共有名義不動産に住んでいる共有者が家賃を支払ってくれない場合の3つの対応法

共有名義

共有名義の不動産に居住している共有者と居住していない共有者がいる時、居住している方は居住していない方に家賃を支払う義務がある場合があります。しかし、不動産を共有している方はご家族などの身内であることが多いため、ついつい甘えてしまい家賃の支払いが滞ってしまうことがあるようです。

特に、居住していない方も居住している方と同様に固定資産税を負担しているケースでは、居住していない方に家賃の支払いをきちんとしてほしいと考えている事例が多いです。

この記事では、家賃が支払われない場合の対処法やそのようなトラブルを未然に防ぐ方法、これまでの未払い家賃の精算方法などを解説しますので、ぜひ参考にしてください。

1.持分割合に応じた家賃が支払われない場合は「家賃請求」をする

家賃請求
不動産を共有している場合で、かつ共有者の中でその不動産に居住している方といない方がいる場合には、特別な事情がない限り居住している方はいない方に持ち分に応じて家賃を支払う義務があります。

家賃の金額は厳密に決まっているわけではなく、あくまで合理的な価格とされており、当事者の合意で決めることとされています。しかし、家賃を受け取る側はどうしても高く、支払う側は安く考えがちですから、話し合いをまとめることは困難です。

同タイプの部屋が賃貸されている分譲マンションなどであれば、その家賃が参考になるでしょう。また、戸建てであっても近所に賃貸物件があればその家賃が参考になるでしょう。

最終的に、どうしても話し合いがつかなければ裁判で決着することとなりますが、費用も時間もかかりますし感情的なしこりも残りますから、できる限り話し合いで解決しましょう。

将来、家賃の支払いが滞った際に請求する根拠となりますから、面倒でも最低限の家賃などを記載した覚書、できれば不動産業者が利用している賃貸借契約書を作成しておくといいでしょう。

なお、共有者から家賃を受け取った場合、税法の観点では所有している物件を賃貸した場合と同様に扱われます。勤務先からの給与のみを受け取っており、副業などの収入がないサラリーマンの場合、1年間に受け取る家賃から減価償却費その他の経費を差し引いた金額が20万円を超える場合には確定申告をしなければいけませんから、失念しないように注意しましょう。

賃貸借契約と使用貸借契約の違い

「使用貸借契約」に基づいて共有している不動産に住んでいる場合には、家賃を請求することができません使用貸借契約とは、借りたものを無償で利用することができる契約のことです。なお、借りたものを有償で利用することができる契約のことを賃貸借契約といいます。

どちらも同じ賃貸契約のように見えますが、使用貸借契約は賃貸借契約と異なり無償ですから、様々な点で貸主・借主の権利が異なります。最も大きな違いは、使用貸借契約は借地借家法の適用を受けないことです。

借地借家法は正当な理由がなければ貸主は賃借人に対して契約解除の申し入れができないなど、賃借人の様々な権利を保証しています。しかし、使用貸借契約では借主は無償で不動産を利用していることから、借地借家法による保護を受けることができません。

また、賃貸借契約では賃貸人が積極的に対象物を使用収益させる義務を負っています。つまり、例えば住宅の屋根が破損して雨漏りしたり、ガラスが割れて風が吹き込むなど、通常の住宅として利用できなくなった場合には修理する義務があります。

しかし、使用貸借契約では利用を認めていればいいだけで、積極的に対象物を使用収益させる義務を負っているわけではありません。つまり、住宅に何らかのトラブルが発生したとしても修繕義務を負いません

また、特段の事情がない限り、賃貸借契約を結んでおきながら家賃を受け取らない場合には贈与税が発生しますが、使用貸借契約を結んでいる場合には贈与税は発生しません

このように、賃貸借契約と使用貸借契約は大きく異なる契約です。事前に賃貸借契約を元に居住を認めているのか、元々は使用貸借契約だったものを賃貸借契約に切り替えたいのかハッキリしているならともかく、あやふやな場合には安易に家賃を請求するのは控えましょう。

家賃を請求して、一度家賃を受け取ってしまうと、すでにお知らせしたように立ち退いてもらうことが困難になります。また、住宅が破損したりした都度修繕する義務が発生してしまいます。

逆に、現に居住している方の立場では、安易に使用貸借契約だったと主張するのは得策ではないかもしれません。使用貸借契約の場合には、賃貸借契約ほど借家人の権利が強くありませんから、何かの機会に立ち退きを求められる可能性があります。

共有不動産に共有者のどなたかが居住する場合には、トラブルを避けるため、事前に賃貸借契約なのか、使用貸借契約なのかを決めておくのが一番です。しかし、現在あやふやな場合には、法令を慎重に検討してからご自身にとって有利な主張をしたほうが無難です。

2.自分の持分を共有者に「持分移転」して買い取ってもらう

どうしても家賃を支払ってもらえない場合や、毎月の家賃の受け取りに加えて固定資産税の精算などの共有に伴う様々なやり取りが面倒な場合には、ご自分の持分を共有不動産に住んでいる方に買い取ってもらう方法が考えられます。

共有不動産に住んでいる方から家賃を受け取る場合には、共有者全員が金額その他の条件に納得しなければいけません。ですから、複数人で共有している場合には1人だけ「家賃に納得できない」「自分が住みたいから家賃はいらない、出て行ってほしい」などと主張し、話し合いがいつまでもまとまらない事案も多く見受けられます。

しかし、ご自分の持分を売却する場合には他の共有者の同意は必要ありませんから、話し合いが面倒な場合には持分を売却してしまうのも一つの方法です。

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居住していない方への売却

居住しているわけではない共有者や共有者ではない全く無関係の方への売却も法律上は問題ありません。

しかし、実際に住んでいる方が不動産を所有した方が家賃や固定資産税の精算などの面倒がなくなりますから、「相続税の節税スキームの一環である」「経済的に居住者がどうしても購入できない」などの特別な事情がない限り、実際に住んでいる方に売却した方がいいと言われています。

ただし、居住している方以外の方に売却した場合であっても、売却してしまった後は持分を購入した方と実際に住んでいる方とのやり取りになりますから、売却した方には無関係だという考えもあります。

したがって、持分を高く購入してくれる方に売却したほうがいいと言う専門家も最近は増えてきています。不動産を共有されている方々との関係を考慮しながら決めるといいでしょう。

3.裁判所に「共有物分割請求訴訟」を提起する

どうしても話し合いで解決がつかない場合には裁判で決着をつける方法もあります。しかし、弁護士費用や裁判費用がかかりますし、共有者の間で感情的なしこりも残りますから最終手段と考えたほうがいいでしょう。

特に、不動産の共有物分割請求訴訟を提起する場合には、その不動産の価値を客観的に把握するため裁判所の指示で不動産鑑定士の鑑定評価を受けることが一般的ですが、鑑定評価にはまとまった費用がかかります。

また、後述する競売の方法を用いるよう判決が下った場合には共有不動産を市場価格より安く売却することとなってしまいますから、可能な限り裁判での分割は避けましょう。

それでも、どうしても裁判で決着をする場合には以下のいずれかの方法で分割する結果となりますが、一般的には現物分割、価格賠償の方法は不動産の共有の場合には不向きです。必然的に、競売の方法により分割するよう判決が下る可能性が高いことは事前に把握しておきましょう。

現物分割

現物分割とは、その名の通り共有している物を共有者の持分に応じて配分する方法です。例えば小麦や石油など、容易に複数名で分けられる物の場合にはこの方法が用いられます。

不動産の場合でも、土地の共有が問題となっている場合には分筆して1つの土地を複数の土地として分割することで現物分割の方法を採用することが考えられます。

しかし、今回の事例では建物があり、共有者がその建物に居住しているという前提ですから、同じ敷地内に離れがあり分割できるなどの特殊な事情がない限りこの方法で決着することはないでしょう。

ただし、共有者が複数の不動産を共有している場合には、それぞれの不動産を一体と考えて現物分割の方法を採用することも考えられます。

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競売

共有している不動産を競売、つまり裁判所が主催するオークションにかけて、その代金を共有者の持分により分配する方法です。

ただし、競売にかけられた物件はいわば「いわくつき」の物件ですから、市場価格よりも2割から3割ほど下回る価格でしか買い手がつかないと言われています。また、対象となる不動産やエリアによっては、そもそも買い手が現れずにいつまでも分割できないという事態も起こりえます。

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価格賠償

価格賠償とは、共有者のうちのどなたかが共有物を1人または複数人で所有する代わりに、共有物を所有することになった方が他の所有者に対して金銭を支払う方法です。なお、この方法による場合には、支払う金額も裁判所が決めてくれます。

共有を解消するための裁判なのに複数人で所有するという判決が下る可能性があるという点がわかりにくいですが、例えばAさんとその息子、Bさんとその息子、Cさんとその息子の6人で共有している場合に、Aさんとその息子に共有物を取得させて残りの方に金銭を支払うことという判決が下る可能性があります。

しかし、この方法によって分割する判決が下るのは例外的なケースで、以下のような要件をすべて満たしていなければいけません

  • 共有物を共有者のうちの特定の者に取得させるのが相当であると認められること
  • 共有物の価格が適正に評価されること
  • 共有物を取得することとなる方に支払い能力があること
  • 特定の方が共有物を取得しても、共有者の間で実質的に不公平とはならないこと

この方法は競売と異なり、適正価格で持分を手放せることが大きなメリットですが、共有者の中に金銭的な余裕を持つ方がいないと成立しない方法です。また、法律上特殊な方法であるため、裁判所はこの判決を下すことに消極的です。

不動産の共有は避けよう!

相続
一度共有してしまった不動産を分割するのには費用と手間がかかってしまいます。特別な事情がない場合には、不動産を共有することは避けましょう

相続には気をつけたほうがいいでしょう。不動産を共有することとなるケースの多くが相続をきっかけとしています。特に、遺産の中に自宅として利用している土地建物があり、現金・預貯金の額が土地建物の評価額と比較して多額とは言えない場合には要注意です。

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遺留分に注意しよう

少し年配の方ですと、祖父・祖母から相続した自宅は最初妻に、その後は長男に相続させたいと望まれている方が多いです。そのような意思は十分に尊重すべきですが、遺留分について十分に考慮する必要があります。

故人の意志にかかわらず、法定相続人は原則として法定相続分の一定割合の財産を相続する権利があります。この「一定割合」のことを遺留分といいます。

いざ故人が亡くなって遺言書を確認したら法定相続人の遺留分を侵害しており、遺留分を侵害しないように改めて遺産分割を行うとどうしても不動産を共有せざるを得なくなってしまう……。そのような遺言を目にする機会が多いです。

遺言を作成する場合にはくれぐれも遺留分には注意し、不動産を相続する方以外の法定相続人の方には十分な現金や預貯金を残すことができるようにしましょう

どうしても遺留分の問題を解決できない場合には、法定相続人に自宅を残してあげることはできませんが、生前に自宅を売却すると同時に改めて借り受けることができる「リバースモーゲージ」というサービスを利用するといいでしょう。

リバースモーゲージとは、一度自宅を売却して住宅ローンがある場合には完済し、売却して受け取った現金で亡くなるまでの家賃を支払うシステムです。相続財産を不動産ではなく現預金で残すことができるというメリットがあります。最近は相続、特に遺留分対策に活用されています。

遺言書は定期的に見直しを

遺留分を侵害せず、法定相続人全員が納得してくれるような遺言書を作成したとしても、定期的に見直す必要があります。なぜなら、時の経過とともにその方の家族構成・財産も変化するからです。

例えば大きな病気をしてしまい、多額の医療費がかかってしまうことが考えられます。また、近年は熟年離婚も増加しています。

「妻」がいることを想定して遺言書を作成したものの、作成後に熟年離婚をしてしまった場合には、遺言書の内容を大幅に書き換えなければいけません。また、離婚に伴う財産分与をしている場合には、財産の内容も大幅に変化しているでしょう。

さらに、認知症になってしまうことも考慮しておきましょう。認知症となってしまい、介護にまとまった現金が必要となって財産が変化したにもかかわらず、認知症なので遺言書の書き換えができなくなってしまう事例が最近増えています。

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遺産分割協議の際に専門家の確認を受けよう

亡くなった際に遺言書がなかった場合、法定相続人が遺産の分割方法を話し合い、書類にする必要があります。この話し合いを遺産分割協議、書類のことを遺産分割協議書といいます。

繰り返しになりますが、遺産分割協議の際はできる限り不動産を共有しない方向で話し合いをすることを強くお勧めします。

遺産分割協議書の作成は、通常は行政書士の仕事です。しかし、遺産分割協議書がなければ不動産の相続登記ができないことから、相続財産に不動産が含まれる場合には司法書士が作成することが一般的です。

遺産分割協議書の作成に司法書士が関与する場合、その遺産分割協議の内容が法定相続人の遺留分を侵害していないことを確認してもらいましょう。遺産分割協議では遺留分の侵害に気づかず、遺産分割協議書に法定相続人全員が押印したとしても、後日ご自分の遺留分が侵害されていることに気づき、遺産分割協議をやり直すように主張されてしまう事例を目にします。

そのような事態が発生してしまうと大きな手間と費用がかかりますし、不動産を共有する結果となってしまうことも多いです。

共有不動産の賃料を独占している場合、「不当利得返還請求」ができる

請求
共有名義の不動産を賃貸している場合には、原則として持分に応じて共有者全員で賃料を按分することとなります。

したがって、もし共有者のうちのどなたかが賃料を独占して、他の共有者に渡してくれない場合には、ご自身の持分に応じた金額を引き渡してくれと請求することができますこの請求を「不当利得返還請求」といいます。

不当利得返還請求の時効は10年ですから、最長10年間はさかのぼって請求することが可能ですが、なるべく早く請求したほうがいいでしょう。請求が遅くなればなるほど引き渡してもらう金額が大きくなりますから、相手の経済状態によっては支払ってもらうことが難しくなることも考えられます。

ただし、修繕費や不動産会社への報酬など、共有不動産から発生した費用をもしあなたが負担していなかった場合、それらの費用も持分に応じて請求されることとなります。実務上は、これまでの賃料収入を請求する際に費用を相殺されることとなるでしょう。

所得税に注意!

家賃をさかのぼって請求する場合には、所得税に注意が必要です。10年分をさかのぼって請求し、受け取ることが決まった場合には、その年に10年分の不動産所得が発生したと解釈されることがあります。

税務署がそのように解釈した場合、その年の所得が飛び抜けて高くなってしまう可能性があります。日本は累進課税制度が採用されていますから、その年の所得が高ければ高いほど税率があがります。

したがって、家賃の金額やさかのぼる期間によっては、その年の所得が突出して高くなってしまい、所得全体の税率が高くなってしまうことが考えられます。また、過去10年間の減価償却や修繕費を経費に算入できるかどうかといった難しい判断が必要となりますし、税務署や税理士との相談も必要となるでしょう。

また、もし減価償却費や修繕費を経費に算入すると、家賃を独占していた方は過去の減価償却費や修繕費を減額して修正申告しなければいけません。

また、日本の税法では貸し倒れを経費として処理するには高いハードルがあり、実務上はほぼ不可能と言っても差し支えありません。もし、過去10年分の賃料を請求して権利が確定し、共有者から支払ってもらえなかったとしても、受け取るはずだった家賃の全額に所得税がかかってしまいます。

また、家賃は持分に応じて配分すべきものですから、金銭を実際には受け取っていないとしても請求権は発生しています。所得税は請求権に対して課税されるものですから、たとえ1円も受け取っていなくても税務署から不動産所得の申告漏れと指摘されることがあります

このように、あまり時間が経ってから家賃の請求をするのは共有者にも迷惑がかかりますし、ご自身も大変な思いをしてしまいます。また、1円も受け取っていないのに税務署から申告漏れの指摘をされるのでは踏んだり蹴ったりです。金銭的な問題はなるべく早く解決しておくに越したことはないでしょう。

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贈与税にも目を向けて

賃料収入を受け取るつもりがない場合であっても贈与税の問題が発生することがあります。

共有名義の不動産を賃貸している場合には、受け取る賃料は当然に持分に応じて配分すべきものです。それを受け取っていない場合には、贈与税の観点からは持分に応じた配分を受け取る権利を放棄して相手に利益を与えたとみなされ、賃料を独占している方への贈与とみなされることがあります。

なお、そうではないとみなされた場合には、すでにお知らせしたように所得税の申告漏れと扱われてしまいますから、いずれにしても税務署とトラブルになってしまいます。

与えた利益の金額が年間110万円を超えた場合には、独占している方に贈与税が発生します。その方がどうしても贈与税を納税できなくなったり、居所がわからなくなって税金を取り立てることができない場合には、贈与をした方、つまりあなたが贈与税を負担しなければいけないという法律になっています。

この法律が適用されて贈与した方に税金の取り立てが来たという話は耳にしませんので、実務上あまりに過大な心配は不要です。しかし、心の片隅に留めておきましょう。

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共有者が固定資産税を支払ってくれていなかった場合には、その共有者に対して不当利得返還請求をすることが可能です。ただし、賃料のときと同じく時効が10年ですから、最長でも10年しかさかのぼることができません。

また、これまでの不動産所得の申告において固定資産税の全額を経費に算入していた場合には、修正申告が必要となることもありますから注意が必要です。

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まとめ

共有名義の不動産を所有していると、このように収益・費用の按分に手間がかかってしまいますし、何をするにも共有者の同意が必要となります。また、支払いが滞ってしまっても、共有者は家族のケースが多いですから強く請求することもできません。

また、共有を解消するにあたっても共有者の同意が必要ですから、どうしても話し合いがまとまらず、最終的にはこの記事で紹介したように裁判にまで発展してしまうこともあります。そのようなトラブルを避けるためにも、不動産を共有することは可能な限り最初から避け、単有名義にすることを強くお勧めします。

最終更新日:

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