副業で不動産投資はOK?意外とメリットの多いサラリーマンの不動産投資

不動産投資

会社で働いているサラリーマンの中には、会社から貰う給料だけでは子供の教育費や住宅購入費用、老後の生活費などを補いきれないことから、本業と別に副業を検討している方も多いと思います。

最近は、副業の解禁で副業を認める企業も増えていますが、まだ就業規則に副業を禁止する項目が残っている企業もあります。不動産投資は、このような副業を禁止する項目が就業規則に残っている企業でも問題なく行えるのでしょうか?

この記事では、会社員が副業で不動産投資を行っても問題ないか、不動産投資を副業の手段として選ぶことにメリットが多い点などについて分かりやすく解説します。

不動産投資は副業として認められる場合が多い

副業
結婚・出産・子供の進学・車や住宅の購入・老後といったように、人生には数多くのライフイベントがあります。それぞれのライフイベントは、ある程度の支出を伴うもの。それらのイベントをスムーズに終えるためにも事前に資金を準備しておくことが重要です。しかし、会社から貰う給料だけでは、それらのイベントの資金を補うことは困難。そこで、本業以外の副業で資金を補うことを検討している方も多いと思います。会社は、本業と別に働くことを認めているのでしょうか?

多くの企業では副業が禁止

多くの企業では副業が禁止されています。副業が禁止されている理由は以下の2つです。

・本業への支障を減らすため
・情報漏洩のリスクを抑えるため

副業を会社が認めるということは、収入を少しでも増やしたいと考えている社員の長時間・過重労働を認めるのと同じ。そうなると、睡眠不足などで本業に支障が生じるだけでなく、労災のリスクが高まってしまいます。また、副業の内容が同業種だった場合は、社内の機密情報が漏洩する可能性も。そのような情報漏洩のリスクを抑えるためにも、多くの企業では副業が禁止されています。

副業禁止の公務員も一定範囲なら可能

「公務員=副業禁止」という認識を持っている方も多いと思いますが、実際にはどうなのでしょうか?サラリーマンと違って公務員は、国家公務員法や地方公務員法で副業が禁止されています。簡単に条文の内容をまとめると以下の通りです。

・国家公務員法103条:副業で職務に専念できない可能性がある
・国家公務員法104条:秘密保持ができない可能性がある
・地方公務員法38条:信用を失う可能性がある

参照:国家公務員法
参照:地方公務員法
これらは、サラリーマンが副業を禁止されているのと同様の理由ですが、公務員の場合にはそれらが条文に明記されているので、より厳格に禁止されています。しかし、人事院が制定・発行した「義務違反防止ハンドブック」には、公務員の副業禁止の例外について記載されています。例外が認められる条件は以下の3つです。

・職員の業務と副業の業務内容に利害関係が明らかにない
・副業が本業の職務遂行に明らかな支障を生じさせていない
・業務の公正性や信頼性に支障が生じていない

参照:義務違反防止ハンドブック【人事院】
認められていると言っても、許可なく行ってはいけません。副業を始めるには所轄庁の長の承認が必要なので、申請を必ず行いましょう。

不動産投資は認められる可能性が高い

政府は、働き方改革の一環で、2018年1月に「モデル就業規則」を改定しました。新しいモデル就業規則には、これまで盛り込まれていた「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」という条文が削除。一方、新しい規則には、67条に「勤務時間外において他の会社等の業務に従事することができる」という内容が盛り込まれています。
参照:モデル就業規則【厚生労働省労働基準局監督課】

副業の中でも株式投資やFX、不動産投資などの資産運用は、本業への影響が大きくないため、認められているのが一般的です。しかし、資産運用に専念しすぎて業務に支障が生じた場合には、懲戒規定に該当して本業を辞めさせられる可能性があるので注意しましょう。

会社に問い合わせをした方がいい

会社の就業規則に、資産運用も含めて副業を禁止する項目が盛り込まれている時は、いくらモデル就業規則が副業を認めていても関係ありません会社で作成した就業規則が「絶対」であるため、不動産投資をしていることがバレた時には何かしらのペナルティを与えられる可能性があるので注意が必要です。

「不動産投資は社外で行うものなのでバレないのでは?」と思った方もいるのではないでしょうか?しかし、会社の給与から引かれる住民税の金額によって、副業がバレる可能性があります。その理由は、複数の会社から給料を得ているまたは資産運用で収入がある場合には、給与が高い本業の会社に全ての収入に対する住民税が請求されるためです。

「少額でもバレるの?」と気になった方もいると思いますが、経理は1円単位でしっかりと支払金額をチェックしているので当然バレます。後でトラブルを防ぐためにも、不動産投資を始める際には、事前に会社に問い合わせた方が良いと言えるでしょう。

バレるのを防ぐには住民税を自分で支払う

勤務先が就業規則で資産運用を含めて副業を禁止している場合には、不動産投資を諦めるしか方法はないのでしょうか?会社からバレずに不動産投資を行うには、住民税を自分で支払うという選択肢があります。

通常は会社が全ての収入に対する住民税を納める「特別徴収」が採用されていますが、確定申告の際に会社の給料以外の収入を「普通徴収」という手段に変更することが可能です。そうすれば、会社の給料以外の収入に対してかかる住民税を自分で納めることになるため、住民税が増えることによって副業が会社にバレるリスクを抑えられます。しかし、リスクを抑えられるだけであって完全にバレないわけではありません。

副業がバレたことで懲戒解雇にならなくても、働きにくくなる・昇進に影響が出る可能性は十分にあります。そのため、なるべく会社の許可を得られるように説得することをおすすめします。

副業で不動産投資をする9つのメリット

節税
資産運用は、副業の中でも本業に影響を与えにくいことから認められやすいと言いました。資産運用と一口に言っても、資産運用は株式投資やFXなど多くの運用方法がありますが、不動産投資を選ぶことに何かメリットはあるのでしょうか?副業で不動産投資をすることには以下の9つのメリットがあります。

・サラリーマンは融資を受けやすい
・時間がとられない
・生命保険の代わりになる
・私的年金の確保につながる
・インフレ対策になる
・所得税の節税効果が期待できる
・相続税の節税効果が期待できる
・安定的な収入源になる(収益を分散できる)
・サラリーマンが参入できる副業の中でも安定している

1.サラリーマンは融資を受けやすい

不動産投資は、投資用不動産を購入する必要があるため、ある程度まとまった資金がないと運用できないと思っている方も多いと思います。しかし、不動産投資は、価格変動が生じにくく安定した価値を有する不動産に対する投資であるため、銀行の融資を受けながら投資を始めることが可能です。

銀行の融資を受けながら投資を始められると言っても、全員が融資を受けられるわけではありません。その理由は、運用に失敗すると返済が滞る可能性があるためです。しかし、サラリーマンの場合は、本業の収入がしっかりしているため、万が一不動産投資に失敗しても本業の収入からの返済が期待できます。そのため、サラリーマンは個人事業主や契約社員よりも融資を受けやすいため、自己資金が少なくても不動産投資を始めやすいと言えるでしょう。

2.時間がとられない

株式投資やFXでは、利益を得るために自分で取引しなければなりません。また、安定した利益を得るには情報収集をしっかりと行うほか、価格変動を確認しなければならないので時間をとられる可能性が高いと言えます。不動産投資も自分で管理する場合は、多少の時間がとられますが、株式投資やFXほどではありません。

また、入居者募集や集金、修繕といった管理を不動産管理会社に依頼すれば、本業とうまく両立しながら取り組むことが可能です。管理委託費を支払う必要はありますが、本業との両立で効率良くお金を増やすことが期待できるでしょう。

3.生命保険の代わりになる

不動産投資は、条件を満たしていれば銀行の融資を受けながら始められると言いましたが、ローンの契約者に万が一の事態が生じた場合に備えて、団体信用生命保険に加入するのが一般的です。契約者に万が一の事態が生じた時には、完済していないと保証人に迷惑がかかる可能性があります。また、金融機関は貸し倒れによるリスクを抱える可能性も。そのため、団体信用生命保険は双方にとって加入にメリットがあるものと言えます。

団体信用生命保険に加入していると、契約者に万が一の事態が生じた場合には、生命保険でローンの残債を補填します。つまり、ローンの契約者に万が一の事態が生じても、ローンの残っていない家賃収入を生む投資用不動産だけが残ることに。そのため、残された家族も安心して暮らせるでしょう。

4.私的年金の確保につながる

不動産投資は、入居者がいる限り継続的に安定して得られる収入です。退職した後には、家賃収入が老後の私的年金代わりになります。高齢化の進行で平均寿命が男女ともに80歳を上回っており、「人生100年計画」を立てる必要が出ています。しかし、年金だけでは老後の生活費は不足。金融庁の審議会によると、人生100年計画を立てるには、現在の年金制度では2,000万円生活費が不足すると言われており、自助努力が求められています。

このような現状を考えると、入居者がいる限りは継続的に安定した家賃収入が期待できる不動産投資は、老後に向けた資産運用に適していると言えるでしょう。

5.インフレ対策につながる

お金を多く残していても、物の価値が上がってお金の価値が下がるインフレになった時は意味がありません。しかし、現金を不動産に換えて保有していれば、インフレになった時に不動産の価値は上がるので安心です。

また、インフレになった時は不動産の価値が上がるほか家賃も上がります。インフレでは、現金を保有していても価値が下がっていく一方ですが、不動産に交換して保有していれば、インフレリスクを抑えられるでしょう。

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6.所得税の節税効果が期待できる

不動産投資で得られた家賃収入などの収入から管理委託費や固定資産税などの必要経費を引いた分を不動産所得と言います。不動産所得は、給与所得などの他の所得と合算して所得税を算出するため、収入が増えれば増えるほど税率が高くなることに。

しかし、必要経費の中には、減価償却費と呼ばれる建物の経年劣化による資産価値の減少を反映した経費があり、実際に支出を伴うものではないので所得税を抑える効果があります。うまく減価償却費などの必要経費を駆使すれば、所得税の節税効果が期待できるでしょう。

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7.相続税の節税効果が期待できる

相続する財産が現金の場合は、価値が100%で判断されるため、まともに相続税を取られてしまいます。しかし、不動産として相続する場合には、建物の評価額は50~60%程度まで減少するのが一般的。また、土地も地価公示価格の80%程度の評価額になります。投資用不動産として第三者に貸し出している場合には、建物の評価額は30%程度、土地の評価額は20%程度がさらに控除されることに。

評価額の計算方法は複雑で立地条件や物件によって大きく異なります。そのため、相続税の節税効果がどのくらい期待できるか知りたい時は、不動産会社などの専門家に聞いた方が良いと言えるでしょう。

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8.安定的な収入源になる(収益を分散できる)

不動産投資を行っていれば、給与所得とは別に不動産所得が得られます。給与所得しかない状況だと、万が一勤務先の会社が破綻した場合には、いきなり収入が0になります。

また、病気などで働くことができなくなった場合も同様です。給与所得以外の収入源を確保しておけば、万が一の事態が生じた場合でも収入を補えるため、安心して毎日を暮らせるでしょう。

9.サラリーマンが参入できる副業の中でも安定している

サラリーマンが参入できる副業には、株式投資やFXといった資産運用も挙げられますが、これらの手段は安定性が低いと言えます。その理由は、株式投資やFXの取引で得られる差益は、必ず得られるとは保証されていないためです。

その点、不動産投資では、入居者さえいれば、継続的に家賃収入が得られるため、サラリーマンが参入できる副業の中でも安定していると言えるでしょう。

副業で不動産投資を行うならまずは小規模から始める

リート
副業として不動産投資を始めることには数多くのメリットがあることが分かりましたが、どんな投資用不動産を運用しても問題ないのでしょうか?不動産投資では安定した賃貸収入で効率良く資産形成が期待できますが、元本保証のない資産運用である以上は、リスクを必ず伴うのでリスク管理の徹底が重要です。

リスク管理を徹底する上で重要なのが、大規模の物件に手を出すのではなく、まず小規模の物件から始めることです。小規模の不動産投資としておすすめするのが以下の3つです。

・ワンルームマンション投資
・戸建て住宅投資
・REIT(リート)

ワンルームマンション投資

ワンルームマンション投資とは、ワンルームマンションを購入して貸し出すことによって家賃収入を得る方法です。ファミリータイプのマンションより規模が小さいことから、初期投資を抑えられるというメリットがあります。

少子高齢化の進行で人口が減少する中で、単身者は増加しているため、安定した需要が期待できるということもワンルームマンション投資のメリットと言えるでしょう。

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戸建て住宅投資

戸建て住宅投資とは、戸建て住宅を購入して貸し出すことで家賃収入を得る方法です。戸建て住宅投資では、中古戸建てが安価に売り出されていることが多く、初期投資を抑えることで利回りの高い運用が期待できるというメリットがあります。

ファミリータイプのマンションとは異なり、戸建て住宅投資は出口戦略が豊富というメリットも。たとえば、以下のような出口戦略が考えられます。

・民泊として運用
・シェアハウスとして運用
・自分の居住用として転用
・更地にして売却
・更地にして駐車場として運用

未婚者数増加・核家族化の影響で単身者が年々増加していますが、戸建て投資では数多くの出口戦略が考えられるため、不動産投資のリスクを抑えることが期待できるでしょう。

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REIT(リート)

REIT(リート)とは、間接的に不動産のオーナーになる手段です。投資家から集めた資金で不動産への投資を行い、そこから得られる賃料収入や売却益などを投資家に還元するのがREIT(リート)。

不動産は流動性が低いというデメリットがある一方、REIT(リート)は流動性が高いため、換金しやすいというメリットがあります。また、居住用の不動産やテナントビルなど、さまざまな用途の不動産への分散投資が可能で、少額から不動産投資に取り組めるのがREIT(リート)の魅力と言えるでしょう。

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不動産投資に掛かる手間や時間

投資用不動産を自分で購入して運用する場合、不動産管理会社に管理を依頼するのではなく自己管理をするときは、以下のような業務を自分で行う必要があります。

・入居者募集
・退去時の修繕(クリーニング)
・日常清掃(日常点検)
・クレーム対応
・家賃の回収(滞納者への督促)

これらの業務を自分で行うと、時間と手間がかかるため、日中働いているサラリーマンには自己管理をあまりおすすめしません。不動産管理会社に依頼すれば管理委託費がかかりますが、専門家に任せた方がスムーズな運用が期待できるでしょう。

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まとめ

人生には、結婚・出産・老後など、さまざまなライフイベントがあります。イベントごとにある程度まとまった支出が生じるため、それらの資金を事前に準備する必要がありますが、給料だけで補いきれるものではありません。そのため、本業と別に副業で資金を準備しようと検討している方も多いと思います。しかし、なかには兼業禁止について就業規則に記載している会社もあります。

不動産投資は、サラリーマンが融資を受けやすい・時間がとられないなどのメリットで注目されている資産運用の1つです。資産運用は、本業への影響がほぼないと考えられるため、禁止される可能性は低いと言えます。

とは言っても、許可なく始めたことが原因で、ペナルティを与えられては意味がありません。副業で不動産投資を始める際は、就業規則に違反していないか確認する・リスク管理を徹底するなど、正しい知識を身につけてから物件購入に移りましょう

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