2000万で買った家はいくらで売れる?高額売却の方法と注意点

2000万 で 買った家 いくらで売れる

家を売るとき、いくらで売れるのかは最初に気になるポイントです。売主としては、なるべく高値で売りたいものです。

購入価格が2,000万円だった家は、平均的な住宅と比べて割安な分「売却時に値下がりしやすいのでは?」と不安になる人も多くいます。

家の売却価格は基本的に築年数で決まるため、2000万で買った家がいくらで売れるか知るためには、築年数ごとの価格低下率を把握することが重要です。

この記事で解説する「家の価格の下がり方」を参考に、適正な売却価格を設定しましょう。

また、より高値で家を売るためには、不動産会社を比較して優良業者を見つけることが大切です。想定以上に高値で売却できる可能性もあるので、不動産会社はしっかり選別するようにしましょう。

「2,000万円で買った家」は築年数に応じて値下がりする

原則として、どんな家でも築年数に応じて値下がりします。購入時の価格が2,000万円でも3,000万円でもそれは同じです。

家の価格は「建物の価格」と「土地の価格」に分けられますが、変動するのは主に建物部分です。土地価格も変わることはありますが、土地開発がおこなわれるなど限られた状況でしか大きく変動しません。

しかし、建物は年月が経てば必ず劣化しますし、水回りなどの各種設備も旧式化していきます。例えリフォームを施しても、新築と同じ価値には戻すことは原則として不可能です。

【築年別】2,000万円の家を売るときの価格シミュレーション

家の売却価格は、売却する時期や物件ごとの特徴に大きく左右されます。ただし、おおまかな目安を立てることは可能です。

具体的には、国土交通省が作成した「築年数によるの価格低下率」を示すグラフを使います。

築年数によるの価格低下率

画像引用:国土交通省「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」

上記グラフは建物の価格低下をまとめたグラフなので、まずは家の価格比率を考える必要があります。戸建てにおける土地と建物の価格比率は、下記の通りおおむね3:7や4:6が一般的です。

参照:住宅金融支援機構「フラット35利用者調査 2021年度集計表」

仮に土地4:建物6だとすると、2,000万円のうち土地の価格は「2,000万円×0.4=800万円」、建物の価格は「2,000万円×0.6=1,200万円」と判断できます。

土地はあまり値動きしないため、築年数によるの価格低下率を考えるときは建物の値下げ率のみ考えましょう。つまり、建物価格1,200万円に、上記グラフの低下率をあてはめれば、売却価格の目安がわかるということです。

築10年で売る場合|約1,400万円で売れるのが目安

まず、築10年で売る場合の価格をシミュレーションします。

国土交通省のグラフでは、木造戸建て住宅は築10年で50程度まで安くなります。つまり、1,200万円の50%である600万が建物価格です。

これに土地部分の価格を足すと、「800万円+600万円=1,400万円」が価格の目安となります。

築25年で売る場合|約920万円で売れるのが目安

上記と同じ計算で、今度は築25年の価格をシミュレーションしてみましょう。

築25年の場合、国土交通省のグラフでは約10%まで下がります。つまり、建物価格は「1,200万円×10%=120万円」です。

土地部分の価格を足すと、「800万円+120万円=920万円」が価格の目安となります。家全体の価格としては、半分以下まで安くなることがわかります。

建物比率が高いほどトータルの価格低下率は大きくなる

ここまでのシミュレーションは土地と建物の価格比率を4:6で想定しましたが、実際の比率は物件によって違います。そして、価格における建物比率が高いほど全体の値下がり幅も大きくなるため注意が必要です。

例えば、土地・建物の価格比率を3:7だった場合、築25年の価格シミュレーションは次のようになります。

  • 土地3:建物7=土地600万円:建物1,400万円
  • 1,400万円×10%=140万円
  • 600万円+140万円=740万円

比率4:6で計算したときより、値下げ幅が大きくなるとわかります。

地価が安い地域ほど建物比率が高くなるため、地方ほど値下がりしやすく、都市部ほど値下がりしにくいといえるでしょう。

ただし、新築時に2,000万円で買った家は、相場より安い「ローコスト物件」であると考えられます。

ローコスト物件は建物の材料費などを切り詰めて価格を下げるのが基本なので、必然的に建物価格の比率も下がり、値下がりしにくい可能性があります。

築1年未満でも入居した時点で値下がりする

築年数の経過で価格が下がるのであれば、築年数が1年未満のときに売れば、購入時と同じ価格で売却できると考えるのが普通です。

しかし、例え築1年未満であっても、大半は一度入居しただけで値下がりします。なぜなら、人が入居した時点で築年数に関係なく「中古」とされるからです。

これは消費者心理の問題だけではなく、法律においても「新築とみなされるのは人が入居するまで」と定義されています。

この法律において「新築住宅」とは、新たに建設された住宅で、まだ人の居住の用に供したことのないもの(建設工事の完了の日から起算して一年を経過したものを除く。)をいう。

引用:e-Govポータル「住宅の品質確保の促進等に関する法律 第2条第2項」

中古だと値下がりする理由としては、日本人の「新築信仰」がよくあげられます。歴史的に新築がもてはやされた背景から、まっさらな新築を望む人が多いという理由です。

また、より現実的な問題として、新築住宅に必ず付帯する10年保証や、住宅ローン控除の期間が減ることもあげられます。

つまり、中古になってしまうと築1年未満でも買主側にデメリットが発生するため、価格が下がってしまうのです。

※1:新築の10年保証
新築物件の販売業者は、建物の主要部分の欠陥に対して10年保証が義務付けられている。しかし、10年以内に所有者が家を売却すると、その買主が保証を引き継ぐには「1.保証に転売特約があること」と「2.販売業者などの承諾があること」が必要。
ただし、引き継ぎできない場合でも「既存住宅売買瑕疵保険」という保険を新たに利用することはできる。
※2:住宅ローン控除額
新築物件は最大13年間の控除を受けられる一方、中古物件は10年間までとなる。

より正確に売却価格を調べる方法

先に解説したシミュレーションはあくまで机上の計算であり、現実の売却価格は物件ごとにさまざまです。物件の管理状態や、周辺エリアの市場動向にもよるため、築年数だけで計算しても正確とはいえないのです。

より正確に売却価格を調べるためには、以下の方法を使いましょう。

  • 一括査定で複数の査定額を比較する
  • 近隣の売り出し中物件を調べる
  • 過去の成約事例を調べる

それぞれどのような方法か、詳しく解説していきます。

一括査定で複数の査定額を比較する

不動産会社に依頼すれば、管理状態や市場動向も踏まえて査定をしてもらえます。

しかし、不動産会社によって査定基準が異なるため、100万円以上の価格差がでることも珍しくありません。また、顧客獲得のためにありえない高額査定をだすような悪質業者もいます。

そのため「査定の比較」が重要となるのですが、1社ずつ依頼するやり方では手間がかかります。そこでおすすめなのが「一括査定サービス」です。

一括査定ではいくつかの不動産会社にまとめて査定を依頼できるので、手軽に優良業者を選別できます。複数の査定額から平均値を割り出すことで、適正な相場がわかります。

近隣の売り出し中物件を調べる

「不動産会社の査定だけでは不安」という人は、近隣で売り出し中の物件を調べる方法もあります。実際に売り出されている価格を調べることで、リアルな価格相場を把握できます。

調べるときは、不動産ポータルサイトを利用するとよいでしょう。地域や面積など、条件の近い物件を簡単に検索可能です。

ただし、不動産の売り出し価格は価格交渉を考慮して少し割高に設定されていることがあります。実際の成約価格は、売り出し価格から10~20%ほど下がるケースが多いので注意が必要です。

また、家の売却価格はわずかな条件の違いで大きく変わります。近隣物件から価格相場を調べる方法は、あくまで参考程度に考えるようにしましょう。

過去の成約事例を調べる

過去に成約した取引を調べることで、価格相場を判断する方法もあります。

過去の事例については、下記のWebサイトで調べることが可能です。すべての取引を網羅しているわけではありませんが、自分の家と似た物件を見つけられれば、より具体的な価格相場を把握できるでしょう。

ただし、家の売却価格は取引時期によっても異なるため、古い事例だと参考にならない場合もあります。あまり過信せず、不動産会社の査定などと合わせて総合的に判断しましょう。

2,000万円の家をなるべく高く売る方法

2,000万円の家をなるべく高く売る方法としては、次の5つがあげられます。

  • 築浅のうちに売り出す
  • 売却期間に余裕をもたせる
  • 物件のアピールポイントをまとめておく
  • ホームインスペクションをおこなう
  • 既存住宅売買瑕疵保険を付加する

できる範囲で取り組めば、売却価格をアップさせることは可能です。それぞれ詳しく見ていきましょう。

築浅のうちに売り出す

先にも解説した通り、築年数が古くなるほど売却価格は下がります。築26年を過ぎれば、建物部分の価格はほぼゼロになるのが一般的です。

一方で、築10年程度であれば値下げ幅はそれほど大きくありません。老朽化もそれほど進んでいないので、買い手も見つかりやすいでしょう。

中古戸建の価格が高騰することはほとんどないため、売却時期を待つ意味もありません。売却するかどうかで悩んでいるなら、なるべく早く売り出したほうがおすすめです。

売却期間に余裕をもたせる

家の売却は、どれほど時間がかかるか事前にはわかりません。一般的には3ヶ月程度とされますが、1ヶ月で売れることもあれば、1年以上売れない場合もあります。

大切なのは焦って売ろうとせず、売却期間に余裕をもたせることです。じっくりと時間をかけて売るつもりでいれば、買主との価格交渉も落ち着いて対応できます。

反対に、短い期間で売ろうとすると価格面で妥協せざるを得ない可能性が高くなります。なるべく高く売りたいのであれば、売却の期限はなるべく長く設定しましょう。

物件のアピールポイントをまとめておく

2,000万円で買った家は、3,000万円や4,000万円の家と比べて、いくつかの妥協をしている物件が多くなります。

広さや間取り、建築材料のグレードなどを妥協することで価格を抑えているため、一般的な物件と比べて中古市場での競争力は低くなりがちです。

しかし、部分的に妥協している分、デザインなどでこだわりを持たせた家が数多くあります。

外観が洗練されていたり、家事動線や収納・採光が考え抜かれているなど、メリットとなる特徴を備えているケースが多いでしょう。

こうしたアピールポイントをまとめ、広告や内覧時の案内でしっかり説明すれば、高値で成約できる可能性が高くなります。

ホームインスペクションをおこなう

ホームインスペクションとは、家になんらかの不具合がないかチェックし、修繕が必要な箇所やその時期・費用などを教えてもらえるサービスです。

家の売買で買主がもっとも懸念するのは「安全性」ですが、ホームインスペクションをすれば家の状態を正確に把握できるので、不安感を払拭することができます。

とくにローコスト物件の場合、家の安全性に対する不安は大きくなりやすいので、ホームインスペクションは成約率の上昇に大きな効果が期待できるでしょう。

既存住宅売買瑕疵保険を付加する

既存住宅売買瑕疵保険とは、中古住宅の主要構造部分(壁・柱など)や、雨水の侵入を防止する部分について、最大5年間保証をおこなう制度です。

これらの部分で補修が必要となった場合、保険金によって費用が支払われます。保険を付加した状態で売り出せば、買主は安心して家を購入できます。

なお、一般的な保険と違い、自分ではなく検査事業者に保険加入を依頼するという仕組みなので注意しましょう。

具体的には、次のような流れになります。

  1. 売主or買主が「保険法人の登録を受けた検査事業者」に保険加入を依頼
  2. 検査事業者と保険法人による住宅の検査
  3. 検査事業者が保険に加入する
  4. 欠陥が発生した場合、検査事業者が補修をおこなう
  5. 補修費用として、保険法人から検査事業者へ保険金が給付される※

※検査事業者が倒産した場合、保険法人から直接買主へ補修費用が給付される。

保険料を納めるのも検査事業者ですが、実際は売主・買主のうち加入を依頼したほうが負担します。

保険加入にあたっておこなわれる住宅の検査は、先に解説したホームインスペクションと調べる項目が違うため、両方を併用することでより正確に家の状態を把握することが可能です。

参照:一般社団法人住宅瑕疵担保責任保険協会「既存住宅売買のかし保険(個人間売買タイプ)」

2,000万円の家を売るときの注意点

家の売却で失敗しないための注意点として、次の3つがあげられます。

  • 売却時点と同時に住宅ローンの完済が必要
  • 欠点や欠陥があれば隠さず伝える
  • リフォームやリノベーションは慎重に検討する

家を売り出すまえに、これらの注意点をしっかり押さえておきましょう。それぞれ詳しく解説していきます。

売却と同時に住宅ローンの完済が必要

家を売るときに住宅ローンが残っているのであれば、残債がいくらか事前に確認しておきましょう。売却の利益で完済できない場合、貯金などから持ち出しで返済する必要があります。

返済できない場合、家を担保とする抵当権を抹消できません。家を売るときは抵当権の抹消が前提となるので、住宅ローンを完済できないのであれば売却もできないということになります。

売却益や貯金などで完済できない場合、ローンの借り換えをおこなうのも選択肢の1つです。金利は高くなりますが、不足分を自己資金で用意できないときの代替案として検討してみましょう。

欠点や欠陥があれば隠さず伝える

家に欠点や欠陥などがある場合、それらを正直に伝える必要があります。高く売ろうとして欠点・欠陥隠してしまうと、「契約不適合責任」に問われてしまうためです。

契約不適合責任とは?
引き渡した品物が契約内容に適合しないとき、売主が負う責任を定めたもの。損害賠償のほか、追完(補修もしくは不足数量の補完をすること)や、代金の減額、契約解除などを請求される可能性がある。

「買主の意思決定に影響する欠点・欠陥」であれば、契約不適合責任の対象となります。具体例には、雨漏りや事故物件、嫌悪施設(ゴミ処理場など)の存在などです。

また、売主がその欠点・欠陥を知らなかった場合も契約不適合責任を問われる可能性があるので、古い家ほどホームインスペクションなどで不具合を調査しておくことが大切です。

契約不適合責任については別の記事でも詳しく解説しているので、よろしければ参考にしてください。

リフォームやリノベーションは慎重に検討する

家が売れないときの対策として、リフォームやリノベーションをおこなう場合があります。劣化部分を改修し、間取りや設備を新しくすることで、需要の向上が可能です。

しかし、リフォームやリノベーションを大がかかりにおこなってしまうと、数百万円から1,000万円以上の費用がかかってしまいます。

さらに、かけた費用をそのまま売却価格に上乗せできるわけではないので、結果的に赤字となってしまう恐れがあります。

リフォームやリノベーションをおこなうときは、まず不動産会社に相談し、費用や需要アップの効果を検討してみることが大切です。

まとめ

家の売却価格は、購入したときの価格に関係なく築年数が経過するほど安くなるのが原則です。そのため、なるべく高く売りたいのであれば築浅のうちに売却するのが一番確実です。

しかし、築浅でなくても工夫次第で高く売ることはできます。とくに不動産会社選びは重要で、どこに依頼するかで売却価格は大きく変わります。

まずは一括査定などで複数の不動産会社を比較し、条件のよい業者を選ぶことが大切です。優良業者と出会うことができれば、きっと満足のいく売却を実現できるでしょう。

家の価格についてよくある質問

家の価格は、何年でどのくらい下がりますか?

個々のケースで大きく変わりますが、築26年で30~40%、築31年以降は約50%ほど下がります。また、築1年未満でも一度でも入居すると「中古」になり、10%程度下がるのが一般的です。

家の価格が値上がりすることはないのでしょうか?

地価が高騰した場合、土地部分の価格が上昇することはあります。しかし、建物部分は経年劣化が避けられないため、価格があがることもほぼないでしょう。

家の価格を調べたいときはどうすればよいですか?

基本的には不動産会社の査定を利用しましょう。簡易的に知らべたいときは、近隣の売り出し中物件や過去の成約事例を調べる方法もあります。

家をなるべく高く売る方法はありますか?

複数の不動産会社を比較しましょう。不動産会社によって得意な物件が異なるため、同じ物件でも数百万円単位で査定に差が出る場合もあります。

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