底地の管理代行とは?メリット・デメリットと代行業者選びの4つのポイント

底地管理代行

地代の徴収や滞納者への督促、適正地代への値上げ交渉など、様々なことへの対応が底地の管理には求められます。しかし、「相続で底地を取得したけれど、今の住まいからは遠く離れているので管理しきれない」「地代収入のわりに、管理の手間が大きい」と今後の底地管理に不安を感じているのではないでしょうか。そのようなときには、「底地の管理代行」を依頼する方法もあります。では、底地の管理代行とはどのようなことに対応してもらえるのでしょうか。

この記事では、底地の管理代行の概要だけでなく、代行を依頼するメリットとデメリット、代行業者選びの4つのポイントについて詳しく解説します。これを読めば底地の管理をこのまま継続するか、代行を依頼するか自信を持って選べるようになるでしょう。

底地の管理代行とは?

底地の管理代行とはその名のとおり、底地に関する管理業務を不動産会社がオーナーである地主に代わって行うものです。個人で底地を管理しようと思うと次のような仕事をすべてしなければなりません

・毎月の地代の徴収
・地代滞納者への督促
・建替え承諾料や譲渡承諾料、契約更新料の交渉
・適正地代への値上げ交渉
・無断増改築・建替えなど契約違反がないかの確認
・契約書の作成
・その他、借地人との様々な問題への対応

しかも、本業として別の仕事を持ちながら地主をしている場合、ほとんど手が回らなくなります。地代の入金確認はできても、手間のかかる滞納者への督促やトラブル発生時の問題解決までは難しいでしょう。そこで、これらの仕事をあなたに代わって担当してもらえるように不動産業者に依頼します。これが底地の管理代行です。

底地の管理代行を利用するメリット・デメリット

底地管理代行
それでは、底地の管理代行を利用するメリット・デメリットについてそれぞれ解説します。

メリット

底地の管理代行を利用するメリットは下記の4つです。

(1)時間と手間がかからなくなる
(2)精神的な負担がなくなる
(3)適正な収益を確保しやすくなる
(4)底地を整理したいときにもスムーズに進みやすくなる

1.時間と手間がかからなくなる

底地の管理をすべて不動産会社に委託すれば、それまであなたが充てていた時間と手間がなくなります。また、地代の遅延者に対する督促のノウハウも豊富に持っているのが専門家である不動産会社です。個人で底地を管理していては難しかった地代の回収も行えるようになるでしょう。底地の管理について忘れることができるので、本業に集中できる点もメリットです。

2.精神的な負担がなくなる

金額に明確な規定がない承諾料や、そのほか借地権者との交渉もプロの不動産会社に任せられます。最終的な決断はあなた自身が行う必要はありますが、お互いの着地点が見つかるまでの交渉は不要です。

交渉に慣れていない場合、精神的にも大きな負担となります。底地の管理代行を利用すれば、不動産会社に要望を伝えるだけで、あとは上手に借地権者と調整してもらえるメリットがあります。

3.適正な収益を確保しやすくなる

借地契約を交わした時期が昔だったり、周辺環境の変化で地価が上がっていたりした場合、今設定されている地代が安すぎる可能性があります。この場合、地代の値上げは正当な理由として認められています。

しかし、地代が適切な金額に設定されているかどうかを判断することはもちろん、適切な地代を算出することにも、不動産の専門知識が欠かせません。さらに、地代の値上げは借地人にとって嬉しいものではないです。そのため、借地人に納得してもらうにも粘り強い交渉が必要になるでしょう。個人で管理していたときには諦めていた地代の値上げも、底地の管理代行を利用することで、適正な価格にまで引き上げられる可能性が高いです。

4.底地を整理したいときにもスムーズに進みやすくなる

相続発生のときには、底地も相続税の課税対象です。底地は実際に売買が成立する実勢価格よりも相続税評価額の方が高くなりやすい傾向があり、相続税が高く、売却して現金化しても足りないことがあります。そのときには物納することも考えられますが、借地権者とトラブルを抱えていたり、土地が特殊な形状をしていたりすると物納が認められない場合があります。

そのため、底地を所有しているケースでは、相続対策として事前に底地整理をしておく方がいいです。そして、通常であれば、「底地を整理したい」と思ったときにゼロから不動産会社を探さなければなりません。しかし、管理代行を利用していれば、担当の不動産会社はすでに底地の状況に詳しく、借地人のことまで把握しているので、不動産会社を探す手間を省けます。さらに、これまでの管理してきた期間から、あなたの底地に適した整理方法まで企画提案してもらえるでしょう。

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デメリット

不動産会社もボランティアではないので、管理代行を利用すれば当然、費用がかかります。自分で管理していれば支払う必要がなかったお金ですから、底地の管理代行を利用するデメリットともいえます。ただ、そうはいっても多額の費用がかかるわけではありません。相場は月額地代の5%程度です。たとえば、地代が毎月30,000円だった場合、管理費は1,500円となります。

このように大きな金額というわけではないですが、そもそも地代収入による底地の収益性は低いです。現在の地代では固定資産税や都市計画税を差し引くと、ほとんど残っていなかったかもしれません。もし、そのような状態であれば、管理代行の利用が負担になるので、管理代行を依頼する前に、適正な地代への値上げ交渉を行うか、そこも含めて不動産会社に依頼するようにしてください。ここまで解説してきたように、底地の管理代行を利用するときには、そのメリット・デメリットを正しく理解することが大切です。

管理代行を利用するか迷ったときの判断ポイント

判断ポイント
「自分の持っている底地は管理代行を利用した方がいいのだろうか、それとも自分で管理し続けた方がいいのだろうか」あなたも判断に迷っているかもしれません。そこで、管理代行を利用するか迷ったときの判断ポイントとして4つお伝えします。

1.自分で底地を管理する余裕があるか

まずは今の時点で底地を管理する余裕があるかを改めて検討します。本業に使っている時間、プライベートに使っている時間を出して、そこに底地管理に必要な時間と労力を大きな負担なく捻出できるかを考えてみてください。

借地権者が毎月、地代を遅れずに支払ってくれて、特別な対応も必要ない方であれば、底地管理にかける時間はほとんど必要ありません。しかし、度々地代の滞納をする借地権者であったり、所有している底地が遠く、定期的な底地の状況確認が難しかったりするケースでは、何か対応が必要であったときの負担が大きいです。そのような場合には、あらかじめ管理代行を利用しておいた方がよいでしょう。

2.底地を管理する知識があるか

・借地人から建物の増改築・建替えの承諾を求められたとき
・借地人から第三者への譲渡を求められたとき
・地代を値上げしようと思ったとき

このようなときには、権利関係が複雑になりやすい底地や借地権に関する専門的な知識が必要になります。借地人も正しい知識がなく要求していることもあるので、それに応じなければならないのか、自分に拒否権があるのかを理解しておくことが大切です。

底地や借地権に関する書籍も出版されているので、底地管理のためにご自身で勉強することもおすすめです。しかし、勉強が面倒であったり、時間が取れなかったりするときには、管理代行を依頼した方がよいでしょう。また、管理代行を利用していれば、底地について疑問が出たときも、不動産会社の担当者に質問して解消することができます。

3.借地人との交渉に抵抗感はないか

底地を管理していると、借地人と交渉する場面が多くあります

・地代の値上げ
・契約更新時の更新料
・借地権の買い取り依頼があったときの価格

このような場合でも、自信を持って交渉に臨める、借地人との関係は良好なので納得してもらえるはずだということであれば、自分で底地管理をしてもよいでしょう。逆に、交渉に自信がなかったり、借地人との関係が悪く、顔を合わせることにも抵抗があったりするときには、交渉も委託できる管理代行を利用する方がよいです。

4.借地人は複数いるのか(所有している底地は複数なのか)

所有している土地が1つ、借地人も1人であれば、地代の集金・督促、その他の借地人への対応が大きな負担にはなりにくいです。しかし、複数の土地を所有していたり、マンション・アパート経営をしていたりすると、借地人が複数いて管理が煩雑になります。地代の支払い時期がバラバラになっていることも多く、借地人への必要な対応も増えるからです。したがって、借地人が複数いる場合には、管理代行を利用することをおすすめします。

底地の管理代行業者を選ぶ4つのポイント

底地管理代行業者
底地の管理代行を利用すると決めたあと、問題になるのは、どの不動産会社に依頼するかです実力のない不動産会社に依頼してしまうと、ずさんな管理をされたり、交渉で要望を全然通せなかったりする可能性があります。そこで最後に、底地の管理代行業者を選ぶときに、失敗しないために確認したい4つのポイントをお伝えします。

(1)底地管理の実績が十分にあるか
(2)担当者は信頼できるか
(3)管理代行の業務範囲が明確になっているか
(4)管理代行の費用は適切か

1.底地管理の実績が十分にあるか

底地管理の代行を請け負っているということは、底地管理の実績があるということでしょう。しかし、なかには「とりあえず不動産に関することはすべて対応すると書いておこう」と、底地管理のノウハウも実績もないにもかかわらず、業務を請け負うとしている場合があります。

そこで、気になった不動産会社にはホームページの会社概要や広告だけでなく直接、底地管理の実績を確認することが重要です。このとき、件数だけでなく、継続年数も聞いてみてください。底地の管理代行は適切に業務を行っていれば、長期で継続されるものです。それこそ10年以上任されている底地があってもおかしくありません。

個人情報に関することで守秘義務があるので、詳しい場所まで教えてもらうことは難しいですが、継続年数であれば教えてもらえるでしょう。管理代行を依頼されていた底地の買取を行ったなど、特別な理由がない限り、2年~3年程度であれば短いです。その場合には、事情を聞くか、他の不動産会社を探すことをおすすめします。

2.担当者は信頼できるか

底地の管理代行は「会社」に依頼しますが、実際の業務は社員の担当者が行います。そのため、会社にどれだけ実績があったとしても、担当者に経験と実力がなければ、適切に底地管理を行うことは難しいです。

ただ、底地管理のノウハウをしっかりと持っているかはすぐに確認できるものではありません。そこで、管理代行業者を選ぶときには、その担当者が信頼できるかどうかという点で判断します。ここでいう「信頼」とは、「パートナーとして信頼できるか」ということです。

たとえば、質問に対する回答が遅すぎたり、相談時の対応が雑だったりしないかです。あなたの直感でいいので、担当者を信頼して任せられるかどうか判断してください。このとき違和感があれば、今後長く続く取引であることも考えて、他の不動産会社をあたりましょう。

3.管理代行の業務範囲が明確になっているか

管理代行業者を探すときには、依頼したい業務を洗い出しておいてください

・地代の確認から契約の管理まですべてまとめて依頼したい
・地代滞納者への督促だけお願いしたい
・借地権者との調整・交渉が必要なときに代行してほしい

これらの希望をすべてご自身で把握されたあとに、探すことをおすすめします。そうすれば、利用したい代行業務がなかったという事態を避けられます。

4.管理代行の費用は適切か

4つ目のポイントは管理代行費用です。大切な資産である底地の管理を任せるので、安ければいいというわけではありません。底地管理全般の代行を依頼するときの相場は月額地代の5%ですが、それよりもずっと安い代行業者があったとしても、適切な管理をしてもらえない可能性があります。もし相場よりも安ければ、なぜその価格で代行できるのかを確認しましょう。

まとめ

以上、底地の管理代行について解説してきました。

まとめ
・管理代行を利用するメリットは、時間と手間が省け精神的な負担が減ること
・管理代行を利用するデメリットは、費用がかかること
・管理代行を利用する判断基準は、管理する時間・労力の余裕、知識の有無
・管理代行業者を選ぶときは、実績、担当者、業務範囲、費用を確認する

底地の管理は、借地人の数だけ手間がかかります特に地主とは別に仕事があって底地の管理だけを専門にできず、負担に感じているのであれば、この記事を参考に管理代行業者を探してみてはいかがでしょうか

最終更新日:

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