隣地の買い取りで整形地にすることができれば、スムーズに売却できる可能性は高いでしょう。

「売れない家」を売るための対策10選

ここまで売れない家の特徴を紹介しましたが、どんな家でも「全く売れない」「絶対に売れない」ということはありません。

売りにくい家でも工夫次第で売却できる可能性はあるため、諦めずに適切な対策を取ることが大切です。

ここからは、売れない家を売るために使える対策を1つずつ紹介していきます。できる範囲から取り組んでみて、納得のいく売却を実現しましょう。

1.一括査定で「優良かつ相性の良い不動産会社」を選ぶ

家を売る際、基本的には不動産会社へ売却を依頼します。しかし、不動産会社はそれぞれ得意物件や営業力に違いがあるため、自分の物件と相性の良い不動産会社を選ぶことが大切です。

優良かつ相性の良い不動産会社を探すときは、複数の不動産会社に査定を依頼し、それぞれの査定結果や、担当者の対応を見ることで選別できます。

しかし、不動産会社を一から調べ、それぞれ個別に問い合わせるのは手間がかかります。そこでおすすめなのが「一括査定サイト」の利用です。

一括査定サイトでは、簡単な入力で複数の不動産会社に査定を依頼できるので、比較に手間がかかりません。サイト側で提携する業者を厳選しているので、優良業者も見つけやすくなります。

仲介業者は媒介契約の種類も大切

不動産会社に依頼する場合、多くの人は「仲介業者」を使います。仲介業者は買主の募集や各種手続きのサポートをおこない、家の売買を文字通り仲介する業者です。

仲介業者に依頼するときは「媒介契約」を結びますが、この契約には3つの種類があり、それぞれ内容に違いがあります。

媒介契約の種類
媒介契約 メリット デメリット
一般媒介契約 ・同時に複数の不動産会社へ依頼できる
・自分で買主を見つけても良い
・不動産会社にレインズへの登録や状況報告の義務なし
専任媒介契約 ・不動産会社は7日以内にレインズへ登録する義務がある
・2週間に一度以上、必ず状況報告がある
・自分で買主を見つけても良い
・1社にしか仲介を依頼できない
専属専任媒介契約 ・不動産会社は5日以内にレインズへ登録する義務がある
・1週間に一度以上、必ず状況報告がある
・1社にしか仲介を依頼できない
・自分で買主を見つけるのは不可

専任媒介契約・専属専任媒介契約は1社としか契約できませんが、業者側としては他社に成約を持っていかれる心配がないため、自社のリソースを注ぎやすくなります。

宣伝活動などに力を入れてもらいやすくなるので、基本的には専任媒介契約・専属専任媒介契約を結んだほうが早く売却できるでしょう。

スピード重視なら買取業者がおすすめ

不動産会社には、仲介業者のほかに「買取業者」もあります。買主を探すのではなく、自社で物件を直接買い取る業者です。

査定額に納得できれば現金一括で買い取ってもらえるので、早ければ数日程度で現金化できるのが最大の特徴です。

また、買取業者は物件を再生(改修や収益化)して再販するので、売却がむずかしい訳あり物件でも買い取ってもらえる可能性が高くなります。

一方、再生・再販にかかるコストなどが差し引かれるため、仲介で売るときより2~5割ほど安くなってしまうというデメリットもあります。

「多少安くても早く売りたい」「仲介業者に依頼したが断られた」といった場合に、買取業者への依頼を検討してみるとよいでしょう。

2.内覧対策をする

家を購入するときは、事前に室内をチェックする「内覧」をおこないます。内覧の印象が買主の意思決定に大きく影響するので、しっかりとした対策をしておきましょう。

具体的な対策としては、玄関や水回りなどの掃除を徹底したり、売主自身が家のアピールポイントを説明できるように準備しておくといったものがあります。

また、「ホームステージング」で家の魅力を引き出すのもよいでしょう。ホームステージングとは室内をモデルルームのように演出し、買主の購買意欲を高めるサービスです。

ホームステージングをすることで売却期間を短縮できたり、価格の下落を抑えられるといった効果が期待できるため、なかなか家が売れないときはぜひ検討してみましょう。

参照:一般財団法人日本ホームステージング協会「ホームステージングとは」

3.物件の広告を見直す

内覧希望者が現れない場合、不動産会社の広告に問題があるかもしれません。不動産ポータルサイトなどで、物件がどのように広告されているか買主の立場になって見てみましょう。

広告で重要となるのは画像で、枚数が少なかったり、暗い印象を与えるような写真だったりすると、目に付きにくくなります。

その他、広さなどの基本情報に過不足はないか、アピールポイントがしっかり掲載されているかなどをチェックし、不満点をしっかり不動産会社へ伝えることが大切です。

広告は最初に買主が見るところなので、チャンスを1つでも逃さないよう、とくに重視すべきです。

4.価格を適正な範囲で安くする

値下げは家が売れないときの王道的な対策で、不動産会社側から提案されることも多々あります。相場より安くなれば、購入希望者を増やすことができるでしょう。

ただし、あくまで適正な範囲内で値下げするのがポイントです。あまりに安く売ると損失になりますし、場合によっては買主から「なにか問題を抱えた物件なのでは?」と疑われるかもしれないからです。

適正価格を把握する方法としては、不動産ポータルサイトで近隣物件を調べたり、国土交通省の「不動産取引価格情報検索」や不動産流通機構の「REINS Market Information」で過去の取引事例を調べるといった方法があります。

ただし、個人で調べる方法は精度に限界があるので、最終的には不動産会社の査定を参考にしましょう。一括査定で複数の査定額を比較すれば、無料でかなり正確に価格相場を把握できます。

5.解体して更地にする

築古物件や瑕疵物件などが売れない場合、解体して更地にすることも検討してみましょう。更地にすることで土地の用途が自由になるため、購入希望者が増える可能性があります。

注意点としては、解体費用として100万円以上の費用がかかることです。自治体によっては解体費用の補助をおこなっていることもあるので、役所に相談してみましょう。

6.リフォームを施す

家の資産価値が下がっているのであれば、リフォームを施すのも選択肢の1つです。外観や内装、設備などを一新すれば需要が増加し、売却できる可能性は上がるでしょう。

ただし、リフォームでかけた費用をそのまま売却価格に上乗せできるとは限らないので注意が必要です。大規模な工事をしてしまうと、数百万円以上の赤字になる可能性もあります。

そのため、まずは不動産会社と相談し、リフォームすることでどれくらい売りやすくなるかや、価格をどれだけ上乗せできるかなど、費用対効果を検討するようにしましょう。

7.売却時期を変えてみる

不動産の売買には繁忙期と閑散期があるので、それらの時期を把握することも大切です。

繁忙期は人の移動が多くなる3月前後で、転勤者などの需要が見込めます。実際に物件をさがすのはそれより少し前なので、売り出すのは12月~1月あたりがよいでしょう。

反対に閑散期となるのが8月で、暑さで内覧希望者が集まりにくいことや、お盆休みで不動産会社も休みになることから、売却しにくくなるとされます。

閑散期でもまったく売れないわけではありませんが、繁忙期に合わせて売り出したほうがスムーズに売却できることが期待できます。

8.ホームインスペクションを受ける

築古物件の場合、買主がもっとも気になるのは家の安全性や耐久性です。購入して入居した直後に修繕が必要になると、余計な出費がかさんでしまいます。

その対策として有効なのが、「ホームインスペクション」というサービスです。住宅診断とも呼ばれ、修繕が必要な箇所などを調べてもらえます。

現時点の不具合から、将来的に必要となる修繕の時期や費用まで診断してもらえるので、買主の不安を軽減することが可能です。

おおむね5万~6万円程度の費用で家の安全性を保証できるので、金銭的にもそれほど負担をかけずに需要アップが期待できます。

9.既存住宅売買瑕疵保険を付ける

既存住宅売買瑕疵保険とは、家の主要構造部分(壁や基礎部分など)や、雨水の侵入を防止する部分(屋根や排水管)などについて、最大5年間の保証をおこなうものです。

これらの部分に補修が必要になった場合、その費用が保険金から支払われるようになります。買主にとっては金銭的なリスクを軽減できるため、需要アップを期待できるでしょう。

なお、この保険は通常の保険と違い、自分ではなく「検査事業者」に加入を依頼します。少し分かりにくいかもしれませんが、流れに沿って仕組みを説明すると次のとおりです。

  1. 売主or買主が「保険法人の登録を受けた検査事業者」に保険加入を依頼
  2. 検査事業者と保険法人による住宅の検査
  3. 検査事業者が保険に加入する
  4. 欠陥が発生した場合、検査事業者が補修をおこなう
  5. 補修費用として、保険法人から検査事業者へ保険金が給付される※

※検査事業者が倒産した場合、保険法人から直接買主へ補修費用が給付される。

保険料を納めるのも検査事業者ですが、基本的には依頼者に対して同額を請求されます。検査料と合わせて、おおむね5万~15万円程度の支払いが必要です。

保険加入の際に検査がおこなわれるので、ホームインスペクションと合わせて利用すればより高い安全性を証明することができます。

参照:一般社団法人住宅瑕疵担保責任保険協会「既存住宅売買のかし保険(個人間売買タイプ)」

10.空き家バンクを利用する

地方や郊外で住宅需要が低い場合、空き家バンクの利用も検討してみましょう。空き家バンクとは、空き家を売りたい人と買いたい人をマッチングする自治体主体のサービスです。

地方移住やセルフリフォームを希望する人が多く利用するので、通常では売りにくい地方物件でも売却できる可能性があります。

また、自治体によっては買主向けに補助をおこなっている場合もあるので、その点も通常の売却より有利です。

ただし、空き家バンクを導入しているかどうかは自治体によるので、まずは国土交通省の情報ページなどから調べてみましょう。

家が売れないときに押さえておきたい注意点

家の売却がうまくいかないときの注意点として、次の3点を押さえておきましょう。

  • 焦って売ろうとしない
  • 仲介業者の「囲い込み」を受けていないかチェックする
  • 「不動産会社に任せきり」にしない

いずれも、売却を失敗しないために重要なポイントです。納得のいく売却を実現するために、しっかり把握しておきましょう。

焦って売ろうとしない

家を売るときに大切なのは、焦って売ろうとしないことです。どうしても避けられないリミットがある場合は別ですが、基本的にはじっくり腰を据えて売却に取り組んだほうが成功します。

焦っていると冷静な判断ができなくなり、例えば不必要に価格を低くしたり、効果が薄いのに大掛かりなリフォームをするなどの失敗に手を出しやすくなってしまいます。

どうしても売れないのであれば、買取業者に依頼したり、他人に貸して収益化するなど別の道もあります。売れないときこそ落ち着いて、様々な選択肢を検討することが大切です。

仲介業者の「囲い込み」を受けていないかチェックする

囲い込みとは、仲介業者が買主募集をおこなわず、自社で情報を隠してしまう手口です。なぜこのようなことをするかというと、仲介業者が得られる報酬に理由があります。

仲介業者の買主探しは、自社で直接見つけるか、他社を通して申し込みしてきた買主を紹介するかのどちらかです。前者は売主・買主を両方担当するので「両手仲介」、後者は片方だけなので「片手仲介」といいます。

両手仲介であれば双方から報酬がもらえるので、単純に儲けが2倍になります。そのため、他社を通した申し込みがこないよう、囲い込みによって売却活動を自ら阻害するのです。

他社を通した購入希望者が1人も現れないときや、レインズ(物件情報を載せる不動産業者のネットワーク)で物件ステータスがおかしいときは、囲い込みを疑いましょう。

また、直接指摘するのがむずかしければ、不動産会社を変更してみることもおすすめします。囲い込みをされていたのであれば、依頼先を切り替えることで購入希望者が現れるようになるはずです。

「不動産会社に任せきり」にしない

先に解説した囲い込みをそうですが、不動産会社に任せきりにしていると思わぬトラブルが発生することもあります。こうしたトラブルを防ぐためにも、自分自身がしっかり売却活動に参加しましょう。

広告がどのように出されているかチェックしたり、リフォームや解体について費用や効果を検討するのもその一環となります。

売却活動の最終決定権はすべて売主にあるため、積極的に不動産会社と相談し、どうすれば家が売れるか考えることが大切です。

まとめ

「売れない家」は、そのほとんどがなんらかのデメリットを抱えており、なかには個人では解決できない問題もあります。

しかし、どんな家でも「完璧な物件」というものはありません。多少のデメリットがあっても、売り方1つで買い手を見つけることは可能です。

まずは不動産会社へ相談することが大切ですが、物件と業者の相性も大切なので、同じ不動産会社で長く売れ残っている状態のときは、他社への切り替えもおすすめします。

家の売却についてよくある質問

売れない家の特徴が知りたいです。

築年数が古かったり、瑕疵(欠陥や欠点)を抱えているなど、なんらかのデメリットを抱えています。1つの要因だけでなく、複数の要因が絡み合って売却できないケースもあります。

家が売れないときは、価格を下げるしかありませんか?

値下げは効果の期待できる対策ですが、無計画に下げてしまうとかえって損してしまいます、まずは適正価格を把握し、自分の売却希望価額も含めてどこまで下げるか検討しましょう。

家が売れないときの対策として、不動産会社の切り替えは効果がありますか?

はい、効果が期待できます。現状の不動産会社より相性の良い不動産会社を見つけられれば、すぐに売れる可能性は高くなるでしょう。

家を売るときの注意点はありますか?

売却を焦らず、なるべく余裕をもって売却活動にあたりましょう。また、不動産会社に全てを丸投げするのではなく、自分から積極的に「売るための対策」を考えることが大切です。

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更新日 : 2024年05月23日
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