再建築不可物件が倒壊したらどうなるの?倒壊前に知っておくべき全てのこと

再建築不可物件倒壊

最近は特に、日本各地で台風や地震などの自然災害が増えていますね。不動産を所有されている方であれば、浸水や倒壊など他人事ではありません。それが再建築不可であればなおさらです。

なぜなら、再建築不可物件はその名の通り、増築や改築、建て替えなどの再建築ができない物件のことです。そのため、倒壊によるリスクも普通の物件に比べて大きくなります。

きっとあなたも、再建築不可物件を所有していて、倒壊したらどうしよう、と思われているのではないでしょうか。

そこでこの記事では、具体的な再建築不可物件の倒壊リスクだけでなく、そのリスクの回避方法について以下の流れで解説します。

  1. 再建築不可物件が倒壊する前に知っておくべきリスク
  2. 倒壊によるリスクの回避方法は?
  3. 倒壊してしまった物件や土地を、できるだけ早く売却する方法は?

これを読めば再建築不可物件の倒壊リスクを正しく理解し、必要な対策をすばやく取ることができるようになるでしょう。

再建築不可物件が倒壊する前に知っておくべきリスク

再建築不可物件倒壊
再建築不可物件は一度倒壊してしまうと、もう手遅れです。その理由は以下の3つです。

①火災や地震で倒壊しても建て替えできない

倒壊すると手遅れだと言い切れる理由が、これです。

再建築不可物件は、火災が起きた、周囲の火災に巻き込まれた、地震で建物が倒壊したなどの、どうにもならないことが原因で倒壊したとしても、新しく家を建てることはできません

どういった理由であれ、その土地は再建築不可の場所だからです。そのため、もし建物が全壊してしまったら、建て替えではなく、他の地域で新しい家を探すことになります。

もちろん再建築不可物件でも保険には入れるので、火災保険や地震保険に入っていれば一定の保険金は支給されます。通常の物件であれば、その保険金を使って建て直すことや、更地にして売却したあとで、また別の場所で新しく家を購入するということもできるでしょう。

しかし、先ほどもお伝えしたように再建築不可物件の場合は、その土地で新しい建築物を建てることはできません。そのため、その土地を購入したいという方も見つけるのは難しいです。売却できたとしても非常に安価であることは覚悟しなければなりません。

このことから、所有しているだけの再建築不可物件であれば、保険金を受け取れることを考えるとそこまで大きな被害とは言えない一方で、再建築不可物件に住んでいれば、保険金は受け取れるとしても土地は相場よりも安い価格でしか売却できないため、生活を立て直すときの金銭的な負担は大きいと言えます。

②倒壊後、更地にすると固定資産税が高くなる

再建築不可物件に対する固定資産税では、住宅用地の特例が適用されているはずです。住宅用地というのは、住宅として利用される物件が建っている土地のことです。具体的には下記の条件に該当する土地のことを言います。

賦課期日(毎年1月1日)現在、次のいずれかに該当するものをいいます。
(1)専用住宅(専ら人の居住の用に供する家屋)の敷地の用に供されている土地で、その上に存在する家屋の総床面積の10倍までの土地
(2)併用住宅(その一部を人の居住の用に供されている家屋で、その家屋の床面積に対する居住部分の割合が4分の1以上あるもの)の敷地の用に供されている土地のうち、その面積に下表(東京都主税局 のホームページを参照)の率を乗じて得た面積(住宅用地の面積がその上に存在する家屋の床面積の10倍を超えているときは、床面積の10倍の面積に下表の率を乗じた面積)に相当する土地
出典:東京都主税局-固定資産税・都市計画税

そして住宅用地の特例措置では、200平方メートルまでの部分は小規模住宅用地として通常の土地と比べて固定資産税が1/6、都市計画税は1/3になります。

ですが、建物が倒壊して更地になると、住宅用地の特例は適用されません

ほとんどの再建築不可物件の土地は200平方メートル以下でしょうから、倒壊したあと更地にして、そのまま所有し続けると翌年から固定資産税は6倍になってしまいます。

建て直しができないということで、土地の資産価値は下がりますが、もともと再建築不可物件の土地でそれほど高くありません。その結果、資産価値が下がったことによる固定資産税の減額分よりも、特例が受けられないことによる増額分の方が高くなるでしょう

このように、倒壊すると税金の負担が重くなるリスクがあります。

関連記事
再建築不可物件
再建築不可物件は一般的な不動産とは違いさまざまなリスクがあります。そのため、物件自体の評価も低くなる傾向があり売却も難しい物件です。 しかし、評価の低い再建築不可物件は固定資産税などが安いというメリットもあります。 この記事では、再建築不可物件は一般的な物件よりも固定資産税や都市計画税が安くなる理由や、固定資産税の計算…

③倒壊後に更地にした場合、さらに買い手が見つかりにくくなる

再建築不可物件は更地にすると、物件が建っているときよりも買い手が見つかりにくくなります。再建築不可物件は増築や改築、建て替えはできなくても、一定の範囲内であればリフォームやリノベーションができます。

しかし、倒壊して更地になってしまうと、そういったことができません。新しく建築物を建てられないので、土地を購入したとしても駐車場や家庭菜園、畑といった用途に限られます。さらに、接道義務を満たしていないということは、土地が接している道路の幅は自動車が通りにくいくらい狭いはずです。

そのような場所にコインパーキングを造って駐車場経営してもなかなか利用してもらえず、期待するほどの利回りにはならないでしょう。

建て替えもできない、使いみちもほとんどない、そのような土地を購入しようとする方を見つけるのは、再建築不可物件を購入する方を見つけるよりも格段に難しいです。

また再建築不可物件は、接道義務が建築基準法で定められた1950年(昭和25年)、もしくは接道義務が「幅員4m以上の道路に2m以上接していること」と法改正された1979年(昭和54年)より前に建てられたものがほとんどです。耐震補強工事をしていなければ耐震基準も旧耐震基準のままで築年数も古く、ちょっとした地震で倒壊してしまう可能性もあります。

つまり、再建築不可物件は通常の物件よりも倒壊したときの影響が大きいだけでなく、倒壊する確率が高いということもしっかり理解しておいてください。

関連記事
再建築不可物件
再建築不可物件は資産価値が低く、そのままの状態では活用するのが難しい不動産です。建物が建っていれば、リフォームを前提に購入してくれる人もいますし、自分でリフォームを行ってシェアハウスやアパート、店舗などの賃貸物件として活用することもできます。 しかし、再建築不可物件を所有している人の中には、建物が古すぎて使い物にならな…

倒壊によるリスクの回避方法は?

倒壊
ここまで倒壊によるリスクについてお伝えしました。こうしたリスクを避ける方法は、再建築不可物件を再建築可能にすることです。そうすれば、先ほどお伝えしたような倒壊リスクは気にしなくてもよくなります。

それでは実際に、再建築不可物件を再建築可能にする方法を解説します。

セットバックして再建築可能にする

現在の再建築不可物件が2項道路と接している場合、セットバックすることで再建築可能になります。

まず、2項道路というのは建築基準法第42条第2項で規定される道路のことです。建築基準法で接道義務が定められた1950年、あるいは、都市計画区域に指定された時、すでに幅員4m未満の道に接している建物が存在しているために定められました。

そして、セットバックというのは幅員4m以上確保できるように敷地を後退させることです。道路の両脇に建物がある場合は、道路の中心線から2m以上になるように後退させれば良いのですが、道路の片側や河や崖になっている場合、対面の境界線から4m以上になるように後退させる必要があるので注意してください。

どのくらいセットバックしなければならないかは、役所で地積測量図や建築計画概要書を閲覧し、道路中心線の位置や片側の境界線を確認します。また幅員については現況が優先されるので、実際にメジャーをもって道路中心線または境界線からの距離を測る必要があります。

また、特定行政庁の指定によっては幅員4mではなく幅員6mとなっているところもあるので、あわせて確認するようにしましょう。セットバックして接道義務を満たすようになれば通常の物件と同じように再建築可能になります。

隣地を買い取って再建築可能にする

接道義務では幅員4m以上の道路にただ接しているだけでなく、道路に2m以上接していなければならないと定められています。たとえば、1.7mしか道路に接していないために接道義務を満たせていないという場合があります。

接道義務

このとき、接している道路の幅員は規定に達しているので、セットバックしても再建築可能とはなりません。そこで、接道している長さを満たすために、隣地を買取るという方法があります。

隣地買取

隣地の方と交渉して、上図で言えば緑の部分を買い取ります。そうすれば接道義務を満たせるようになり、再建築も自由にできます。ただし、隣地の買取は土地の相場よりも高くなることがほとんどです。相手が隣地の価値を理解していれば足元を見られるかもしれません。

個人間で話をすると、交渉が思うように進まなかったり、トラブルに発展したりすることも多いので、不動産業者に仲介を頼んだ方が無難です。そのときに、どのくらいの価格までならば購入する価値があるのかを相談してみてください。

隣地の一時使用のために賃貸借契約を結んで再建築可能にする

もし隣地の買取交渉がうまくいかないときや、高すぎて購入代金を用意できないときは、隣地の方と一時賃貸借契約を結ぶという方法もあります。この契約は、家を建て替えるような工事を行う時に、合意した隣地の部分を自分の敷地として利用できるというものです。

一時賃貸借契約によって工事の期間中だけでも、道路に2m以上接することができるのであれば再建築可能と認められます。このとき、契約内容は書面に残しておくことが必須です。

建築申請をするときに、契約書もあわせて出すことで許可がおります。建築許可を出す役所の方も、口だけで「一時使用の許可を取っている」と言われても判断できないので、面倒でも必ず書面で契約を交わすようにしましょう。具体的な契約内容・契約書の様式はインターネットや本で調べてもいいですが、隣地の方との間に入ってもらっている不動産業者に確認するのがいいでしょう。

参考:国土交通省-「賃貸住宅標準契約書」(改訂版)

倒壊した再建築不可物件を早く売却する方法

家 倒壊

ここまで再建築不可物件の倒壊リスクとその回避方法についてお伝えしてきました。ですが、対策をする前に倒壊してしまうこともあるでしょう。そこで最後に、倒壊してしまった物件や土地をできるだけ早く売却する方法について解説します。

提案先となるのは、隣地の所有者か不動産買取業者です。

更地にして隣地の方へ提案する

できるだけ早く、そして、できるだけ高く売却する方法は、更地にして隣地の方へ提案することです。通常、再建築不可物件は倒壊してしまうと建て直しができないため、その土地の評価は大きく下がります。

また再建築不可物件は担保評価が低く、購入時に住宅ローンを組めないという課題もあります。そのため、相場より価格を下げても買主を見つけることは大変です。しかし、隣地の方であれば再建築不可物件の土地を有効活用できる可能性があります。

たとえば、隣地の方も接道義務を満たしておらず再建築不可物件だった時、2つの土地を合わせることで接道義務を満たせる場合です。その場合、隣地の不動産の資産価値も上がり、嬉しい提案になるでしょう。

また土地を購入してもそれほど資産価値に影響がない通常の土地でも、購入することで庭や家庭菜園、駐車場として様々な活用方法があるので、再建築不可物件の土地として第三者に売却するよりも価格は高く、契約も早く決まりやすいです。

再建築不可物件専門の買取業者に相談する

隣地の方に購入を断られたときには、買取業者に相談してみてください。数は少ないですが、再建築不可物件の更地の買取もしている買取業者があります。

買取業者へは現状引き渡しで売却できるところが多く、余計な手間がかからないのも魅力の一つです。

もし自分で買取業者を見つけられない場合でも、近くの不動産会社を訪れて相談してみるのもよいでしょう。ただし、不動産会社に仲介を依頼する場合は仲介手数料が発生することをおさえておきましょう。

当社は再建築不可物件の買取に自信があります

当社、株式会社クランピーリアルエステートでは再建築不可物件に詳しいエキスパートが常に在籍しています。

物件の資産価値を大幅に上げるノウハウや実績が多数あるため、不動産として評価額が低くなりがちな再建築不可物件でも、ご依頼を頂ければ直ちに買い取りすることが可能です。

再建築不可物件の売却をご検討中の方や、まずは物件のお値段を知りたいという方はお気軽にご相談ください。

まとめ

以上、再建築不可物件の倒壊リスクと回避方法、倒壊したときの売却方法について解説してきました。
それぞれをまとめると、

(1)倒壊したときのリスクは

  • 建て替えができないこと
  • 固定資産税が6倍になること
  • 買い手が見つかりにくくなること

(2)倒壊リスクの回避方法は

  • セットバックする
  • 隣地を購入する
  • 隣地の一時使用のための賃貸借契約を交わす

(3)万が一、倒壊したときの売却方法は

  • 隣地の所有者
  • 不動産買取業者

再建築不可物件の上記のようなリスクと回避方法を理解していれば、このまま所有し続けるのか、すぐにでも売却してしまうのか、あなたにとって損のない選択ができます。そして、どのように対応するか、所在地での地震・台風などの災害発生リスクや周辺の物件状況などとあわせて、専門家に相談しながら考えてみてください。

最終更新日:

再建築不可物件の売却をご検討の方は今すぐご連絡ください

0120-543-191