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東京都で空き家買取業者おすすめを厳選|買取相場や高額売却のコツなど空き家買取の完全ガイド

東京都の公式サイト「東京都の空き家の現状」が公表しているように、2023年時点の東京都にある空き家⼾数は約90万⼾であり、近年増加している傾向にあります。

他の地域よりも物件の需要が高い東京都であっても、「老朽化が進んでいる」「遠方にあって管理ができていない」といった空き家の場合、仲介による売却が難しいケースもあることでしょう。

しかし、買取であれば東京都にある空き家を売却できる可能性はあります。とくに、空き家を専門とする買取業者であれば、スムーズかつ高額の買取を期待できることでしょう。

そこで、当記事では、当サイト独自の選定基準を設けたうえで、その基準を満たした東京都で空き家買取に強い業者を厳選して紹介していきます。

また、東京都の空き家の買取相場や高額買取のためのコツ、売却の流れなど、空き家買取に関する情報も網羅的に解説していきます。東京都にある空き家の買取を検討している場合には参考にしてみてください。

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空き家でも東京都の物件ならニーズは高い傾向がある

前提として、近年東京都の物件のニーズは高まっている傾向にあります。実際に、REINSが公表している「月例速報 2025(令和7)年5月度」では、2024年5月〜2025年5月までの成約状況はいずれの月次も前年度を上回っている結果が出ています。

詳しくは「東京都23区の売却事例から空き家の買取相場を推測」の見出しでも解説しますが、東京都23区にある物件であれば、とくにニーズが高い傾向があります。

このような背景もあり、たとえ空き家状態であっても、東京都23区内の物件であればリノベーション前提の買取や、再販を視野に入れた不動産業者による買取のニーズがあると考えられます。

また、築年数が古い物件であっても、立地や再開発エリアであれば付加価値が見込まれるため、買取価格が想定以上となるケースも少なくありません。

東京都内の空き家は、放置するよりも早期に専門業者へ相談することで、資産価値を最大限に活かせる可能性があるといえるでしょう。

東京都で空き家買取に強い業者を厳選!選定基準を満たした買取業者を紹介

東京都の物件買取に対応する不動産買取業者は数多く存在するため、「どの買取業者に依頼すればいいのか」と悩むかもしれません。

そこで、ここからは、東京都で空き家買取に強いおすすめの業者を紹介していきます。おすすめの業者を取り上げる際には下記の選定基準を設け、数ある買取業者のうちこれらの基準を満たしている業者を紹介します。

選定基準 基準として設けた理由
東京都の買取に対応しているか 買取業者によって買取可能な地域が異なる。東京都に対応していない場合、都内の空き家買取が不可能なため。
相談件数や買取実績が公表されているか 買取業者のなかには、自社の利益を最優先とする業者もある。相談件数の豊富さは、優良な買取業者であるかを判断する材料となるため。
最短数日で査定・現金化が完了するか 買取業者によって、査定や買取までにかかる期間は異なる。複数日で完了する業者であれば、可能な限り早期で空き家を買い取ってもらえる可能性があるため。
士業と連携しているか 空き家によっては、権利関係などの問題から売却が難しいこともある。士業と連携している買取業者であれば、そのような問題を解決して物件売却ができるため。

※2025年6月時点、各選定基準を満たしている買取業者を掲載しています。
※掲載企業については当サイト独自の基準で評価をしています。
※当ページは掲載企業の信頼性等について保証するものではありません。

1. 株式会社クランピーリアルエステート

会社名 株式会社クランピーリアルエステート
本社所在地 〒104-0045
東京都中央区築地2-10-6 Daiwa築地駅前ビル9F
対応エリア 全国
買取のスピード 相談から査定まで最短12時間
相談から現金化まで最短48時間
買取価格 数十万~数億円
訳ありの買取実績 年間3,000件以上(相談件数)
営業時間 10:00~19:00
宅建業者免許 国土交通大臣(1)第10446号
電話番号 03-6226-2566
公式サイトURL https://c-realestate.jp/

クランピーリアルエステートは、訳アリ不動産を専門に買取をしている業者です。全国対応であるため、東京都にある空き家も買取対象になります。

全国で1,200を超える士業と連携しており、さまざまなジャンルの専門家からサポートを受けながら物件の売却を進められるのがポイントです。

空き家売却の際は、法律や税制面で問題が生じやすいです。複雑な手続きをすべて専門家に任せられる点は、売主への負担が少なく済み非常に魅力的であるといえます。

また、4,000万円以上の不動産は敬遠されやすく、極端に低い価格で設定されるケースが多いですが、クランピーリアルエステートではどの不動産でも適正価格で買取してもらえます。数十万~数億円規模の幅広い価格帯に対応できる点も魅力的です。

クランピーリアルエステート公式サイトはこちら→

2. 空き家パス

会社名 株式会社ウィントランス
本社所在地 〒151-0053
東京都渋谷区代々木2丁目20番2号
対応エリア 全国
買取のスピード 相談から現金化まで最短3日
買取価格 -
訳ありの買取実績 -
営業時間 10:00~19:00
宅建業者免許 東京都知事(2)第102329号
電話番号 03-6773-5189
公式サイトURL https://akiya-pass.jp/

空き家パスは、他社で断られた訳アリ不動産でも多数買取した実績がある買取業者です。

不用品の片付けから解体まですべて任せられるほか、売却の相談から現金化まで最短3日とスピーディーなのがポイントです。

また、全国対応であり、売却したい不動産が遠隔地にあっても空き家パスがすべて調査・査定をしてくれます。そのため、売主は直接出向く必要はありません。

ほかにも、ご近所トラブルの対応まで代行しているなどサポートが充実しているので、売主の負担や手間を最小限に抑えながら手続きできる点もメリットです。

空き家パス公式サイトはこちら→

3. ハッピープランニング

会社名 ハッピープランニング株式会社
本社所在地 〒125-0054
東京都葛飾区高砂3-16-1 1F
対応エリア 東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県
買取のスピード 査定から現金化まで最短2日
買取価格 数十万~数千万円
訳ありの買取実績 3,000件以上(相談件数)
営業時間 10:00~18:00
宅建業者免許 東京都知事(4)第89926号
電話番号 0120-821-704
公式サイトURL https://www.happyplanning.jp/

ハッピープランニングは、首都圏を中心に訳アリ不動産の買取を専門に行う買取業者です。代表の大熊昭氏は、事故物件に関する取材や解説でさまざまなメディアに出演しており、事故物件販売の第一人者としても知られています。

相談件数は3,000件にも上り、顧客満足度も2年連続で3冠を達成しています。また、業者が直接不動産を買い取る「直接買取」と業者が買い手を探す「仲介売却」のどちらにも対応しているのも特徴です。

直接買取は、手数料などの負担をかけず一刻も早く売却したい場合であればおすすめですが、仲介売却よりも安く買取されてしまうのがデメリットです。

ハッピープランニングであれば空き家の状態からより高く売却できる方法を選べるため、すぐに売却したい場合でなければ一度相談してみることをおすすめします。

ハッピープランニング公式サイトはこちら→

4. 株式会社カチタス

会社名 株式会社カチタス
本社所在地 〒376-0025
群馬県桐生市美原町4番2号
対応エリア 全国
買取のスピード 相談から現金化まで最短3週間
買取価格 -
訳ありの買取実績 累計70,000件
営業時間 店舗 9:00~18:00
コールセンター 9:00~20:00
宅建業者免許 国土交通大臣(6)第5475号
電話番号 コールセンター 0120-593-000
東京本部 03-5542-3882
公式サイトURL https://katitas.jp/

カチタスは、中古不動産の買取・販売で全国1位の実績を誇る買取業者です。買取の実績は7万戸にも及び、査定までは約3日とスピーディーなのが特徴です。

また、リフォーム技術が高く2016年には経済産業省の「先進的なリフォーム事業者表彰」を受賞しています。

訳アリ不動産の価値を回復させるノウハウがあるため、高く買取してもらいやすい点もメリットです。

カチタス公式サイトはこちら→

5. イエチカドットコム株式会社

会社名 イエチカドットコム株式会社
本社所在地 〒616-8371
京都府京都市右京区嵯峨天龍寺若宮町31番地
対応エリア 全国
買取のスピード 相談から現金化まで最短3日
買取価格 最大100億円まで対応可能
訳ありの買取実績 -
営業時間 9:00~21:00
宅建業者免許 京都府知事(3)13060号
電話番号 東日本:0120-51-0005
西日本:0120-51-5000
九州:0120-51-5050
公式サイトURL https://www.iechika.com/

イエチカドットコム株式会社は、査定から現金化まで最短3日とスピーディーに対応しています。違反建築物や再建築不可物件など他社では断られるような空き家でも買取できるほか、売主の希望価格よりも数十万円高い買取に成功した事例が多数あるのが特徴です。

また、法律事務所を併設しているため士業との連携が取れており、複雑な手続きが必要な場合でも手数料無料ですべて任せられます。

ほかにも、京都東山瀧尾神社と提携したご祈祷を実施するなど、売主の思いに寄り添って買取してもらえるのも魅力的です。

イエチカドットコム公式サイトはこちら→

6. 株式会社ネクスウィル「ワケガイ」

会社名 株式会社ネクスウィル
本社所在地 〒105-0021
東京都港区東新橋2-11-4 Mayapada Shiodome Plaza 3F
対応エリア 全国
買取のスピード 査定から買取まで最短2日
買取価格 数万円~3億円
訳ありの買取実績 -
営業時間 9:00~18:00
宅建業者免許 国土交通大臣(1)第10481号
電話番号 0120-0536-408
公式サイトURL https://wakegai.jp/

株式会社ネクスウィル「ワケガイ」は、全国の不動産を対象に訳アリ不動産に特化して買取している業者です。買取価格・スタッフ対応・信頼度における顧客満足度が高いのが特徴で、最短2日で現金化できます。

また、弁護士や宅地建物取引士といった士業との連携を取っているため、訳アリ物件売却における複雑な手続きも手厚いサポートでスムーズに進められるのもメリットです。

加えて数万円の規模が小さい買取から最大3億円まで一括払いに対応しており、買取価格の幅が広いのもおすすめポイントです。

ワケガイ公式サイトはこちら→

7. オリーブライフ株式会社

会社名 オリーブライフ株式会社
本社所在地 〒112-0011
東京都文京区千石4丁目15番地5号 メープルハウス1階
対応エリア 主に東京23区
買取のスピード 最短1週間
買取価格
訳ありの買取実績 あり
営業時間 10:00~19:00
宅建業者免許 東京都知事(2)第103117号
電話番号 03-5981-8038
公式サイトURL https://olive-life.co.jp/

オリーブライフ株式会社は、主に訳あり物件を専門とする買取業者です。とくに再建築不可物件や事故物件に注力しているため、このような空き家の売却であれば、検討してみるのもよいでしょう。

公式サイトでは「他社に断られたわけあり物件高額買取致します」と公表していることから、仲介では売却できなかった空き家であっても高額買取に期待できます。

オリーブライフ株式会社はこちら→

8. KTERAS株式会社「空き家買取バンク」

会社名 KTERAS株式会社
本社所在地 〒164-0012
東京都中野区本町2-51-10 OKビル10階
対応エリア 全国
東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県・群馬県・栃木県・茨城県のみ即日対応可能
買取のスピード 査定から現金化まで最短24時間
買取価格 数百万円
訳ありの買取実績 年間1,500件以上(相談件数)
営業時間 9:00~20:00
宅建業者免許 東京都知事(1)第105384号
電話番号 0120-598-338
公式サイトURL https://空き家買取バンク.com/

空き家買取バンクは、訳アリ不動産に特化して高価買取を行う買取業者です。利用者の80%が他社との比較後に空き家買取バンクを選んでおり、年間1,500件以上の相談件数を誇ります。

また、相続診断士や宅地宅建取引士といった士業との連携が取れているため、トラブルを抱えていてもスムーズな手続きが可能です。

加えて空き家買取バンクには、海外の投資家や投資企業との独自のパイプがあります。海外の買い手は訳アリ不動産であることを気にしないケースが多いため、高額買取してもらえる可能性が高いのもおすすめポイントです。

空き家買取バンク公式サイトはこちら→

9. 株式会社 雅家

会社名 株式会社 雅家
本社所在地 〒556-0023
大阪府大阪市浪速区稲荷1丁目5-3 4F
対応エリア 全国
買取のスピード 査定から現金化まで最短2日
買取価格 -
訳ありの買取実績 累計4,000件(買取件数)
営業時間 9:30~18:00
宅建業者免許 国土交通大臣(1)第9946号
電話番号 0120-559-347
公式サイトURL https://www.jikobukken.jp/

株式会社 雅家は、累計買い取り件数は4,000件と、事故物件を専門とする買取サイトを運営しています。

テレビの密着取材などさまざまなメディアに出演しているほか、年間相談実績も3,000件を超えており顧客満足度は96.2%と信頼度が高いのが特徴です。

また、弁護士や司法書士、土地家屋調査士といったの士業との連携が取れています。弁護士事務所だけでも12の事務所と提携しているため、相性が良い事務所を探しやすいのもメリットです。

雅家(みやびや)公式サイトはこちら→

空き家の買取業者を選ぶポイント

空き家の買取価格は、買取業者によって変わります。依頼する買取業者によっては、高額での買取に期待できます。

ここからは、空き家の買取業者を選ぶポイントを解説していきます。空き家買取業者への依頼を検討している場合は参考にしてみてください。

  • 空き家買取の経験が豊富か
  • 東京都での取引実績があるか
  • 買取価格の根拠を示してくれるか

東京都にある空き家の売却先を決める際には、上記のポイントをすべて抑えた買取業者を探すのが望ましいです。ここからは、空き家の買取業者を選ぶポイントについて、それぞれ詳しく解説していきます。

空き家買取の経験が豊富か

空き家買取に強い業者を選ぶうえで、まず重視すべきなのが空き家物件の買取実績がどれだけあるかです。

戸建てやマンションの一般的な売買とは異なり、空き家は築年数の経過や老朽化、法的な制約などの特殊事情が絡むと予測されるため、一般的な不動産買取よりもノウハウが求められます。

空き家の買取経験が豊富な業者であれば、再販やリノベーション、解体後の土地利用などのノウハウがあり、リスクを見越したうえでも柔軟な買取判断をしてもらえる可能性が高まります。

そのため、空き家の活用や転売に精通した業者のほうが、結果的に他社よりも高値での買取に応じてくれる可能性があるのです。

買取実績については、基本的に買取業者の公式サイトに掲載されています。空き家買取業者を探す際は、業者の公式サイトから買取実績を調べておくとよいでしょう。

東京都での取引実績があるか

東京都にある空き家の買取先を探す際は、東京都での取引実績が豊富にあるかどうかも重要なポイントです。とくに東京都23区はエリアごとの相場の差が大きく、地域ごとに地価やニーズが異なります。

東京都での取引経験が少ない業者の場合、相場などを見誤って不当に安く査定されるリスクも否定できません。

一方、東京都内の空き家買取に慣れている業者であれば、そのエリア特有の物件需要などを考慮し、相場に即した適正価格あるいはそれ以上での買取に期待できます。

とくに、文京区や世田谷区のように再建築が制限されやすいエリアでは、こうした専門的知識が査定価格に大きく影響するため、地域に強い業者を選ぶことが大切です。

なお、買取業者の公式サイトには、取引実績が掲載されているのが一般的です。物件があるエリアで取引実績がある業者を探す際は、公式サイトを調べてみるとよいでしょう。

買取価格の根拠を示してくれるか

査定価格に納得して売却を進めるためにも、「なぜその価格になるのか」という買取価格の根拠を明示してくれる業者を選ぶことが大切です。

とくに空き家の買取業者は、建物の劣化状況や土地の評価、再販時のリスクなどを加味して査定を行うため、根拠のない価格を提示されても比較・判断ができません。曖昧な査定では、「相場よりも安く売ってしまった」と後悔することにもなりかねません。

信頼できる買取業者であれば、次のような情報を査定の根拠として提示してもらえるのが一般的です。

  • 近隣物件や類似物件の成約事例
  • 土地の路線価・公示地価
  • 解体・リフォームなど再販にかかるコスト

こうした項目を客観的な情報に基づいて査定額を説明してくれるかどうかを1つの判断基準にするとよいでしょう。

空き家を買取業者に売却するメリット|仲介とどちらで売るべき?

空き家の売却を検討している場合、「買取と仲介のどちらがいいのだろう」のように考えている人もいることでしょう。

前提として、空き家であっても東京都にある物件であれば、仲介を依頼することで買い手が現れる可能性があります。仲介であれば市場価格に近い価格での売却が一般的であるため、買取よりも高値で空き家を売却できることに期待できます。

とはいえ、都内にある物件であれば、必ず仲介で売却できるとは限りません。ニーズが高まっている近年であっても、立地や築年数などの条件次第では売れ残ってしまう可能性もあります。

一方、買取業者に空き家を売却することには、下記のようなメリットがあります。

  • 仲介よりも早く空き家を買い取ってもらえる
  • 家具などの不用品を残したまま売れる
  • 仲介手数料がかからない
  • 修繕やリフォーム、解体を自分で行う必要がない
  • 仲介で売れない物件でも買取対象になる
  • 契約不適合責任を負わなくて良い

空き家の売却を検討している場合、これらのメリットを踏まえて買取業者に依頼することも検討してみてください。

仲介よりも早く空き家を買い取ってもらえる

不動産を仲介で売却する場合、買主が現れるまで売却が完了しないため、売却までに時間がかかる傾向があります。内見や価格交渉が長引くと、3か月〜1年以上かかることも珍しくありません。

一方、買取業者に依頼すれば、購入希望者を探す必要がなく、業者が直接物件を買い取るため、スピード感のある売却が可能です。早ければ査定から1週間〜1か月程度で現金化できるケースもあり、相続や管理が困難になった空き家を早期に処分したい場合には有効な手段といえます。

とくに老朽化が進んだ空き家や、再建築不可物件のように買い手がつきにくい物件であっても、買取であれば早期に売却できる可能性が高まります。

家具などの不用品を残したまま売れる

仲介で売却する場合、原則として室内の不用品は売主が処分してから物件を引き渡す必要があります。不用品処分には数万円〜数十万円の費用がかかることもあり、高齢者の方などにとっては大きな負担となることでしょう。

一方、買取業者であれば、現状のままで物件を買い取ってくれることが一般的です。家財道具やゴミなどが残っていても引き取ってもらえるケースが多いため、余計な時間やコストをかけずに売却を進められる点が大きなメリットです。

このように、空き家の片付け・整理が難しい状況にある方にとって、買取は現実的な選択肢といえます。

仲介手数料がかからない

不動産を仲介で売却する場合、仲介業者への報酬として「仲介手数料」が発生します。この手数料は法律で上限が定められており、売買価格が400万円を超える場合、「物件価格×3%+6万円+消費税」が上限となります。

たとえば、売却価格が1,000万円(税抜)の空き家を仲介で売却した場合、最大で約39.6万円(=30万円+6万円+消費税)程度の手数料が必要となります。

一方、買取の場合は不動産会社が買主となるため仲介が介在せず、仲介手数料がかかりません。手取り額をできるだけ多く確保したい方にとって、買取はコスト面でも有利な方法といえるでしょう。

修繕やリフォーム、解体を自分で行う必要がない

築年数の古い空き家や状態の悪い物件は、仲介では売却前にリフォームや修繕が必要になるケースもあります。こうした工事には数十万円〜百万円単位の費用がかかることがあり、売却前に大きな出費を伴ってしまいます。

一方、買取ではこうしたリフォームや解体を業者が自社で行う前提で買い取るため、売主自身が事前に手を加える必要がないのが一般的です。現状のままで売却できるため、費用と手間を抑えて売却できるメリットがあります。

老朽化が進んだ空き家であっても、そのまま買取可能な業者を選べば、負担をかけずに売却まで進められます。

仲介で売れない物件でも買取対象になる

空き家の状態が悪ければ、買い手がなかなか現れないことも予想されます。買い手が現れなければ、不動産会社に仲介を依頼しても空き家を売ることはできません。

買取であれば、売却後に買取業者が空き家の修繕や建て替えを行なうのが一般的です。この場合、買取業者は価値を高めたうえで物件を販売するため、仲介では売れづらい物件であっても買取であれば売却できる可能性があります。

「物件の状態が悪いから売れないかもしれない」という場合、買取業者に依頼して空き家を売ることも検討してみてください。

契約不適合責任を負わなくて良い

仲介で空き家を売却する場合、売り手は契約不適合責任が問われる場合があります。

空き家の売買における契約不適合責任とは、売買した物件が契約内容に適さない場合、売り手が負担しなければならない責任のことです。

たとえば、空き家の売却後に雨漏りやシロアリ被害が発覚した場合、売り手は契約不適合責任を問われ、損害賠償や売買契約の解除が求められるリスクがあります。

一方、買取であれば、「契約不適合責任を一切負わない」という条件で空き家の売買契約が成立するのが一般的です。そのため、空き家の売却後に損害賠償や契約解除を求められるリスクは仲介よりも低いといえます。

東京都23区の売却事例から空き家の買取相場を推測

前提として、空き家の買取価格は立地や築年数といったその物件の条件によって変動します。物件ごとで実際の買取価格は異なるため、「東京都の空き家は確実にこの価格で売却できる」とは言い切れません。

とはいえ、東京都23区にある物件の売却事例をもとに、所有する空き家の買取価格の目安を推測することは可能です。

そこで、ここからは、東京都23区の売却事例をもとに空き家の買取相場を推測していきます。売却事例については「REINS Market Information」に掲載されている情報を参考に、空き家と同等の条件とみなせる築20年以上の木造戸建住宅のみを抽出して推測していきます。

東京都23区ごとに空き家の買取相場を推測していくため、東京都にある空き家の売却を検討している場合には参考にしてみてください。なお、下記リストの区をタップ・クリックすることで、該当の見出しを確認できます。

※条件に合った物件の買取事例がみられなかったため千代田区は入れていません。

東京都港区の空き家の買取相場

ここでは、東京都港区の空き家の買取相場を推測していきます。「REINS Market Information」で公表されている港区の売却事例をまとめましたので参考にしてみてください。

所在地 取引価格 築年数 土地面積
港区高輪 8,400万円 26年 45~50m²
港区高輪 1億7,700万円 29年 60~65m²
港区南青山 8,600万円 28年 40~45m²
港区西麻布 1億3,000万円 25年 50~55m²
港区六本木 1億8,000万円 23年 50~55m²

東京都中央区の空き家の買取相場

ここでは、東京都中央区の空き家の買取相場を推測していきます。「REINS Market Information」で公表されている中央区の売却事例をまとめましたので参考にしてみてください。

所在地 取引価格 築年数 土地面積
中央区月島 3,700万円 45年 30~35m²
中央区佃 1億1,500万円 30年 40~45m²
中央区月島 4,200万円 30年 35~40m²
中央区月島 4,500万円 30年 35~40m²

東京都新宿区の空き家の買取相場

ここでは、東京都新宿区の空き家の買取相場を推測していきます。「REINS Market Information」で公表されている新宿区の売却事例をまとめましたので参考にしてみてください。

所在地 取引価格 築年数 土地面積
新宿区百人町 6,700万円 27年 45~50m²
新宿区大久保 6,200万円 25年 55~60m²
新宿区西早稲田 7,300万円 26年 70~75m²
新宿区若葉 3,000万円 67年 40~45m²

東京都文京区の空き家の買取相場

ここでは、東京都文京区の空き家の買取相場を推測していきます。「REINS Market Information」で公表されている文京区の売却事例をまとめましたので参考にしてみてください。

所在地 取引価格 築年数 土地面積
文京区千石 1億5,800万円 48年 65~70m²
文京区本駒込 7,000万円 45年 50~55m²
文京区本駒込 2,000万円 44年 40~45m²

東京都台東区の空き家の買取相場

ここでは、東京都台東区の空き家の買取相場を推測していきます。「REINS Market Information」で公表されている台東区の売却事例をまとめましたので参考にしてみてください。

所在地 取引価格 築年数 土地面積
台東区清川 5,000万円 37年 55~60m²
台東区上野桜木 1億2,800万円 38年 80~85m²
台東区根岸 6,300万円 21年 55~60m²

東京都墨田区の空き家の買取相場

ここでは、東京都墨田区の空き家の買取相場を推測していきます。「REINS Market Information」で公表されている墨田区の売却事例をまとめましたので参考にしてみてください。

所在地 取引価格 築年数 土地面積
墨田区京島 1,400万円 57年 25~30m²
墨田区京島 3,100万円 44年 55~60m²
墨田区京島 1,900万円 35年 40~45m²
墨田区八広 3,600万円 37年 55~60m²

東京都江東区の空き家の買取相場

ここでは、東京都江東区の空き家の買取相場を推測していきます。「REINS Market Information」で公表されている江東区の売却事例をまとめましたので参考にしてみてください。

所在地 取引価格 築年数 土地面積
江東区潮見 5,900万円 23年 55~60m²
江東区潮見 8,000万円 26年 70~75m²
江東区亀戸 2,700万円 62年 140~145m²
江東区亀戸 1,400万円 48年 35~40m²

東京都品川区の空き家の買取相場

ここでは、東京都品川区の空き家の買取相場を推測していきます。「REINS Market Information」で公表されている品川区の売却事例をまとめましたので参考にしてみてください。

所在地 取引価格 築年数 土地面積
品川区二葉 7,000万円 24年 45~50m²
品川区大崎 7,800万円 22年 40~45m²
品川区東五反田 6,000万円 42年 40~45m²
品川区上大崎 8,000万円 25年 65~70m²

東京都目黒区の空き家の買取相場

ここでは、東京都目黒区の空き家の買取相場を推測していきます。「REINS Market Information」で公表されている目黒区の売却事例をまとめましたので参考にしてみてください。

所在地 取引価格 築年数 土地面積
目黒区三田 3億2,000万円 23年 130~135m²
目黒区三田 2億4,100万円 23年 140~145m²
目黒区下目黒 8,300万円 31年 60~65m²

東京都大田区の空き家の買取相場

ここでは、東京都大田区の空き家の買取相場を推測していきます。「REINS Market Information」で公表されている大田区の売却事例をまとめましたので参考にしてみてください。

所在地 取引価格 築年数 土地面積
大田区山王 2億500万円 22年 185~190m²
大田区山王 1,700万円 21年 40~45m²
大田区大森北 4,700万円 28年 35~40m²

東京都世田谷区の空き家の買取相場

ここでは、東京都世田谷区の空き家の買取相場を推測していきます。「REINS Market Information」で公表されている世田谷区の売却事例をまとめましたので参考にしてみてください。

所在地 取引価格 築年数 土地面積
世田谷区北沢 8,300万円 35年 95~100m²
世田谷区大原 5,000万円 24年 45~50m²
世田谷区松原 9,600万円 30年 85~90m²
世田谷区八幡山 4,300万円 40年 80~85m²

東京都渋谷区の空き家の買取相場

ここでは、東京都渋谷区の空き家の買取相場を推測していきます。「REINS Market Information」で公表されている渋谷区の売却事例をまとめましたので参考にしてみてください。

所在地 取引価格 築年数 土地面積
渋谷区恵比寿 1億3,100万円 26年 50~55m²
渋谷区東 1億3,500万円 26年 45~50m²
渋谷区松濤 5億8,000万円 44年 200m²超
渋谷区代々木 6,300万円 73年 165~170m²
渋谷区本町 6,300万円 26年 50~55m²

東京都中野区の空き家の買取相場

ここでは、東京都中野区の空き家の買取相場を推測していきます。「REINS Market Information」で公表されている中野区の売却事例をまとめましたので参考にしてみてください。

所在地 取引価格 築年数 土地面積
中野区中野 8,200万円 25年 60~65m²
中野区中央 3,900万円 25年 50~55m²
中野区新井 4,800万円 55年 60~65m²
中野区新井 4,000万円 44年 125~130m²

東京都杉並区の空き家の買取相場

ここでは、東京都杉並区の空き家の買取相場を推測していきます。「REINS Market Information」で公表されている杉並区の売却事例をまとめましたので参考にしてみてください。

所在地 取引価格 築年数 土地面積
杉並区高円寺南 4,000万円 30年 35~40m²
杉並区高円寺北 8,300万円 25年 90~95m²
杉並区高円寺南 2,600万円 44年 30~35m²
杉並区阿佐谷北 2,600万円 52年 45~50m²

東京都豊島区の空き家の買取相場

ここでは、東京都豊島区の空き家の買取相場を推測していきます。「REINS Market Information」で公表されている豊島区の売却事例をまとめましたので参考にしてみてください。

所在地 取引価格 築年数 土地面積
豊島区目白 3,900万円 23年 55~60m²
豊島区上池袋 2,000万円 47年 35~40m²
豊島区北大塚 5,800万円 47年 45~50m²
豊島区巣鴨 6,800万円 24年 55~60m²

東京都北区の空き家の買取相場

ここでは、東京都北区の空き家の買取相場を推測していきます。「REINS Market Information」で公表されている北区の売却事例をまとめましたので参考にしてみてください。

所在地 取引価格 築年数 土地面積
北区中里 6,000万円 31年 35~40m²
北区田端 6,800万円 30年 70~75m²
北区赤羽西 1,500万円 55年 45~50m²
北区東十条 1,000万円 54年 35~40m²

東京都荒川区の空き家の買取相場

ここでは、東京都荒川区の空き家の買取相場を推測していきます。「REINS Market Information」で公表されている荒川区の売却事例をまとめましたので参考にしてみてください。

所在地 取引価格 築年数 土地面積
荒川区東日暮里 2,300万円 46年 40~45m²
荒川区荒川 4,800万円 25年 50~55m²
荒川区南千住 4,800万円 29年 60~65m²
荒川区東尾久 1,800万円 38年 50~55m²

東京都板橋区の空き家の買取相場

ここでは、東京都板橋区の空き家の買取相場を推測していきます。「REINS Market Information」で公表されている板橋区の売却事例をまとめましたので参考にしてみてください。

所在地 取引価格 築年数 土地面積
板橋区舟渡 4,100万円 21年 65~70m²
板橋区小茂根 3,500万円 55年 125~130m²
板橋区幸町 3,200万円 70年 40~45m²
板橋区幸町 5,600万円 42年 100~105m²

東京都練馬区の空き家の買取相場

ここでは、東京都練馬区の空き家の買取相場を推測していきます。「REINS Market Information」で公表されている練馬区の売却事例をまとめましたので参考にしてみてください。

所在地 取引価格 築年数 土地面積
練馬区立野町 5,900万円 26年 120~125m²
練馬区関町南 4,300万円 28年 75~80m²
練馬区北町 4,500万円 48年 80~85m²
練馬区小竹町 6,700万円 31年 70~75m²

東京都足立区の空き家の買取相場

ここでは、東京都足立区の空き家の買取相場を推測していきます。「REINS Market Information」で公表されている足立区の売却事例をまとめましたので参考にしてみてください。

所在地 取引価格 築年数 土地面積
足立区千住旭町 2,400万円 50年 45~50m²
足立区千住東 5,500万円 22年 85~90m²
足立区綾瀬 4,800万円 27年 65~70m²
足立区中川 4,300万円 25年 55~60m²

東京都葛飾区の空き家の買取相場

ここでは、東京都葛飾区の空き家の買取相場を推測していきます。「REINS Market Information」で公表されている葛飾区の売却事例をまとめましたので参考にしてみてください。

所在地 取引価格 築年数 土地面積
葛飾区新小岩 1,600万円 54年 40~45m²
葛飾区西新小岩 3,700万円 41年 80~85m²
葛飾区西亀有 1,400万円 36年 55~60m²

東京都江戸川区の空き家の買取相場

ここでは、東京都江戸川区の空き家の買取相場を推測していきます。「REINS Market Information」で公表されている江戸川区の売却事例をまとめましたので参考にしてみてください。

所在地 取引価格 築年数 土地面積
江戸川区松島 3,000万円 26年 35~40m²
江戸川区西小岩 2,400万円 55年 55~60m²
江戸川区中央 1,700万円 45年 55~60m²
江戸川区松江 1,300万円 41年 30~35m²

空き家を高く買い取ってもらうためのテクニック

空き家を買取業者に高値で買い取ってもらうには、下記のようなテクニックがあります。

  • 複数の買取業者に査定依頼する
  • 東京都の物件の買取実績が豊富な買取業者を選ぶ
  • 残置物を可能な限り処分しておく

上記をすべて実践することで、高値で空き家を売れることを期待できます。空き家の売却を検討している場合、実践できそうなテクニックがないかを確かめてみてください。

複数の買取業者に査定を依頼する

空き家を売却する場合、複数の業者に査定依頼をするのがおすすめです。

空き家の査定額は業者によって変わります。複数に査定依頼をすれば、業者によって査定額にばらつきが出る可能性があります。3社以上を目安に査定依頼すると、買取相場を把握するのにも役立つことでしょう。

その場合、最も高い査定額を提示してもらえた業者を探すことができ、空き家の高値売却を期待できるのです。

東京都の物件の買取実績が豊富な買取業者を選ぶ

不動産会社には、それぞれ得意とする物件やエリアがあるのが一般的です。不動産会社が得意とするエリアにある物件の売却を依頼することで、ノウハウや経験などからほかの業者よりも早期かつ高値で物件を売却できる可能性があります。

買取業者がどのエリアや物件を得意としているかは、過去の買取実績から予測できます。買取実績は公式サイトに掲載されているのが一般的です。

空き家を売却する場合、複数の買取業者の公式サイトから、所有している空き家に似た物件の買取実績を調べておくとよいでしょう。

残置物を可能な限り処分しておく

空き家を少しでも高く売却するには、残置物の有無が査定価格に影響することを理解しておきましょう。

残置物とは、家財道具やゴミ、不用品など物件内に残された物を指します。こうしたものがあると、買主側で処分費用や手間が発生するため、その分を差し引いた価格での買取提示となることが一般的です。

現状引き取りが可能な業者であっても、事前に整理されている物件は評価が高くなりやすいため、可能な範囲で残置物は処分しておくことをおすすめします。

空き家の買取業者に依頼してから買い取ってもらうまでの流れ

空き家の買取業者に依頼してから買い取ってもらうまでは、大まかに下記のような流れとなります。

  1. 空き家の買取査定を依頼する
  2. 買取業者と売買契約を締結する
  3. 決済・空き家の引き渡しを行う

事前に流れを把握しておくことで、空き家の売却で必要な手続きをスムーズに行えます。空き家の売却を検討している場合、買取までの流れを確認してみてください。

空き家の買取査定を依頼する

空き家を買い取ってもらうには、まず買取業者に査定を依頼する必要があります。査定により、売りたい空き家の売却金額の目安を調べてもらえます。

査定依頼は買取業者の公式サイトから行えます。査定のみであれば無料で依頼できるのが一般的です。

なお、最も高い査定額を提示してもらえた買取業者であれば、ほかの業者よりも高値で空き家を買い取ってもらえると考えられます。また、複数社に査定額を提示してもらえれば、売却金額の相場感を把握できるため、空き家の査定は複数社に依頼することが重要です。

空き家の売買契約を締結する

査定を終えて依頼したい買取業者が見つかった後は、その業者と売買契約を締結させます。売買契約の際には、下記のような書類を用意する必要があります。

必要書類 概要
登記済権利証 法務局から空き家の登記名義人に交付される書類。再発行は不可であり、紛失の際には法務局にその旨を相談するとよい。
境界確認書 隣地との土地の境界を証明できる書類。測量士に依頼をして作成してもらえる。
固定資産税納付通知書 空き家にかかる固定資産税などが記載された書類。税務署から毎年4月上旬ごろに送付される。
印鑑証明書 印鑑の所有者を証明できる書類。役所で取得できる。
住民票 役所で取得できる。
本人確認書類 運転免許証やマイナンバーカードといった身分を証明できる書類。
収入印紙 税金などを微収するために政府が発行する証票。売買契約書1通につき1枚収入印紙が必要でコンビニでも購入できる。

これらは売買契約の際に必要な書類の一例であり、すべてではありません。売りたい空き家によっては、ほかに書類が必要なケースもあります。空き家を売却する場合、提出が必要な書類を依頼した買取業者に尋ねておくとよいでしょう。

決済・引き渡しを行う

売買契約の締結後は、契約内容に沿って決済と空き家の引き渡しが行われます。

決済や引き渡しの日程は、買取業者と話し合ったうえで売買契約の際に決定されます。売買契約の際には、ある程度日程を決めておき、その日に引き渡しができるようにスケジュールを調整しておくとよいでしょう。

なお、空き家の所有権移転登記が完了した後、売り手は物件の鍵を業者に渡す必要があります。引き渡し日には売りたい空き家の鍵を忘れずに持っていきましょう。

空き家を買取業者に売却する場合にかかる税金

空き家を買取業者に売却する場合、下記のような税金がかかるため事前に把握しておくのが得策です。

  • 譲渡所得税
  • 印紙税

ここからは、空き家を買取業者に売却する場合にかかる税金について、それぞれ解説していきます。

譲渡所得税

不動産売却によって利益が出た場合には原則譲渡所得税を納めなければなりません。譲渡所得税は個人でも算出することは可能ですが、簡単に算出できるわけではなく、手順を踏んで算出していく必要があります。

譲渡所得税の算出は、空き家の売却によって得られた利益である「譲渡所得」の計算から始めます。譲渡所得は「買い手から受け取った金額-(空き家の取得費+譲渡にかかった費用)」の式で算出可能です。

たとえば、「取得費2,000万円」「譲渡費用150万円」「売却金額3,000万円」の場合を想定すれば、「3,000万円ー(2,000万円+150万円)=850万円」と計算できます。この際、譲渡所得が0になるケースもあり、その場合は売却による利益が出ていないため譲渡所得税はかかりません。

次に、譲渡所得に一定の税率をかけて、譲渡所得税を算出します。一定の税率は、不動産の所有期間によって下記のように変わります。

所有期間 所得税率
5年超 15%
5年以下 30%

先ほどの条件である譲渡所得が850万円であれば、所有期間が5年以下の場合は「850万円×30%=255万円」、所有期間が5年を超えていれば「850万円×15%=127.5万円」と算出します。

なお、買取業者では、「譲渡所得税が発生するかどうか」「確定申告でどのような手続きをするのか」などを相談できる場合もあります。空き家を売却する場合、譲渡所得税や確定申告についても相談しておくとよいでしょう。

印紙税

印紙税とは、不動産を売却する際に売り手と買い手の間で交わす不動産売買契約書に対して課税される税金のことです。空き家の売却価格に応じた印紙を貼る形で印紙税を納めます。

売却金額 本則税率 軽減税率
10万円を超える~50万円以下 400円 200円
50万円を超える~100万円以下 1千円 500円
100万円を超える~500万円以下 2千円 1千円
500万円を超える~1千万円以下 1万円 5千円
1千万円を超える~5千万円以下 2万円 1万円
5千万円を超える~1億円以下 6万円 3万円
1億円を超える~5億円以下 10万円 6万円
5億円を超える~10億円以下 20万円 16万円
10億円を超える~50億円以下 40万円 32万円
50億円を超えるもの 60万円 48万円

たとえば、東京都にある空き家が1,000万円で売れた場合、通常収入印紙の金額が1万円となります。

なお、不動産売買の印紙税には軽減措置が設けられており、平成26年4月1日から令和9年3月31日までに作成された売買契約書であれば、軽減率が適用されます。売却価格が2,000万円で軽減措置がとられた場合、収入印紙の金額が1万円から5,000円になります。

放置している空き家は可能な限り早期で処分することが大切

「希望よりも査定結果が安かった」「手続きが面倒」といった理由から、利用していない空き家の売却を先延ばしにすることを考えている人もいるかもしれません。しかし、空き家の放置にはさまざまなリスクがあるため、放置することは避けてください。

空き家を放置し続けることのリスクには、下記が挙げられます。

  • 税金や維持管理費がかかり続ける
  • 特定空き家に指定される可能性がある
  • 近隣トラブルの原因になりえる

これらのリスクがあることから、使用していない空き家であれば、売却のための活動をするべきといえます。

ここからは、空き家を放置し続けることのリスクについて、それぞれ詳しく解説していきます。

税金や維持管理費がかかり続ける

不動産を所有していると、固定資産税や都市計画税といった税金が毎年かかります。また、建物や設備を維持するための維持管理費も必要です。

所有している物件が空き家であっても、これらの費用はかかります。空き家として放置している場合、税金や維持管理費を無駄に支払ってしまうことになるため、使用用途がなければ早期で売却するのがよいでしょう。

なお、空き家の所有によってかかる税金や維持管理費の例とその金額をまとめましたので参考にしてみてください。

費用 金額の目安
固定資産税 自治体によって異なるが、固定資産税評価額の1.4%が一般的。
都市計画税 自治体によって異なるが、固定資産税評価額の0.3%が一般的。
火災保険料 年間数万円~数十万円
建物の修繕費用 1回の工事につき、年間数万円~数十万円
水道光熱費 年間数万円

特定空き家に指定される可能性がある

空き家を放置し続けると「特定空き家」に指定される可能性があります。

特定空き家とは、近隣に影響をおよぼすおそれがあるため、早急な処理が必要な空き家のことです。

特定空き家として指定された場合、固定資産税が最大6倍になったり、罰金の支払いが必要になったりする可能性があります。また、物件の解体が必要になれば、解体にかかる費用の全額は空き家の所有者が負担しなければなりません。

これらの費用は税金や維持管理費に上乗せで必要になるため、空き家を放置すれば現状よりも金銭的な負担が大きくなります。使用用途のない空き家を所有している場合、適切な管理をしたうえで売却活動を行いましょう。

近隣トラブルの原因になりえる

空き家を放置すると、老朽化による倒壊や放火による火災、害虫・害獣による被害などが起こる可能性があります。これらにより近隣住民に被害がおよべば、近隣トラブルの原因になりえます。

重過失として責任を問われる可能性もあり、その場合は損害金の支払いが必要になることも否定できません。

近隣の人に悪影響をおよぼさないためにも、使用用途がなければ早期で売却することを検討してみてください。

まとめ

東京都の空き家は、地方とは異なり高いニーズがあるため、築年数が古い空き家であっても高値での買取が期待できます。とくに、23区内の物件は立地や利便性から再活用がしやすく、専門の買取業者にとっても魅力的な物件といえます。

空き家の売却で後悔しないためには、「複数の買取業者に査定を依頼する」「地域に強い業者を選ぶ」「残置物を整理する」など、戦略的な準備が不可欠です。当記事で解説した高額買取のコツを実践しつつ、空き家の買取を進めるのがよいでしょう。

なお、空き家は放置するほどリスクが増えます。将来的な維持管理や税負担を考えると、早期に専門業者に相談し、最適な売却方法を検討することが重要です。

適切な売却先とタイミングを選ぶことで、空き家でも資産価値を活かした売却を実現できることでしょう。

空き家買取に関するFAQ

東京都の空き家は築年数が古くても売れますか?

東京都内は地方よりもニーズが強いため、築年数が古い空き家で条件次第では高額買取に期待できます。とくに再開発エリアや利便性の高い場所では、築50年を超える築古物件も買い取られる例もあります。

再建築不可の空き家でも買取してもらえますか?

再建築不可物件でも買取可能な業者は存在します。とくに、いわゆる訳あり物件を専門とする買取業者であれば、スムーズな買取に期待できます。

空き家を売るのに修繕やリフォームは必要ですか?

多くの買取業者は「現状のまま」で買い取ってくれます。リフォームや修繕を行わずに済むため、コストを抑えて売却したい方にも買取がおすすめです。

空き家の査定にはどれくらい時間がかかりますか?

一般的には1日〜数日以内に査定結果が出ることが多いです。現地調査が不要な簡易査定であれば即日回答も可能ですが、正確な査定を希望する場合は訪問査定が推奨されます。

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更新日 : 2025年06月26日
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