相続時に起こるトラブルと解決案をわかりやすく解説!予防策なども説明

相続 トラブル 解決案

「相続財産の総額が少ない」など、遺産相続を巡ってトラブルが起こり、兄弟姉妹との関係が悪化してしまうこともあります。

こうした相続トラブルを未然に防ぐには、財産目録を作成したり、遺言書を残してもらうといった方法が有効です。

また、相続トラブルの原因や解決案を事前に把握しておけば、トラブルによる被害を最小限に抑えられます。

もし相続トラブルが起きてしまった場合、相続問題に精通した弁護士へ相談するのがベストです。

また、相続トラブルが不動産関連のものであれば、弁護士と連携した不動産買取業者に相談することで、総合的なサポートを受けられます。

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相続時に起こりやすいトラブルと解決案

相続トラブル

お金が絡む遺産相続では、相続人の意見が対立することでトラブルに発展してしまうケースも多々あります。

相続時に起こりやすいトラブルは、主に以下のようなものがあります。

  • 遺産分割協議がまとまらない
  • 親の介護負担をほとんど自分1人でおこなっていた
  • 実家の相続における分割方法が決まらない
  • 遺言書の内容が不公平
  • 他の相続人と連絡がとれない
  • 相続権を主張する人が現れた
  • 相続財産がマイナスになってしまう

次の項目から、ケースごとにトラブルが起きてしまう背景や、それぞれの解決案を具体的に解説していきます。

1.遺産分割協議がまとまらない

遺言書が残されている場合、基本的にその内容どおりに遺産分割がおこなわれます。

しかし、遺言書が残されていない場合、遺産の具体的な分け方を決めるために「遺産分割協議」がおこなわれます。

この遺産分割協議は相続トラブルが起きやすく、話し合いがまとまらないことも珍しくありません。

例えば「長男だから」という理由で、他の兄弟よりも多くの取り分を主張することがあります。

すると、他の相続人が長男の主張に不満を抱き、いつまでたっても協議がまとまらずに泥沼化してしまうこともあるのです。

【解決案】法定相続分に従って分割する

遺産分割協議が泥沼化してしまった場合「法定相続分」による遺産分割をおこなうとよいでしょう。

法定相続分は民法によって定められた割合であるため、平等な分割方法といえます。

例えば、3人の子供が相続人の場合、法定相続分に従うとそれぞれ1/3の遺産を相続することになります。

法定相続分において長男や長女などであることは考慮されないので、兄弟で平等に遺産相続できるでしょう。

どんなに時間をかけても話し合いが進まないのであれば、法定相続分に従うことを交渉してみることが大切です。

参照:「相続人の範囲と法定相続分」

2.親の介護負担をほとんど自分1人でおこなっていた

法定相続分を用いれば平等に遺産分割できますが、場合によっては親の介護負担が1人の相続人に偏っているケースもあります。

例えば、長男は実家の近くに住んでおり、他の兄弟姉妹(相続人)は地元から離れて生活しているため、親の介護は長男のみがおこなっていたというケースです。

介護にかかる労力や費用などを加味すると、法定相続分に従った分割では不公平になりかねないため、介護負担を理由に相続割合を多く請求することは妥当といえます。

とはいえ、他の兄弟姉妹からは「子供が親を介護するのは当然のことだ」と認めてもらえない可能性もあります。

介護負担を理由に相続割合を増やしてもらいたい場合は「寄与分」を主張するとよいでしょう。

【解決案】寄与分を主張する

「寄与分」は民法第904条2項で以下のように定められています。

第904条の2
共同相続人中に、被相続人の事業に関する労務の提供又は財産上の給付、被相続人の療養看護その他の方法により被相続人の財産の維持又は増加について特別の寄与をした者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額から共同相続人の協議で定めたその者の寄与分を控除したものを相続財産とみなし、第九百条から第九百二条までの規定により算定した相続分に寄与分を加えた額をもってその者の相続分とする。出典:民法第904条2項

介護以外にも、親から引き継いだ会社の業績を伸ばした場合などでも寄与分を認められる場合があります。寄与分が認められると、本来の相続財産から寄与分を差し引いたものを相続人で分割します。

例えば、相続財産が3,000万円であり、1人の相続人に300万円の寄与分が認められた場合「3,000-300万円=2,700万円」が分割対象となります。

3.実家の相続における分割方法が決まらない

親が住んでいた実家を複数の相続人で相続する場合、どのように分割すればよいのか迷ってしまうことも少なくありません。

不動産を分割する方法は主に4つあり、それが以下の通りです。

分割方法 解説
現物分割 1つの不動産(主に土地)を分筆して、それぞれの相続人が相続する
代償分割 代表者が不動産を相続し、他の相続人に代償金を支払う
換価分割 不動産を売却し、売却益を分配する
共有分割 不動産を複数の相続人(相続人全員)で共有して相続する

相続した実家の分割方法がなかなか決まらない場合は「実家を残したい場合」と「実家が不要な場合」に分けて検討するとよいでしょう。

つぎの項目では、それぞれのケースにおける分割方法を解説します。

【解決案1】実家を残したい場合は「代償分割」

「生まれ育った実家に思い入れがある」「親が購入した実家を知らない人に売りたくない」などの理由で実家を残したいと考える人も多いです。

しかし、不動産を所有していることで固定資産税や管理費などのコストがかかるため「実家を活用する予定がないから売却して現金を分割したい」と主張する相続人もいるかもしれません。

もし実家を残したいと考えている相続人が1人であるならば、「代償分割」を用いることで、他の相続人に代償金を支払うことで実家を売却せずに相続できます。

例えば、実家の資産価値が3,000万円であり、長男・次男・三男が相続人だとします。

この場合、長男のみが実家を相続するには、次男と三男に現金を1,000万円ずつ支払って代償分割します。

【解決案2】実家が不要な場合は「換価分割」

一方、相続人全員が実家を不要と考えていれば「換価分割」をするとよいでしょう。

仮に実家が3,000万円で売れたとして、相続人が3人であれば、それぞれ現金1,000万円を受け取れます。

現金であれば1円単位で遺産分割できるため、前の項目でも説明した「寄与分」を考慮した分割も比較的容易といえます。

ちなみに、不動産の売却に時間かかると、相続トラブルが再燃するかもしれません。そのため、短期間で売却が可能な「不動産買取業者」に相談するとよいでしょう。

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4.遺言書の内容が不公平

「遺言書を確認すると明らかに不公平な分割内容だった」というケースもあります。

例えば「内縁の妻にすべての財産を相続させる」という内容だとします。このとき、被相続人の子供などは本来相続するはずだった財産を一切受け取れなくなってしまいます。

遺言書の内容は原則として優先されますが、あまりにも不公平な内容だと、相続人の権利が侵害されてしまう恐れもあります。

そのため、遺言書の内容に関わらず「遺留分」によって最低限の財産を相続する権利が法律によって保証されています。

「遺留分の割合」や、次の項目で説明する「遺留分侵害額請求」についての基本知識は、以下の記事を参考にしてみてください。

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【解決案】遺留分侵害額請求を利用する

遺留分侵害額請求とは、遺留分が侵害されているとき、被相続人によって贈与・遺贈された人に対して、侵害額の返還請求をできる制度です。

遺留分は、下記の割合で規定されています。

・遺留分=相続財産×1/2×各相続人の法定相続分÷各相続人の人数
・ただし、相続人が直系尊属しかいない場合は「遺留分=相続財産×1/3÷相続人の人数」

例えば、相続人が「配偶者1人、子供2人」の場合、子供1人あたりの遺留分は「1/2×1/2÷2=1/8」です。

5.他の相続人と連絡がとれない

連絡がとれない相続人がいるからといって、相続に参加させないまま手続きを進めてしまうとトラブルに発展してしまう恐れがあります。

なぜなら、基本的に遺産分割協議は相続人全員の同意がなければ成立しないためです。成立した後に連絡のとれなかった相続人が現れた場合、遺産分割をやり直さなければいけません。

また、財産を使用・消費した後に不在だった相続人が現れると、相続できなかった分の賠償を請求されてしまうかもしれません。

しかし、相続にあたって、行方のわからない相続人を待ち続けるわけにもいかないでしょう。

このようなケースの解決方法は、2つあります。

  • 失踪宣告を申し立てる
  • 不在者財産管理人を選任する

失踪宣告の申し立てと不在者財産管理人の選任については、以下の記事を参考にしてみてください。

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【解決案1】失踪宣告を申し立てる

「何年も前から消息不明」という相続人がいる場合は、失踪宣告を申し立てましょう。

失踪宣告とは、行方も生死もわからない人を法律上死亡したとみなす制度です。

失踪宣告が受理されるためには「普通失踪」または「特別失踪」のどちらかに該当していなければいけません。

普通失踪・・・失踪してから生死が7年以上明らかでない場合に、失踪宣告が受けられます。申立てが認められると、失踪から7年を経過した日に失踪者は死亡したものとみなされます。

特別失踪・・・戦争や船舶の沈没、自然災害などの災難に遭遇し生死が不明の場合は、災難が去った1年後に失踪宣告が受けられます。

上記の要件を満たし失踪宣告が受理されれば、行方不明の相続人を除外して遺産分割を進めることが可能になります。

【解決案2】相続財産管理人を選任する

失踪宣告の要件を満たしていないのであれば「相続財産管理人」を選任するとよいでしょう。

相続財産管理人を選任することで、行方不明の相続人の代理人として遺産分割協議に参加してもらえるので、本人が不在の場合でも遺産分割が成立します。

相続財産管理人の選任方法や与えられる権限など、詳しい説明は以下の記事を参考にしてください。

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6.相続権を主張する人が現れた

「相続人が全員揃ったため遺産分割をおこなっていたところ、相続権を主張する第三者が現れた」というケースでは、相続が複雑になってしまうこともあります。

例えば「自分は被相続人と前妻(前夫)との間の子供だ」と名乗り出てくるケースなどです。

もしその第三者に相続権がある場合、遺産分割を最初からやり直す必要があります。

このように、思いもしない相続人が現れることで、
遺産分割が泥沼化してしまう恐れも考えられます。

【解決案】被相続人の戸籍から相続権の有無を確認する

相続権を主張する第三者が現れたら、相続人の資格を有しているのか確認することが大切です。

法定相続人として相続権が認められるのは原則「配偶者」と「血族(血縁関係にある人)」です。

配偶者と子供は、常に相続権をもちます。子供がいない場合は直系尊属(親や祖父母)に、直系尊属もいない場合は兄弟姉妹に相続権が移ります。

思わぬ相続人が現れぬよう、被相続人の戸籍などから「相続人になりえる人」を調査することが大切です。

相続人を確定するためには「被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本」を取得する必要があります。取得したら離婚歴や子供の有無をしっかりと調べましょう。

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7.相続財産がマイナスになってしまう

相続人が借金を背負っていたり、連帯保証人として債務を負担していることで、相続財産がマイナスになってしまうことも珍しくありません。

借金や債務などのマイナスの財産も相続対象です。そのため、そのまま相続してしまうと多額の借金を負担しなければならない可能性もあります。

また、損害賠償や慰謝料などの支払い義務も相続対象となるため、被相続人の状況をしっかりと把握しておくことが大切です。

もし相続財産のトータルがマイナスになってしまうのであれば「相続放棄」を検討しましょう。

【解決案】相続放棄をおこなう

相続放棄はすべての財産における相続を放棄することです。多額の借金を相続することが予想されるケースでは、相続放棄がおこなわれることが多いでしょう。

相続放棄をおこなう際は「相続の開始を知った日から3カ月以内」に手続きをおこなう必要があります。手続きは被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所でおこないましょう。

ただし、プラスの財産も手放さなければならないため慎重に判断することが大切です。

相続放棄のメリットやデメリットは以下の記事でわかりやすく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

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相続トラブルを防ぐ対策

相続トラブル 対策
相続では、ここまで解説したように複雑なトラブルが起きてしまうかもしれません。

しかし、適切な対処をおこなえば、トラブルを未然に防げます。

相続トラブルを防ぐ対策としては主に以下の3つがあります。

  • 財産目録を作成する
  • 遺言書を残してもらう

次の項目から、それぞれ具体的な対策方法を解説します。

財産目録を作成する

相続人が自分で財産調査をおこなっても、見落としや漏れが生じてしまう恐れがあります。

もし遺産分割後に新たな相続財産が見つかった場合、その財産について協議をおこなわなければならないでしょう。

また「財産の合計がマイナスになるから」と相続放棄をしたあとに、プラスに転じるほどの高価な財産が見つかっても相続できません。

このように手間がかかったり取り返しのつかないことになる前に、被相続人に財産目録を作成してもらいましょう。事前にすべての財産を把握できていれば、多くのトラブルを防げます。

遺言書を残してもらう

遺言書があれば、多くの相続トラブルを回避できます。遺言書で、被相続人本人の意思がわかるのであれば、その内容に従うのが原則だからです。

ただし、前の項目でも説明した遺留分を侵害するような内容だと、結果的にトラブルに発展します。

遺言書を書き残してもらう際は、遺留分を加味した分割内容にしてもらいましょう。

相続トラブルは弁護士に相談しよう

弁護士

対策を施しても、トラブルが起こる場合はあります。

相続争いが泥沼化すると、当事者だけでは解決できない事態も少なくありません。

トラブルを早期解決したいのであれば、相続問題に精通した弁護士に相談しましょう。

相続問題が得意な弁護士に依頼することで、トラブルをスムーズに解決できます。

不動産の相続なら「弁護士と連携した買取業者」への相談もおすすめ

相続トラブルのなかでも、不動産に関するケースは特に難しい案件です。

不動産は、そのままでは分割しにくい資産です。かといって共有名義で相続すれば、共有者同士で管理や利用方法について揉めやすいからです。

不動産を巡る相続トラブルは、売却も見据えて「弁護士と連携した買取業者」に相談することをおすすめします。

当サイトを運営するクランピーリアルエステートも、全国の弁護士と連携した不動産買取業者です。無料相談も承っているので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

相続トラブルから不動産の売却まで、総合的なサポートを提供します!

まとめ

遺産相続はさまざまなトラブルが起こりうるため、相続人同士の関係が悪化してしまう恐れもあります。

しかし、起きやすいトラブルやその解決案を事前に把握しておけば、トラブルを最小限に抑えられるでしょう。

また、相続が発生する前に被相続人に財産目録や遺言書を作成してもらうことも、トラブルの防止対策として有効といえます。

もしも自分1人で相続トラブルの解決がむずかしい場合、相続問題に詳しい弁護士へ早めに相談することが大切です。

相続に関するトラブルのよくある質問

遺産分割協議がまとまらない場合、どのような解決法がありますか?

民法によって定められた法定相続分に従うことで、平等に遺産分割ができます。

遺言書の内容が不公平な場合、どのような解決法がありますか?

遺留分侵害額請求をおこない、相続人に最低限保証されているはずの取り分を返還請求することが可能です。

他の相続人と連絡がとれない場合、どのような解決法がありますか?

失踪宣告を申し立てるか、不在者財産管理人を選任することで、行方不明の相続人を除外して遺産分割を進めることが可能です。

相続財産がマイナスになってしまう場合、どのような解決法がありますか?

相続放棄をおこなうことで、負債も含めたすべての財産を相続せずに手放せます。

相続トラブルが起きた場合、もっともよい解決法は何ですか?

トラブルを早期解決したい場合、相続問題に精通した弁護士へ相談するとよいでしょう。→相続トラブルに強い弁護士はこちら

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