事故物件を売る方法とは?できるだけ高値で売却するポイント

事故物件

ある日突然、所有していた物件が「事故物件」になってしまうことがあります。
売却を検討しても「事故物件なんて売れないのでは」と不安になることもあるかもしれません。

事故物件を売るには、またできるだけ高く売るにはどうしたら良いのかを解説します。

「事故物件」となる瑕疵は3種類

事故物件

「事故物件」という言葉は広く認識されるようになっていますが、いったいどのような物件のことを事故物件と呼ぶのでしょうか?

一般的に「事故物件」とは、多くの人にとってその物件に住むことをためらう理由になるような重大な瑕疵(欠陥・欠点)がある物件のことを言います。

事故物件とされてしまう瑕疵には、大きく分けて「心理的瑕疵」「物理的瑕疵」「法律的瑕疵」の3種類があります。

1、心理的瑕疵

心理的瑕疵とは、買主が「その事実を知っていれば契約はしなかった」と考えるような瑕疵のことを指しています。

例えば、自殺や殺人、孤独死があった物件、また火災や事故が生じた物件、近隣に暴力団事務所がある場合や周囲に嫌悪施設がある場合などです。

「嫌悪施設」に該当するのは、ゴミ処理場や下水処理場、葬儀場や火葬場、パチンコ屋などの遊技場、刑務所や風俗店、小学校や中学校など、騒音・悪臭・空気汚染・心理的嫌悪感を生じさせる施設です。

これらについては多くの人が不快に思うものとされていますが、なかにはまったく気にならないと言う人もいます。

また、その物件の環境(都会か郊外か)や自殺や孤独死などの瑕疵が発生した時期によっても、心理的瑕疵がある物件と言えるかどうかは異なります。

そのため、どこからどこまでが心理的瑕疵物件であるかの定義は難しく、明確な法令もありません。ケースバイケースで、非常に曖昧なものと言えるでしょう。

孤独死の扱いについて

心理的瑕疵においてたびたび問題となるのが、孤独死の扱いについてです。自殺や殺人事件の場合は、現場となった部屋の状態はそれなりでしょうから、心理的瑕疵については否定できないでしょう。

一方で、高齢者の寿命などで孤独死をしたような場合はどうでしょうか。そもそも人はいつか死ぬわけですから、死亡そのものが全て事故物件扱いになるのはちょっとおかしい気がします。

孤独死の扱いについては、不動産業者によっても扱いが分かれます。

一般的には、死亡後すぐに発見されたような場合は、物件に与える物理的ダメージもほとんどないため、事故物件扱いにしないケースが多いようです。

特に、本人の異常に素早く気がついた家族が119番通報するようなケースでは、本人が病院に搬送されたのち死亡が確認された、という処理がされることが多いため、厳密に言うと部屋の中で死亡していないことになります。このような場合まで事故物件扱いするのはおかしいでしょう。

孤独死であっても遺体の発見が遅れると、腐乱してしまうことがあります。するとどうしても心理的瑕疵はあると言わざるをえないでしょう。

特に若い入居者が部屋で、突然心筋梗塞などで倒れて亡くなってしまうと、しばらくの間誰も死亡に気がつかないこともあるため注意が必要です。

このように孤独死の場合については、心理的に該当するかどうかの扱いは個別の事案によって判断が分かれることがあります。

2、物理的瑕疵

物理的瑕疵は、取引する不動産自体に物理的に不都合な条件がある場合です。

例えば、建物の雨漏りやシロアリ被害、地盤沈下による建物のゆがみ、旧耐震設計または潜在的な耐震強度の不足などが物理的瑕疵に該当します。

これらは物理的なものなので目で見ることが可能な場合もありますが、床下や壁の中を見なければ分からないため、事故物件に該当する瑕疵と言えます。

取引する不動産が土地の場合は、土壌に重金属や油が含まれていて汚染されている場合、産業廃棄物やコンクリートなどが地中に埋まっている場合など、やはり目で見ても分かりにくい不都合があると、物理的瑕疵となるでしょう。

3、法律的瑕疵

法律的瑕疵とは、法律によってその物件の自由な使用が制限されている場合に該当します。

例えば、取引する土地に法令上の建築制限が課されていたり、建っている建物が現行の法令に基づく基準を満たしていたりしない場合、または接道義務が果たされていないために建物を建てられない土地などが、法律的瑕疵を持った物件と言えます。

目で見て判断することができない場合もありますが、事前に行政機関や専門業者による調査を行えば見破れる瑕疵でもあるでしょう。

瑕疵に対する売主の責任とは?

事故物件については確たる定義もないため、その扱いについての細かい法令も存在していません。そのため、各不動産業者が過去の判例や風潮などを参考にしつつ、独自に対応を決めているのが現状です。法令がないとは言え、瑕疵があるのにあえて買主には黙っていることは絶対にやめましょう。

売主側からすれば「大した問題ではない」と思える瑕疵でも、買主としては「それが分かっていれば買わなかった」と考える瑕疵であるケースは多いものです。

少なくとも、事故物件となる瑕疵が発生してから最初に入居する人に対しては告知義務があると考え、包み隠さず瑕疵について伝えるべきでしょう。

ちなみに東京都の場合、過去の判例を参考にした「瑕疵発生から5年」という期間内で、購入者や入居者に瑕疵について告知しているようです。

不動産売却においては、売主に瑕疵担保責任が付いてまわるため、瑕疵が明るみに出ると売主は責任を負わなければならなくなります。しかし大前提として、瑕疵担保責任の対象となるのは「隠れた瑕疵」です。

つまり、売主や買主が普通以上の注意を払っても知ることのできないような瑕疵だけが、瑕疵担保責任の対象となります。従って、誰が見ても分かるようなものや買主が説明を受け了承しているような瑕疵は対象外です。

さて、もし取引した不動産に事故物件になり得る瑕疵が存在し、契約後にそれが買主に判明した場合、買主は売主にどのような対応ができるのでしょうか?

瑕疵が契約時に知らされていない場合、買主は売主に対して瑕疵担保責任の履行を要求することができます。

また、その瑕疵によって売買契約の目的を達成することが難しくなる場合には、買主は無条件で売買契約を解除することができます。

それだけでなく、売主が瑕疵を知りながら故意に事実を隠していたことが明らかになれば、損害賠償請求や訴訟問題にも発展する可能性があります。

事故物件となる瑕疵についてあらかじめ買主にすべてを知ってもらい、了承をえてしまえば、売却後に責任を問われることもないということです。であれば、瑕疵について隠さず正直に伝え、後々のトラブルを予防しておく方が賢明でしょう。

瑕疵担保免責とは?

このように瑕疵担保責任の問題は、物件を売却した後についても尾を引きずることになるため、一般個人の売主からするとすっきりしません。売ったあとも責任を負わされる可能性が残るのは嫌なものです。

そこでそんなときは「瑕疵担保免責」について交渉してみると良いでしょう。瑕疵担保免責とは、瑕疵担保責任を免責してもらうことです。個人相手の売主の場合はなかなか難しいですが、説得次第で応じてくれる可能性はあります。個人が売主の場合は、買主が了解すれば瑕疵担保免責とすることに問題はありません。

特に投資物件を不動産業者に買い取ってもらう際には、瑕疵担保免責を条件に出すと、ほとんどのケースでのんでもらうことができます。瑕疵担保免責になれば、売ったらそれで終わりなのですっきりすることができます。

事故物件の場合、瑕疵担保免責は簡単ではありませんが、事故物件の内容次第では、事前にしっかりと伝えて了解を得られれば、瑕疵担保免責にできる可能性は十分にあります

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事故物件の取り扱い実績が豊富な不動産業者に相談しよう

不動産業者

ただでさえ不動産が売りづらいご時世ですから、事故物件を売ることはさらに難しくなります。しかし不動産業者の中には、事故物件や訳有り物件の扱いを得意としている業者もあります。事故物件を売却する場合は、事故物件を得意としている不動産業者を探して依頼してみると良いでしょう

事故物件の瑕疵、特に心理的瑕疵については、人によって「気になる」「気にならない」が分かれます。そのため利便性の良い土地、または築浅で外観は綺麗な物件などであれば、相場より少し安い価格を設定することで購入希望者がすぐに見つかることもあります。

実際、事故物件でも構わないので予算を抑えて購入したいと考える消費者もおり、常にニーズはあります。まったく売却の希望がないとあきらめず、事故物件を得意とする不動産業者に相談してみましょう。一般の不動産業者よりも上手に売ってくれる可能性が高く、事故物件でも高値で売却できるかもしれません。

売却を依頼する場合は、「仲介」か「買取」を選ぶ必要があります。売却までの時間がかかっても問題なく、できるだけ高く売りたいなら仲介、とにかく早く手放したい場合は買取が適しているでしょう。

事故物件の相場は、一般の不動産の6~8割ほどの価格となる場合が多く、買取の場合は一般の不動産の5割前後が多くなっています。

投資用の事故物件の場合は、一定の需要があるため、ある程度価格を下げればすぐに買主が見つかることもあります。

更地にして売却する方法もあり

事故物件となったのが建物で、もはやリフォームや補強をしても追いつかないほど老朽化している場合、または損傷が激しい場合は、思い切って取り壊して更地にし、土地として売却してしまうという方法もあります。

もし建物内で事件や自殺があったとしても、その建物が無くなってしまえば、心理的瑕疵は幾分か小さくなる場合もあります。実際、不動産鑑定士の中には、建物が無くなることでその土地を事故物件として値引きする必要性はほとんど無くなる、と考える人もいるようです。

また、地域としての土地のニーズが高い場合は、建物がない方が高く売れる可能性もあるでしょう。この場合、注意したい点としては、建物の解体費用が必要だということです。建物の構造や規模にもよりますが、およそ100万~300万円程度の解体費用は必要でしょう。

土地としてのニーズがない地域だとそうそう買い手が付かず、非常に安い価格で買い叩かれてしまう可能性もあります。そして更地にしたとしても、その場所にかつて事故物件があり瑕疵が存在していた事実は消えません。買主に対する告知義務をしっかり果たすことを忘れないようにしましょう。

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できる限りリフォーム、リノベーションをする

事故物件となった建物がまだそれほど傷んでおらず、本来の価値を回復し高めることができる状況であれば、可能な限りリフォームやリノベーションをして整えましょう。畳や壁紙を取り換えるのはもちろんのこと、ふすまやフローリングの床材、ドアなどの建具ごと新品に交換する必要もあるかもしれません。

孤独死や事件の現場となってしまった物件なら、専門業者による消臭や除菌・消毒などの施工も必須となるでしょう。これらを施工したなら、買主に証明できるよう施工済み証などの証拠を保管しておくのもポイントです。

心理的瑕疵を軽減させるために、人が亡くなった部屋のお祓いなどをお寺や神社にお願いするという方法もあります。一定の費用がかかりますが、近所で手配ができれば安く抑えることもできます。

間取りが使いづらい古いものであれば、リノベーションで広いリビングを設けるなどして、現代的な間取りに変更することもできます。また中庭や屋上バルコニーなど、付加価値の高い設備を新設することで、魅力的な物件に生まれ変わらせることもできるでしょう。

リフォームやリノベーションには、それなりの費用が必要になります。何もしない事故物件より高値で売却できる可能性は高まりますが、それでも相場より安めの売却価格を設定しなければならないことには変わりありません。この点でもバランスを考え、できる範囲のことをしましょう。

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事故物件の実際のケースに学ぶ

最近、事故物件として話題になったのが、神奈川県座間市のアパートで計9人のバラバラ遺体が発見された事件です。この事件後は、ネット上などで今後このアパートは人に貸せるのか、家賃はどうなるのかなど、さまざまな憶測が流れました。

ただ、実際にアパートのオーナーにインタビューした記事によると、意外にも既存の入居者については、そのまま継続して住みたいという希望が出ていたそうです。同じアパートで殺人事件が起きていたとしても、立地や家賃、設備など次第では、十分賃借人のニーズがあるということが言えるのではないでしょうか。

ですから、事故物件だからといって、全く市場価値がなくなるわけではないのです。

できる限り、交渉に柔軟に応じる

事故物件であることを承知した上で購入を検討してくれる人が現れたら、できる限り柔軟に交渉に応じましょう。明らかに売主の足元を見ているような相手であれば別ですが、多少の値引きや使用用途などの条件を提示してくる購入希望者に対しては、誠実に対応しましょう。

実は事故物件については、割安で物件を調達できるという理由で、意外に狙っている投資家は多いようです。事故物件だからといって、言われるがまま価格交渉に乗らなければならないほど、売却が難しいわけではありません。

まずは不動産業者に相談した上で、適切な価格を設定しましょう。

再建築不可物件専門の不動産会社に売却する

『リノベーションに掛ける費用がない』『なるべく早く物件を手放したい』という場合は、訳あり物件専門の不動産買取業者に売却相談をするのがおすすめです。

通常の買取業者では事故物件を請け負えないケースが多く、買い取り自体を拒否されたり、売却できたとしても安く買い叩かれることが少なくありません。

そこで着目したいのが、訳あり物件専門の不動産買取業者。当社、クランピーリアルエステートはまさに訳あり物件の買取を専門にしている買取業者です。

物件の資産価値を大幅に上げるノウハウや実績が多数ある買取業者で、訳あり物件に詳しいエキスパートが常に在籍しております。

そのため不動産として評価が低くなりがちな事故物件に限らず、どんな物件でもご依頼を頂ければ直ちに買い取りすることが可能です。

大手不動産会社に断られてしまった物件やボロボロになった築古物件など、どんな物件でも買い取ることができますので、訳あり物件の売却をご検討中の方は、お気軽に当社までご連絡ください。

まとめ

事故物件は、心理的瑕疵、物理的瑕疵、法律的瑕疵の3種類があることをお分かりいただけましたか?事故物件は全体的に割安になってしまいますが、事故物件が得意な不動産業者に頼めば高く売れる可能性もありますので、事故物件の取り扱いが豊富な業者を探して相談してみてください。

最終更新日:

訳あり物件の売却をご検討の方は今すぐご連絡ください

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