元妻や元夫との共有不動産を解消する方法!住宅ローン残債の有無別に解説

住宅ローン残債

不動産の購入時、夫婦で資金を出し合って購入し、不動産を共有状態にするケースがあります。しかし、夫婦の仲が悪化し離婚してしまうと共有不動産の扱いが難しくなってしまいます。

実際に離婚を考えている夫婦や、既に離婚してしまい元夫・元妻と不動産を共有している人は

「元夫・元妻といつまで不動産を共有していればいいの?」

「元夫婦が相手でも共有状態は解消できる?」

などといった疑問に悩まされていることでしょう。

そこで、この記事では「元夫・元妻と不動産を共有している人」のために、不動産専門家の観点から、あなたのお悩みを解決します。

具体的には

・共有不動産自体を売却する方法
・共有不動産の売却時に注意すべきこと

などを、重要なポイントに絞って解説します。

この記事を読めば、元夫・元妻と不動産を共有している場合でも、共有状態を解消できるようになりますので、ぜひ参考にしてみてください。

元妻・元夫との共有不動産を解消する方法

元妻 元夫

共有不動産を解消する方法は大きく分けて2つで「現金化」「単独所有にする」のどちらかとなります。

また、元配偶者が共有不動産の売却も持分の買取りも拒否した場合、自分の持分のみを第三者に売却することも検討してみましょう。

共有不動産を売却する

共有不動産を売却するには共有者全員の同意が必要です。つまり、お互いに今の家に住み続けるつもりがなく、売却に同意している場合に選択できる方法です。

離婚時における持ち家の売却は一般的な共有不動産の売却とは異なる点があります。それは、結婚後に購入した自宅を売却して得た現金は財産分与の対象となることです。

通常であれば持分割合に応じて売却代金を分割しますが、財産分与のため持分割合に関係なく2分の1ずつ分けます。

また、共有不動産の売却では、購入希望者への対応や値引き要求に対する判断なども単独では認められません。共有者同士で話し合って意思決定する必要があります。

さらに、原則、売買契約を交わすときには共有者全員が立ち会います。

しかし、お互いの関係が悪化したため、あまり顔を合わせたくないこともあるかもしれません。そのような場合には代理人を立てることで、元配偶者と会うことなく共有不動産を売却できるでしょう。

共有者と会わずに持分を売却する3つの方法と注意点を解説

代理人を立てる場合

代理人の対象に制限はないので、弁護士や司法書士などの専門家、信頼できる家族・友人でも問題ありません。

ですが、司法書士であれば売却に必要な書類の収集などを一任することが可能です。司法書士に対する報酬は事務所によって異なりますが、3万円~4万円程度が相場だといわれています。

また、代理人を立てる場合の注意点は、代理人の権限を明確にすることです。

代理人が売却価格の意思決定までおこなえるのか、委任者への確認が必要なのか、売却代金は代理人が受け取れるのか、委任者へ直接振り込んでもらうのかなど重要な項目はあらかじめ決めておきましょう。

代理人に大きな権限を与えてしまうと、自分の意思に反した価格で売却される可能性もあり、後日トラブルに発展してしまうことも考えられます。

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元配偶者に自分の権利分を買い取ってもらう

元妻・元夫が離婚後も今の家に住み続ける場合、自分の権利分を買い取ってもらうことで共有状態を解消できます。

親と同居していたり子供がいる夫婦が離婚するときに、このような方法を取ることが多いです。前の項目でも説明したように、財産分与の対象となる共有不動産の権利は夫婦で2分の1ずつ所有していることになります。

たとえば、マイホームの評価額が2,000万円であれば、代償金として元配偶者から1,000万円を受け取れます。

また、代償金の代わりにその他の財産を優先的に受け取ることで単独名義に変更できます。養育費用や慰謝料の代わりとして、代償金なしで分与することも可能です。

ちなみに、代償金なしで家の名義人となった人には贈与税がかかりません。

なぜなら、財産分与の目的は、夫婦の財産関係の清算や離婚後の生活保障のために給付を受けるものとされるからです。

とはいえ、分与された財産が高額すぎるときには、例外として贈与税がかかる場合があります。贈与税が課税される金額の基準に明確なものはないため、不安な場合は税理士や管轄の税務署に相談してみましょう。

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自分の持分のみを第三者に売却することも可能

・元妻・元夫が共有不動産の売却に同意してくれない
・自分の権利分を元妻・元夫が買い取ってくれない
・代償金なしで家を分与(共有状態を解消)したくない

このようなときには、自分の持分のみを第三者に売却することも検討してみましょう。自分の持分のみであれば、共有者の同意は不要であり自分の意思のみで売却可能です。

ただし「持分のみを購入しても自由に活用できない」「見ず知らずの人と権利関係が生じてしまう」などのデメリットがあるため、持分のみの売却では安価になってしまうことが多いです。

また、持分を買い取った第三者が権利関係を解消しようとして「共有物分割請求」をおこなうと、ケースによっては元配偶者が住む場所に困ってしまうリスクに晒されてしまうかもしれません。

共有物分割請求の基礎知識や概要は以下の記事でわかりやすく解説しているので、参考にしてみてください。

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当社は持分のみでも高価買取します!

当社クランピーリアル・エステートでは、共有持分など権利関係が複雑に絡むような物件でも積極的に買い取っております。

全国800を超える弁護士・司法書士・税理士などの専門家とネットワークを形成しており、トラブルや法的な権利などを調整しながら運用できる強みがあります。

また、専門知識と経験を持ち合わせた専門スタッフも多数在籍しているため「高額査定・スピード買取」が可能です。

共有持分を売却すると、不動産の共有状態を解消できます。当社なら、元夫・元妻と会わずに共有持分を売却できますので、まるごとお任せください。

住宅ローン残債がある場合の共有状態解消方法

住宅ローン

住宅ローンを完済していれば、前の項目で解説した方法で共有状態を解消できるでしょう。しかし、住宅ローンの残債があると、共有状態の解消が難しくなることもあります。

まず、住宅ローンの残債が共有不動産の売却価格を下回っていれば、売却代金を返済にあてられるので問題ありません。通常の不動産売却と同じように、代金決済と抵当権抹消登記を同時におこないます。

一方で、住宅ローン残債が共有不動産の売却価格を上回っていた場合、差額分を2人の財産からまかなう必要があります。それでも完済できないのであれば、現状維持か任意売却することが多いです。

共有不動産を売却せず、どちらかが住み続ける場合「元妻・元夫の住宅ローン名義を変更して引き受ける」「住宅ローンを借り換える」のどちらかの方法で、住宅ローンを一本化します。次からは住宅ローンの一本化について詳しく解説します。

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元妻・元夫の住宅ローンを引き受ける

元妻・元夫の住宅ローンを引き受ける方法は一般的に債務引受と呼ばれます。この方法では、現在住宅ローンを組んでいる金融機関に債務引受の審査を申し込みます。

同じ金融機関への申込みなので、金利やその他の条件も同じで手続きが簡単でしょう。

また、抵当権の設定にかかる登録免許税も、元妻・元夫を債務者とした抵当権設定を名義変更するだけなので、借り換えよりも安くなることがメリットです。

デメリットは審査に時間がかかり、金融機関によっては債務引受に対応していないところもあることです。債務引受が難しい場合、住宅ローンの借り換えも考えるとよいでしょう。

住宅ローンの借り換えをして単独名義にする

住宅ローンの借り換えでは、新しい金融機関から元妻・元夫の残債分も合わせて借り入れをおこなって、今の金融機関に一括返済します。借り換えすることで今よりも金利が安くなる可能性があります。

また、借り換えであれば、住宅ローンの一本化に伴う諸々の手数料、登録免許税など必要な支払い分も合わせて借り入れできます。

ただし、住宅ローンの借り換えにおける審査も厳しいです。金融機関にとって債務者側の事情は関係なく、貸したお金が確実に返済されることが重要です。

夫婦ペアローンは夫婦で協力して返済することを前提に組んでいるので、全体の借金額が単独で借り入れできる金額より高額になっていることも多いです。

そのため、住宅ローン残債が多くある場合には、1人の収入だけでは借り換えが認められない可能性があります。

その場合、住宅ローンは一本化できず、共有状態も解消できません。そうなれば、住宅ローンを完済したタイミング、住宅ローンの一本化が可能となったタイミングで共有状態を解消する旨を記した離婚協議書を作成して、それまでは現状維持ということになります。

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金融機関に承諾なく不動産の名義変更をすることは危険

共有不動産の名義変更だけであれば、住宅ローン残債があっても手続きできます。不動産の所有名義と住宅ローンは結びついていないからです。

たとえ不動産の名義が変わったとしても、抵当権は設定されています。そして、住宅ローンの返済が滞ったときには、抵当権を実行し競売にかけて回収できます。

つまり、抵当権は人ではなく不動産に設定されているため、名義が変わっても影響を受けないというわけです。

しかし、通常であれば、不動産の名義変更をする場合には金融機関の承諾を得ることが住宅ローンを組むときに定められています。

したがって、もし銀行に無断で名義変更した場合、契約違反として住宅ローン残高の一括返済を求められる可能性があるので注意してください。

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抵当権が設定されたまま売却することも可能

抵当権

・離婚で元夫、元妻が出て行き、連絡も取れない
・住宅ローンは残っており、一本化もできない
・今のまま住宅ローンを返済し続けることに不安がある

このような場合、自分の持分を抵当権が設定されたままでも売却可能です。

抵当権付きのまま売却できれば、無理に元妻・元夫を探して連絡を取る必要もなく、失踪宣告といった面倒な手続きをする必要もないので、検討する価値はあるでしょう。

一般的に不動産を売買するときには、抵当権を抹消します。不動産売買において抵当権を抹消する理由は、万が一その抵当権が実行されたときに、買主が不動産を失うリスクを無くすためです。

抵当権が設定されたままでは、売主の返済が滞納したときに競売にかけられる可能性があります。そうなれば、買主は所有権を失って、出て行かざるをえません。

そのような事態を避けるため、実際に抵当権付き不動産を購入した買主は、代価弁済によって抵当権を抹消させることが多いです。代価弁済とは、現時点での不動産の評価額を弁済額として支払うことで、抵当権を消滅させるものです。

しかし、元妻・元夫との共有名義となっている場合、相手が返済を滞らせると、抵当権を実行されて競売にかけられるリスクは残ります。

そのため、あえて代価弁済という対応をせず、抵当権を残したまま、抵当権が実行されたときにはそれを受け入れる前提で買い受ける場合が多いです。

そのような買主は、対象不動産を一時的に利用したいと考えています。探そうと思って簡単に見つかるものではありませんが、オーバーローンでも売却することは不可能ではないので、一度、不動産会社に相談してみるとよいでしょう。

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まとめ

元妻・元夫との共有不動産を解消するには、売却して現金化するか、離婚協議で決まった相手の持分を買い取る(相手に持分を売却する)かのどちらかです。

このとき、住宅ローン残債の有無がポイントになります。もし残債務があれば、夫婦間の問題で済む話ではなく、住宅ローン一本化のために融資を受けている金融機関からの承認も必要です。

また、売却について元妻・元夫の同意を得られないときには、自分の持分のみを売却することも検討してみましょう。共有不動産全体を売却するよりも価格は低くなりますが、将来のトラブルの原因となりやすい共有状態のままでいるよりもよいでしょう。

元妻・元夫という関係から、共有不動産の解消で揉めることも多いです。そのときには当事者間で解決しようとするのではなく、専門家である弁護士に相談するとよいです。

最終更新日:
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