家賃収入ってどんな仕組み?不動産投資を始めるまでの手順も解説

家賃収入 不動産投資

「不労所得が欲しい」「家賃収入で暮らしたい」そう思ったことはありませんか。会社組織に所属していれば一生安泰だった時代は終焉を迎えています。令和元年5月、トヨタ自動車の豊田章男社長は言いました。「終身雇用を守っていくことはなかなか難しい局面に入ってきた」と。グローバル化・IT化が進む令和は、給料だけに頼っていると不安が残る時代になるかもしれません。

不動産投資は最初の支出が大きく借入れが必要となるため、ハードルが高いと思われがちです。しかし毎月同額の家賃収入がある安定した投資先でもあります。ではそもそも家賃収入とはどのようなものでしょうか。他の投資先と比較して、どういう違いがあるのでしょうか。

この記事では、不動産投資で得る家賃収入の仕組みや始める手順、他の投資先との比較を説明します。不動産投資はギャンブルではありません。収入源を増やすことができると、日々の生活はますます安定しますよ。

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不動産投資で家賃収入を得る仕組み

不動産投資
家賃収入とは、投資用不動産が生み出す収入のこと投資で得る収入にはキャピタルゲイン(売却益)とインカムゲイン(運用益)があります。家賃収入とは、そのうちインカムゲインのことを指します。

家賃収入を得る仕組み

所有した不動産を貸したときに、対価としてもらえる収入が「家賃収入」です。とはいえ、月10万円の賃料設定にしても10万円がそのまま収入となるわけではありません。不動産投資にはさまざまな経費がかかります収入から支出を引いた額が実際の家賃収入です。

家賃収入=賃料-必要経費

では例を出して考えてみましょう

2,000万円の新築ワンルームマンションを購入
賃料:10万円(利回り6%) 管理費・修繕積立金等:月15,000円
固定資産税:年間6万円
1.支出を計算します
管理費等15,000円+固定資産税5,000円=20,000円/月
20,000円×12カ月=240,000円/年

2.賃料から必要経費を引くと、家賃収入が算出されます
10万円-2万円=8万円/月
120万円-24万円=96万円/年

この物件の家賃収入は年間96万円、月額8万円となります。
(※借入れを行う場合は、ローン返済額を考慮する必要があります)

家賃収入は、投資用不動産を使って毎月コンスタントに収入を得ることができるため、安定した運用法だといえます。

投資する物件の種類

投資する不動産にはワンルームマンションの他にいくつかの種類があります。区分所有、アパート経営、戸建、店舗・事務所、など。投資目的や運用スタイルによって、どの種類を購入するかを決めることになります。では、種類ごとのメリットやデメリット、向いている投資スタイルについて見ていきましょう。

区分所有

区分所有とは、マンションやアパートの一室を所有することです。単身者向けのワンルームマンションやファミリー向け3LDKなどがこれに当たります。

メリット
・他と比較して安い金額で手に入るため、初心者は始めやすい
・建物の管理が必要なく室内の管理だけで良いため、手間や費用がかからない
・流動性が高いため、入居者が決まりやすい
デメリット
・毎月必ず管理費修繕積立金がかかる
・一戸のみの所有だと収入が少ない
・空間所有のため、将来の資産になりづらい
区分所有投資に向いている人
・サラリーマンなどで安定した本業があり副業で収入を得たい
・初めての投資で、まずは経験を積みたい
・複数所有を考えている

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アパート経営・マンション経営

アパートやマンションを一棟丸ごと購入します。一度の購入で区分所有を数戸買うことと同じであり大きな収益が見込めますが、他と比べても特に立地が重要です。

メリット
・大きな収入が見込める
・余った土地に駐車場、屋上に太陽光発電など他の収益方法を考えられる
・収入が急に0にならない。1戸空室になっても他でカバーできる
デメリット
・投資資金が大きくなるため、自己資金がいる
・維持管理費用が多額。屋上防水や外壁塗装等の大規模修繕工事のために積立が必要
・失敗したときのリスクが高い
アパート経営・マンション経営に向いている人
・長く所有し、大きな収入を得て安定したい
・自己資金を多く持っており、資金に余裕がある
・所有する場所に土地勘がある

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戸建

一戸建て住宅を購入し賃貸する投資方法です。主にファミリーに貸すことになるため、都心ではなくベッドタウンや地方で所有することになります。

メリット
・地方では300万円程度から購入することができ、工夫次第で大きな利益が見込める
・共用部分の管理(植栽の手入れや清掃等)は居住者がするため、管理しやすい
・建物が古くなっても土地が残るため将来に向けた資産形成ができる
デメリット
・流動性が低く、空室になったら次の入居者がなかなか決まらないリスクがある
・外壁塗装や屋根塗り替えなど、リフォームにかかる費用が大きい
・運用にはさまざまな工夫が必要であるため、専門的な知識が必要となる
戸建投資に向いている人
・不動産投資で大きく利益を上げたい
・建設などの知識があり、リノベーションや土地活用などを考えることができる
・自己資金が少なくても行動力があり、自身で管理をするなど精力的に動ける

店舗・事務所

テナントとは商業ビルなどの一室を所有し賃貸する方法です。店舗や事務所等、商業用として利用するため居住用不動産投資とは気を付けるところが少し違います。

メリット
・居住用と比べて利回りが良く、賃料も高い
・スケルトン渡しが基本のため、内装工事費用や退去時の原状回復の費用がかからない
・保証金が家賃3カ月~6カ月分と非常に高く、もしものときの備えができる
デメリット
・空室リスクが高く、賃料の変動が大きい
・入居者募集が居住用と違いノウハウが必要
・融資の条件が厳しい。テナントには融資していない金融機関もある
店舗・事務所投資に向いている人
・リスク分散、多種類の投資を考えている
・自己資金があり融資に頼ることなく購入できる
・不動産業界に明るくテナント募集などのノウハウがある

このように投資用不動産には、さまざまな種類があります。メリットやデメリットを理解し、自身に合う投資スタイルをしっかり見極めて選びましょう。まずは区分所有、次に戸建を購入するなど投資計画を立て資産を増やす方法も、リスクを分散するという意味では理にかなっています。

課税される範囲

収入があれば税金を支払う必要があります。しかし計算した家賃収入にそのまま課税されるわけではありません。不動産投資では実際にお金の支出がない経費である「減価償却費」が計上できます

減価償却費とは

減価償却費とは簡単にいうと時間の経過とともに減った価値を費用として計上すること。例えば2,000万円のマンションを購入した場合、2,000万円支払ったからといってその年に2,000万円すべてを経費として計上することは禁止されています。将来にわたり利益を得ることを目的としているため、その年に使った(価値が減った)分だけを費用として認めようという考えです。そうしないと初年度は大赤字、次年度以降は経費に計上できるものがないということになってしまいますね。

減価償却費は、税法で耐用年数に応じて償却率が決まっています鉄筋コンクリート造のマンションでは47年(償却率0.022)、木造の場合は22年(償却率0.046)など。新築から数えて、耐用年数が経つと会計上の価値(簿価)が0になります。

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減価償却費の計算

では先程の例を使って減価償却費を計算してみましょう。減価償却費は建物だけに適用されます。土地は時間や使用によって価値が下がらないと考えられているからです。

2,000万円の新築ワンルームマンション(土地500万円 建物1,500万円)
賃料:10万円(利回り6%) 管理費・修繕積立金等:月15,000円
固定資産税:年間6万円
償却率:0.022(耐用年数47年)
1.建物の価格に償却率をかけて減価償却費を計算します
1,500万円×0.022=33万円 (減価償却費)

2.先ほど計算した家賃収入から減価償却費を引きます
96万円-33万円=63万円 (課税される額)

このように減価償却費を計上することで課税される額(課税所得金額)が下がります。所得税は課税所得金額に所得税率をかけて算出するため、支払う税金も大幅に減ります。手取りである家賃収入と経理上の収入が違いますので知っておきましょう。

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出口戦略(売却)まで考えて物件を購入する

収益物件には寿命があります。建物が使えなくなるという意味ではなく経済的価値の寿命。購入した最高の物件でも、いつかは収入を生み出さなくなる日がくるということです。そのため物件を購入する際は、必ず出口戦略まで考えておきましょう

出口戦略にはいろんな考え方がありますが、いちばん大事なことは「売れる時期に売っておく」ということです。不動産は、減価償却でもお伝えしたように年々耐用年数が減っていきます。銀行の融資期間は耐用年数と比例することが多いです。そのため築年数が経った物件は借入期間が短くなり、毎月のローン返済額が大きくなります。

家賃が変わらなくても支払いが増えると手取りが少なくなるため、借入れで購入する人は躊躇してしまいますね。売る時期が遅くなればなるほど、購入できる人も同じように減っていくことを頭に入れておきましょう。土地がある一棟や戸建の場合は、建て替えるなどの方法も計画することができます。しかし区分所有の場合は、売却時期を早めに考えておかなければ失敗の元になるかもしれません。

会社員でも不動産投資を始められる

サラリーマン投資
サラリーマンの不動産投資家が増えています。昔の大家さんは、元々の地主か不動産業者が多いイメージでした。しかし今では不動産投資家の半分はサラリーマンだといわれています。なぜ不動産投資なのでしょうか。それは不動産投資には、サラリーマンにとって始めやすいメリットがあるからです。副業解禁の風潮の後押しもあり、サラリーマンが物件を購入するシステムも整ってきました。次からは、副業禁止規定に違反しない不動産投資、会社員が始めるメリットについて解説します。

副業禁止規定に違反しない条件

「副業禁止規定」がある会社員でも、不動産投資であれば始めることができます。まず企業がなぜ副業を禁止しているのか考えてみましょう。

・副業により本業がおろそかになると困る
・本業で知り得た情報が、副業先に漏えいするリスクがある

不動産投資の場合、物件管理を賃貸管理会社に任せることが一般的です。また他の会社に勤めるわけではないため情報漏えいの可能性も限りなく低いと考えられます。そのため他から収入を得ることになるが「副業」とはいえない、株式やFXと同じ「資産運用」に入ると考えられているのです。ただし規模が大きすぎて所得税法上「事業規模」と認定される場合は、副業禁止規定に抵触する可能性があります。

事業規模
・区分所有の場合、貸与できる室数が10室以上
・戸建や一棟アパートなどの独立家屋では5棟以上

所得税法基本通達26-9(建物の貸付けが事業として行われているかどうかの判定)に明記されています。
参照:国税庁HP 

不動産投資に関する副業規定がある場合、この基準を採用しているところが多いため覚えておきましょう。会社ごとの規定を確認することはもちろん必要ですが、不動産投資を禁止している会社はほとんどありません

会社員が不動産投資をするメリット

会社員が不動産投資をすることは、会社員ならではのメリットがあります。それは、毎月必ず給料が入ること、生活資金はその給料でまかなえること。会社員としては当たり前のことですが、不動産投資ではそれらがプラスに働きます。

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融資が下りやすい

サラリーマンは、与信が高いため銀行の融資が比較的下りやすいです。会社経営者の場合、個人の給料だけではなく会社の決算書なども審査対象ですが、会社員は給与所得と勤続年数で判断されます。そのため、勤続年数が3年を超えていれば年収300万円程度であっても審査のテーブルに乗せることができます。不動産投資は借入れをすることでレバレッジを効かせた投資をする方法です。融資が下りやすいということは、非常に大きなメリットといえるでしょう。

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物件を管理会社に任せることができる

本業が忙しいサラリーマンは、副業に時間や手間をかけることが難しいです。不動産投資では、管理をすべて管理会社に任せることができるため本業に集中することができます。管理会社は「入居者管理」と「建物管理」を請け負います。入居者管理では、家賃の回収から督促、苦情対応、契約更新や解約などの手続き。建物管理では、不具合箇所の確認や修理手配、日常的な管理など。

オーナーは、管理会社からの報告や相談を受けることが基本業務になります。小さい物件だと自主管理を考えることもありますが、初めての場合は管理会社に依頼した方が安心です。物件を常に気にしなくていいことは、本業があるサラリーマンにとってメリットになります。

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生命保険や年金などの代わりになる

銀行ローンを借りるとき、一般的には団体信用保険に加入します。この保険は、契約者が死亡したり高度障害状態になった際に残りのローンを肩代わりしてくれるものです。

団信に入ることで万が一のときに、遺族にローンのない物件を残すことができます。遺族は売ってお金に換えてもいいですし、継続して家賃収入を受け取る方法も。状況によって受け取る形を変えられることは、生命保険より自由度が高いといえるでしょう。また、ローンの支払いを終えると家賃収入はそのまま収入になるため、年金の代わりにすることもできます。会社員の場合は、老後の資産形成の一環として不動産投資を考えることもできるのです。

小規模から始めてキャッシュフローを増やしていく

サラリーマンは中古ワンルーム投資などの小規模から始めて、数年かけて資産を増やしていく方法をおすすめします。一棟の場合、管理会社に任せるとはいえ専門的に判断しなければならないことが多いため、初心者には荷が重すぎるからです。

まずはキャッシュフロー月8万円を目標にしましょう。だいたい8万円を超えるあたりで、経験も年月も十分に積んだ投資家になっているはず。一棟を購入するのは、それからでも遅くありません。総資産を増やすより、毎月のキャッシュフロー(不労所得)を増やすことが不動産投資の基本です。

不動産投資を始める手順

次にサラリーマンが不動産投資をする際の手順を説明します。会社員は本業が忙しく物件探しや現地調査に時間をかけることができません。できるだけ効率よく良い物件に出会えるように購入までのシミュレーションをしておきましょう。

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1.投資用不動産の情報収集をする

不動産投資のサイトでどのような物件があるのか情報収集しましょう。サイトでは立地や価格帯・種類・表面利回りなどで物件情報の検索をかけることができます。予算や希望の場所に当てはまる物件を見ることで相場感が養われるため、頻繁に調査することが大切です。

また購入物件だけではなく、購入希望場所の賃貸需要や賃料相場も調べておくとよいでしょう。賃料相場は築年数に比例することが多いため、5年後や10年後の想定家賃をイメージすることができます。インターネットは不動産投資にとって、手軽な情報収集手段です。上手に使って欲しい情報を集めましょう。

2.自己資金を用意する

情報収集と並行して自己資金を用意します。サラリーマンの場合、銀行の融資が下りやすい傾向にありますがフルローンで購入することは避けましょう。不動産を買う際は、物件価格以外にも諸費用が必要です。仲介手数料、登記費用、印紙代、不動産取得税などの諸費用と物件価格の1~2割ほどの自己資金を用意できれば、安心して不動産投資を始めることができます

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3.現地で物件を調査する

気になる物件を見つけたら、現地調査および内覧をします。物件資料だけで本当に重要なことはわかりません。現地調査を念入りにすることで、成功に近づくことができます。

不動産会社に連絡し、気になる物件を3件ほど見せてもらいましょう。自分の目で確かめることで物件の良さも悪さもしっかり認識できます。また内覧の前に駅から物件まで歩いて、距離や雰囲気を感じることも非常に有意義です。内覧では、オーナーの立場ではなく借りる人の目線で物件を見るようにしましょう。周辺調査では駅からの距離や町の雰囲気、コンビニやスーパーなどの生活利便施設など。借りたいと思うような賃貸物件であれば、空室になってもすぐに次が決まります。

一度の内覧で決めなければいけないわけではありません。根気よく何度も内覧を繰り返すことで理想とした物件に出会えることもあります。現地調査や内覧で知り得ることは、利回りや価格より重要です。不動産会社のいいなりにならず、自身で良し悪しを見分けられるようになりましょう。

4.収支計画を立てる

候補の物件が決まったら、収支計画を立ててみましょう。借入れを行う場合は、毎月の支払額を計算に入れます。ローン返済額概算は、不動産会社が出してくれます。収入から費用を引いた家賃収入、修繕に必要な積立金。家賃がいくらに下落したらショートするのか、一棟の場合は、入居率何%まで耐えることができるのか。

これらを最初に計算しておくことで、将来の賃貸経営に役立ちます。収支計画は厳しめに立てておきましょう。特に下げ幅をあらかじめ知っておくと、入居者が決まらないときに思い切った決断ができます。「なんとなく下げたくなくてタイミングを逃してしまう」ということが初心者には多いです。物件購入のときから、経営を考えた収支計画を立てておくことが大切です。

5.複数の不動産会社に問い合わせてみる

購入物件を選ぶときは、一社のみに頼らず複数の不動産会社に問い合わせましょう。会社によって仲介できる物件は違いますし、強みもさまざまです。不動産にとって情報は非常に重要です。業者によっては、自社物件を売りたい・すぐに決めたいという意識が働いて、オーナーの気持ちを無視した商談に進むことがあります。そういう業者は要注意。いったん持ち帰るなどをして、ペースに巻き込まれないように注意しましょう。

『REIT(リート)』から気軽に始めるのもあり

REITとは不動産投資信託のことです。投資家から集めた資金で、不動産への投資を行いそこから得られる家賃収入や売買益を投資家へ配当します。投資先が分散されるため不動産投資と比べて安全度が高く、少額から始めることができます。不動産投資のように「物」が残るわけではなく金融商品になりますが、手軽に始めたい場合は検討しても良いでしょう。

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株式投資・FX

株式投資やFXは「短中期集中型」。大きな利益を生む一方、リスクも高く「ハイリスク・ハイリターン」な投資といわれます。株式やFXは、投資家が予測不可能な要因で収益が左右されることが多く、長期的に計画を立てることが困難です。それまで勝ち続けていた勤勉な投資家でさえ、ITバブル崩壊やリーマンショックで資産がなくなったという話も聞きます。また日々のチャートを確認することになり、不動産投資のように任せておくと収入が入るわけではありません。しかし不動産投資のように借入れをする必要がなく、少額から投資できるというメリットがあります。

不動産投資は「長期安定型」。大きく収益が上がることはありませんが、毎月安定して収入がある「ミドルリスク・ミドルリターン」の投資です。綿密な計算や調査など、投資家の腕で大きな失敗を未然に防ぐことができます。また不動産は「物」が残ります。金融商品では株券が紙切れになってしまうこともありますが、物件が残る不動産投資は価値が0になることはないという最大のメリットがあります。

国債・定期預金

国債や定期預金のような元本保証商品は「ローリスク・ローリターン」。元本割れすることはありませんが、リターンも相当低いです。では国債・定期預金・不動産投資を比較してみましょう。

≪1,000万円預けた場合≫
・A都市銀行(大口定期預金)・・・金利0.02%  年間利益約2,000円
・国債・・・金利0.05%  年間利益約5,000円
≪1,000万円、利回り6%の物件を購入した場合≫
1,000万円×6%=年間収入600,000円

不動産投資の場合、売却のときは購入価格より下がることが多いため元本割れなしとはいきません。しかし月々収入があることが国債・定期預金と違う最大の魅力です。

まとめ

不動産投資は、始めるにはハードルが高いと思われがちですが、手間も時間も取られない理想的な投資先であることがわかりました。株式やFX・国債や定期預金と比べても、リスクリターンのバランスが良く、特に会社員などの副業に向いています

老後は2,000万円の資金が必要だと言われる昨今。サラリーマンの給料だけでは心もとない時代に入りました。不動産投資で、今から資産形成を始めてみませんか

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最終更新日:
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