訳あり物件の主な種類
訳あり物件と聞くと、事故物件をイメージする方は多いでしょう。しかし、ひとくちに訳あり物件といっても、その種類は下記のようにさまざまです。
訳あり物件の名称 | 概要 |
---|---|
事故物件 | 過去に自殺や殺人が発生した物件のこと。自然死や孤独死の場合は、遺体の発見が遅れたことで遺体が腐敗し、特殊清掃が必要になると事故物件となる。賃貸は3年間、売買は永久的に告知義務が課される。 |
空き家 | 1年以上誰も住んでおらず、使用されていない物件のこと。築年数や外観・内装のきれいさに関係なく、1年間一切使用・管理されていないと空き家とみなされる。 |
再建築不可 | 建築基準法の接道義務を満たしておらず、解体して建て直したり、更地にしても新たな建物を建てられない土地・物件のこと。都市計画法で定められている「都市計画区域」と「準都市計画区域」でのみ該当する。 |
底地・借地 | 底地と借地は同義であり、「地主が第三者に貸している土地」「第三者から借りている土地」のこと。底地には借地権が設定されており、地主が自由に利活用できない。 |
共有持分 | 一つの不動産を複数人で所有している状態。それぞれの持分が決まっており、不動産全体の使用や処分に関して、他の共有者の同意が必要となる。なお、自分の持分のみなら同意なしで売却できる。 |
ゴミ屋敷 | 屋内外に大量のゴミや不用品が放置され、生活環境が著しく悪い住宅のこと。衛生面だけでなく、防災面でもリスクがある状態。片付けの難易度も高く、場合によっては特殊清掃が必要になる。 |
このように、訳あり物件の種類はさまざまです。事故物件のような心理的な問題だけでなく、物理的、法的な問題を抱えた物件の総称を「訳あり物件」といいます。
埼玉で訳あり物件を売却するなら買取がおすすめ
訳あり物件の売却方法には、大きく「買取」と「仲介」の2つがあります。
それぞれのメリット・デメリットは、下記のとおりです。
売却方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
仲介 | 高値で売却できる可能性がある |
・買い手がつくまでに時間がかかりやすい ・特殊清掃やリフォームを自分で行う必要がある ・契約不適合責任を負う |
買取 |
・早く現金化できる ・特殊清掃やリフォームを自分で行う必要がない ・契約不適合責任を負わない |
売却金額が安くなりやすい |
結論、おすすめは「買取」です。
買取業者の場合、買い手は業者自身となるため、条件に納得できればすぐに現金化でき、訳あり物件を手放せます。
訳あり物件を専門とした買取業者であれば、買取後の活用のノウハウやネットワークが豊富であるため、高値での買取に期待できます。
さらに、敷地・建物内がゴミや不用品だらけであったり、特殊清掃が必要なレベルの汚れや異臭があったとしても、現況のままの買取が可能です。
売買契約成立後の契約不適合責任も免除されるケースが多いため、後からトラブルになることもなく、リスクなく売却できる点も買取業者の大きなメリットでしょう。
引き渡した物件が契約内容に適合しない場合に、売り手が買い手に対して負う責任のこと。具体的には、損害賠償や契約の解除、売却金額の減額などを請求される可能性があります。
一方、仲介は買い手が一般の個人となるため、訳ありの理由や建物の状態によっては、買い手がなかなか現れません。売却期間が長期化しやすく、訳あり物件を早期に手放すのは難しいでしょう。
くわえて、売却金額は買取の相場よりもかなり安く、物件によってはタダ同然での売却となるケースも珍しくありません。さらに、買取のように契約不適合責任は免除されないため、後から契約に関するトラブルが起こる可能性も考えられます。
売却価格、売却スピード、売却までの手間や売却後のリスクといった総合的なポイントをふまえ、訳あり物件の売却先は買取業者がおすすめです。
埼玉で訳あり物件の買取業者を選ぶポイント
埼玉の訳あり物件の買取業者は、以下のポイントをふまえて選びましょう。
- 訳あり物件の買取の実績がある
- 地域に詳しい
- 行政処分歴がない
実績が豊富な買取業者は、訳あり物件活用のノウハウがあるため、高値での買取に期待できます。一般的に公式サイトには買取実績が掲載されているため、必ずチェックしましょう。
また、地域に詳しい買取業者は地域の相場も把握しているため、適正価格での売却が可能となります。さらに、行政のルールを守った上で訳あり物件を活用してくれるため、売却後にトラブルに巻き込まれるリスクもないでしょう。
そして、行政処分歴がない買取業者であれば、信頼性と安心性の高い取引がおこなえます。悪質な業者ですと、不当に低い価格での買取を強要してくるなど、契約に際してトラブルが起こるリスクがあります。
なお、行政処分歴は、下記サイトからチェックできます。
埼玉で訳あり物件を買い取ってもらう流れ
埼玉で訳あり物件を買い取ってもらう際の流れは、下記のとおりです。
- 買取業者に査定を依頼する
- 査定価格を確認する
- 売買契約を締結する
- 決済と引き渡しを行う
より高値で買い取ってもらうためにも、査定は複数の買取業者に依頼しましょう。一括査定がおこなえるサイトもあるため、活用することで効率的に複数社で査定できます。
査定金額を確認し、納得のいく買取価格を提示してくれる買取業者があれば、売買契約を締結します。このとき、査定価格だけでなく、その金額の根拠を明確に説明してくれる業者であるかも重要なポイントです。あわせて、買取業者を選ぶポイントを満たしているかも確認しましょう。
契約が成立したら、物件の引き渡し日を決定します。決済と引き渡しは同日に行われるケースが多く、当日に売却代金の支払いと物件の引き渡しを終えて買取の全てのステップが完了です。