
精神病院は「生活上の不安を感じる施設」として受け取る人も多く、精神病院の近くにある不動産はなかなか売却ができないことがあります。
もちろん、精神病院が近くにあったとしてもトラブルはほとんど起きませんが、その事実が心理的瑕疵になるケースもあります。
ですが、精神病院が近くにある物件は「まったく売れない」わけではありませんので、安心してください。
精神病院を手早く売却したいなら「訳あり物件専門の買取業者」の買取がおすすめです。
不動産会社に直接買取してもらうので、告知義務や瑕疵担保責任が免除されます。精神病院に近い家の売却を検討しているなら、まずは訳あり物件専門の買取業者に相談してみてください。
目次
精神病院が近くにある物件も売却可能
結論をいえば「精神病院が近くにある物件」は通常物件の売却と大きな違いはなく売却可能です。
なぜなら「精神病院が近くにある」だけで土地の利用や不動産の譲渡が制限されるわけではないからです。
また、精神病院が近くにあるからといって、必ずしもトラブルに巻き込まれるというわけではありません。
テレビ番組やインターネット動画などで精神疾患を抱えた人に関係するトラブルを目にして不安に感じる人もいるかもしれませんが「精神病院が近くにある=トラブルに巻き込まれやすい」という認識は大きく間違っています。
ただし、大きな事件などがあった場合は周辺物件の価格などにまったく影響しないとは限りません。
精神病院に近い物件の購入を敬遠する買主もいる
精神病院に近い物件の売却に不安を感じる売主がいるのと同様に「精神病院が近くにあることが心理的に気になる」という買主もいるかもしれません。
このように心理的に不安を感じる物件を「心理的瑕疵物件」といいます。
精神病院以外にも小中学校や寺院・神社・駅・大規模商業施設・幹線道路なども心理的瑕疵に該当することがあります。
小中学校からの騒音(子供の声など)や、お寺の参拝客が原因による渋滞が不便と感じる人もいるからです。また買主によっては、肥料などの臭いが気になるので、畑が近くにある家に住みたくないという人もいるかもしれません。
多様な考え方をもつ人が増えた現代社会においては、周辺に嫌悪施設がまったくない物件の方が少ないでしょう。

精神病院が近くにある物件を売却するときの注意点
精神病院が近くにある物件も売却できますが、通常の物件を売却する場合よりも、細心の注意を払わなければなりません。
「近くに精神病院がある物件です」と事前に説明せずに売却すると、後々トラブルに発展する恐れもあります。
つづいて、精神病院に近い物件を売却するときの注意点を解説します。
買主への重要事項説明を怠るとトラブルに発展する
不動産売買は高額であるため、取引後のトラブルを予防するためにも慎重・誠実に対応しましょう。
例えば、宅建業者が仲介する不動産売買においては「不動産売買の当事者が取引に応じるか否かの決定を左右させる可能性の高い重要事項」については、きちんと説明することが義務づけられています。
よくいわれる「重要事項説明」がこれに該当します。
重要事項の告知を怠った場合には、契約解除・損害賠償の原因となることがあります。
近くに精神病院があることを買主へ伝えない場合、売主に法的な責任が生じるかはケースによりますが、事前に説明しておけばトラブルになる可能性は低いです。
事前説明を怠ったせいで買主と訴訟問題に発展してしまうと、売主側としても大きな負担となります。
そうしたトラブルを防ぐためにも、事前に物件状況や周辺環境などを説明しておいた方がよいでしょう。

心理的瑕疵物件に該当すると売却価格が下がるケースもある
心理的瑕疵に該当する施設が近くにあると、物件の売却価格が下がる恐れがあります。
「精神病院が近くにある」という事実が心理的瑕疵になるかはケースによりますが、少なからずは影響するでしょう。
一生に何度もない不動産売買において、買主が「できるだけ良い物件を買いたい」と考えるのは普通です。
特に買主が女性の場合は「万が一のリスクはできるだけ回避したい」と考えるのも頷けます。
とはいえ、近くに精神病院があったとしても買主がまったく気にしないケースは少なくありません。
一般的には心理的瑕疵の有無よりも、間取りや面積などの条件の方が重要視されるからです。
精神病院に近い物件を早く売るための5つのコツ
「精神病院が近くにあるから、きっと物件は売れない」と諦める必要はありません。
心理的瑕疵物件に該当する可能性があるとしても、売り方を工夫すれば売却可能です。
次の項目から、精神病院に近い物件を少しでも早く良い条件で売却するためのコツを解説していきます。
一般媒介契約を専任媒介契約に切り替える
早く物件を売りたいときには、仲介業者との契約形態を一般媒介契約を専任媒介契約に切り替えるのもひとつです。
「複数の不動産業者に依頼したほうが売れるかもしれない」と考えて、いくつかの仲介業者と一般媒介契約を結ぶ売主は少なくありません。
むしろ特定の1社との専任媒介契約に切り替えた方が、不動産を早く売却できるケースもあります。
仲介業者との契約を専任媒介契約に切り替えれば、不動産業者にレインズ(売却不動産情報のデータベース)への物件登録と業務処理状況の報告義務が生じるため、物件の情報を多くの不動産業者に閲覧してもらうことができ、営業活動を放置される心配も少なくなります。
自分で買主を見つけられる見込みがないのであれば、専属専任媒介契約に切り替えることも検討しましょう。
専任媒介契約であれば、仲介業者が見つけてきた売主にしか売却できなくなりますが、仲介業者は売主・買主の双方から手数料を得られるため、広告掲載などの販売活動を熱心におこなう可能性が高いです。
売出し価格を相場よりも安くする
物件を「早く売る」ことを重視するのであれば、売出し価格を周辺の相場よりも下げるとよいかもしれません。
近隣物件や同じような条件の物件を探している買主にとっては「売出し価格が安い」ことは大きなメリットといえます。
物件の現況を良好にする
一戸建てやマンションのような住居を早く売りたいというときには、その物件の現況を良好にすることも早く売るだけでなく、良い売却価格で売るためには有効な方法です。
部屋の間取りなどが魅力的な一戸建てや、駅近で利便性の高いマンションなどであっても、肝心の物件の現況が悪かったことがきっかけで「嫌悪施設があること」も気になってしまうことがあるかもしれません。
これとは逆に、物件の現況がよければ、最初は近くに嫌悪施設があることを気にしていた買主であっても「良い物件だから買ってみよう」と考えなおしてもらえるきっかけを作れる可能性があります。
住まいを探している買主にとっては「実際に生活する物件の状態が良い」ということが、最も重要度の高い条件であることの方が多いといえるからです。
事業用地・商業用地として売りに出す
精神病院など心理的瑕疵となりうる施設が近くにあるときには、居住用の物件ではなく、事業用地・商業用地として売りに出すこともひとつの方法です。
会社などの事務所や商業施設であれば、住まいとして利用する場合に比べて、さまざまな施設が近くにあっても問題とならない場合が多いからです。
事務所であれば、出入りする回数や時間帯も限定されますし、商業施設であれば、滞在それ自体も一時的なものに過ぎないので「精神病院が近くにあることで生活上のトラブルに巻き込まれるかもしれない」ことを不安に感じることも少ないといえるでしょう。
投資不動産の用地として買ってもらう
投資用不動産(賃貸マンション・アパート)の用地として売りに出すことも、物件を早く・良い条件で売却するための方法のひとつといえます。
また、ウィークリー(マンスリー)マンション・ワンルームマンションとして利用できる土地であれば、細かい条件よりも「家賃が安い物件が良いというニーズ」もあるため、近隣に嫌悪施設があることは大きな問題とならないケースも多いといえるでしょう。
精神病院が近くにある物件も買取業者なら早く確実に売却可能
精神病院などの嫌悪施設が近くにある「訳あり物件」の場合、不動産会社の仲介販売では思うように買主が見つからないこともあるかもしれません。
例えば、住居用の一戸建てとして物件を売るのと、事業用地として売る場合では、販売活動のあり方や市場そのものが違うからです。
また、地元の仲介業者に依頼していた場合には「嫌悪施設が近くにあるからこれ以上の販売活動をしても売れない」と諦められてしまうかもしれません。
このように仲介で物件を売ることが難しいケースでは、物件を不動産業者に買取してもらうことも、物件を確実に売却するための選択肢となります。
仲介業者に比べて早く物件を売却できる
不動産業者に物件を買取してもらう場合、仲介業者での売却と比べて、次のようなメリットがあります。
- 短期間で物件を売却できる
- 現状のまま不動産業者に引き渡せる
- 内覧など買主への対応をしなくて済む
- 仲介手数料を払わずに済む
- 瑕疵担保責任を負わずに済む
買取で物件を売却する最大のメリットは、「市場で買主を探す必要がないので早く売れる」ということです。
「とにかく早く物件を売りたい」場合、もっとも確実に物件を売れる方法が不動産業者による買取といえます。
一般人への仲介販売ではなく不動産業者に直接買取してもらうので、買主に対する内覧対応や重要事項の告知義務や瑕疵担保責任が免除されます。
また、物件処分に際しての売主の負担も小さくなり、仲介売買ではないので仲介手数料も発生しません。
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仲介業者よりも売却価格が安くなりやすい
一方で、買取の場合には、仲介業者よりも売却価格が下がってしまう可能性が高いです。不動産業者は物件を再販売して利益を得るため、市場価格よりも安く買取する必要があるからです。
しかし、物件を買い取ってもらう場合でも、専門業者の一括査定・無料査定などを上手に活用することで、できるだけ納得できる価格で売却することも不可能ではありません。
特に、引っ越しなどが理由で物件を利用できないケースでは、仲介売却の買主が見つかるまでの管理費を考えたら、買取の方が売主の手元に残る金額も多くなるケースもあるでしょう。
万が一、処分することによって赤字(購入費用よりも安い価格での売却)になってしまった場合でも、確定申告において税金控除の特例を適用して所得税や住民税などを減税してもらうこともできます。
まとめ
精神病院はケースによって心理的瑕疵に該当する恐れがありますが、物件が売れないと諦める必要はありません。
どのような施設が心理的瑕疵に該当するかは買主によるため、物件の周辺環境を詳しく説明しておくとよいでしょう。
しかし、心理的瑕疵になりうる施設が近くにある場合、すぐには買主が見つからない可能性は否定できません。
早く売りたい場合、売却価格を下げる、仲介業者との媒介契約に気を配るなどの工夫が必要となる場合もあります。
精神病院に近い物件を早く確実に売りたい場合、不動産会社の買取を利用するとよいでしょう。
訳あり物件の専門業者であれば、再販売のノウハウにも長けているので、一般の不動産業者よりも好条件で買取してもらえる可能性が高いです。
精神病院に近い物件の売却が不安であれば、訳あり物件を専門に扱っている不動産業者に相談してみてください。
精神病院に近い物件の売却時によくある質問
精神病院が近くにある物件でも売却可能です。「精神病院が近い」といった理由だけでは、土地の利用や不動産の譲渡は制限されません。
精神病院に近い物件だからといって「絶対に売却価格を下げなければならない」ということはありません。しかし、心理的に敬遠される物件であることは事実なので、購入希望者を増やすために、値下げすべきケースもあります。
精神病院に近い物件を売却する際は、訳あり物件専門の買取業者への売却をおすすめします。仲介での売却が難しい精神病院に近い物件でも、相場と変わらない価格で購入してくれます。
重要事項説明での「告知義務」を果たすことに注意が必要です。もしも、精神病院に近いといった事実を隠して売却すると訴訟に発展する恐れもあります。
精神病院に近い物件を売却する際は、訳あり物件専門の買取業者への売却をおすすめします。購入希望者がつきにくい物件であっても、買取業者ならすぐに物件を現金化してくれます。