分譲マンションと区分マンションの意味と違いをわかりやすく解説!区分マンション投資のメリット・デメリットも説明

分譲マンション 区分マンション 違い

「分譲マンション」と「区分マンション」は、いずれもマンションを部分的に(=部屋部分のみ)所有するときの言葉で、マンションの所有目的によって使い分けられています。

自分が住むために所有するのが「分譲マンション」であり、一方で、投資用として他人に貸し出すために所有するのが「区分マンション」です。

分譲マンションと区分マンションでは得意とする不動産業者も異なるため、購入・売却の際には自分の目的にあった物件を取り扱う不動産業者へ相談することをおすすめします。

なお、分譲マンション・区分マンションの売却を検討中の人は、下記の「不動産一括査定サービス」を利用するのがおすすめです。あなたの所有するマンションと類似の物件を多数取り扱う不動産業者を効率よく探せるので、分譲マンションでも区分マンションでも高値での売却が実現可能です。

分譲マンションと区分マンションの違いとは

「分譲マンション」と「区分マンション」の違いを簡単にいうと、その単語が使用される場面です。

住まいとしてマンションを探している人に関わってくるのが「分譲マンション」投資目的でマンションを購入する人に関わってくるのが「区分マンション」です。

それでは「分譲マンション」と「区分マンション」についてそれぞれ詳しく説明します。

住まいとしての分譲マンション

「マンションに住みたい」と考えている人は、マンションの部屋を「買う」か「借りる」かの選択をすることになります。

もし「買う」場合は、マンションの部屋を分割譲渡している物件を探すことになります。

このとき、分割譲渡用に提供されているマンションを「分譲マンション」とよびます。

一方で「借りる」場合は、部屋を賃貸しているマンションを探すことになり、そのマンションを「賃貸マンション」とよびます。

つまり、「分譲マンション」(あるいは「賃貸マンション」)という単語は、オーナーがどのような形態でマンションを提供しているのかを示しています。

投資方法としての区分マンション

「区分マンション」もマンションの部屋を分割、譲渡しているという点では「分譲マンション」と同じです。

異なる点は、「区分マンション」が投資家目線の単語だという点です。

マンション投資において、投資家は「マンション一棟を購入するのか」それとも「部屋だけを購入(区分所有)するのか」を選択します。

マンション一棟を購入する投資スタイルを「一棟マンション投資」といい、部屋だけを購入(区分所有)する投資スタイルを「区分マンション投資」と表現します。

つまり「区分マンション」(あるいは「一棟マンション」)という単語は、投資家の投資スタイルを表現するときに用いられるのです。

「住まいとしての分譲マンション」のメリット・デメリット

分譲マンションに住むとどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

賃貸マンションと比較しながら解説します。

メリット①資産になる

賃貸マンションに住むと、住んでいる間はずっと家賃を払い続けなければいけません。

十分な収入があるうちはいいですが、万が一収入が下がったり退職して収入がなくなったりすれば、家賃を払い続けることは決して楽なことではないでしょう。

しかし、分譲マンションであれば(つまり、マンションを購入すれば)家賃を支払い続ける必要はありません。

そのため、老後も安心して暮らせるようにマンションを購入する人も多いです。

また、部屋が必要なくなったり、まとまった資金が必要になった場合に売却してお金を得ることもできます。

メリット②設備が充実している

人の入れ替わりが激しい賃貸マンションと異なり、分譲マンションでは住人がそのマンションに長く住むことが前提とされています。

さらに、ひと部屋の売買代金が数千万円と高額になることも多いため、その分設備が充実しています。

    分譲マンション設備の代表的な例

  • 床暖房
  • 遮音性能の高い壁や床
  • 管理人常駐
  • 宅配ロッカー
  • 24時間ゴミ出し可能なゴミ置き場

最近では、敷地内に公園を設けたり1階に保育園や病院を入れるなど、あらゆる世代の需要に応えるような設備を設けるマンションが増えています。

メリット③部屋のリフォームができる

居室のリフォームができることも分譲マンションに住むメリットです。

賃貸の場合は与えられた部屋をそのまま使用するのが原則であり、勝手にリフォームしたとしても退去時には原状回復して部屋を返さなければいけません。

一方で、分譲マンションでは自分の裁量で部屋をリフォームでき、原状回復する必要がありません。

実際おこなわれたリフォームには次のようなものがあります。

    リフォームの例

  • 3点ユニットバスをバス・トイレ別に
  • 4LDKを3LDKにしてリビングを広く
  • 通常のキッチンをアイランドキッチンに

ただし、構造などの問題もあって、すべてのマンションでこのような大規模なリフォームができるわけではありません。

管理会社に管理規約を確認しながら規則に従ってリフォームをしましょう。

デメリット①管理組合に加入しなければいけない

賃貸マンションの共用部分の管理はオーナーがやってくれますが、分譲マンションの共用部分は区分所有している住人が管理しなければなりません。

従って、区分所有者は管理組合に加入してマンション管理に関わることになります。

管理組合に加入すると、年に1回の「定期総会」や、必要に応じて招集される「臨時総会」に参加しなければいけません。

また、管理組合には代表としてマンションの維持管理を進める「理事会」があり、理事会役員になると理事会に毎月参加する必要があります。

理事長会役員は立候補や推薦で決まる場合もありますが、なかには順番で役員を担当することになっているマンションもあります。

マンションの管理に熱心になれる人はよいですが、このような集まりに負担を感じる人も少なくないようです。

区分所有者は自動的に管理組合に加入することになるので「加入しない」という選択肢はありません。

デメリット②ライフスタイルの変化に対応できない

家族構成の変化や転勤など、ライフスタイルの変化によって引っ越しの必要に迫られることは珍しくありません。

賃貸マンションに住んでいれば状況にあわせて引っ越すことが可能ですが、分譲マンションに住んでいる場合はそうはいきません。

住んでいる部屋を所有しながら転居すれば余計な固定資産税を支払い続けることになりますし、売却するにしてもお金と時間がかかります。

とくに、ローンを完済していない場合は、残ったローンを払いつつ転居先の家賃やローンの支払までしなければいけなくなるので、引っ越しが難しくなるでしょう。

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区分マンション投資のメリット・デメリット

不動産投資は大きな金額の投資になるので、よく調べたうえで慎重に進めましょう。

ここでは、一棟マンション投資と比べて区分マンション投資にどのようなメリット・デメリットがあるのかを解説します。

メリット①投資のリスクが少ない

区分マンション投資の最大のメリットは、投資のリスクが少ないという点です。

一棟マンション投資の場合、マンションを一棟購入するだけでも数億円という巨額の資金が必要になるため、失敗したときの損失額も非常に大きな額になります。

一方、区分マンション投資であれば、一千万円前後から数千万円で部屋を購入できるため、失敗したとしても損失は少なくて済みます。

また、角部屋や最上階など人気の部屋だけを選んで購入することで、空き部屋になるリスクも抑えることができます。

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メリット②リスクを分散できる

区分マンション投資では、部屋を複数所有するやり方もあります。

複数所有するといっても、必ずしも同じマンション内で複数所有する必要はありません。

例えば、ひと部屋は東京、もうひと部屋は大阪・・・

というように場所を分けて所有することもできます。

このように場所を分けて所有するのには、災害などが起こった際にリスクを分散できるというメリットがあります。

例えば、区分所有している東京のマンションが地震で倒壊してしまっても、大阪に部屋を持っていれば収益を得られるでしょう。。

デメリット①収益が低い

リスクが少ないということは、収益も少なくなる可能性が高くなります。

ひと部屋だけ所有して賃貸経営する場合には入居者率が100%か0%、つまり収益が「ある」か「ない」かという両極端な結果になってしまいます。

たとえ複数の部屋を所有して満室にしたとしても、一棟が満室になるのと比べれば収益は少なくなります。

また、家賃収入に対する管理費、修繕積立金、固定資産税などの経費の比率が多くなるため、実質利回りは小さくなるといわれています。

デメリット②管理や運営を自由にできない

マンションを一棟所有している場合は、家賃の設定や共用部分の修繕・リフォームなどを自分の意向で決められます。

しかし、区分所有の場合は自分の意向だけでは決められません。

火災や地震で被害が出た場合や「外壁がボロボロで印象が良くないから直したい」というようなことがあっても、すべての部屋の所有者のうち過半数の承諾を得ないと修繕できません。

また、居室内のリフォームであっても管理規約に基づく性能をクリアしないといけない場合があります。

例えば、あるマンションでは構造上の問題から浴槽がバランス釜に限定されています。

バランス釜は、浴槽が小さくて足を伸ばせなかったり浴室の掃除が大変だということで避けられる傾向にあります。

入居者を得るには別のタイプの浴槽に変えたいところですが、このマンションの場合は管理規約違反になるので変えることができません。

このように、区分マンション投資ではマンションの管理や運営に不自由を感じることがあります。

まとめ

「分譲マンション」は、オーナーがマンションの部屋を分割して売っているマンションです。

賃貸マンションと異なり家賃の支払いがなく、部屋は資産になります。

転勤の可能性がない人や老後の安心を求める人は賃貸マンションではなく分譲マンションを選ぶとよいでしょう。

「区分マンション」も部屋が分割して売られているマンションですが、特に投資スタイルを表現するときに用いられる単語です。

区分マンション投資は一棟マンション投資と比べて初期投資費用が少なくリスクも少ないので、投資初心者に向いている投資スタイルといえます。

ただし、収益が少なくなる可能性が高いことやマンション運営を自分の裁量でできない不自由さもあるので、メリット・デメリットをよく比較してから投資するようにしましょう。

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