再建築不可物件の所有時のリスクと知っておくべきリスク回避策!

不動産物件の中には、現在の建築基準法に適合していない物件がいくつかあります。その中の一つに再建築不可物件というものがあります。

再建築不可物件とは、幅員4メートル以上の道に2メートル以上接していなければならない、などといった建築基準法の基準を満たしていないため、再建築できない物件を指します。十分な広さの道路に面していなければ、火災などの災害時に消防車両や緊急車両が入ることができず、周辺にも被害が及んでしまいます。

そして、再建築不可物件は、所有していても売却しにくいなどのリスクがあります。もし、再建築不可物件を相続などで手に入れた場合、どのように活用するべきか、どのように売却していくべきなのか、リスクなどを含めてお伝えします。

再建築不可物件を所有するリスクは?

再建築不可
再建築不可物件を所有することのリスクは、売却できない、税金がかかる、といったものが挙げられます。なぜ、このような物件が今でも建っているのか、それには理由が2つあります。

再建築不可物件が存在する理由

建築基準法は、1950年に制定されました。再建築不可物件が存在する理由は、法律が施行される前の建築物の多くが、建築基準法の基準を満たしていなかったことによります。築年数が65年以上にもなると、十分なリフォームや適切な管理をしていない限り、建物の老朽化が相当に進んで、大変危険です。

もう一つの理由は、建築基準法を完全に無視して建てられたことです。現在では、このような建築物を施工する工務店はほとんどなくなりましたが、昭和期には役所に建築の届出はしたものの、実際には法律を無視した建物も数多くありました。今より監視の目やコンプライアンスに対する基準が甘かったのです。

そのため、建築基準法に適合しない再建築不可物件が、まだまだ都内などに多く残っているのです。

再建築不可物件は建て直しが不可能

再建築不可物件の最も大きなリスクは文字通り、再建築が不可能である点です。仮に火災で建物が焼失してしまった、地震で建物が倒壊してしまった場合、一般的に地震保険や火災保険から出る災害保険金で建て直すでしょう。

しかし、再建築不可物件は建て直すことができません。その土地を更地にするだけでも費用がかかってしまいますし、更地になった後も活用が容易ではなく、賃貸に出すこと自体が大変困難です。仮に更地を賃貸できたとしても、資材置き場程度が関の山でしょう。

そして、土地は所有しているだけでも固定資産税がかかってしまうので、土地が資産にならず、むしろ負債になってしまうのです。再建築不可物件を所有している場合は、火災保険や地震保険をかけていても、ほぼ無意味になってしまうことがあるのです。

再建築不可物件は売却が困難

再建築不可物件を相続しても賃貸や資産運用に適さないため、やむを得ずに売却を考える人は多くいます。しかし、再建築不可物件は簡単には売れません。買う人にとっても、活用が難しいことに変わりはないからです。

そして、もう一つの大きな問題が、金融機関が融資を渋ることです。金融機関は融資時に債務者の返済能力、そして担保に設定した不動産の資産価値を見た上で融資の可否を決定します。

再建築不可物件は売却が困難で、おまけに資産価値が低いため、金融機関も担保とみなさないことが多いのです。そのため、仮にあなたの再建築不可物件を買いたい人が現れたとしても、現金一括でないと買えないケースが起こりやすいのです。

つまり、不動産としての流動性が大変低いのです。住宅ローンで買いたいという人がいても、ローンの融資が下りなければ、まず買えません。貯金だけで数千万円を用意できる人は、なかなかいないのです。

再建築不可物件の相場は、通常の不動産と比べると6~7割ということが多く、相場だけ見れば格安です。そのため、再建築不可物件を欲しがる人も中にはいます。売却のために価格を下げれば、購入希望者が見つかることもありますが、資金繰りなどの理由でどうしても売却までに時間がかかる傾向にあります。

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再建築不可物件を所有している場合のリスク回避策とは

リスク回避
取り扱いが厄介で、資産価値が低い再建築不可物件ですが、リスクを回避するためのいくつかの方法をお伝えします。

リフォームして賃貸に出す

まずは、再建築不可物件をリフォームし、賃貸物件として活用する方法です。古い物件だと、そのままの状態で貸し出しはできませんが、壁や床の張替え、設備の交換などのリフォームは可能です。場合によっては壁そのものを取り替えるなど、リノベーションが可能な時もあります。賃貸用物件の場合、借りる人にとっては、再建築不可というデメリットは何の関係もありません。物件を所有するわけではないからです。

再建築不可物件でも幅員が3メートルほどあれば、十分に車は入れるので、駐車スペースが確保できるものもあります。戸建住宅であれば、ファミリー向け物件として貸し出せるでしょう。

また、間取りを変更してシェアハウスにしてしまえば、単身者向け物件としての賃貸需要も期待できます。このように、ある程度まとまった広さや部屋数がある既存の再建築不可物件ならば、様々な活用法が考えられます。

ただ一つ、注意点があります。幅員が小さいと、資材や重機を運ぶ工務店のトラックが中に入れないことがあります。そうすると資材や用具の持ち込みに手間取り、工事に大変苦労することがあるのです。リフォームができるか否かは、工務店に現場を見てもらって判断しましょう。

再建築不可物件専門の不動産会社に売却する

不動産会社の中には、何らかの分野を得意としていることがあります。競売物件を得意とする不動産会社もありますし、戸建て物件や単身者向け投資物件を専門とする不動産会社もあります。その中に、再建築不可物件を専門に取り扱う買取業者もあります。ご自身でのリフォームや売却が難しい場合は、再建築不可物件専門の買取業者に相談するといいでしょう。

通常の買取業者では再建築不可物件を請け負えないケースが多く、買い取り自体を拒否されたり、売却できたとしても安く買い叩かれることが少なくありません。その点、再建築不可物件専門の買取業者であれば積極的に買い取りをおこなっているので、もっとも手早くリスクを回避できる手段と言えるでしょう。

当社は再建築不可物件の買取に自信があります

当社、株式会社クランピーリアルエステートでは再建築不可物件に詳しいエキスパートが常に在籍しています

物件の資産価値を大幅に上げるノウハウや実績が多数あるため、不動産として評価額が低くなりがちな再建築不可物件でも、ご依頼を頂ければ直ちに買い取りすることが可能です。

再建築不可物件の売却をご検討中の方や、まずは物件のお値段を知りたいという方はお気軽にご相談ください

周辺の土地を買い取って再建築が可能な不動産にする

再建築不可物件は道路に対する接地幅が小さいため、再建築不可となっています。そこで、隣人の土地を買い取って敷地を一つにしてしまえば、基準を満たせます

土地を一つに大きくすれば、消防車などの大型車両の進入が可能になり、規制が解除されます。将来を考え、近所の人間とはできるだけトラブルを起こさず、周辺の家や土地を購入するべき時に備えて良い人間関係を築いておく必要があります。

再建築不可物件を売却するベストなタイミングはいつ?

売却タイミング
再建築不可物件を所有しているが、なかなか活用できずに困っており、早期に売却したいと思っているが、タイミングが分からないという方が多くいます。では、どのようなタイミングを狙って物件を売却すると、高額で売ることができるのでしょうか。

近所に住んでいる人が引っ越そうとしているタイミング

再建築不可物件は、周辺の土地と合わせて一つの大きな土地にすることで、建て直しが可能になることがあります。もちろん、今住んでいる人間に対して、「この土地と一つにしたいから、あなたの家を売ってくれないか」と言っても、なかなか売ってくれるものではないでしょう。

それでも、隣に高齢者夫婦などが住んでいる場合、「都心よりも郊外で過ごしたい」「田舎でのんびりと生活したい」「駅近くのマンションで生活したい」などと考えていれば、現在高齢者夫婦が所有している家と土地をまとめて購入できるチャンスが到来します。

そういったタイミングを逃さないためにも、土地の所有者に対して普段から、「もし引っ越すのであれば、私に教えてください」などの希望を伝えておきましょう。そうすれば引っ越しの際、善意で家と土地を譲ってくれるかもしれません。隣地の住人には、それとなしに購入の旨を伝えておくと良いでしょう。ただし、場合によっては足元を見られ、高い値段をふっかけられる可能性もありますから要注意です。

業者がチラシなどを入れてきたタイミング

自分で周辺の土地を買い取らなくても、不動産開発業者がまとめて土地を買い取り、建売住宅を販売するケースもあります。まとまった土地を全て買い取って土地を均し、建売住宅を何戸も建てて利益を上げるのです。その場合、開発に必要な土地を全て買い取ろうとするため、再建築不可物件の持ち主に対してもチラシなどで「今ある土地を売りませんか」と、交渉を持ちかけることがあります。

土地というものは大まかな相場はありますが、決まった価格はありません。最終的には買主と売主の都合で、値段はいくらにでも変化します。そのため、もし不動産をまとめて買取りたいという業者が現れれば、再建築不可物件でも相場より高い価格で売れることがあるのです。こういった絶好のチャンスは見逃さないようにしましょう。

43条但し書き道路に該当した場合

再建築不可物件は、道路への接道義務を満たしていないため、再建築ができません。しかし、それはあくまでも原則としての話です周辺の緑地や公園が道路として認められ、そこから消防車両などが進入できる場合は、再建築が可能になることがあります

これを建築基準法第43条第1項の「ただし書の規定に基づく許可」に則り、「43条但し書き道路」と呼びます。接道要件を満たさない場合の特例であり、認められるかどうかはケースバイケースだと言えます。建築審査会に対して審査を請求し、基準を通過すれば再建築不可物件でも建築可能として認められます。

しかし、自治体・地域によって基準が異なるなど、明確な基準が定められている特例ではありません。運によってある程度、左右されることがあります。

参考:東京都都市整備局 | 建築基準法第43条第1項ただし書の取り扱い

大幅なリノベーションが可能であった場合

建て替えができない再建築不可物件でも、修繕やリフォームは可能です。ただし、大幅なリノベーションができるかどうかは、役所に届け出てみないとわからないこともあります。また、工務店の車両が進入できない、建物が古く瑕疵があるなどの理由で、リノベーションが物理的に不可能なこともあります。

もし、大規模なリノベーションが可能だと判断された場合、柱や梁などの一部を残して新築のように家を再生させることも可能です。新築住宅に近いリノベーション物件にできれば、たとえ再建築不可物件だとしても、新築に近い値段で売却できるケースもあります。また、居住用として売却するよりも、民泊物件やシェアハウスといった、より収益性の高い物件に再生することで不動産投資家や法人への売却が容易になります。

不動産投資家にとって再建築不可物件は、価格の安さで、ある意味、狙い目です。賃貸で住む人間や宿泊する人間にとっては、建物の築年数はそれほど気になりません。逆に、今ではリノベーションをした古民家というのは、賃貸用住宅や宿泊先として人気のジャンルに挙げられています。

そのような魅力的なリノベーションを行えば、十分に売却できるでしょう。リノベーションをして収益物件として運用し、一定の利回りを出した後に売却すれば、高収益物件として非常に高い価格で売れることもあります。再建築不可物件といっても、工夫次第で高く売ることは決して不可能ではないのです。

まとめ

再建築不可物件は、そのまま所有しているだけでは資産ではなく、負債です。実際に再建築不可物件を活用しようにも車を停める場所がない、日照が悪い、雰囲気が悪い上に建て替えができない、おまけに老朽化が進んで大規模な火事や地震への備えが十分ではなく、心労が絶えないなど、まさにデメリットだらけです。

しかし、そのまま所有するのではなく、リフォームをして賃貸に出す、専門業者に買取を依頼する、リノベーションで物件を再生して魅力を上げるなどの対策を講じれば、売却も可能です。

再建築不可物件にも、リスク対策の方法は多く用意されています。まずは、そういった再建築不可物件の取扱いに長じたプロの業者などに相談し、所有する再建築不可物件の活用法として、どのようなものがあるか、アドバイスを受けると良いでしょう。

最終更新日:

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