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空き家でも入れる火災保険は?加入できるケースや保険の選び方も解説

空き家でも入れる火災保険は?加入できるケースや保険の選び方も解説

「空き家でも火災保険に入れる?」「このまま使用予定はないのに火災保険に入る必要は?」など、空き家を所有している場合、火災保険に入れるのかどうかが気になる人もいるでしょう。

たとえ何も使用していない空き家状態の物件であっても、火災保険に入れないわけではありません。

住居として使用できる状態の空き家であれば、通常の住宅と同様に火災保険に加入できるのが一般的です。また、住居として使うのが難しい空き家であっても、通常の住居ではなく事業用などを対象とする火災保険であれば加入できる場合があります。

当記事では、空き家も加入できる保険会社や火災保険に加入できるケースを紹介します。

なお、空き家を所有することには、放火や自然災害による被害などさまざまなリスクが伴います。万が一火災が起きたときのためにも、空き家だからこそ火災保険には加入するべきです。

空き家が火災保険に加入しておくべき理由も後述するので、空き家を所有している場合には参考にしたうえで、火災保険の加入を検討してみてください。

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空き家も火災保険に入れる!ただしすべての保険会社が対応しているわけではない

空き家であっても火災保険に入れないわけではありません。実際にNPO法人の「空家・空地管理センター」の公式サイトにも、下記のように記載されています。

保険会社の提供するサービス・商品によっては、空き家でも火災保険に加入することが可能です。ただし、通常の住宅用の火災保険に比べると保険料が高くなる傾向にあります。当センターでも空き家の火災保険のご案内が可能ですので、お気軽にご相談ください。
出典:空家・空地管理センター公式サイト「空き家でも加入できる火災保険ってあるの?」

火災保険に加入できるのは、保険会社が補償の対象としている物件のみです。保証会社によっては空き家も補償の対象としており、火災保険に加入するにはそのような保険会社を選ぶ必要があります。

また、火災保険に加入するには、保険会社が定める条件を満たしている必要もあります。つまり、空き家を補償の対象としている保険会社を選び、その会社で定められた条件を満たしていれば火災保険に加入できるのです。

空き家を補償の対象としている保険会社については「空き家も加入できる保険会社6社」、空き家が火災保険に加入できるケースについては「空き家でも火災保険に加入できるケース」の見出しで後述するので、詳しくはこちらを参考にしてみてください。

リスクに備えるためにも空き家は火災保険に加入しておくべき

「使う予定がない空き家なら火災保険に入らなくてもよいのでは?」「むしろ保険料がかからないから入らないほうがよい?」など、空き家の火災保険に加入する必要性について考えることもあるでしょう。

今後も所有を続けるのであれば、現時点で使用していなくても空き家の火災保険の加入は必須といえます。

空き家は住居として使っている物件よりも管理の目が届きづらいため、さまざまな被害に遭ってしまう可能性があります。万が一被害が起きてしまったときのリスクに備えるため、火災保険への加入が必須といえるのです。

空き家に起こり得る被害の例には、下記などが挙げられます。

  • 放火による火災
  • 漏電による火災
  • 台風や落雷などの自然災害による被害
  • 老朽化による倒壊
  • 火災や倒壊による近隣住民への被害

人の出入りがなく、適切に管理がされていない空き家は、放火による火災が起きる可能性があります。また、漏電や台風などが原因で火災が起きたり、建物が倒壊してしまったりするリスクも否定できません。

さらに、火災や倒壊によって近隣住民に被害を与えてしまうと、空き家の所有者は損害賠償の責任を負わなければなりません。

火災保険に加入しておくことで、こういった被害が起きた際に保険金が支払われ、その費用で損害に対応できます。空き家の所有を続ける場合には、火災保険に加入することを必ず検討しておきましょう。

なお、使用予定がない空き家であれば、物件を手放すことも1つの手です。火災保険料を支払う必要がないうえに空き家の管理も不要になるため、「空き家を手放すなら仲介か買取で売却がおすすめ」の見出しを参考に物件を手放すことも検討してみてください。

空き家でも火災保険に加入できるケース

空き家でも火災保険に入れるのは、定められた条件を満たしている場合のみです。保険会社によって細かな条件は異なりますが、空き家でも火災保険に加入できるケースは下記の2パターンがあります。

加入できるケース 具体例
空き家が住宅物件に該当する状態にある 住居として使用されている物件

・転勤などの理由で一時的に空き家になっている

・別荘などとして季節的に利用している

・空き家だが賃貸物件として居住者を募っている
一般物件として火災保険に加入する 住居として使用していない、またはできない物件

・相続してから一度も出入りしていない

・家財が備わっていない

・居住や賃貸として利用していない

「どういった空き家なら火災保険に入れるのか?」と考えている場合、所有する空き家の状態に応じた加入できるケースを確認してみてください。

住宅物件なら通常の住居と同じように火災保険に入れる

現状のままでも問題なく居住できる空き家を所有している場合、基本的には火災保険に加入できます。

前提として、火災保険における不動産の物件種別には下記の4つがあり、保険会社によってどの物件であれば補償の対象になるのかが異なります。

物件種別 概要
住宅物件 居住のみに使われている物件

・アパート

・マンション

・一戸建て
一般物件 店舗や事務所、寮などとして使われている物件

・店舗専用建物

・事務所建物

・事務所などとの併用住宅
工場物件 物の製造や加工などを行うために使われている物件
倉庫物件 貨物を保管するために使われている物件

4種類の物件種別のうち、通常の住宅と同様に火災保険に加入できるのは住宅物件のみです。現状のままでも居住ができる空き家であれば、たとえ使用していなくても住宅物件として火災保険に加入できるのが一般的です。

保険会社によって詳細が異なる場合もありますが、住宅物件として火災保険に加入できる空き家の例には下記が挙げられます。

  • 家財が常時備えつけられている
  • 別荘として使われている
  • 転勤などの理由で一時的に空き家になっている
  • 賃貸入居者を募集している

上記いずれかに該当する場合、空き家であっても火災保険に加入できるのが一般的です。

火災保険の加入を検討している場合、所有する空き家の状態から住宅物件に該当するかを確認するとよいでしょう。保険会社に問い合わせることで、住宅物件に該当するか否かを調べられるのが一般的です。

一般物件なら住む予定がない空き家も火災保険に加入できる場合がある

通常の住宅のように火災保険に加入できるのは住宅物件のみですが、一般物件として火災保険に加入することも可能です。一般物件に該当する空き家は「店舗や事務所など、居住が目的ではない物件」が該当し、その具体例には下記が挙げられます。

  • 長年使用しておらず、家財も備わっていない
  • 今後も住む予定がない
  • 賃貸入居者を募集していない

上記に該当する場合、通常の住宅とは種類が変わりますが、空き家でも火災保険に加入できる可能性があります。

なお、住宅物件は生活を営むうえで欠かせないものであるため、火災保険料が比較的安く設定されている一方、一般物件の保険料は高めになるのが一般的です。また、住宅物件は多くの保険会社で補償対象となりますが、一般物件の場合は対象にならないこともあります。

一般物件として火災保険に加入したい場合、「保険料がどの程度かかるのか」「一般物件が補償対象になるのか」を確認しつつ保険会社を選ぶようにしてみてください。

空き家の火災保険の選び方!保険料や空き家の状況などに合わせて保険を選ぼう

前提として、火災保険の保険料や補償内容などは保険商品によって異なります。たとえば、「さまざまな災害に対する補償があるが保険料が高めに設定されている」「保険料は比較的安くても補償されるのは火災被害のみ」といった具合です。

自分に合った火災保険を探すには、複数の火災保険を比較検討することが重要です。火災保険を比較する際には、下記を基準にしてみるとよいでしょう。

  • 住宅物件として加入できる火災保険を選ぶ
  • 補償内容が空き家の状態や環境に合った選ぶ
  • 火災保険とセットで地震保険に入れるかで選ぶ

「どんな火災保険を選べばいいかがわからない」という場合、それぞれの選び方の基準を参考にして火災保険を探してみてください。

住宅物件として加入できる火災保険を選ぶ

前述したように、生活を営むうえで欠かせない住宅物件は、ほかの物件種別よりも保険料が比較的安く設定されているのが一般的です。そのため、住宅物件として火災保険に加入したほうが、一般物件として加入するよりも保険料を抑えられると考えられます。

所有している空き家が住宅物件としてみなされるかは、保険会社の判断によります。つまり、複数の保険会社に相談して、住宅物件として加入できる火災保険が見つかれば一般物件として加入するよりも保険料を抑えることが可能です。

保険によっては補償内容は同じでも、一般物件のほうが住宅物件よりも保険料が高くなる場合もあります。空き家の火災保険に加入する際には、まず住宅物件として加入できる保険がないかを探してみるとよいでしょう。

補償内容が空き家の状態や環境に合った選ぶ

火災保険の補償内容やプランは、保険商品によって異なります。たとえば、「火災による被害のみが補償対象になる」「台風や水災といったさまざまな被害も補償対象になる」といった具合です。

空き家の状態や周辺環境によっては、火災以外にも備えておくべきリスクもあるでしょう。そのため、ただ単に火災保険に加入しておくだけでなく、そのほかの災害リスクにも備えられる保険を選ぶことが重要です。

火災保険の補償内容とそれぞれの補償が必要になるであろうケースには、下記が挙げられます。

補償内容 補償が必要なケース例
火災 万が一に備えて、基本的にどの空き家にも必要
水災 川や海が近くにある空き家
風災 台風などの風災が多い地域にある空き家
雪災 雪や雹(ひょう)が多い地域にある空き家
外部からの衝突 自動車などの交通量が多い地域にある空き家
落雷 落雷が多い地域にある空き家

万が一のときのためにも、基本的にどの空き家にも火災保険の加入が必要です。そのうえで空き家の状態や環境に合わせて、その他災害リスクに備えられる火災保険を選んでみてください。

なお、火災保険の補償内容については、保険会社の公式サイトから確認できるのが一般的です。空き家の火災保険を探す際には、複数の保険会社の公式サイトを調べたうえで、所有する物件にあった保険を選ぶようにしましょう。

火災保険とセットで地震保険に入れるかで選ぶ

当然ですが、火災保険は原則火災による被害を補償するための保険です。地震によるリスクに備えるには、火災保険だけでなく地震保険にも加入しておく必要があります。

住宅物件向けの火災保険であれば、地震保険とセットで加入できるのが一般的です。建物に対して5,000万円、家財に対して1,000万円を限度額として、火災保険の30%〜50%が地震保険の保険金額となります。

住宅物件として空き家を火災保険に加入させる場合、「地震保険にも入れるのか」「地震保険料はいくらなのか」などを基準に保険を選ぶようにしてみてください。

なお、この地震保険は住宅用の保険であるため、一般物件として火災保険に入る場合は地震保険に原則加入できません。

一般物件の場合は地震補償に関する特約が設定されることもあるため、一般物件として火災保険に加入する場合は、地震に関する特約を設定できる保険を選ぶとよいでしょう。

空き家も加入できる保険会社6社

所有する空き家がどの物件種別で火災保険に加入できるのかがわかった後は、空き家も加入できる保険会社を探してみてください。多くの保険会社では住宅物件を対象としていますが、一般物件は対象にならないこともあります。

ここからは、空き家も加入できる保険会社とともに、その会社でどの物件種別が補償対象となるのかも解説していきます。

保険会社 住宅物件の補償対象 一般物件の補償対象
あいおいニッセイ同和損保「タフ・すまいの保険」 △(物件ごとに問い合わせが必要)
損保ジャパン「企業総合補償保険」 ×
東京海上日動火災保険株式会社「トータルアシスト住まいの保険(火災保険)」 ×
三井住友海上保険「GK すまいの保険」 ×
共栄火災「安心あっとホーム(個人用火災総合保険)」 ×
楽天損保「ホームアシスト(家庭総合保険)」

【あいおいニッセイ同和損保】タフ・すまいの保険

あいおいニッセイ同和損保が提供する火災保険である「タフ・すまいの保険」は、住宅物件に該当する空き家を補償対象としています。

一般的に別荘など季節的に住居として使用され、家財が常時備えつけられている建物は、「タフ・すまいの保険」(すまいの火災保険)でお引き受けの対象です
一部の火災保険商品では空家を保険の対象としますが、詳細は代理店・扱者/仲立人、または当社にお問合わせください。
出典:いおいニッセイ同和損保公式サイト「【火災】空家に火災保険を掛けることはできますか?」

一般物件については問い合わせが必要ですが、「別荘などとして使っている」「家財が備わっている」といった空き家であれば火災保険の補償対象となります。

なお、あいおいニッセイ同和損保のタフ・すまいの保険の概要は下記のとおりです。

保険対象建物 住宅物件
家財保険期間 1年〜5年
基本保障対象 ・火災、落雷

・風災、雹災、雪災

・水災

・水濡れ

・盗難 など

※プランによって補償対象が異なります
対象プラン数 5種類
保険のタイプ 代理店型

「タフ・すまいの保険」の特徴は、補償対象の異なる5つのプランが用意されているうえに、地震保険やオプション特約を組み合わせられる点です。「火災だけでなく地震にも備えたい」というように、空き家のある環境に合わせて保険の補償を設計できます。

火災保険以外にも補償を設計しておきたい場合、あいおいニッセイ同和損保の火災保険の利用を検討してみるとよいでしょう。

【損保ジャパン】企業総合補償保険

損保ジャパンの火災保険である「企業総合補償保険」は、空き家を補償の対象としています。

空き家となっている物件に対しては個人用火災総合保険ではご加入いただくことができませんが、企業分野火災保険でご加入いただくことができます。
出典:損保ジャパン「空き家でも加入出来る火災保険はありますか?」

損保ジャパンでは、企業分野火災保険であれば空き家も補償の対象となります。前述までの表現に言い換えれば、「空き家の場合は住宅物件向けの保険の対象にはならず、一般物件向けの「企業分野火災保険」であれば対象となる」となります。

損保ジャパンが定める企業分野火災保険の例には、下記が挙げられます。

  • 今後も居住予定がない建物
  • 以前は住居として使用されており家財が残っているが、現在も今後も住居として使われない建物
  • 転勤などの理由で、現在も今後も住居として使われない建物

これらに該当する空き家であれば、損保ジャパンの火災保険の補償対象となります。

なお、損保ジャパンの企業総合補償保険の概要は下記のとおりです。

保険対象建物 一般物件
家財保険期間 1年〜5年
基本保障対象 ・火災、落雷

・風災、雹災、雪災

・水災

・電気、機械による事故

・衝突

・水濡れ

・盗難 など
対象プラン数 ー(基本プランにオプションなどの付与が可能)
保険のタイプ 代理店型

企業分野火災保険は、火災以外にも風災や水災なども補償対象としており、地震災害の特約もオプション付与が可能です。

補償対象は契約者が選べるため、所有する空き家に合った火災保険に加入したい場合は損保ジャパンの企業総合補償保険を検討してみるとよいでしょう。

【東京海上日動火災保険株式会社】トータルアシスト住まいの保険(火災保険)

東京海上日動火災保険株式会社が提供する火災保険の「トータルアシスト住まいの保険」も、一部の空き家を補償の対象としています。

空家については、トータルアシスト住まいの保険でお引き受けできない場合があります。空家でも、別荘など季節的に住居として使用される建物で、家財が常時備えられている場合はトータルアシスト住まいの保険でお引き受けの対象となります。
出典:東京海上日動火災保険株式会社「【火災保険】空家でも「トータルアシスト住まいの保険」を契約することはできますか。」

別荘などとして使用されており家財が備わっている状態、いわゆる住宅物件であれば火災保険の対象です。

なお、トータルアシスト住まいの保険の概要は下記のとおりです。

保険対象建物 住宅物件
家財保険期間 1年〜5年
基本保障対象 ・火災、落雷

・風災、雹災、雪災

・水災

・水濡れ

・盗難

・破損 など
対象プラン数 3種類
保険のタイプ 代理店型

「トータルアシスト住まいの保険」の特徴は、補償対象となる災害が異なる3つのプランが用意されているうえに、原則自動で地震保証が付帯される点にあります。

火災以外のさまざまな災害にも備えたい場合、トータルアシスト住まいの保険に加入することも検討してみてください。

【三井住友海上保険】「GK すまいの保険」

三井住友海上保険が提供する火災保険の「GK すまいの保険」も、一部の空き家を補償の対象としています。

いいえ、住居として使用される建物を対象としていますので、空家はご契約いただけません。
ただし、別荘など季節的に住居として使用され、家財が備えつけられている建物、
または、空家である期間が一時的であるもの(自ら住む予定のある場合(転勤に伴い一時的に空家となっている状態を含む)・賃貸入居者を募集している場合 等)は、ご契約いただけます。
出典:三井住友海上保険 公式サイト「【火災保険】空家でも契約できますか?」

「GK すまいの保険」では、住居として使われる建物が補償対象となるため、いわゆる一般物件の場合は火災保険に加入できません。「家財が備わっている」「一時的に空き家になっている」といった場合のみ、GK すまいの保険への加入を検討してみてください。

なお、GK すまいの保険の概要は下記のとおりです。

保険対象建物 住宅物件
家財保険期間 1年〜10年
基本保障対象 ・火災、落雷

・風災、雹災、雪災

・水災

・水濡れ

・盗難

・破損 など
対象プラン数 3種類
保険のタイプ 代理店型

「GK すまいの保険」の特徴は、補償対象となる災害が異なる3つのプランが用意されているうえに、物件に合わせて特約を付帯できる点にあります。

「空き家にあったプランやオプションを細かに設定したい」という場合、GK すまいの保険への加入を検討してみてください。

【共栄火災】安心あっとホーム(個人用火災総合保険)

共栄火災が提供する「安心あっとホーム(個人用火災総合保険)」も、一部の空き家を補償の対象としています。

「安心あっとホーム(個人用火災総合保険)」では住居として使用される建物を対象としているので空家はお引受けできません。
ただし、別荘など季節的に住居として使用され、家財が備えつけられている建物についてはお引受けの対象となります。
出典:共栄火災 公式サイト「空家でも「安心あっとホーム(個人用火災総合保険)」で契約できますか?」

「安心あっとホーム(個人用火災総合保険)」は、住居として使われる建物が補償対象となるため、いわゆる一般物件の場合は火災保険に加入できません。「季節的に住居として使われており、家財が備わっている」といった場合、加入を検討してみてください。

なお、安心あっとホームの保険の概要は下記のとおりです。

保険対象建物 住宅物件
家財保険期間 5年
基本保障対象 ・火災、落雷

・風災、雹災、雪災

・水災

・水濡れ

・衝突

・盗難

・破損 など
対象プラン数 4種類
保険のタイプ 代理店型

「安心あっとホーム(個人用火災総合保険)」の特徴は、火災だけでなく地震や台風、洪水といったさまざまな災害による損害が保証される点です。

「万が一に備えてさまざまな災害に備えたい」という場合、「安心あっとホーム(個人用火災総合保険)」への加入を検討してみてください。

【楽天損保】ホームアシスト(家庭総合保険)

楽天損保の場合、空き家が確実に火災保険の対象とはいえません。公式サイトには下記のように記載されていることから、「空き家も火災保険の対象になる可能性がある」とはいえます。

インターネットではお申込みいただけません。 お近くの取扱代理店までお問い合わせをお願いいたします。
出典:楽天損保 公式サイト「空き家・別荘は申込みできますか?」

楽天損保では、取扱代理店に問い合わせることで空き家の火災保険に関する質問が可能とのことです。上記までに紹介した火災保険以外に加入する場合、まずは楽天損保に問い合わせてみるのもよいでしょう。

楽天損保の代理店を探す際は、公式サイト「営業店のご案内」を参考にしてみてください。

火災保険料以外で空き家にかかる費用!費用を抑えるためにも空き家の売却も検討すべき

火災保険に加入すると、保険会社が定める保険料を支払わなければなりません。そもそも、空き家の所有にはさまざまな費用がかかるため、使用用途がなければ空き家の売却を検討するのも大切です。

ここでは、火災保険料以外で空き家にかかる費用を紹介していきます。

費用 費用がかかるタイミング
相続税 空き家の相続時
登録免許税 空き家の相続時
固定資産税 空き家を所有している間
都市計画税 空き家を所有している間
維持管理費 空き家を所有している間

相続した空き家には相続税・登録免許税がかかる

親族などから不動産を相続すると相続税が原則かかります。また、相続には土地や住居の名義変更が必要になり、その手続き時には登録免許税がかかります。

そのため、たとえ空き家を使っていなかったとしても、基本的に相続税と登録免許税を納めなければなりません。

登録免許税は「不動産の固定資産税評価額×0.4%」の計算式で算出できます。

固定資産税評価額とは、固定資産税を決定する基準となる評価額のことです。各市区町村が定めており、納税通知書や固定資産税評価証明書から確認できます。

たとえば、固定資産税評価額が2,000万円の空き家を所有する場合、「2,000万円×0.4%=8万円」の登録免許税を納める必要があります。

相続税を計算するには、さまざまな手順を踏まなければなりません。相続税の計算方法については、「不動産の相続税を計算する方法とは?評価額の算出と節税について」の記事で詳しく解説しているため参考にしてみてください。

空き家を所有していると固定資産税・都市計画税がかかる

不動産を所有している限り、それが使用使途のない空き家であっても固定資産税や都市計画税がかかります。

固定資産税と都市計画税は、下記の式で計算できるのが一般的です。

  • 固定資産税=固定資産税評価額×税率1.4%
  • 都市計画税=固定資産税評価額×税率0.3%

※市区町村によっては税率が異なることもあります

たとえば、固定資産税評価額が3,000万円の空き家を所有している場合、固定資産税は「3,000万円×1.4%=42万円」、都市計画税は「3,000万円×0.3%=9万円」と計算できます。

固定資産税評価額は各市区町村が定めており、納税通知書や固定資産税評価証明書から確認できます。

空き家を所有している場合、まずは固定資産税と都市計画税がどの程度かかるのかを把握してみてください。そして、「これらの費用を支払ってでも空き家を所有し続けるべきか」を検討してみるとよいでしょう。

空き家の適切な管理のために維持管理費がかかる

詳しくは後述しますが、管理をせずに空き家を放置すると、固定資産税が最大6倍になったり、行政から物件の解体を命じられたりするおそれがあります。

税金の増額や解体費用など、さらに費用がかかってしまうおそれもあるため、空き家を所有する場合には、費用をかけて物件の維持管理をしなければなりません。

空き家の所有によってかかる税金や維持管理費の例とその金額をまとめましたので参考にしてみてください。

費用 金額の目安
建物の修繕費用 1回の工事につき、年間数万円~数十万円
水道光熱費 年間数万円

空き家として放置している場合、維持管理費を無駄に支払ってしまうことにもなります。使用予定のない空き家であれば、可能な限り早期で手放すことを検討してみてください。

空き家のまま所有を続けるとさまざなリスクがある

空き家を所有している人のなかには、「相続してから数回しか出入りしていない」「ほぼ手入れはしていない」といった人もいるかもしれません。

空き家のまま所有を続けることには下記のようなリスクがあるため、適切な管理をするか物件を手放すかを検討すべきです。

  • 放置をすると近隣トラブルの原因になりえる
  • 税金や維持管理費を支払い続けることになる
  • 特定空き家や管理不全空き家に指定される可能性がある

ここからは、空き家のまま物件を所有し続けるリスクについて解説していきます。空き家を所有している場合、それぞれのリスクを確認したうえで、適切な管理や売却をするようにしてみてください。

放置をすると近隣トラブルの原因になりえる

空き家を所有するリスクとして前述しましたが、空き家を放置し続けると近隣住民に被害が及ぶ可能性があります。たとえば、所有する空き家で放火による火災が起きた場合、近隣の建物などに延焼するケースも考えられます。

火災保険に加入しておけば保険金で賠償金の支払いも可能ですが、近隣住民に被害を与えてしまった事実はなくなりません。

最悪のケースも考えられるため、空き家を所有する場合は適切に管理をするようにしましょう。また、「空き家が遠い場所にある」「管理できるような物件ではない」といった場合、空き家を手放すことも検討してみてください。

税金や維持管理費を支払い続けることになる

前述したように、空き家を所有するには税金や維持管理費を支払い続ける必要があります。使用予定がないにもかかわらず所有を続けると、これらの費用を無駄に支払ってしまうことになるのです。

あくまで目安ですが、空き家を1年間所有すると約35万円の費用がかかるといわれています。小さな出費とは決していえないため、税金や維持管理費を抑えるためにも、使用予定がなければ空き家を手放すことを検討しましょう。

特定空き家や管理不全空き家に指定される可能性がある

空き家を放置し続けると、「特定空き家」や「管理不全空き家」に指定される可能性があります。

・特定空き家とは、近隣に影響をおよぼすおそれがあるため、早急な処理が必要な空き家のことです。
・管理不全空き家とは、このまま放置を続けると特定空き家になるおそれがある空き家のことです。

詳しくは「空き家の固定資産税がいつから最大6倍に?勧告を受けた翌年に固定資産税が最大6倍になる可能性がある?!」の記事で解説していますが、端的にいえば、特定空き家や管理不全空き家として指定されると、翌年の固定資産税が最大6倍になります。

さらに最終的には、空き家の所有者に50万円以下の罰金や物件の強制解体となるおそれもあります。

特定空き家や管理不全空き家として指定されないためにも、空き家を放置し続けるのは避けてください。所有するのであれば修繕や掃除などの管理を行い、所有が難しいのであれば売却などの方法で手放すことを検討しましょう。

空き家を手放すなら仲介か買取で売却がおすすめ

費用や手間などの関係から、空き家の管理が難しい場合もあるでしょう。管理が難しい場合、空き家を手放すことを検討してみてください。

空き家を手放すのであれば、仲介か買取によって物件を売却することをおすすめします。売却をすれば、火災保険に加入する必要がなくなるうえに、今後から空き家を管理する手間もかかりません。

さらに、空き家を売却できれば、基本的には売却金額分の利益を得られます。空き家の売却を検討している場合、所有する物件の需要や状態などに合わせて仲介か買取を決めるとよいでしょう。

仲介と買取が向いているケースをまとめましたので、空き家の売却を検討する際には参考にしてみてください。

仲介で売却 需要がある空き家を所有している場合に向いている

・物件の状態がよく、すぐにでも居住ができる

・駅から物件が近い

・築年数が比較的浅い

・スーパーや病院などが近い

・地域の治安がよい
買取業者に買い取ってもらう 需要が低い空き家を所有している場合に向いている

・老朽化が進み、修繕をしなければ居住が難しい

・築年数が古い

・地方にあり、交通アクセスがよくない

空き家に需要があれば仲介で売却する

「すぐにでも居住できる」「駅から近い」といった物件であれば、比較的需要があることに期待できるため、不動産会社に仲介を依頼することを検討してみてください。

仲介であれば市場価格の相場に近い金額で売却できるのが一般的であり、基本的には買取業者に依頼するよりも売却金額が高くなるメリットがあります。

一方、買い手が現れるまで空き家を売却できない点は仲介のデメリットです。空き家の状態などにもよりますが、仲介を依頼してから売却できるまでに3か月〜9か月程度かかるのが一般的です。

また、仲介を依頼する場合、不動産会社に仲介手数料を支払う必要があります。不動産会社によって具体的な金額は異なりますが、業者が受領できる仲介手数料の上限額は下記のように定められています。

取引価格 仲介手数料の上限
200万円以下 取引物件価格(税抜)×5%+消費税
200万円超~400万円以下 取引物件価格(税抜)×4%+2万円+消費税
400万円超 取引物件価格(税抜)×3%+6万円+消費税

参考:国土交通省「宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額」

たとえば、売買価格が税抜3,000万円の空き家の場合、「3,000万円×3%+6万円+(3,000万円×10%)=396万円」が仲介手数料の上限となります。

仲介手数料は物件の売却金額から支払えるため、空き家の売却によって得られる金額を調べる際は、仲介手数料を差し引いて算出するとよいでしょう。

不動産会社に仲介を依頼する方法などについては、「不動産売却の仲介とは?売却の流れやメリット・デメリットを徹底解説」の記事で解説しています。空き家を仲介で売却する場合には参考にしてみてください。

需要が低い空き家であれば買取業者に依頼する

管理がされていなかったり、築古であるために老朽化が進んでいたり、このままの状態では居住が難しい空き家もあるでしょう。このような空き家では買い手がなかなか現れず、仲介による売却は見込めません。

そこで、需要が高くない空き家を売却したい場合は、買取業者に依頼することを検討してみてください。

買取業者は買い取った空き家を自社で解体、建て替え、リフォームを行ったうえで再販売して利益を出しています。下記のように空き家として放置していた物件であっても、所有者が解体や修繕をすることなくそのままの状態で買い取ってもらうことが可能です。

  • カビが発生している
  • 老朽化によって設備が壊れている
  • シロアリ被害が発生している
  • 壁や屋根が破損している
  • 手入れをしていないためホコリや汚れがある

買取業者のなかには、空き家のような訳あり物件を専門とする業者もあります。そのような業者であれば、他社よりも経験やノウハウがあるため、空き家を高値で売れることにも期待ができます。

ただし、買取の場合、修繕や解体にかかる費用を考慮したうえでの買取金額がとなるため、仲介よりも売却金額が低くなるのが一般的です。

あくまで目安ですが、買取業者に依頼した場合の空き家の買取価格は市場価格の5割〜8割程度です。仲介で空き家を売却する場合よりも3割〜5割程度価格が安くなることが予測されます。

金額は仲介よりも低くなるのが一般的ですが、「きっと売れないだろう」という空き家であっても買取業者であれば売却を見込めます。

無料相談に対応している業者も多いので、まずは買取業者に所有する空き家がどの程度の金額で売れるのかなどを尋ねてみるとよいでしょう。

当社クランピーリアルエステートは、空き家の取扱いにも対応しております。
弁護士などの専門家とも提携関係にあるので、法律トラブルが起きた場合も迅速に対応可能です。

空き家の売却を検討している物件がある場合、下記のリンクからお気軽にご相談ください。

なお、空き家の買取業者を探す際には、「空き家買取業者のおすすめは?業者の選び方のコツや高額買取のポイントも解説」の記事も参考にしてみてください。

まとめ

空き家だからといって、火災保険に入れないわけではありません。すぐに居住できるような物件であれば、通常の住宅と同様に火災保険に入れるのが一般的です。

また、居住が難しい空き家であっても、一般物件を対象とする火災保険であれば加入ができます。まずは所有する空き家がどの物件種別に該当するのかを調べたうえで、加入できそうな火災保険を探すとよいでしょう。

なお、火災などのリスクに備えるだけでなく、所有にかかる費用を抑えるためにも、使用予定がない空き家は可能な限り早く売却するのが得策です。需要がある物件であれば仲介、需要が見込めない物件であれば買取のように、空き家を手放すことを検討してみてください。

空き家の火災保険に関するFAQ

Q. 空き家の火災保険にかかる費用相場は?

空き家の種類や保険の補償内容などにもよりますが、戸建ての空き家であれば年間1万円〜6万円が保険料の相場です。

保険会社に問い合わせることで保険料を教えてもらえるため、加入したい火災保険が決まった際には取扱元の保険会社に相談してみるとよいでしょう。

Q. 空き家だと加入できない火災保険もありますか?

空き家だからというよりも、住宅物件に該当しないために加入できない火災保険もあります。たとえば、ソニー損保では住宅物件のみ火災保険の申し込みが可能で、住居として使用していない空き家は保険の対象外です。

Q. 空き家は県民共済や全労災の火災保険に加入できますか?

物件によって問い合わせが必要ですが、住居として使用していない空き家だと火災保険の加入は難しいです。県民共済や全労災の火災保険では、居住用の建物が対象となるためです。

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更新日 : 2024年05月23日
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