再建築不可物件が売れない本当の理由
再建築不可物件とは、建築基準法により「解体して新しく家を建て直すこと」が認められていない物件を指します。
売却方法には「仲介」と「買取」の2通りがありますが、売れない理由は根本的に同じです。具体的には、次の3つの理由が考えられます。
- 接道義務を満たしておらず建て替えができないから
- 買主が住宅ローンを組みにくく、現金購入が中心となるから
- 建物の老朽化リスクや維持管理費がかさむから
再建築不可物件は購入後の建て替えができないばかりか、老朽化リスクや高額な維持管理費がかかるなど、さまざまな問題を抱えています。また、購入方法も基本的に現金一括に制限されるなど、買主側の負担が大きいです。
そのため、再建築不可物件の売却ノウハウがない不動産会社は、こういったリスクを考慮して仲介を断ったり、積極的に買取を行わなかったりする傾向にあります。
ここでは、再建築不可物件が売れない3つの理由について詳しく解説します。
接道義務を満たしておらず建て替えができないから
再建築不可物件が売れない大きな理由は「接道義務」を満たしていないので建て替えができないからです
接道義務とは、建築基準法で「原則として幅員4m以上の建築基準法上の道路に2m以上接している敷地でなければ、建物を建ててはならない」と定められたルールです。1950年11月23日の建築基準法施行以前から存在する土地などでは、この要件を満たしておらず、再建築不可となっているケースがあります。
再建築不可物件の需要が大きく下がる理由は、多くの購入希望者が土地を購入したあとに新築住宅を建てたい、あるいは既存の建物を取り壊して建て替えたいと考えているためです。
接道義務を満たしていない土地では、原則として建物を建て替えることができず、購入後の活用方法が大きく制限されるため、一般の住宅購入者から敬遠されやすくなります。
つまり、お金を出して購入しても活用がしにくいため、再建築不可物件はなかなか買い手がつかないというのが実情です。
買主が住宅ローンを組めず「現金購入」に限定されるから
住宅を購入する際は金融機関の住宅ローンを利用する人が多いですが、再建築不可物件は住宅ローンを利用しにくい傾向があります。そのため、購入方法は現金購入が中心となり、買い手が限られることから売却が難しくなるのです。
多くの金融機関では、再建築不可物件は現行の建築基準法を満たしていないことから、コンプライアンスの観点で原則として融資対象外とされています。そのため、住宅ローンの審査自体を受け付けてもらえないケースが少なくありません。
一方で、金融機関や物件の条件によっては融資を受けられるケースもあります。しかし、一般的な住宅と比べると利用できる金融機関は限られるため、購入希望者が住宅ローンを利用しにくい状況に変わりはありません。
その結果、再建築不可物件は現金で購入できる人や投資家などが主な買主となり、一般的な住宅よりも買い手が限られやすいのです。
実際、イエコンにも「購入希望者はいたものの、住宅ローンの審査に通らず売買が成立しなかった」という相談が寄せられることは少なくありません。
再建築不可物件は相場よりも安価で購入できるケースが多いですが、一括で購入しようとすれば、それなりにまとまったお金が必要になります。そのため現実問題として、購入者が現れにくいのです。
建物の老朽化リスクや維持管理費がかさむから
再建築不可物件は新しい建物を建てられないため、古い建物をそのまま利用するケースもあります。ただ、古い建物は修繕や補強などの維持管理費用がかさみやすいため、所有しているだけで経済的に圧迫されやすいです。
所有者の中には、そのまま放っておく方もいますが、老朽化した建物を放置すると倒壊や事故の懸念が高まり、近隣に深刻なダメージを与えかねません。イエコンにも、「空き家を放置していたら近隣から苦情が来た」「管理責任について不安を感じている」といった相談が寄せられています。
一方で、「古い建物を解体して更地にすれば維持管理の負担を減らせるのでは」と考える人もいるかもしれません。確かに、再建築不可物件は、新しい建物を建築できないだけであり、既存の建物を解体すること自体に法的な制限はありません。
しかし、更地の状態にすると住宅用地の特例が適用されなくなり、固定資産税が最大6倍になるケースがあります。住宅用地の特例とは、住宅が建っている土地に適用される固定資産税の軽減措置のことです。
つまり、いずれのケースを選択したとしても、再建築不可物件の保有には大きなコストがかかります。お金がかかるわりに活用の自由度は低く、購入希望者のメリットは小さいです。こうした事情から、再建築不可物件は一般的な物件と比べて買い手が限られ、売却が難しくなる傾向があるのです。
売れないといわれる再建築不可物件を売却する4つの方法
ここまで、再建築不可物件が売れないといわれる理由について解説してきました。しかし、再建築不可物件だからといって、必ずしも売却できないわけではありません。物件の状況に応じた方法を選べば、売却できる可能性があります。
ここでは、売却価格の下がりにくさや成約のしやすさを踏まえ、優先度の高い順に次の4つの方法を紹介します。
- 隣地の所有者に売却する
- 再建築不可物件専門の買取業者に売却する
- 建物があるならリフォームして売却する
- セットバックや43条但し書き適用などで再建築可能にして売却する
最も理想的なのは、隣地の所有者に売却する方法です。隣地と一体化することで土地の使い勝手や資産価値が高まるため、一般の買主に売却する場合よりも価格が下がりにくい可能性があります。
隣地の所有者への売却が難しい場合は、再建築不可物件を専門に扱う買取業者への売却が現実的な選択肢です。売却価格は仲介より低くなる傾向がありますが、一般の買主を探す必要がなく、比較的成約につながりやすい点がメリットです。
詳しくは後述しますが、専門の買取業者はリフォームや隣地との調整、土地の活用方法の検討などを通じて、再建築不可物件を再販・運用できる状態にするための体制やノウハウを持っています。そのため、一般の不動産会社では取り扱いが難しい物件でも、買い取り可能なケースが多いのです。
専門の買取業者への売却を選ばない場合は、所有者自身がリフォームを行ったり、接道条件を改善して再建築可能な状態にしたりしたうえで、あらためて仲介や買取に出す方法もあります。
ただし、これは専門業者が買い取り後に行う対応を、所有者自身の費用と責任で進める方法ともいえます。工事や手続きを行っても必ず売却できるとは限らず、売却価格の上昇分より費用の方が大きくなる可能性もあるため、慎重な判断が必要です。
ここからは、それぞれの売却方法について詳しく解説します。
隣地の所有者に売却する
先述したように、再建築不可物件は一般の個人相手にはなかなか売れないのが実情ですが、隣地の所有者であれば話は別です。これは、隣地の所有者が再建築不可物件を取得することで、次のようなメリットがあるためです。
- 再建築不可の土地を自分の土地に足して、スペースを広くできる
- 隣地が不整形地の場合、再建築不可の土地をあわせることで整形地にできる
- 隣地も再建築不可である場合、こちらの土地を買い取ることで再建築可能になる場合がある
土地を広げられることで、駐車場や庭として活用できるスペースを確保できるほか、建物との間にゆとりを持たせられるなど、土地全体の使い勝手が向上します。また、敷地面積が広がることで利用価値が高まり、資産価値の向上につながるのもメリットです。
また、隣地が三角形やL字型、旗竿地など、形がいびつで活用しにくい不整形地の場合は、隣地を取得することで土地の形状が整うケースもあります。同じ面積でも、不整形地は整形地より市場価値は低くなる傾向のため、形が整うだけでも資産価値の向上につながる可能性があります。
さらに、隣地が再建築不可物件の場合でも、買い取った土地と一体利用することで接道義務を満たせるようになるケースもあります。
このように、一般の購入者が見つからない再建築不可物件において、隣地の所有者は現実的な売却先です。ただし、個人間で価格や条件を直接交渉すると、売却側が不利な条件を受け入れてしまうケースもあります。トラブルを避けるためにも、不動産会社に相談しながら進めると安心です。
再建築不可物件専門の買取業者に売却する
再建築不可物件の専門買取業者は、再建築不可物件の特性に応じて、リフォームや隣地との一体利用、土地活用などを行い、不動産としての価値を高めるノウハウを有しています。
そのため、一般的な不動産会社が断るような再建築不可物件でも積極的に買い取れる可能性が高いのです。どういった手段を取るかはケースバイケースですが、一般的には次のような方法で再建築不可物件の価値を高めています。
- 隣地を買い取って接道義務を満たし、再販する
- 大規模なリフォームをして古い建物の価値を高める
- 更地にして駐車場や資材置き場などとして活用する
ただし、専門の買取業者は再販や活用にかかる費用やリスクを見込んで買い取るため、一般的な物件より買取価格は低くなる傾向です。一方で、一般購入者を探さなくて良い分、売却までの期間が短くて済むというメリットは軽視できません。
再建築不可物件で一般購入希望者が現れることは、基本的にはないため、とにかく現金化したいという場合は専門の買取業者への売却をおすすめします。
専門の買取業者が再建築不可物件を査定するポイント
再建築不可物件の売却において、専門の買取業者は、一般的な住宅とは異なる観点から再建築不可物件を評価します。代表的なポイントは次のとおりです。
- 駅から近く、賃貸需要が見込める立地か
- 建物をそのまま活用できる状態か
- 隣地との一体活用が期待できるか
- 再建築可能になる余地があるか
- 投資用物件として収益化しやすいか
例えば、駅から徒歩圏内にある物件や、周辺に大学・商業施設などがあり賃貸需要を見込める立地であれば、建て替えができなくても戸建て賃貸などとして活用できると判断され、高額査定につながることがあります。また、雨漏りやシロアリ被害が少なく、比較的小規模な修繕で利用できる建物も評価されやすい傾向です。
さらに、隣地と一体利用することで土地の形状や接道条件を改善できる物件や、セットバックや建築基準法第43条第2項の認定・許可によって再建築できる可能性がある物件は、将来的な活用の幅が広がるため、プラスに評価されるケースがあります。
このように専門の買取業者は、現在の建物や土地の状態だけでなく、リフォームや賃貸運用、隣地との一体利用など、購入後の活用方法まで見据えて査定します。そのため、一般の買主には売れにくい再建築不可物件でも、条件によっては買取対象となることがあります。
「売れないだろう」と諦めていた土地でも、専門の買取業者へ相談することで、物件に適した活用方法や売却方法を提案してもらえる可能性があります。まずは査定を依頼し、自分の物件にどのような活用の可能性があるのか確認してみるとよいでしょう。
建物があるならリフォームして売却する
建物が残っている場合は、所有者自身でリフォームを行ってから売却する方法も選択肢の一つです。専門の買取業者が買い取り後に行うようなリフォームを、自ら実施したうえで市場に売り出すことで、物件の印象や利便性が向上し、買い手が見つかりやすくなる可能性があります。
しかし、2025年4月の建築基準法改正により、木造2階建てなどに適用されていた4号特例とは、一定の木造住宅について建築確認の一部審査を省略できる制度です。改正後は、壁・柱・床・梁・屋根・階段などの主要構造部の過半を伴う大規模な修繕・模様替で、建築確認申請が必要となるケースが増えています。
再建築不可物件は、接道義務を満たしていないなどの理由から建築確認を受けられないケースも少なくありません。そのため、所有者自身がリフォームによって物件価値を高めて売却する方法は、以前よりハードルが高くなっています。
仮にリフォームできたとしても、必ず高く売れるとは限らず、結果的に費用を回収できないケースもあります。
そのため、費用対効果を十分に検討することも重要です。
セットバックや43条但し書き適用などで再建築可能にして売却する
再建築不可物件は、セットバックや43条但し書き適用で、再建築可能と認められる場合があります。この場合は通常の不動産と同じように売却できるため、市場相場に近い価格での売却にも期待できます。
セットバックとは、建築基準法で定められた幅員4m以上の道路を確保するために、敷地の一部を道路として利用できるよう後退させることです。後退する範囲は、道路の状況や敷地の条件によって異なります。
セットバックによって接道義務を満たせる場合は、再建築可能となるケースがあります。
一方、建築基準法第43条第2項の認定・許可(旧:43条但し書き)は、接道義務を満たしていない土地でも、一定の条件を満たした場合に建築を認める制度です。制度には「第1号認定」と「第2号許可」の2種類があり、土地の状況や接している通路の種類などに応じて適用されます。
建築基準法第43条第2項(旧43条ただし書き)の許可には全国共通の基準がありますが、具体的な運用や審査基準は自治体ごとに異なります。基本的には、次のような条件を満たす必要があります。
- 建築基準法上の道路に接していない土地であること
- 敷地の周囲に公園・緑地・広場などの十分な空地があること
- 幅員4m以上の農道など、公共の用に供する道に2m以上接していること
- 建物の用途や規模に応じて、避難や通行の安全を確保できる十分な幅員の通路に接していること
- 交通・安全・防火・衛生の観点から支障がないと認められること
- 自治体が定める基準を満たし、必要な許可を受けること
なお、これらは全国共通の基本的な基準であり、実際に許可を受けられるかどうかは自治体ごとの運用や個別の土地の状況によって判断されます。
建築基準法第43条の但し書きを適用して不動産を売却する場合は、上記のような要件を満たすための工事(セットバックなど)のほか、特定行政庁の建築審査会の同意を得る必要があります。
ワンポイント解説
建築基準法第43条第2項には、「第1号認定」と「第2号許可」の2種類があります。
第1号認定
幅員4m以上の農道など、一定の基準を満たす公共の道に2m以上接している土地が対象。基準を満たしていれば、特定行政庁の認定を受けることで建築が認められる場合があります。
第2号許可
第1号認定の対象とならない土地でも、安全性や防火性などを個別に審査したうえで建築を認める制度。第2号許可を受ける場合は、建築審査会の同意が必要となります。
どちらも再建築不可物件を再建築可能にできる可能性のある制度ですが、認定・許可の可否は土地の状況や自治体の判断によって異なります。
【500人にアンケート】売れない再建築不可物件を売却以外で活用・処分した方法
売れない再建築不可物件は、売却以外の方法でも活用・処分できる場合があります。イエコン編集部では、「再建築不可物件が売れず、売却以外の方法を選んだ人」500人を対象にアンケートを実施したところ、次のような結果となりました。
| 順位 |
活用・処分方法 |
割合 |
人数 |
| 1位 |
戸建て賃貸・DIY型賃貸として活用 |
29.8% |
149人 |
| 2位 |
空き家バンク・不動産マッチングサービスで譲渡・無償譲渡 |
23.6% |
118人 |
| 3位 |
建物を解体し、駐車場・駐輪場・資材置き場として活用 |
18.4% |
92人 |
| 4位 |
相続土地国庫帰属制度・自治体への寄付を検討・利用 |
14.6% |
73人 |
| 5位 |
民泊・簡易宿所として活用 |
8.8% |
44人 |
| 6位 |
家庭菜園・市民農園・貸地として活用 |
4.8% |
24人 |
最も多かったのは「戸建て賃貸・DIY型賃貸として活用する」という回答で、約3割を占めました。建物の状態が比較的良好であれば、リフォームを施して賃貸住宅として活用することで、家賃収入を得ながら維持費を賄うケースが多いようです。
また、「利益は出なくても管理の負担から解放されたい」という理由から、空き家バンクや不動産マッチングサービスを利用して譲渡・無償譲渡を選択した人も約4人に1人いました。
戸建て賃貸として活用(50代・男性)
「売却活動を約1年間続けましたが、再建築不可という理由で購入希望者が現れませんでした。リフォーム費用はかかりましたが、戸建て賃貸として募集したところ2か月ほどで入居者が決まり、現在は固定資産税や維持費を家賃収入で賄えています。」
空き家バンクで譲渡(60代・女性)
「相続した実家が売れず、毎年の固定資産税や草刈りが負担でした。空き家バンクへ登録したところ、古民家を探していた方に引き継ぐことができました。売却益はほとんどありませんでしたが、管理の負担がなくなり安心しています。」
売却が難しい再建築不可物件でも、既存の建物や土地を活用して家賃収入や賃料収入を得ている人は少なくありません。建て替えができなくても、活用方法によっては維持費の負担を軽減できる可能性があります。
一方で、活用方法次第では「住宅用地の特例」が適用されないため、固定資産税が最大6倍高くなる可能性があります。こういった維持管理費用を完全になくしたい場合は、相続土地国庫帰属制度などの公的制度を活用して再建築不可物件を手放すのも選択肢の1つです。
収益化はできませんが、少なくとも維持管理の負担からは解放され、倒壊などによる近隣トラブルも回避できます。ここでは、再建築不可物件の売却以外の活用・処分方法について見ていきましょう。
戸建て賃貸やDIY型賃貸として活用し、家賃収入を得た
再建築不可物件でも、大規模な構造変更を伴わない範囲であれば、リフォームや修繕を行って建物を活用できる可能性があります。再建築可能にするための手続きを行わなくても、既存の建物をそのまま活用できる点が特徴です。
近年は古民家を活用した店舗や宿泊施設への需要も高まっているため、家屋の風合いを残した一軒家を丸ごと賃貸する人も多いです。住宅用はもちろん、古民家カフェや隠れ家的なアトリエ、シェアハウス向けのテナントとして貸し出す事例も見られます。
また、建物を自分好みにリノベーションしたいという借主向けに、DIY型賃貸として貸し出す方法も選択肢の一つです。DIY型賃貸とは、借主が自らリフォームやリノベーションを行うことを前提に貸し出す賃貸物件です。所有者側でリノベーションしなくて済むため、初期コストをかけずに不動産活用できるのが魅力です。
この方法は家賃収入を得られるかつ、再建築不可物件の維持管理費用と相殺も可能です。ただし、建物の状態によっては最低限の修繕が必要になります。特にDIY型賃貸では、修繕範囲や費用負担、退去時の原状回復の取り扱いなどを契約で明確にしておくことで、修繕費の負担や退去時の原状回復を巡るトラブルを防ぎやすくなるでしょう。
空き家バンクや不動産マッチングサービスを利用して無償譲渡した
固定資産税や維持管理の負担から解放されたい場合は、再建築不可物件を手放す方法も選択肢の一つです。手段としては空き家バンクや不動産マッチングサービスがあります。
空き家バンクとは自治体が運営する、空き家の所有者と購入・利用希望者をつなぐマッチングサービスです。一般の不動産市場では売却が難しい空き家も取り扱ってくれるのが特徴で、こういった安い物件を探しに来る利用者も少なくありません。
そのため再建築不可物件のような売れにくい不動産でも、無償またはごく低価格であれば短期間に売却できる可能性があります。特に空き家バンクは地方の空き家を対象にしているため、都心部以外で再建築不可物件の処分に悩んでいる人におすすめです。
もしくは、民間企業が運営する不動産マッチングサービスを利用する方法もあります。売買だけでなく賃貸希望者を募集できるサービスもあり、利用条件や手数料はサービスによって異なります。空き家バンクとあわせて比較・検討するとよいでしょう。
建物を解体して駐車場・駐輪場・トランクルームとして運用した
建物を解体し、駐車場や駐輪場、トランクルームとして運用する事例もありました。いずれも新たに建築する必要がないため、再建築できなくても実行しやすいです。
駐車場や駐輪場は、バイクや自動車が土地に出入りするだけの間口を確保できれば問題ありません。アスファルト舗装工事を施工するにしても、リノベーションや修繕に比べると低コストで、初期費用を抑えて土地活用できます。都心部や駅近の土地は駐車場・駐輪場ニーズが高いため、検討してみても良いでしょう。
また、都心部を中心にトランクルームの需要も右肩上がりの傾向です。基本的にはトランクルーム事業者へ土地を貸し出す方法や、建物の状態がよければ、個人で内部をトランクルームに改装して貸し出す方法があります。駐車場や駐輪場と同じく初期費用が比較的安く、契約者の入れ替わりごとにリフォーム工事なども必要ないため維持管理費用も抑えられます。
一方で、駐車場や駐輪場、トランクルームは「住宅用地の特例」は適用されないため、土地の固定資産税が最大6倍になる可能性があります。利用者を安定して確保できれば、収益と税金や管理費を相殺できるかもしれませんが、郊外などで利用者が少なければ維持費用の方が高くつくかもしれません。収益と支出のバランスを見極めて判断しましょう。
資材置き場や家庭菜園用地として貸し出し、維持費を補った
都心部を中心に住宅スペースは縮小傾向にあり、庭を持ちたくても持てないという人は少なくありません。そういった層に、資材置き場や家庭菜園用地として土地を貸し出す方法もあります。
接道義務を満たす必要がなく、最低限の農具の準備や区画分けなど、少ない手間で土地活用を始められるのが魅力です。ただし、貸し出し用スペースを広く使うにはやはり建物を解体した方が利用しやすいため、初期費用として解体コストがかかります。
もう1つ注意したいのが、駐輪場運営などと同じように、「住宅用地の特例」が適用されない点です。固定資産税が最大6倍高くなる可能性があるため、十分な収益化が見込めるのか、慎重に判断する方法があるでしょう。
相続土地国庫帰属制度や自治体への寄付を活用して手放した
相続土地国庫帰属制度とは、相続・遺贈で取得した不要な土地について、一定の審査手数料と負担金を納付すると国に引き渡せる制度です。活用・売却が難しい土地の救済措置として活用されており、利用するには建物を解体して更地にする必要があります。
申請費用(審査手数料)は1筆あたり14,000円で、審査の結果が却下・不承認となった場合でも返金されません。また、審査で承認された場合は、国が定める10年分の管理費用相当額の負担金を納付する必要があります。
負担金は多くの土地で20万円が基本ですが、市街化区域内の宅地などは面積に応じて算定されるため、数十万円から100万円を超える負担金となるケースもあります。
なお、国ではなく自治体が土地の寄付を受け付けている場合もあります。しかし、実際の現場では維持管理の負担や活用の見込みに加え、寄付を受け入れると固定資産税の税収が見込めなくなることなどから、受け入れられないケースも少なくありません。
同じく相続土地国庫帰属制度も、必ず土地を手放せるわけではありません。ややハードルの高い選択肢ではありますが、無償でも良いので再建築不可物件を手放したいという場合は検討する価値があるでしょう。
民泊や簡易宿所として活用し、収益化を図った
再建築不可物件で収益化したい場合は、民泊として運営する方法もあります。2018年から適用された「民泊新法(住宅宿泊事業法)」により、「住宅」扱いのまま合法的に民泊を運営できるようになりました。
そのため建物をホテル・旅館に用途変更する手間がかからず、既存の住宅を活用できるため、新たな建物を建築する必要もありません。さらに「住宅用地の特例」も適用されるため、固定資産税の負担増を避けられるのもメリットです。
一方で、民泊新法を利用して民泊を運営する場合は、営業日数が1年間で180日以内を遵守するほか、消防法への適用も必要です。やや初期コストはかかるものの、都心部や駅近など宿泊ニーズの高い土地であれば黒字化の期待ができるでしょう。
宿泊施設の運営であれば「簡易宿泊所」という形態もありますが、こちらは旅館業法の申請が必要のため、新たな建築ができない再建築不可物件では現実的ではありません。
売れないからと再建築不可物件を放置し続けるリスク
再建築不可物件を取得したものの、「売れない」「活用方法が分からない」などの理由で、そのままの状態にしておかざるを得ない人もいるかもしれません。しかし、再建築不可物件に手を入れずにそのまま放置し続けると、次のようなリスクがあります。
- 老朽化や災害で建物が倒壊しても建て替えができない
- 固定資産税が大幅に増える可能性がある
- 近隣トラブルや損害賠償責任につながる可能性がある
- 建物の劣化によってさらに売却しにくくなる
- 将来的に相続人へ負担を残してしまう
結論からいえば、再建築不可物件を放置するほど経済的なリスクが高くなります。適切に管理されていない場合は倒壊・損壊の恐れがあり、近隣に被害を与えたとなれば損害賠償を免れ得ません。
たとえ倒壊しなくても、放置するほど市場価値は下がり、売却がさらに困難になります。さらに、不適切な管理によって行政から「管理不全空き家」や「特定空家等」に指定されると、固定資産税が大幅に増える可能性もあります。管理コストが大きく増えることで、所有し続ける負担が重くなる可能性もあるでしょう。
さまざまなリスクを可能な限り抑えるためにも、用途が決まっていない再建築不可物件は早めの処分をおすすめします。
ここでは、再建築不可物件を放置するリスクについて解説します。
老朽化や災害で建物が倒壊しても建て替えができない
再建築不可物件を放置すると、シロアリ被害や雨漏りなどの老朽化が進み、倒壊の恐れがあります。「まだ持つだろう」と思っていても実際の現場では、突然の台風や地震などの災害で一気に倒壊する事例も少なくありません。
イエコンにも、「台風で屋根が破損した」「老朽化した建物の管理に不安を感じている」といった相談が寄せられています。再建築不可物件では、倒壊・損壊して住めなくなっても、古い建物を解体して新しく建て直すことはできません。
将来的にその家屋を賃貸やテナントなどで活用する予定がある場合は、計画が白紙になってしまいます。また、倒壊した家屋を放置すると近隣に被害を与えないかねないため、解体・撤去工事は必須です。
そのための出費がかさんでも、後から不動産で収益化して相殺する、といった対策も取れないため、経済的に大きな負担がかかることになります。
固定資産税が大幅に増える可能性がある
2015年に施行された空家等対策の推進に関する特別措置法(空家法)ですが、2023年には法改正がされています。これにより「特定空家」だけでなく、放置すると特定空家になるおそれがある「管理不全空家」も指導・勧告の対象となりました。
管理不全空家または特定空家として自治体から勧告を受けると、「住宅用地の特例」の適用対象から除外されます。その結果、たとえ建物が残っていても、更地と同様の税負担となり、固定資産税が最大6倍に増える場合があります。
管理不全空家や特定空家に指定されるおそれがあるのは、次のような状態の空き家です。
- 倒壊の恐れがある(著しく傾いているなど)
- 衛生上有害である(悪臭や害虫の発生など)
- 景観を損なう(割れた窓ガラスの放置など)
- 生活環境の保全に不適切(不法侵入や火災の恐れなど)
特に再建築不可物件は建て替えができないため修繕や管理が行き届きにくく、結果として上記のような状態に陥りやすいのが実情です。こうなった再建築不可物件は修繕して再活用するのも難しく、収益化して維持管理費用と相殺を図ることもできません。
近隣トラブルや損害賠償責任につながる可能性がある
再建築不可物件が原因の近隣トラブルは、実際の現場でも多く見られるリスクです。例えば庭の雑草が荒れ放題になって隣の敷地に侵入したり、古い建物から悪臭や害虫が発生したりして、所有者にクレームが入るという事例が代表的です。
古くなった外壁や瓦が落下し、近くを歩いていた人に怪我をさせたという事例もあります。空家が原因で人を死傷させた場合は、所有者や管理者が適切な管理を怠っていたと判断されると、民事上の損害賠償責任を負う可能性があります。状況によっては刑事責任が問われるケースもあり、多額の損害賠償の支払いが発生することも念頭に置かなければなりません。
特に所有者が遠方に住んでいる場合は、こまめな管理が難しく、老朽化はさらに進行します。誰かに深刻な怪我をさせるまえに、早めの対処が重要です。
建物の劣化によってさらに売却しにくくなる
建物は、人が住まなくなると急速に老朽化が進みます。換気が行われなくなることで湿気やカビが発生しやすくなるほか、害虫やネズミの発生、シロアリ被害などが生じることもあります。
再建築不可物件はもともと購入希望者が限られるため、建物の劣化が進むとさらに買い手が見つかりにくくなるでしょう。購入希望者がいても、購入後の修繕費用や管理の手間がかかることから、売却価格が下がる傾向があります。
イエコンにも、「数年間放置していたため、以前より査定額が下がった」「老朽化が進み、購入希望者が見つからない」といった相談が寄せられています。
建物は老朽化するほど修繕費もかさむため、売却や活用を先延ばしにするほど選択肢は限られていきます。活用予定がない場合は、状態が悪化する前に売却や活用方法を検討することが大切です。
将来的に相続人へ負担を残してしまう
再建築不可物件を取得した人が亡くなると、所有権は下の世代の相続人に引き継がれます。放置している間に建物の老朽化や固定資産税の負担、近隣トラブルなどのリスクが大きくなれば、その負担も相続人が引き継ぐことになるのです。
イエコンにも、「親から再建築不可物件を相続したものの、建物が老朽化しすぎて売却も活用もできず困っている」といった相談が寄せられています。
建物の状態が良くても、複数名の相続人で共同相続した場合は、基本的に全員一致で同意しなければ売却や活用はできません。意見がまとまらずに問題が長期化することも少なくないほか、相続人が増えるほど権利関係が複雑になり、将来的な処分がさらに難しくなる可能性があります。
子どもや孫へ負担を残さないためにも、活用予定がない再建築不可物件は、生前のうちに売却や活用方法を検討しておくことが大切です。
再建築不可物件を売却・活用する前に知っておきたい注意点
再建築不可物件の放置にはさまざまなリスクがあるため、早めに売却・活用を検討しましょう。ただし、再建築不可物件は基本的に売却・活用が難しいため、まずは次のようなポイントを確認する必要があります。
- 再建築不可になった原因と接道状況を確認する
- 共有名義や借地権など権利関係を確認する
- 境界や越境の有無を確認し、隣地トラブルを防ぐ
- 建物の状態を確認し、修繕・解体費用を把握する
- 周辺相場だけで売却価格を決めない
- 契約不適合責任の範囲を事前に整理しておく
- 譲渡所得税や解体費など税金・諸費用を確認する
- 必ず複数の不動産会社へ査定を依頼する
一口に再建築不可物件といっても、「売れない理由」はさまざまなため、まずは自分の物件が売れにくい原因を特定する必要があります。売却トラブルを未然に回避するために、隣地との境界線を含めて権利関係を確認することが大切です。
修繕・解体費用や税金なども含めて総合的に判断し、自分の状況に合った売却・活用方法を選ぶことが大切です。ここからは、再建築不可物件を売却・活用する前に確認しておきたいポイントを解説します。
再建築不可になった原因と接道状況を確認する
まずは再建築不可になった原因を特定しましょう。再建築不可物件の多くは接道義務を満たしていないことが原因ですが、満たしていない条件は物件によって異なります。
特に、以下は売却方法を判断するうえで重要なポイントなので、必ず確認しておきましょう。
- 接している道路が建築基準法上の道路か
- 接道幅が2m以上あるか
- セットバックによって接道義務を満たせる可能性があるか
再建築不可の理由を明確にすることで、次の購入希望者に適切に情報開示でき、購入を巡るトラブルの発生を抑止できます。また、状況次第ではセットバックや43条但し書きを適用させて、通常の不動産として売却できるケースもあるでしょう。
効果的な販売戦略を立てるためにも、まず再建築不可物件の詳細を知ることが大切です。
共有名義や借地権など権利関係を確認する
再建築不可物件はただでさえ買い手が付きにくいため、事前の権利関係の整理は非常に重要です。特に共有名義や借地権などが関わる場合、単独で売却するとトラブルに発展する恐れがあります。
再建築不可物件が共有名義の場合、物件全体を売却するには共有者全員の同意が必要です。そのため、まずは名義人全員の承諾を集めるか、単独名義に登記を書き換える必要があります。
借地権付き建物を売却する場合も同様に、地主の承諾が必要であり、場合によっては名義変更料や承諾料などの支払いが発生します。
権利関係をそのままにして売却すると、買主がトラブルに巻き込まれる可能性もあるでしょう。将来的なトラブル回避のためにも、再建築不可物件の売却において権利関係の整理は必須です。
境界や越境の有無を確認し、隣地トラブルを防ぐ
境界が曖昧な土地は将来的な隣人トラブルの可能性があるため、買い手がつきにくいです。あるいは、売却後に購入者から説明不足を指摘され、損害賠償を請求される事例もあります。
実際に、「隣地との境界が分からず売却を進められない」といった相談が寄せられたこともありました。スムーズな売却につなげるためにも、事前に境界線の確定や越境の有無の確認を行いましょう。
越境がある場合は、隣地の所有者と「境界確認書」や「覚書」を交わすと、買主に正確な状況を引き継げるので、売却後のトラブルリスクを低減できます。自身だけで対処が難しい場合は、弁護士や土地家屋調査士に相談するのも選択肢の1つです。
建物の状態を確認し、修繕・解体費用を把握する
前述のとおり、再建築不可物件は、建物を解体して更地にすると住宅用地の特例が適用されなくなり、翌年度以降の固定資産税が最大6倍になるケースがあります。
そのため、建物を残したまま売却した方がよいのか、それとも解体や修繕して活用・売却した方がよいのかを慎重に判断することが大切です。
建物の状態によっては、安全性を確保するための修繕や最低限の補修が必要になる場合もあります。しかし、前述したとおり2025年4月の建築基準法改正により、建築確認申請が必要となるリフォームの範囲が広がりました。
再建築不可物件では建築確認を受けられないケースも多いため、劣化が進んでいる建物は、売却・活用できる状態までリフォームすること自体が難しい可能性があります。たとえリフォームができたとしても、多額の修繕費を売却価格で回収できるとは限りません。
一方で、建物を解体して更地にする場合も解体費用がかかるうえ、活用予定がなければ固定資産税の負担だけが増えてしまいます。
そのため、大規模な修繕や解体が必要な場合は、無理に手を加えて売却を目指すよりも、現状のまま再建築不可物件を取り扱う専門の買取業者へ売却した方が、費用や手間を抑えられるケースも少なくありません。
修繕費や解体費用、売却価格、今後の活用予定を総合的に比較し、自分に合った売却方法を選びましょう。
周辺相場だけで売却価格を決めない
再建築不可物件の売却価格は、あくまでも目安ですが、市場相場の3~7割にとどまるのが基本です。住宅ローンの利用が難しく、現金購入となるケースも多いため、周辺相場に合わせて売却価格を決めると買い手はまず現われないでしょう。
イエコンにも、「近隣相場を参考に価格を設定したものの、なかなか売れない」といった相談が寄せられています。そのため、周辺の物件価格だけを基準にするのではなく、再建築不可という条件や建物の状態、立地、活用方法なども踏まえて価格を設定することが大切です。
また、購入を検討するのは投資家や隣地所有者、DIY・リノベーションを前提とした購入希望者などが中心となります。こういったターゲット層のニーズも踏まえながら、物件の価値に見合った売却価格を検討しましょう。
契約不適合責任の範囲を事前に整理しておく
契約不適合責任とは、契約内容と内容が異なるものを買主に引き渡した場合に、売主が負うべき責任です。再建築不可物件については、主に次のような事由について、事前に説明せずに売却した場合に対象となります。
- 再建築不可である事実
- 雨漏り、シロアリ被害、給排水管の故障、基礎のひび割れなどの物理的な欠陥
- 事故物件などの心理的瑕疵
- 隣地と境界が確定していない
- 共有名義などの権利関係
たとえ売主が上記について把握していなかったとしても、事前に明確な説明をせずに売却した場合、購入後に買主から賠償責任を問われる恐れがあります。そのため実際の現場では、リスク回避策として、契約条件に「売主は契約不適合責任を負わない」という特約条項を設けることが可能です。
特に再建築不可物件は建物が老朽化しており、売主も気づいていない瑕疵が後から発覚するケースが少なくありません。契約不適合責任の範囲を事前に整理しておくと、売却後のトラブルの回避や、売主側の責任を最小限に抑えやすくなります。
ただし、すべての欠陥が免責されるわけではなく、売主が把握していた欠陥を故意に告知しなかった場合などは、免責特約があっても責任を免れることはできません。
特に再建築不可物件は建物の老朽化が進んでいることも多いため、把握している欠陥や権利関係は契約前に整理し、買主へ正確に説明しておくことが、売却後のトラブル防止につながります。
譲渡所得税など税金を確認する
再建築不可物件であっても、通常の不動産売却と同様に売却益が出た場合は、譲渡所得税がかかります。再建築不可物件は市場相場の3~7割と安値で取引されるため、税金を差し引いたら手元にほとんどお金が残らないというケースは少なくありません。
そのため、事前に譲渡所得税を算出して収支をシミュレーションしておくことが重要です。
また、居住用財産の3,000万円特別控除など、一定の条件を満たせば利用できる特例もあります。適用できる特例によって税負担が大きく変わる場合もあるため、事前に利用できる制度を確認しておきましょう。
なお、古い建物を解体して売却する場合は、解体費用を譲渡費用として売却益から差し引くことが可能です。譲渡所得税の負担を軽減できるため、解体を検討している場合はあわせて確認しておきましょう。
売却後に「想定より税金が高かった」と後悔しないよう、譲渡所得税を事前に試算し、必要に応じて税理士や不動産会社へ相談しながら売却計画を立てることをおすすめします。
必ず複数の不動産会社へ査定を依頼する
専門的な売却スキルや販売ルートを必要とする再建築不可物件は、不動産会社ごとに査定額に大きなバラつきが出ます。
イエコンのアンケートでも、「複数の不動産会社へ査定を依頼した結果、査定額や提案内容に大きな差があった」と回答した人が一定数見られました。時に数百万円ほどの幅が出る場合もあるため、複数の不動産会社に査定を依頼して、現実的な相場を知ることが大切です。
また、査定額だけを比較するのではなく、「仲介で売却を目指すのか」「専門の買取業者へ売却するのか」「まずは隣地所有者へ打診できるか」など、どのような売却方法を提案してくれるかも確認しましょう。複数社の見積や売却プランを知ることで、信頼できる不動産会社を見極めやすくなり、再建築不可物件の売却成功にもつながります。
再建築不可物件を売却するには物件に合った売却方法を選ぶことが重要
売れにくいというイメージの再建築不可物件ですが、方法次第ではスムーズな売却が期待できます。隣地への打診や専門の買取業者への相談、リフォームといった選択肢から、物件の状態に合せて最適な売却方法を選ぶことが、成功への近道です。
また、賃貸や駐車場・駐輪場に転用して収益化を図るなど、売却以外の活用方法も検討してみましょう。再建築不可物件を放置すると、倒壊や近隣トラブル、固定資産税の増大など、さまざまなリスクを抱えることになります。次世代の相続人に負担をかけたくないという場合は、空家バンクや相続土地国庫帰属制度など、公的制度を活用して無償譲渡するのも一案です。
再建築不可物件はただでさえ買い手がつきにくいため、不動産の状態を正しく知ることや、隣地との境界を含めて権利関係の事前整理は不可欠です。基本的には市場相場の3~7割での売却となるため、建物の状態に合せて適正な売却価格を設定しましょう。
トラブルリスクが高い再建築不可物件の売却は、訳あり物件の買取・売却実績のある不動産会社に任せると安心です。「売れないだろう」と諦めずに、まずは気軽に相談してみましょう。
再建築不可物件が売れないときによくある質問
そもそも再建築不可物件とは何ですか?
再建築不可物件とは、今建っている建物がなくなったあとに、新しい建物を建てることが法律で認められていない不動産です。構造変更を伴うリフォームや修繕も制限されています。接道義務を満たしていないことが原因で、購入しても自由に建て替えやリフォームができないため、買い手が付きにくい傾向にあります。
再建築不可物件の売却相場はどれくらいですか?
あくまでも目安ですが、再建築不可物件の売却相場は周辺の不動産相場の3~7割が基本です。仲介買取では通常物件の5〜7割、不動産会社による直接買取は3~5割となっています。
活用に制限のある再建築不可物件は買主が現れにくいため、市場相場より安値での売却となります。
再建築不可物件に住宅ローンは利用できますか?
再建築不可物件の購入では、住宅ローンは利用できないケースがほとんどです。再建築不可物件は担保としての価値が低く、融資の回収が担保されないことから多くの金融機関が嫌がる傾向にあります。
そのため再建築不可物件の購入は、現金による一括購入が基本となります。買主側にとってハードルが高いため、売却値を下げて売れやすくするといった対策が必要です。
2025年法改正後は再建築不可物件がさらに売れにくくなりますか?
実務においては、再建築不可物件はさらに売れにくくなると予測されています。2025年の建築基準法の改正により、大規模修繕の確認申請が厳格化されたことにより、再建築不可物件のリフォームはハードルが高くなりました。
購入後の自由なリフォーム・修繕がさらに難しくなったことから、買い手から敬遠される傾向にあります。一般市場で買い手を見つけるのが困難な場合は、専門の買取業者への売却をおすすめします。